HR TECHへの期待と不安
介護分野でのHR TECH(人事労務の分野でのIT活用)の話をうかがう機会がありました。ベテランの介護士の動作をディープランニングで「型化」し、専用のナビゲーション機器を装着した経験の少ない人も一定水準のサービスが提供できるようになるというもの。人手不足の救世主にもなりそうです。ただ、このお話を聴いて思ったことですが、人が熟達するためには「型を真似る」「型を破る」「型から離れる(自分のものにする)」の段階があります。これはどの職業にもあるステップかと思いますが、新しいHR TECHにはこのステップは設計されていません。将来、職業というものがどうかっていくのか気になります。「型化」で思い出したのですが、特にASDの方の支援では、どうもテクニックに関心が持たれる傾向があるように思います。いろいろな療育方法や心理療法、服薬等々・・・どうしてなのでしょうか。おそらく、「わからないもの」に対して理性で理解しようとするからではないでしょうか。相手がどんなことを考えているのか、どんな気もちでいるのか、人は相手を理解しようとします。しかしASDの方は分かりずらい、そうすると感情でダメなら理性(科学)を使って理解をしようとするのではないでしょうか(本当は豊かな人間性がその奥にあるのですが)。その結果、支援の中心がテクニックになります。何か違和感を感じます。やはり相手を理解しようとする気持ちが相手を変化させたりします。再びHR TECHに戻りますが、「型」は確かに大切ですが、それを支える「哲学」が欠けてはならない気がします。この動作は何のためか、どんな意味があるのかわかりません。そうすると何のために働いているのだろういう迷いや仕事の「核」みたいなものが見えません。そして、「哲学」のない仕事はつまらないものになりそうです。