傘寿 まり子 第11巻-第12巻 おざわゆき | 本に恋して❤

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自分が読んだ本を感想とともに残しておきたいと思いブログを始めました。

傘寿 まり子

第11巻

おざわゆき

 

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おざわゆきさん「傘寿 まり子」第11巻を読みました^ ^

 

いままでの感想はこちら↓

 

 

  • 幸田まり子(文芸誌編集長)
  • 佐野きよし(作家)
  • 森崎さん(佐野先生の友達)
  • 進藤薫(引退した作家)

 

まり子さんの文芸誌で執筆してもらっている

作家さんが「進藤薫を消したい」という

物騒な会話を聞いてしまったまり子さん^^;

 

身を隠しながら

隣の席に座りコーヒーを注文

 

作家さんの話に聞き耳を立てます

 

 

「消したい」と言った作家さんは

佐野先生

 

佐野先生から相談されたお友達は

ちえぞうさんが図書館で会って

一緒にラジオ体操をしたおじさん

 

おじさんは「森崎」

佐野先生に呼ばれています

 

森崎さんは佐野先生に

「森崎も昔は作家を目指していたじゃないか」と言われます

 

佐野先生は森崎さんに

まり子さんが探していた手帳を見せ

 

「文芸誌の編集長が進藤薫を復帰させようとしている」と話します

 

まり子さんの手帳に書いてある

「進藤薫先生 連載勧誘‼︎  

連載時期○年○月○日 要相談」を見て

 

いまは引退し田舎に引っ込んでいる人間を必要としているのが気に入らない佐野先生

 

佐野先生が森崎さんに話す

進藤薫を消す方法に聞き耳を立てるまり子さん

 

佐野先生の計画は穴だらけですが

「佐野先生にさっき見せてもらった

プロットの100倍おもしろい!」

 

「っていうかこの話でプロット

出して欲しいくらいなんだけど」って

冷静に考えるまり子さんがおもしろすぎる♪

 

 

 

まり子さんが進藤先生のお宅を訪問

 

「なにか変わったことはないですか?」

と進藤先生に聞きますが

特に変わったことはなさそう

 

よかった^ ^

 

進藤先生に

「佐野きよし先生とお知り合いですか?」

と尋ねてみるまり子さん

 

「佐野君?」

「古い知り合いだよ」

「あの人すごい人気あったんだよ」

「オレ憧れてたなぁ」と言う進藤先生

 

佐野先生の酷評っぷりと

進藤先生の褒めっぷりの対比がすごい

 

昭和40年代 同じ小説研究会に入っていた進藤先生と佐野先生

 

出版社から「うちで書かないか」と声がかかっていたのは最初、佐野先生でした

 

佐野先生の文章は文学青年たちの憧れ

図書館で本を読んでいても女子学生が見に来るくらいモテモテでした

 

そんなときに飄々と現れた進藤薫

 

最初は佐野先生も注目していませんでした

 

それどころか垢抜けない進藤先生を見下していました

 

友達の森崎さんが

「新しく入会した進藤薫ってやつの短編!」

「初めてにしてはなかなかの傑作だった!」

と言っていたので読んでみましたが

書くストーリーが平凡だし

登場人物も地味

 

「じき埋もれる」

佐野先生は思っていました

 

 

しかし新聞社が主催した文学賞に

佐野先生ではなく進藤先生が選ばれます

 

出版社へ打ち合わせに出向いている

若き佐野先生

 

編集者さんから

「ここのくだり説明がないと読み手に伝わらないんじゃない?」と言われますが

(今でも同じようなことまり子さんに言われてる^^;)

 

自分のことを芸術家だという佐野先生

「そんなものは文章の美しさをこわすだけだ」

「不恰好でみっともない」

と聞き入れません

 

しかも編集者さんに

「あなたは芸術家じゃないから理解できないんだ」

と言い放つしまつ

 

反面 進藤先生は出版社の文芸誌の広告に大々的に宣伝されています

 

佐野先生は進藤先生の本を読んでみますが

どこがいいのかわかりません

 

森崎さんと飲んでいる佐野先生

 

会社員になった森崎さんに

自分が書いている雑誌社を紹介して

文章を書くように薦めてくれます

 

雑誌社の編集者さんに企画を依頼された

森崎さんでしたが

進藤先生がその雑誌に連載することになり

森崎さんの企画が削られてしまいます

 

 

「進藤薫を消したい」って言ってたときに

 

森崎さんに

「進藤薫のせいでお前 

軌道が変わっちゃったじゃないか」

って言っていたのはこのことなのね

 

