傘寿 まり子 第6巻 おざわ ゆき | 本に恋して❤

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自分が読んだ本を感想とともに残しておきたいと思いブログを始めました。

傘寿 まり子

第6巻

おざわゆき

 

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おざわゆきさん「傘寿 まり子」第6巻を読みました^ ^

 

 

第5巻までのあらすじ

 

幸田まり子80歳(文芸誌作家)は息子夫婦&孫家族と住んでいました

 

ある日、自分がいないところで息子家族が家の建て替えの話をしていました

 

新しく建て替える予定の家に自分の居場所がないことを感じます

 

家出を決行し初めてネットカフェに泊まりひょんなことから野良猫のクロと出会い一緒に暮らすために家探しをします

 

昔好きだった人と一緒に暮らしたり、ゲームが上手なおばあちゃんのところに居候しながらクロと生活していましたが

 

自分が寄稿していた文芸誌から打ち切りを告げられそれならと自分でWebで文芸誌を立ち上げようと動きます

 

ある時知り合いのオーナーさんのスナックでバイトをしていたら

 

昔活躍した女流作家さんがお客さんとして来ているところに遭遇

 

その方にWeb文芸誌で書いてもらえるようお願いに行きますが反対に部屋に閉じ込められてしまったクロとまり子さん…

 

 

 

ゴミ屋敷の蝶子さんの家の部屋に

クロと閉じ込められてしまったまり子さん

 

ゴミが頭の上にドサドサっとに落ちてきて意識を失ってしまいます

 

意識が戻ったまり子さんですが

クロが蝶子さんに奪われてしまい

自分だけ部屋に閉じ込められたまま…

 

部屋中ゴミだらけですが

中から蝶子さんが書いた

未発表の作品を見つけます

 

ガリオくん(大学生で神ゲーマー、まり子さんの文芸誌の編集者)が「まり子さんの帰りが遅い」と心配します

 

ちえぞうさん(75歳ゲーマー&まり子さんの文芸誌編集者)も心配そう

 

蝶子さんの家に二人で

まり子さんを探しに行きます

 

 

家の中に入ると想像以上の汚さに怯むガリオくんですが意を決して部屋に入って行ってまり子さんを見つけます

 

 

まり子さんは蝶子さんの未発表作品を一心不乱に読んでいてガリオくんが声をかけても気がつかないくらい^^;

 

 

まり子さんは蝶子さんに

「この作品ウチで発表させてください」

と蝶子さんに言いますが

 

 

「これは表に出すつもりはないよ!」

と家から追い出されてしまいます

 

 

屋敷から逃げ出していたクロは

ちえぞうさんが保護

 

 

よかった♪

 

 

まり子さん、ガリオくん、ちえぞうさんで

編集会議

 

 

文芸誌に寄稿してくださる作家さんは

まだ少ししかいませんが

準備号として進めます

 

 

Webサイトのデザインをプロに任せるように

くらはらさん(有名作家・Webマガジン運営)

に言われていたのでプロの方にお願いしてとってもかっこよく作っていただきました

 

 

 

Webサイトを見て

俄然やる気になったまり子さん

 

 

最高のラインナップを揃えたいと

夢が膨らみます

 

 

もちろん小桜蝶子さんもターゲットの一人^ ^

 

 

しかしガリオくんは

蝶子さんがまり子さんにしたことや

ゴミ屋敷を見ているので心配して反対します

 

 

ガリオくんが心配するのもわかります

 

 

しかしちえぞうさんがポロっと言ったひとこと

 

「ゴミ屋敷って、そんな珍しくもねぇよなあ」

 

 

物がない時代を生きてきた年代でもある

まり子さんたち世代

 

ものを捨てることに抵抗があります

 

歳を重ねるにつれ体力もどんどん落ちて

さらにものを捨てるのが億劫になってしまう

 

 

すると外に出ることも億劫になって

外出しなくなって

病気になっても気づかれることなく

そのまま亡くなってしまうということもある

 

 

蝶子さんはまだ外に出ることができている

 

この機会を逃すまいと

まり子さんは準備号の目玉を

蝶子さんの原稿にすると編集会議で宣言します

 

カッコイイ♡

 

ちえぞうさんはまり子さんの味方、

ガリオくんは心配しますが見守ります

 

 

さっそく蝶子さんの家を訪ねるまり子さん

 

 

蝶子さんが出かけようと外に出てきます

 

 

「あたい出かけるの!」と蝶子さん

 

「ではおかえりになるころもう一度来ていいですか?」とまり子さん

 

