「横坐りで足を手で持ち上げる」〜頑張りとは240308 | あべこべ体操

あべこべ体操

「あべこべ体操」とは、身体の一部分をあべこべに
動かすと言うフェルデンクライス・メソッド(※)
の特徴的な動きに、その他の体操や健康法を加えて
アレンジした体操です。
気軽に楽しみながら身体の歪みを取り、柔軟性を増
し、肩コリや腰痛を緩和します。

「横坐りの姿勢で後ろ足を手で持ち上げる」レッスンです。

 

1、左脚を後ろに曲げ、右足を左腿に触れる程度に

手前に曲げます。

左手で左足の外側から足裏をつかみます。

 

左手で左足を前に引きずり、膝が左脇の下に触れる所まで

持っていき、戻します。

できるだけ足と床の摩擦を減らします。

 

それが楽になってきたら、左脚を伸ばしながら持ち上げ、

左膝が左肘の下を通過し、肘の外側に行き、そして、

左足を右脚の付け根に置きます。

結果的に、あぐらに近い座り方になります。

 

最初から最終目標までやろうとせず、引っかかったり

力が入ったりしたら戻り、少しずつ動きの幅を広げて、

目標に近づけていきます。

 

休みを入れてから、今度は反対の座り方(右脚を後ろに曲げる)をして、反対側でも同様に行います。

 

2、1と同様に、左脚を後ろに曲げた横坐りをします。

左手で後ろの床にもたれます。

 

右手を左膝の上に置いて、その手を足裏の方向に、

下腿(膝から下の部分)の上を滑らせます。

 

手だけではなく、頭、肩、胸、背中等全身を左に

回転させながら、右手を足裏方向に滑らせます。

 

反対側も同様に行います。

 

3、同じく、左脚を後ろに曲げた横座りをします。

右手で左足をつかみます。左足をつかめなければ、足首でも、

脛の辺りでも、楽に持てるところを探します。

 

そして、1の左手でやったように、足を持ち上げながら膝を伸ばし、膝が肘の下を左に通過するようにして、

左足を右脚の付け根に置きます。

 

右手は、左手で行うよりも難しいです。

膝が肘の下を通過する時に、一旦手を離して、通過したら

また掴んでもいいです。

 

この肘の下を膝が通過する時の身体の使い方がポイントです。

上半身が十分折り畳まれ、背中が長く丸くなる事、そのために胸と背中が柔らかくすることがポイントです。

そうすることで、足を持っている腕が伸びて長くなり、

肘と膝の間のスペースが大きくなり、

膝が通過しやすくなります。

これは左腕でも右腕でも同じことですが、特に右腕で左足を持った時の方が、胸と背中の柔軟性が強く要求されます。

 

何回か無理なく力を使わずやっていると、

肘の下を膝が軽く通過する瞬間が訪れます。

それは、その動きに対して身体が対応して、

組織化されてきたということです。

 

受講者のコメントです。

「動きの左右差は残ったが、最後に背中が左右均等に

床に着いた。」

「途中足が攣りそうになったが、軽く動けた。」

「身体のあらゆる所を使った感じ。」

「頑張っているつもりはないが、ついつい頑張ってしまう。」

頑張っている(=余計な力を入れている)最中にはなかなか気づけません。普段よりもゆっくりと小さな動きを繰り返すことを続けて、注意を身体に向けると、小さな変化、繊細な変化に敏感になり、

頑張っている瞬間に、だんだんと気づける様になってきます

頑張りとは、ここでは不必要な、あるいは余計な力を入れることですが、必要な力を使うことは、身体を改善することにつながります。