2022年後半にNTT sonorityがクラウドファンディングでプロジェクトを達成したパーソナルイヤースピーカのBluetooth版が2023年10月に発売されました。
当時のクラウドファンディングページ
製品化にあたり、外耳道を密閉しないオープンイヤー形イヤフォンとして耳スピーカー、「耳スピ」を固有名詞として採用した様です。
取得特許:音響信号出力装置 WO2023243379A1
Abstract
周囲への音漏れを抑制可能な外耳道を密閉しない音響信号出力装置を提供する。音響信号AC1を外部に放出する単数または複数の音孔121aと、音響信号AC2を外部に放出する単数または複数の音孔123aと、が設けられている構造部を有する音響信号出力装置10が提供される。音孔121aは、構造部の中心軸から方向B1にずれた偏心位置に配置されており、音孔123aから第1空間に放出される音響信号AC2の音圧レベルは、音孔123aから第2空間に放出される音響信号AC2の音圧レベルよりも低い。ここで、第1空間は、音孔121aに対してB1方向側に位置する空間であり、第2空間は、音孔121aに対してB2方向側に位置する空間であり、B2方向は、B1方向の逆方向成分を含む。
音響信号出力装置 WO2023243379A1 図1
出願内容を見ると、眼鏡型もあるようです。
nwm MBN001のプレス内容
NTTソノリティ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:坂井 博、以下「NTTソノリティ」)が展開するNTTグループ初のコンシューマー音響ブランドnwm(ヌーム)より、イヤホンなのにまるでスピーカーのような新体験、耳スピーカー「耳スピ」の新製品として「遊びも、仕事も、どんな時も、一日中着けていられる。」ネックバンド耳スピーカー「nwm MBN001」を2023年11月8日(水)より発売します。また、完全ワイヤレスの耳スピ「nwm MBE001」の新色ホワイトベージュも同日、販売を開始します。
宣材写真
俯瞰写真。軽い!!
外音を聴けるイヤフォンというと筆者はUETAXのRS-061を使っています。こちらもかなり特殊な製品ですが、NTTソノリティ株式会社のブランド、「nwm(ヌウム)」の耳スピはキャンセリング技術の応用で音漏れを防いでいます。(しかもパッシブ!!)
Blog内参考リンク:
余談ですが、2017年のクラウドファンディングであるambie(株主はWiL Fund I, L.P.: 67%、ソニー株式会社: 33%、)は記憶にあるプロダクトです。こちらは耳介に挟む形で取り付けるイヤフォンでソニーの技術者による立ち上げ企業で、社名も同じambieです。
こちらの特許はSound output device US11683626B2です。こういうことを調べるのが好きです。
ボタンもシンプル。左の穴はマイク
充電はUSB Type-C。
第1音孔。これがいわゆる直接音用途
逆位相信号が出力される第2音孔。製品は第1音孔が1、第2音孔には2つになっている。構造上周波数特性が規定できず、また低域は出ない為ローエンドからの音楽の鑑賞には適さない
これは面白い製品ですね。最初に製品化された時に友人から実機を借りましたが、ここまで軌道に乗ったのは素晴らしいです。※Bluetooth化は技適の問題もあり簡単に採用できない
疑似耳で周波数特性、キャンセリングの具合を測定してみたいです・・・。
ご興味ある方はぜひ、手に取ってみてください。