「西郷輝彦 の思い出」 | HONDAのブログ

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西郷輝彦(71歳)前立腺がんが再発

し 舞台博多講演を降板したというニュース

を見ました。私が西郷で思いだすのは 一連

の「星」シリーズです。

西郷の「星」シリーズ、さかのぼれば、

「星空のあいつ」(昭39-6)に始まり、

「星娘」(昭40-7)「星と俺とできめたんだ」

(昭40-8)があり、そして最後の仕上げが、

エレキを使わずに西郷の魅力を引き出した

浜口庫之助作品

「星のフラメンコ」(昭41-7

(映画の正式タイトルは

「遥かなる慕情 星のフラメンコ」)

(昭41-8公開、日活 森永健次郎監督)。

西郷の相手役は台湾女優・汪玲。松原智恵子

も西郷の妹役で共演しています。

西郷輝彦・星のフラメンコ

  昭和417月発売

  作詞・作曲:浜口庫之助 編曲:小杉仁三

https://www.youtube.com/watch?v=Uqlxlb0ZMjk

 

 一 好きなんだけど 離れてるのさ

   遠くで星をみるように

   好きなんだけど だまってるのさ

   大事な宝 かくすように

   君は僕の心の星

   君は僕の宝

   こわしたくない なくしたくないだから 

   好きなんだけど 離れてるのさ

   好きなんだけど だまってるのさ

 

   こわしたくない なくしたくない

   だから 歌うよせめて 心の歌を

   ひびけ夜空に 星のフラメンコ

   星のフラメンコ

昭和41年の「星のフラメンコ」が西郷の

「夏のリズム歌謡」でもあります。リズム歌謡

でありながら、敢えてエレキを使わずにフラメ

ンコにしたところが、浜口庫之助らしい才能だ

と思います。フラメンコのポーズとともに手を

叩きステップを踏む歌手・西郷輝彦の最大の

ヒット曲になりました。浜口庫之助が最初に

手掛けた西郷の曲は前年の「星娘」

(昭40-8浜口庫之助作詞作曲/小杉仁三編曲)

でした。音楽的には、西郷の裏声が印象的なこの

曲の方が浜口作品らしいかもしれません。

歌詞をみれば、設定が「星娘」と「星のフラメンコ」

はほとんど同じことに気づく。好きなんだけど手の

届かない「あの子」を、遠い夜空の「星」にたとえる、

設定も発想もまったく同じです。ただ、「星娘」には

「輝くひとみ」「横向いたあの子」「下向いたあの子」、

つまり「あの子」の描写があるということは距離が

近いということか、たんに「遠い届かぬ」のでなく

「近くて遠い」のだろう。一方、「星のフラメンコ」

には「君」の描写はありません。

描写できないほどに「遠い」ということ、この遠さ

は心理的な距離のことです。「大事な宝かくすように

」、彼女のイメージも心にしまっておくのです。

(恋人の写真を他人に見せびらかす男は、まだまだ

気持が浅いということか 今のストーカーには思い

もしない深層心理です)

この星のフラメンコの後は 大きなヒット曲はな

かったように思います。

西郷が「歌謡曲」という足枷を外してそのロック

志向を純化していくのは、青春歌謡の時代の終焉後、

「真夏のあらし」(1970-8阿久悠作詞/川口真作編曲)

でしたが すでに御三家の時代は終わりを告げ、

西郷輝彦は 役者として生きていくことになる。

舟木や橋よりは 役者転身は成功したとみるのが

妥当ではないか、そうして 48年 今ガン再発

と闘う西郷を応援したいと思います。