「何が目的?あたいから何か盗ろうっていうの?」と蝶子さん

 

 

まり子さんがスナックでアルバイトしていたときには気前よくたくさんのチップをくれた蝶子さん

 

言っていることが支離滅裂です

 

「疑うんならそのあいだ荷物もコートもあなたに預けます」とまり子さん

 

 

驚く蝶子さん

 

 

「私はどうしてもあなたと仕事がしたい」

 

「あなたの小説をうちの雑誌の看板にぜひ!」とまり子さん

 

 

「じゃあクロちゃんちょうだいよ」と蝶子さん

 

 

「ごめんなさい」

「クロはあげられないんです」

 

「私じゃダメ?」

「私はずーっとあなたのそばにいる」

とまり子さん

 

 

もうまり子さんったら

こんなセリフ言われたらドキドキしちゃう^ ^

 

 

蝶子さんもかなり動揺して

 

 

「ば」「っかじゃないの⁉︎」

「あんたなんかいらないよう」

 

 

「あなたの心を縛っているのは何?」

「あなたを今でも傷つけるものがあるのなら」

「私がそれから守ってあげたい」とまり子さん

 

 

まり子さんのこの包容力にみんなやられちゃうんだろうな

 

 

蝶子さんもそんなことを言われるとは思っていなかったよう

 

 

家の中に入ってノートを持って戻って来ました

「持ってけドロボー」

「こんなものいらないよ」

「ゴミだ」

と自分が書いた作品を投げつけ去っていきます

 

 

そのノートを手に取り

「よし!」というまり子さん

 

 

この「よし!」に驚いたというか感心しました

 

蝶子さんを怒らせてしまって

オロオロするわけでなく

 

文芸誌の準備号に載せる作品が手に入ったと

思ったってことですものね

 

まり子さんはもうプロの編集者なんだ

 

 

さっそく蝶子さんの作品を持ち帰り

文芸誌を発行します

 

 

蝶子さんの作品のパワーはまだまだ健在

 

Webサイトには反響が続々と寄せられます

 

 

くらはらてつろーさんから電話が入ります

 

このチャンスを逃さないために

メディアに取り上げてもらうようにとアドバイスいただきます

 

 

やさしい♡

 

 

さっそく以前まり子さんの担当編集者だった斉藤さんに連絡

 

ネットニュースに知り合いがいるという斉藤さん

 

蝶子さんを取り上げてもらえるようお願いします

 

 

ネットニュースに取り上げてもらえ

小桜蝶子を知っていた人も、

初めて知った人も

蝶子さんの作品を読んで感動します

 

 

まり子さんの文芸誌にも購読者が続々と入会

 

 

この結果を見て

掲載を断っていた作家さんも

 

再度掲載をお願いしたら

10人以上からOKをいただくことができました

 

 

あとは大物作家に連載を受けてもらえれば万全になる…

 

まり子さんは進藤薫先生に電話をかけます

 

 

まり子さんは進藤薫先生に書いて欲しいと先生の家に通い続けていました

 

 

電話に出た進藤先生は

「私はもう書かないって言いましたよね」

とまり子さんにキッパリ言います

 

 

 

ある日、大学に行っているはずのガリオくんからスカイプが来て「小桜蝶子の家がネット配信で突撃されている!」と教えてくれます

 

 

配信を見たまり子さんとちえぞうさん

 

蝶子さんは知らない人が突然押しかけてきて

パニック!

 

しかもゴミ屋敷も映し出されてしまいます

 

 

心配になったまり子さんは

蝶子さんの家に駆けつけます

 

 

家中探しますがなかなか見つかりません

 

 

やっとクローゼットの中で洋服に埋もれて震えている蝶子さんを見つけます

 

 

「た…」「たすけて」と言って眠ってしまった蝶子さん

 

 

蝶子さんを一人にするわけにもいかず

一緒にいたまり子さんもいつの間にか眠ってしまいました

 

物音がして目が覚めます

 

 

蝶子さんの息子の孝之さんが

片付け業者とともに家の中に入って来ました

 

孝之さんもネット中継を見ていたのです

 

孝之さんは

すべてゴミだから片っ端から片付けてと

業者さんに指示しています

 

 

それを聞いたまり子さん

「蝶子さんがいいって言ってないじゃない!」

 

どんどん片付けっていってしまう業者さん

 

「やめてって言ってるじゃないのーっっ」

まり子さん

 

 

孝之さんにはゴミに見えるものでも

蝶子さんにとっては大切なものたち

 

孝之さんは孝之さんで

蝶子さんが作家として売れっ子になっているとき自分のことを構ってもらえなかった過去を思い出します

 

自身の父親と蝶子さんが上手くいかなくて離婚したことに傷つき知らない間に父親ができたり別れたり男の人にチヤホヤされたり騙されて仕事を干されるようになってどんどん変わっていく母親を見ていた孝之さん

 

孝之さんも傷ついていました

 

ピンポーン!

