0120557199
新築の戸建。
お客様はご家族で外出した際に鍵を紛失。
散々「たらいまわし」にされた挙句、当店に辿り着いたとの事です。
そりゃこの玄関みたら普通の鍵屋なら破壊するか断るわな。
窓はシャッターが閉まっており、侵入方法は玄関突破のみ。
2ロックか、これはちょっと僕でも厳しいかもしれんな・・・
考えこんでいる僕の後でお客様ご家族の声が・・・
父「ゴメンな、お父さんのせいで」
子「ううん、お父さんは悪くないよ」
母「失敗は誰にだってあるよ」
いい家族だなぁ〜、と感心していると・・・
子「きっとこの鍵屋さんが開けてくれるよ」
母「そうだね、きっと開けてくれるよ」
父「・・・だといいね」
おいおい、俺はまだ開けれるとは言ってね〜ぞ。
正直、破壊しようと思っていましたが、子供の声で鍵屋魂に火がつきました。
赤ちゃんを抱っこしたお母さんを横目にオメオメと帰る訳にもいかんだろ。
さあ、この鍵を無破壊で開けるにはバイパス解錠しかない。
しかし、煙返しあり、隙間パッキン新品、上段はいいとして下段を開ける難易度はMAX。
この玄関ドアの寸法に合わせて、その場で道具を作ります。
少々お時間がかかりますので、申し訳ありませんが気長にお待ち下さい。
それでも1時間ほどで作業完了。
子「ほらね〜開いたでしょ〜」
父「マジか!?」
母「すご〜い!カッコいい〜!!」
子供を嘘つきにする訳にはいかね〜もんな。
で、インスタのコチラです↓
最初にお伝えした料金より、かなり多いご祝儀を頂きました。
鍵が開いた安堵感で中身を確認せず、金額が多い事を後から気付いたのは僕のミスです。
せっかくカッコよく決めたのに、俺は何をやっとんだ〜!
ご祝儀は大歓迎ですが、ちゃんと面前で御礼をしなければ駄目です。
有り難く頂戴して次の活動の為に大切に使わせて頂きます。
何で僕が「腕のいい鍵屋」になるか分かりますか?
解錠技術がどうのこうのではありません。
誰もが断る鍵を最後の最後に、逃げ道が無い状態で、絶対に諦めないと言う強い気持ちで挑戦するから、必然的に腕が上がるんです。
でも今回の勝者はお子さんです。
君が「きっと開けてくれる」と言ってくれたから、僕は限界を突破できた。
子供達に「カッコいい」と言われたいから、僕は挑戦し続けるのであります。