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フリーランスが確定申告をしないと違法になるのか?

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やばいあせる 確定申告&納税の期限が今週水曜日(15日)

 

金曜までみっちみちの仕事スケジュールだったうえ、昨日は1日蔵王に遊びに行ってしまったので、なんだか今年もギリギリになってしまっています。

 

私は同業者やフリーランスの仲間が身近にいないので、この時期、みんながどれくらい慌てているかまったく分からないのですが、Twitterで同業者の投稿を見ていると、2月早々に申告を終えて「還付金が入金された~」なんていう声も少なからず聞くことが多いので、いつも感心しています。

 

ここ2~3年の話なのですが、Twitterを積極的に活用するようにしていまして、それまでほとんどフォローしていなかった同業者を積極的に探してフォローするようになり、みなさんがどのように仕事をしていたり、どのような問題を抱えていたり、どのような意識で仕事をなさっているのかが見えるようになり、Twitterの活用の仕方がようやく分かってきたような気がします。

 

で、そのTwitterを見ていると、私がフォローしている人たちだけの傾向なのかは不明ですが、みなさん確定申告を早めにきちんとやっていて素晴らしいです。私も見習わなければと思いつつ・・・

 

去年は、初めてe-Taxを導入して、いろいろと失敗をして、結局期限までに納税できなかったという苦い経験をしました。なので、今年ははやめにきちんとやろう!と決意していたのですが、結局ぎりぎりになってしまいました。ダメですね。

 

ハチハチハチ

 

ところで、ちょっと勘違いしている人もいるようなのですが・・・

 

「確定申告をするとお金がもらえる」と思っている人もいるようです。

 

実はそれ、自分の父親の話なのです。

 

とはいえ、それもやむを得ないかもしれません。私の父は、現役時代ずっと公務員や会社員として働いてきて、確定申告をしても還付金をもらった経験しかないはずです。

 

今も確定申告をしているのですが、すでに年金生活者でして、申告をする理由は還付金をもらうことです。

 

私は2年前に(山形県)鶴岡市の実家に帰ってきていて、こちらで確定申告をしているわけですが、確定申告をしている私を見て「お、確定申告をちゃんとやってるな。お金をもらえたか?」と、感心していました。

 

「確定申告=還付金」という意識なんですね。

 

もちろん、フリーランス翻訳者も確定申告をして、還付金をもらえることもあります。

 

しかし、確定申告は還付金をもらうためだけにやることではありません。

 

確定申告の本来の目的は「納税」です。

 

はい。フリーランスや自営業者が税金を納めるために毎年やらなければならない、納税の申告という国民の義務なのです。

 

お金をもらうためではなく、お金(税金)を払うためにやることです。

 

確定申告書を作成しないと、いくら税金をすれば良いか分かりません。

 

納税する金額を確定する申告書が、「確定申告書」なのです。

 

これを作成して、確定した金額を納税するというのが確定申告です。


前年1年間の収入から支出(費用+経費)を差し引いた収入(利益)に対して、税金が掛けられるのが「所得税」です。

 

これを支払うわけです。

 

かたつむりかたつむりかたつむり

 

それから、中には「確定申告はお金持ちの人がやること」と思っている人もいるかもしれません。

 

確かに、会社員でも給与額が2000万円以上の人は確定申告をしなければなりません。

 

ですので、会社員の中には「確定申告はお金持ちがやること」というイメージを持っている人がいるのかもしれません。

 

しかし、確定申告は、お金持ちでなくても、収入が2000万円なくても(たとえ50万円でも)、フリーランスの翻訳者はやらなければなりません。

 

ただ、取引先から翻訳料が振り込まれるとき、所得税が源泉徴収されて振り込まれる場合は申告をしなくても大丈夫な場合もありますし、それぞれの所得の状況や家庭の状況などによっても、税金の支払い方が違ってきますので、しっかりと税務相談をしたほうが良いでしょう。

 

実は、税金のことについて、具体的な納税に関するアドバイスは、税理士の資格を持っている人以外はできないことになっています。法律で禁止されているのです。

 

ですから、私がみなさんの確定申告についてアドバイスすることはできませんし、資格を持っていない人は、ブログやTwitterで助言をしてはいけないことになっていますので、そういう人を見ても、その助言は参考にしないようにしましょうね。

 

その他にも、確定申告をしなければならない場合がありますので、詳しくは税務署や税理士さんに確認してください。

 

確定申告が必要な方|国税庁 (nta.go.jp)

 

 

 

 

会社員や公務員などは、この「確定申告」の作業を会社や所属先の団体がやってくれます。

 

そして、予め毎月(あるいは毎年)の給料から天引きするわけです(源泉徴収)。

 

「確定申告」と言うからには、税額が決まるのは確定申告をしてからです。

 