 

「オレもう…書くのは当分いいかな」

と文章を書くことを諦めた森崎さん

 

 

 

編集者さんに

もっとわかりやすいエンターテイメントに挑戦しないとと言われますが反発する佐野先生でしたが

 

新しい世界観の構想で書いた文章の

評判がよく編集者さんも認めてくれました

 

「やっと世の中が気がついた」

 

「この作品を架け橋に

世界は広がって行くんだ…」

と思いながら

 

電車に乗って

中吊り広告を見てみると

 

進藤先生が同じような構想で

すでに文章を書き上げていました

 

佐野先生は呆然とします

 

それから幾年月

進藤先生の奥様が亡くなり

進藤先生が文章を書かなくなってしまいます

 

「やっと消えた」

 

そう思っていたのに

まり子さんの手帳を見た佐野先生

 

進藤先生が復帰してしまうとまた

「進藤薫」を意識する日が戻ってきてしまう

 

ということで佐野先生は

「進藤薫を消したい」

という冒頭の言葉になったのでした

 

 

なんか切ない

 

 

 

傘寿 まり子

 第12巻

 

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小桜蝶子さんの出版イベントが終わり

ちえぞうさんとまり子さんは

ショッピングセンターで買い物をしてから帰ろうと食品売り場に行きます

 

すっかり疲れてしまったちえぞうさんに

休憩所で待つように言って

まり子さんは買い出しに行きます

 

休憩所は人がいっぱい

 

休憩所でたまたま森崎さんを見つけた

ちえぞうさん

 

前に会ったときに森崎さんの様子がおかしかったことを気にしてくれていたちえぞうさん

 

森崎さんにそのことを聞いても

はっきり言ってくれません

 

森崎さんが席を立とうとしたので

「じゃ あたしも」と席を立とうとしたら

おじさんがちえぞうさんを押しのけて

ちえぞうさんは床で腰を打ってしまいます

 

それを見たまり子さん

 

ちえぞうさんを助けながらおじさんに

「せめて前の人がちゃんとあけるまで待てないんですか?」と抗議します

 

「ああ⁉︎」

「そんなんしてたら取られちまう」

 

「あやまってください この人に」

とちえぞうさんに謝るよう促します

 

おじさんはまり子さんの胸ぐらを掴み

「うるせぇこっちは疲れてるんだ」

怒鳴ってきます

 

ちえぞうさんは

おじさんとまり子さんの間に入って

止めようとしますが

おじさんに突き飛ばされてしまいます

 

まり子さんがちえぞうさんを助け起こして

「誰か お店の人呼んできて」と叫ぶと

 

おじさんが「うるせーってんだろ」

まり子さんの髪を掴みながら怒鳴ってきます

 

おじさんとまり子さんの間に入って

まり子さんを庇う森崎さん

 

森崎さんがおじさんを払い除けたら

思いの外飛んでいってしまいました

 

おじさんは泡を吹いて気を失ってしまいます

 

お巡りさんがやってきました

 

おじさんの山登り仲間がお巡りさんに

森崎さんが「力まかせになぐりたおした‼︎」と話しています

 

まり子さんも反論しますが

こちらが加害者なのでなかなか聞き入れてもらえません

 

おじさんは救急車が来てストレッチャーに乗せられている間もギャーギャー言ってます

 

ちえぞうさんもおじさんに突き飛ばされて腰を打ったようで痛がっています

 

森崎さんはちえぞうさんに

おじさんと一緒に救急車に乗って行くように言います

 

しかしちえぞうさんは

森崎さんが心配でなかなかそばを離れません

 

森崎さんに「早く行け」

と言われたちえぞうさん

しかたなく救急車に乗り込みます

 

森崎さんはお巡りさんと警察署へ

 

 

救急車の中でおじさんは

「さっき一緒にいた人の息子は弁護士だ〜!

