神社では、お願いごとはひとつにしたほうがいいということを、これまでに何回か書いてきました。
「本殿ではひとつしかお願いをしませんが、境内社だったら、別のお願いをしてもいいのでしょうか?」
という質問が、数通届いていたので、以前に書いたことを、ちょっとおさらいしてみたいと思います。
境内社には2タイプあります。
境内社の神様(勧請もとから来ているのは眷属ですが「境内社に鎮座するご祭神」ということで、神様とお呼びします)が、
その神社内で、独立しているタイプと、本殿でご祭神と一緒にお仕事をするタイプです。
まずは、独立型境内社です。
この場合、摂社・末社としてお社があるのは境内ですが、別の神社と考えます。
こちらが、独立型境内社の説明です。
もう一方の、本殿でご祭神や眷属と一緒にお仕事をするタイプは、本殿にいて、ご祭神の補佐をしています。
本殿でお仕事をするタイプの境内社の説明がこちらです。
ということで、本殿と境内社での願掛けはどうなのか? というところは、こちらに書いています。
たとえば、太宰府天満宮で、ご祭神に「受験に合格しますように」と願掛けをし、境内社には「英検2級に合格しますように」とお願いをしたとします。
この場合、境内社で「独立した境内社だと思っているので、別の願掛けをさせて下さい」と、お断りをしておきます。
前置きをすることで、失礼にはなりません。
本殿での願掛けが優先されるでしょうから、英検2級の願掛けのほうが重要だったら、そう言っておきます。
もしくは英検2級合格祈願を本殿でするか、です。
願掛けというのは、本殿でお願いをすれば、その願掛けに応じて、ご祭神や眷属、時には本殿にいる境内社の神様が叶えます。
誰が担当するのかは、ご祭神が決めます。
たとえば、「縁結び」にごりやくがある神社で、「合格祈願」をした場合、境内社の天満宮の神様が本殿にいる、というパターンだったら、境内社の神様が叶えます。
そうではなく天満宮が独立型境内社だったら、その神社の眷属で、叶える力のあるものが担当するか、ご祭神が担当します。
中には、学業関係が苦手という神様や眷属がいますし、境内社の天満宮の神様のほうが断然叶える力が大きい、となれば、ご祭神が境内社の神様にお願いをしてくれます。
ですので、お願いがひとつだったら、本殿でお願いをすると、神様のほうでちゃんと取り計らってくれます。
取り計らってもらうのではなく、「この境内社の神様に! お願いしたい!」と、自分で直接お願いするのもオーケーです。(その場合、本殿ではご挨拶だけにしてお願いをしなければ完璧です)
2つ願掛けをしたいという場合は、独立型の境内社しか無理なので、そこは知っておいたほうがいいです。