つまり、1年(課税年度)が終わり、収入がいくらあり、その収入を得るために必要となった経費を差し引いて算出された所得(課税所得)に対して税金が課せられます。

 

ですから、1年が終わってみないと、いくら払えばいいか、確定されないわけです。

 

ですので、予め毎月給料から天引きされる税金は仮の金額であり、実際に1年を終えてみて、確定した金額との差額は1年の最後に調整されます。

 

これが「年末調整」なわけです。

 

ですので、フリーランスや自営業には「年末調整」はありません。なぜなら、確定申告をして初めて税金を支払うからです。

 

しかし、翻訳者や通訳の場合、翻訳料や通訳料を支払ってくれる事業者が予め決められた所得税を天引きして支払う場合があります。(おそらく、翻訳会社の場合はほとんどが天引きするでしょう)

 

ですので、確定申告をすることで、最終的に確定した自分の所得税額と、予め天引きされた税額(の合計)とを比較して、もし、天引きされている金額の方が多ければ、その差額が払い戻されます。

 

それが「還付金」です。

 

確定申告をするのは面倒で、ちょっと大変かもしれませんが、確定申告をすることで還付される場合もあるので、やはりやっておいたほうが良いかもしれません。

 

ただし、確定した(支払うべき)所得税額の方が、天引きされた税額(源泉徴収税額)よりも多い場合は、その差額を逆に(追加で)支払わなければなりません。

 

これが嫌で確定申告をしないという人もいるようですが、それは違法になります。脱税行為ですね。

 

差額がもらえる場合(還付金があるとき)は、申告をしなくても咎められませんが、支払うべき税額がある場合に支払わないと違法になり、罰金などの対象になりますので、注意しましょうね。

 

これは国税庁が調査をします。

 

調査の対象となり、懲罰の対象となることが判明し通知を受けると、これは重い罰金の対象になります。

 

あとから計算しなおして、自主的に間違いを訂正して支払った場合は「修正申告」といいますが、自主的に修正した場合は罰金は軽くなります。

 

ですから、間違いに気づいたり、申告し忘れたことに気づいたら、早めに自主的に修正申告をすることをお薦めします。

 

国税庁に指摘されてからでは遅いのです。

 

注意しましょうね。

 

 

UnsplashBermix Studioが撮影した写真

 

 

ところで、(先ほども言いましたが)私は昨年、勘違いなどをしていて、期限までに納税することができず、国税庁から連絡がきてしまいました。

 

しかし、すぐに納税すれば大丈夫と言っていただけ、罰金となる加算税は支払わなくても済みました。

 

正しく納税るるか、間違いがあっても自分で修正申告をすることが良いことはもちろんなのですが、仮にミスをしたとしても、穏便に対処してもらえることもあるので、とにかく穏便に対処するほうが良いと思います。

 

まあ、国税庁も(最近では特に)「税金をお支払いいただく」という考え方の職員が多いようで、とても丁寧な人が多い気がします。

 

とにかく、仲が悪くならないほうが得策だと思います(なる必要もないですしね)。

 

で、去年の私の個人的な失敗から学んだことを最後に共有しておきたいと思います。

 

 

・引っ越しをしたら、新しい納税地の税務署に税金引き落としの銀行口座を改めて届け出ておく

 

私の場合、新宿税務署から鶴岡税務署に納税地が変わったのに、鶴岡税務署に引き落とし口座を改めて知らせなかったので、指定した口座から引き落としされなかったのです。

 

引き落としの指定をしておくと、確定申告の期限は3月15日ですが、引き落としは4月頃になります。

 

しかし、口座引き落としの指定をしていない場合は、3月15日までに納税まで済ませなければなりません。

 

税務署や銀行の窓口で現金納付します。

 

その他にも、クレジットカード払い、コンビニでの納付(QRコードで)もできます。

 

そして、知らなかったのですが、今年からはスマホアプリでの納付も可能なようです。

 

[手続名]スマホアプリ納付の手続|国税庁 (nta.go.jp)

 

 

今年は(また)バタバタなので、失敗するといけないので、私は去年と同じように振込で支払おうと思いますが、簡単ならアプリで支払ってもよい気もしますね。

 

やる機会があったら、またブログでご報告しようと思います。

 

 

ちなみに、去年の私の納税失敗談はこちらです

【実録・完結編】全ては上手くいった…はずでした。が、突然、税務署からお手紙が届いたのでした | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所 (ameblo.jp)

 

参考になれば幸いです。

 

みなさんの中にも、もしかしたら確定申告がまだでバタバタしていらっしゃる方もいるかもしれませんが、早めに手続きをして慌てなくてもいいようにしましょうね、お互いに。

 

私もこの後、もう少し申告書の作成を進めてから寝ることにします。

 

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

 

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