 

壊れていたと思っていた

玄関のチャイムが鳴ります

 

入って来たのは進藤先生

 

「チャイムが壊れていたようだから直しておいたよ」と進藤先生

 

「どうしてここへ?」とまり子さん

 

「はい、これ」と蝶子さんに

マスクと手袋を渡す進藤先生

 

 

進藤先生は

「私はこの人と一緒にこの家を片付けにきた」

と話します

 

 

まり子さんは

「さっき業者の人が来て突然ゴミを捨て出したんです」

 

「それでもめてて…どうか今は蝶子さんをそっとしておいてくれませんか」と言います

 

 

進藤先生は「捨てないよ」

「オレは捨てにきたんじゃない」

「片付けにきたんだ」と言います

 

 

「小桜さん」「片付けるのはいいぞ」

「あんたの大事なものがいっぱい発掘されるぞう」と教えてくれる進藤先生

 

 

進藤先生がテキパキと片付けてくださって

みるみる通り道ができていきます

 

 

まり子さんも進藤先生を手伝い

片付けが本格的に始まります

 

 

ガリオくん、ちえぞうさんも駆けつけてくれてました

 

 

片付けているなか

進藤先生が自分も片付けられなかったんだと話してくれます

 

奥様を亡くされて

心にぽっかり穴が空いた進藤先生

 

生前、奥様が家事をしてくれていたため

みるみるものが溜まってゴミ屋敷に…

 

進藤先生の娘さんが今の家に引っ越しさせますが帰りたくて暴れます

 

「お母さんと住んでいた家を取り上げやがって」と娘さんにあたります

 

娘さんが

「あの家にあのままいたらお父さん死んじゃう」

 

新しい家にいてもぼーっと過ごしていただけだったのですがある日庭に目をやると娘さんが育てた花が目に入ります

 

花を花瓶に挿して玄関に飾りました

 

それを見た娘さんが

「ああ、お母さん玄関にお花飾るの好きだったよね」と涙を流しながら進藤先生に言いました

 

奥様の思い出を引き受けるのは家じゃなく

自分なんだと気が付きます

 

以前住んでいた家もゆっくり片付けたと話す進藤先生

 

 

そのお話を撮影していたガリオくん

 

 

ガリオくんは

「配信しないよ」

「いい話だったからつい撮っただけ」とまり子さんに言います

 

 

まり子さんは蝶子さんを見ます

 

 

テレビカメラと違って怯えている様子を見せない蝶子さん

 

まり子さんは蝶子さんに聞きます

 

「蝶子さん」「お願いがあるの」

「この家を片付けているところを撮影してそれを配信させてくれない?」

 

 

「なっ!」「なに言ってるんだよ」

「そんなことしたらこの前のネット配信と同じじゃないか」とガリオくんに言われます

 

 

「違う」

 

 

「誇り」

「蝶子さんはウチの文芸誌の誇りとなるのです」というまり子さん

 

 

この言葉はまり子さんが作る文芸誌とともに

蝶子さんにとっても新たなスタートになるという意味なのかなと思いました

 

 

蝶子さんはまり子さんの言葉を聞いてコックリと頷きます

 

 

ここから「片付け&配信」が始まります

 

 

見てくださる方の反応も優しいんです♡

 

 

蝶子さんのおうちも綺麗になって、

新しい編集者さんも加わって文芸誌は活気付いています

 

読者さんは蝶子さんの新作を待っています

 

ハッパをかけに蝶子さんに会いにいきますが

蝶子さんは書きたいことが何も浮かばないと話します

 

 

まり子さんに

「あたいが復帰するまであんたがあたいのフリして書いてつないでおいてよ」とムチャぶり^^;

 

 

まり子さんはポカン

 

ここまでが6巻です

 

 

もっと簡潔にまとめてサクッサクッと巻数を進めたいのに書きたいところ満載でどこを切ったらいいのかわからない(^^;

 

まり子さんの周りは個性的な人ばかりでめちゃめちゃ楽しい

 

第7巻はまり子さんが蝶子さんに変わって文章を書くのか…

まだまだ目が離せません

 

 

 

本日はこのブログにお越しいただきありがとうございます(^_^)