訴えてやる」などとギャーギャー言ってます^^;

 

病院に着いたちえぞうさん

 

 

携帯電話がなります

 

さっき森崎さんから預かった

携帯電話でした

 

電話に出るちえぞうさん

 

電話の相手は佐野先生でした

 

森崎さんの友達からの電話に

ちえぞうさんは電話口で泣き出します

 

「森崎を助けてくれ〜」

「森崎が逮捕されちゃった〜」

と泣きながら訴えるちえぞうさん

 

ことの顛末を佐野先生に説明するちえぞうさんに

 

「あいつが意味もなく誰かに手をあげるなんて」

「『ボクの森崎』がするわけがない」

 

か、かっこいい♡

初めて佐野先生をかっこいいって思った^ ^

 

 

早速行動する佐野先生

 

森崎さんがいる警察署に出向きます

 

警察署にはまり子さん、

森崎さんの奥さんもいました

 

佐野先生は森崎さんに会おうとしますが

まり子さんに止められます

 

森崎さんに会うことを止められた佐野先生は

被害者のおじさんに会いに行こうとしますが

 

時間が遅いためまり子さんに

「明日ちえぞうさんに会いにタクシーで向かいます」

「そのとき一緒に向かいましょう」

と言われ言うとおりにします

 

 

次の日

 

病院の入り口でタクシーから降りる

進藤先生と蝶子さんを見つけます

 

蝶子さんはまり子さんの文芸誌の看板作家

進藤先生の自宅に度々顔を出しています

蝶子さんは進藤先生が好きみたいですが

進藤先生からは友達としか見られていません

 

 

お二人に駆け寄るまり子さん

 

「どうして」とまり子さん

 

 

「お、佐野君もか」

「聞いたよ」

「捕まったの友達なんだってね」と進藤先生

 

 

「どうしてだ‼︎」とうろたえる佐野先生

 

 

「じゃあ今度はオレが君と組む番だな‼︎」

と進藤先生

 

突然のバディもの?

 

 

「学生のときから ずっと 君 

その友達とつるんでいたろ」

 

「あのころ ずっと 

うらやましいなぁって思ってたんだ」

 

「君と話したかったからね」と進藤先生

 

 

「え」と佐野先生

 

 

「今回 森崎君がピンチだって言うじゃないか」

 

「そしたら今度はオレと組むのはどうかなぁって」と話す進藤先生

 

 

このときの佐野先生の力抜けた表情がサイコー♪

 

 

まり子さんは蝶子さんに

「どうしてここに?」

と聞きます

 

「昨日ちえぞうちゃんから電話もらってー」

「泣いててびっくりしちゃって」

寝ている進藤先生にも電話しちゃった蝶子さん

 

進藤先生は蝶子さんの電話で

森崎さんが佐野先生のお友達で

いまも親交があることを知り

蝶子さんと病院に来たというわけです

 

佐野先生は早速おじさんの病室に向かいます

 

おじさんは佐野先生にギャーギャーあれやこれや文句を言います

 

しかし理路整然と反撃する

佐野先生に言い返すことができず

 

「うるさいな」

「何をワケわからんこと言ってる」

「弁護士を通せ」

とコップの水を佐野先生にぶちまけます

 

濡れたまま上のカフェに行くという佐野先生と

佐野先生を追いかける進藤先生

 

まり子さんと蝶子さんは

ちえぞうさんの病室へ

 

ちえぞうさんの腰は治療中

 

ちえぞうさんは森崎さんの心配をしていました

 

 

ちえぞうさんのお見舞いを終えて

上のカフェに合流した

まり子さんと蝶子さん

 

4人揃ったところで

おじさんの被害届を取り下げさせるにはどうしたらいいか作戦会議を始めます

(蝶子さんは意識高い系おじさん(佐野先生)とは話が合わないので辞退^ ^)

 

直接抗議したところで効き目がないことは

佐野先生の水ぶっかけ事件で分かっています

 

「攻撃がダメなら逆の手はどうだ」と佐野先生

 

「手土産を持って見舞いするんだ」

「内容は奴が喜びそうな…」

「うんと豪華な花や果物だ」

「そして最初は誠心誠意あやまる」

「相手はめんくらって気を許し話を聞く」

とこれまた理路整然と分析する佐野先生

 

「それでそれで?」

とおもしろそうに聞く進藤先生

 

おじさんは山登り仲間の女性の息子が弁護士なので

その人に弁護を頼んだはずですが

弁護士さんは動いてなさそう

 

森崎さんの奥さんが

「弁護士さんからまだ連絡はない」

と電話で聞いていたまり子さんは

そのことを佐野先生、進藤先生に伝えます

 

そのことを聞いて佐野先生は

おじさんがその弁護士さんに頼むのは

今回が初めてではないのではないかと推測します

 

短気で度々トラブルを起こしていそうなおじさんの弁護は大変そう

 

佐野先生は

「もし進藤がその弁護士だったらどう答える?」

と進藤先生に聞きます

 

佐野先生が進藤先生に質問している顔が

めっちゃカワイイ

 

進藤先生は

「相談内容によるが…」

「もうお断りするかな」と答えます

 

