RME ARC USBをMIDIコントローラとして扱いAbleton Live9でポン出しをする | 音響・映像・電気設備が好き

音響・映像・電気設備が好き

「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

Musikmesse2016での発表から1年と2ヵ月・・・やっと国内でRME ARC USBが発売されました。

 

RME製品に共通するGUIミキサ、TotalMixFxを操作するためのコントローラです。使い方は従来のRME ARCとほぼ同じですが、これの最大の特徴は、USB1.1で接続されるMIDIデバイスだという事です。

 

 

参考リンク:シンタックスジャパン RME ARC USB公式ページ
https://synthax.jp/arc-usb.html

 

 

 

イメージ 1
RME ARC USB

 

 

 

 

イメージ 2
ボタン類は全て内照式です。

 

 

 

 

イメージ 3
なんとフットスイッチが接続できます!!

 

 

 

 

イメージ 4
RME FirefaceUCXとARC USB。

 

 

 

発表された時から、MIDIでの接続という事は、音源のポン出しのMIDIコントローラとして使えるのではないか?と期待していました。

 

 

参考までに、大変な道のりだった、Ableton Liveでの音源送出を考えるの特集を見てください・・・
 
参考リンク:

 

 

一通り、挙動を確認しました。仕組みとしましては、常駐しているTotalMixFxがARC USBの接続を検知すると自動的にARCのMIDI I/Oポートを接続し専有するようです。USB接続された時点で、ボタン13(TALKBACK)、14(SPEAKER B)は暗めに点灯、TotalMixFxの接続が確立されると15(DIM)が暗めに点灯するのがデフォルトでした。
MIDIポートが専有されてはARC USBをMIDI機器として扱えませんので、TotalMixFxを終了させ、MIDIポートを解放し、実際にどのようなデータのやり取りがなされているか確認しました。

 

 

イメージ 5
MIDI コマンドはBome's Send SXで解析しました。

 

 

参考リンク:Bome Software: applications for musicians and developers. everything sounds.
http://www.bome.com/products/sendsx
※商用ユーザは有償ですのでご注意を!

 

 

 

イメージ 6
RME ARC USB MIDIコマンドリスト

 

 

 

こちらがMIDIコマンド一覧です。キー押し込みは全部ノートでベロシティ127。 同ノートをARCにベロシティ127で返すとボタン点灯保持、ベロシティ1で返すと点滅保持、0、2~126を返すと消灯です。
ロータリィエンコーダはコントロールチェンジでCC16(Control Change 16 General Purpose Controller 1)。加速度ステップ段階が左回り右回りそれぞれ15です。これらのコマンドを踏まえ、Ableton Live9で音源ポン出しプロジェクトを組んでみました。

 

 

実際に稼動させている様子です。

参考動作動画。※音声はありません

 

 

ボタンの点灯・点滅を保持してしまうので、それぞれのシーンのボタン点灯用のタリー返答に各ボタンの消灯コマンドを入れる必要があります。

 

 

イメージ 7
この場合は、F#2ボタンで、該当ノートのベロシティ1を、他G2~G3まではベロシティ100を返し、ボタンを押したら他を消灯、という扱いにしている。

 

 

また、ロータリィエンコーダはコマンドの出し方が特殊、かつ、Live9にとってのCC16(Control Change 16 General Purpose Controller 1)は第一トラックのボリュームにデフォルトアサインされているようで操作しても問題のない所に割り振っておく必要がありました。(本気で仕様を知りたい方はコメント下さい)
RMEのオーディオI/Fを同時に使用できないと言う本末転倒なデメリットはありますが、MIDIコントローラとしてのRME ARC USBを紹介してみました。iConnectMIDI4+と合わせて、RMEのオーディオI/Fと共存させ、バックアップ同期音声送出をする、Highly Liquid MIDI Widgetも組み合わせ、ARCから接点制御・・・など夢が広がります。

 

 

イメージ 8
iConnectMIDI4+ & ARC USBのセットで、複数の機器へMIDIノート信号を送れます。仮設だとこれで済んでしまうケースもあるのでは・・・

 

 

 

イメージ 9
ちゃんとiConnectMIDI4+からUSB MIDIデバイスとして認識される。

 

 

本記事がどなたかの参考になれば幸いです。