機械翻訳をプロの翻訳者として活用するコツ | 翻訳で食べていく方法★プロの翻訳者養成所

機械翻訳をプロの翻訳者として活用するコツ

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機械翻訳は

その質について

いろいろと物議をかもしていますが

その機械翻訳を

プロとして活用するコツというものがあります

 

今日は

単刀直入に

そのコツをご紹介したいと思います

 

それは…

 

・文を可能な限り短くする

 

・主語、動詞など、語順を分かりやすくする

(必要であれば補充する)

 

・複文の場合は、前後関係や因果関係を分かりやすくして入力する

 

・代名詞はなるべく少なくする

 

 

これを踏まえて

「これは機械が勘違いしそうだな」

と思う場合は

分かりやすいように手を加えてから入力すると

なかなか良い翻訳をしてくれます

 

手がかかるでしょ?ww

 

「そりゃ面倒だ!」

「使えない!」

と思った人も多いかと思います

 

そうなんです

 

プロ並みに使いこなすには

かなり手間とスキルが必要になります

 

しかし

活用するメリットもあるのです

 

それは

機械翻訳の得意なところ

 

つまり・・・

 

・固有名詞や数字などは(比較的)間違えない

(特に桁数の大きな数字など)

 

・人間が見間違えやすい単語や漢字は間違えない

 

などです

 

「人間が見間違えやすい単語や漢字は間違えない」

というのは

たとえば

 

from vs form 

fine vs find

探求 vs 探究

意思 vs 意志

 

などです

 

機械翻訳といえば

Wordなどのスペルチェック機能も

欠かすことができません

 

特に

編集した後などは

平仮名が1文字だけ抜けてしまったり

間違って削除してしまったり

たった1文字の修正であっても

前後関係がおかしくなったり

意外とミスに気付かないものです

 

ですから

最終的に

あらためて

機械的にスペルチェックにかけてみることで

ミスを拾うことができる場合もあります

 

これも

機械翻訳というものの機能の1つです

 

機械が得意とするところは

逆に言うと

人間が苦手とするところなので

(プロとしては)

使うべきです

 

1つでもミスが減るように

あらゆる手立てを講じることが

必須だからです

 

このような

機械の長所を利用するためには

短所を人間が補わなければなりません

 

そのために

機械がやってくれた翻訳に

手を加えるというのも手なのですが

 

私の経験上

入力する原文が

(先ほどお話したように)

機械の苦手とする文章だと

なかなか

手の込んだポンコツな翻訳をしてくるので

かえって手間で

イライラすることもあります

 

ですので

私は

機械が翻訳しやすいように

原文に手を加えてから

翻訳してもらうようにしています

 

そうすると

比較的楽になります

 

これができるようになるためには

練習や経験、知識やスキルが

必要となりますが

それでも

仕事として翻訳をするのであれば

やる価値はあると思います

 

ハチハチハチ

 

そして

翻訳のプロセスで

欠かすことができないのが

こうしてできや訳文を

あらためて書き直す(推敲する)ことです

 

上で説明したように

間違いのないように訳した文は

1文1文は正しいかもしれませんが

前後関係の流れとして

自然な流れになっていなかったり

ちぐはぐだったりします

 

ある意味パッチワークなのです

 

その縫い目(つなぎ目)を

きれいにして

文章として

プロフェッショナルなものに

仕上げなければなりません

 

「プロフェッショナルなもの」

とは

とても抽象的なのですが

実は

文章の質は

明確な指標があるわけではなく

抽象的(定性的)なものなのです

 

逆に

具体的(定量的)に

ミスがないと評価できる文章は

それだけだと

かえってちぐはぐ(不自然)に見えるのです

 

実際に

特に機械翻訳の翻訳や

(人によって)機械的に翻訳された翻訳は

かなりちぐはぐに見えて

プロの文章に見えないことが多いです

 

ですから

プロの文章として

お金をもらえる翻訳をするためには

正確に訳すだけでなく

プロフェッショナルな文章として

仕上げる必要があります

 

その作業がなされていないことが

翻訳の評価が低くなってしまう原因の1つです

 

じゃあ

どんな文章がプロフェッショナルな文章なの?

と思った人もいるかもしれません

 

そこなのです

 

翻訳者になるための勉強で

もっとも重要なところが

そこです

 

言語学的な部分を飛び出し

業界の事情に詳しくなる必要があります

 

それは

文学だけでなく

契約書や財務文書でも

同じことがいえます

 

その業界業界で

評価される文章というものがあります

 

そこを勉強・研究していくことが

翻訳の勉強だと思います

 

訳し方の勉強や

上手い訳・下手な訳といったことは

その前段階と考えたほうがいいでしょう

 

そういう意味で

やはり業界出身者の方が

評価の高い翻訳が書けると思います

 

 

UnsplashNirmal Rajendharkumarが撮影した写真

 

 

翻訳は

とにかく手間がかかるうえ

知識や経験だけでなく

スキル・技能も必要になります

 

ベテランになれば

機械でパパっと出すように

ササっと質の高い翻訳が

できるようになるのか…

というと

そうではありません

 

何年やっても

どれだけ経験を積んでも

やはり

手間のかかる作業と

入念な思考と努力が必要になる

というのが

翻訳の仕事だと

翻訳をはじめて20年以上たっても

やはり思います

 

(良い)翻訳者を目指している人は

楽に仕事ができるようになろうとは

思わないでください

 

いつまで経っても

大変です

 

お互いに

いつまでもがんばっていきましょう

 

売れる翻訳者最大の武器である「質」って具体的に何?「こなれた訳」じゃダメなの?

 

 

 

最後までお読みくださり

ありがとうございました

 

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