おじさんの山登り仲間は

おじさんの性格がわかっている

 

そしてそんなおじさんにうんざりしている

 

そこまで分析する佐野先生

 

そしてそのことに感心する進藤先生

 

「学生時代の君は無敵だった」

「そしてそれは今も変わらなかった」

「君の言葉は強くて」

「誰も君にかなわない」

と佐野先生に言う進藤先生

 

進藤先生はホントに佐野先生と

友達になりたかったんですね

 

佐野先生の心の塊が溶けていくのがみえるような表情

 

「では」

「これで会議は終了ですか?」

とまり子さん

 

 

「そうだな」

「えーと」

「まず 何するんだったね 佐野君」

と進藤先生

 

「まず花とくだものだ」と佐野先生

 

「了解」と進藤先生

 

 

ホントにバディものになってきた♪

 

 

花とくだものを持って

おじさんの病室に向かう佐野先生と進藤先生

 

病室の外までおじさんが

ギャーギャー言っているのがわかります

 

対応している看護師さんもお手上げ状態

 

佐野先生と進藤先生は

しばらく様子を見ることにします

 

イライラしていたおじさんが

しばらくすると静かになって

その後しゅんとしています

 

そのタイミングで病室に入ります

 

「よし今だ」

 

「さきほどは大変失礼なことをしました」

と佐野先生

 

「散々な目に遭いましたね」と進藤先生

 

「これは心ばかりの品ですが」

「少しでもお気持ちが安らぎますよう」

「心こめて選ばせていただきました」

と変わるがわるおじさんに語りかけます

 

するとおじさんの目に…涙

 

「もういい」

「たのまん」

「誰にも頼まん!」

「被害届も取り下げてやる‼︎」

「それでいいんだろ‼︎」

「出てけ〜〜〜っ!」

 

と病室のカーテンを閉めてしまいました

 

「一応作戦は成功したのかな」と進藤先生

 

「成功だ」と佐野先生

 

 

「佐野君!」

「小説に書けよ これ」

「読んでみたい 君の文章で」と進藤先生

 

「進藤に言われたくない」

「あんたは息をするように名作を書く」

「なんの苦もなく読者に受け入れられてきた」

「そんなあんたの作品をおもしろいと思ったことなど一度もない」

「ボクの方が何万倍も面白い」という佐野先生

 

それを聞いた進藤先生

「じゃあ俺も書こうかな」

「久しぶりに」

って言っちゃった

 

「え?」

「な…なんで そんなことになるんだ」

とうろたえる佐野先生

 

確かに

 

「だって」

「今日はなんか いろんな感情を思い出して 

楽しくて それを表現してみたくなって」

という進藤先生

 

結局 佐野先生が進藤先生の作家魂に火を点けちゃった^ ^

 

森崎さんを迎えにいった佐野先生、

まり子さん、ちえぞうさん

 

森崎さんは無事 奥様と一緒に警察署から出てきました

 

まり子さんの文芸誌は

進藤先生の連載が始まりました

 

佐野先生は相変わらず

編集者であるまり子さんの意見は聞かず

我が道を行くスタイルを貫いていますが

なぜか海外で読者が増えつつあるという

小さな奇跡が起こり始めています

 

佐野先生、進藤先生、森崎さん

この3人が長い時間を経て

 

またそれぞれの時間が交差するというステキなお話し

 

今度はどんなことが待ち受けているのかしら

楽しみです♡

 

 

本日はこのブログにお越しいただきありがとうございます(^_^)

 

 

 

 

 

    

어쩌면 별들이 너의 슬픔을 가져갈지도 몰라

もしかしたら星たちが君の悲しみを持っていくかもしれない

 

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先回、「ワタナベ薫さんの講演会 in 東京ビックサイト」のブログをUPして

 

 

「ドラマ「トッケビ」の詩集がそろそろ届くと思いますので楽しみに待ちたいと思います〜」って書いた詩集が届きました♪

 

詩集は300頁弱あって

左頁に詩が書いてあって

右頁は何も書いてありませんが

罫線が引いてあったり

頁ごとにデザインや色が違っていたりと

とっても贅沢な作り

 

 

右頁は自分が書き込む用

韓国ではこういう詩集が多いと

どこかで読んだか聞いたことがあります

 

トッケビの中で紹介されている詩は

本の一番最初に書かれています

 

スマホで写真モードにすると

翻訳ボタンが出てきて

簡単に翻訳してくれます

 

これを右頁に書いておけばいいかも♡

便利な世の中になりました(^_^)