神社に置かれている狛犬には、基本、眷属が宿っています。(まれに宿っていないところもあります)
その眷属の多くは、狛犬像のような姿ではありません。
東京都の「日枝神社」には、狛犬の代わりに狛猿が置かれています。
見た目はほっこりする可愛い猿の像なのですが、宿っているのは獅子です。
しかも、獰猛で、気性の荒い「ガオォー!」と吠える獅子なのです。
「怖い」とまで思う迫力です。
でも、像は可愛い猿ですから、参拝者がニコニコしながら「よし、よし」と撫でていて、そこが面白いです。
(狛猿は撫でられるものとして置かれており、獅子もそこを承知で宿っています。ですから、この獅子に限り、撫でられても怒ることはありません)
京都府の「天橋立神社」の狛犬像にはヘビが宿っていましたし、
天狗が宿っているところもあり、ヤタガラスが宿っているところもあります。
中には、狛犬像そのままの姿、という眷属もいたりして、そこはバラエティに富んでいます。
眷属は、ひとことで説明できる姿(オオカミやキツネなど)と、説明するのが非常に困難な姿をしているものがいます。
皆様が想像もつかないような姿の眷属がいるのです。
大分県の「宇佐神宮」では、小さな福助人形のような……
金太郎人形に年を取らせたような……
そんな姿の眷属が私の願いを叶えてくれました。
背丈はコンパクトで、ややぽっちゃりとしており、頭が「ひょえ~!」というくらい大きかったです。
体の周囲には、小判をつけていました。
小判に磁石がついているかのようなくっつき方でした。
さらに、紐の先につけた小判を、何枚か服からぶら下げていました。
でんでん太鼓みたいに、です。
なぜ、そのお姿? と思ってしまう眷属でしたが、この眷属は私が表現できる部類です。
「絶対に無理」という眷属もいます。
眷属が「いる」「このようにしていた」「こう言った」など、大切なのはそこなので、姿をあえて書かないパターンのほうが多いのは、このような理由(表現が難しい)からです。
でも、次回、どこかで面白い姿の眷属を見かけたら、皆様にお伝えしてみようと思います。
表現するのに四苦八苦しますが、一度チャレンジしてみますね。
7月3日発売です。