Windows8.1に見る署名なしドライバのインストール(事例:SONY SRP-X700P) | 音響・映像・電気設備が好き

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「ヒゲドライバー」「suguruka」というピコピコ・ミュージシャンが好きです。

音響映像設備業を務める上で、避けて通れないのが機器設定用ドライバのOSサポート終了です。
大抵の場合は、互換モードでのインストールで乗り越えられるのですが、Windows8/8.1に於いては、署名なしドライバのインストールという山を稀に越えなければいけません。今回は、SONY SRP-X700Pを例にとって、署名なしドライバのインストールまでの道のりを解説しておきたいと思います。(備忘録)


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SONY SRP-X700PをUSBケーブルで繋ぎ、デバイスマネージャを見た状態。OSはWindows 8.1 Proです。

コンピュータ上のドライバソフトウェアを参照するで該当ドライバ(Windows7/Windows Vista 32bit/64bit対応ドライバー)を当てると・・・

参考リンク:
SRP-X700P Windows7/Windows Vista対応ドライバー
https://www.sony.jp/pro-audio/support/download/dl_win_driver.html


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上のエラーが出ます。
「デバイス用のドライバーソフトウェアが見つかりましたが、このドライバーのインストール時にエラーが発生しました。」
「指定されたカタログ ファイルにファイルのハッシュがありません。ファイルが壊れているか、改ざんされた可能性があります。」

これはWindows8/8.1ではデジタル署名されたドライバ以外のインストールを拒む仕様になったために起きる症状です。これを回避するために「ドライバー署名の強制を無効にする」操作を実行しなければいけません。


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カラムメニューから「PC設定の変更」→「保守と管理」→「回復」→「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動する」を実行。

参考リンク:
Windows のスタートアップ設定 (セーフ モードなど)
http://windows.microsoft.com/ja-jp/windows-8/windows-startup-settings-safe-mode

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「オプションの選択」メニューから、「トラブルシューティング」を選択。


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「トラブルシューティング」メニューから、「詳細オプション」を選択。


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「詳細オプション」メニューから、「スタートアップ設定」を選択。


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「スタートアップ設定」メニューから、「再起動」を選択。これで一旦再起動します。


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「スタートアップ設定」メニューで実行できる操作の一覧が表示されます。

1)デバッグを有効にする
2)ブートログを有効にする
3)低解像度でビデオを有効にする
4)セーフモードを有効にする
5)セーフモードとネットワークを有効にする
6)セーフモードとコマンドプロンプトを有効にする
7)ドライバー署名の強制を無効にする
8)起動時マルウェア対策を無効にする
9)障害発生後の自動再起動を無効にする

これの、「7)ドライバー署名の強制を無効にする」を実行したいのでキーボードの「7」を押します。
再び再起動が行われ、デジタル署名なしドライバがインストールできるようになります。
但し、一度再起動するとこの設定は無効になります。


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コンピュータ上のドライバソフトウェアを参照するで該当ドライバを当てると、今度は「ドライバー ソフトウェアの発行元を検証できません」と表示されますので、「このドライバー ソフトウェアをインストールします」を選択します。


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インストール完了!SONY SRP-X700Pの場合は、USBドライバとUSBシリアル変換ドライバの2種類のインストールが必要です。


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よし!アプリケーションを起動だ!と思ったら、またしてもエラー。
うーん、あ、管理者権限で実行ですね、きっと。


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アプリケーションを管理者権限で実行します。これで接続できました!

このアプリケーションの様に、古い設計の場合は管理者権限での実行が必要な場合があります。
※外部との通信が出来なかったり、Program Filesフォルダへセーブファイルを作成しようとして、VirtualStoreフォルダに実ファイルが格納されたりします。


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上はアプリケーションを立ち上げ、セーブ先を選択する画面。Program Files(x86)フォルダ内を見ているようですが、管理者権限での実行をしない限りはVirtualStoreフォルダへ飛ばされています。
※Windows XPでは管理者権限でProgram Filesへの書き込みが可能だったが、Windows Vista以降はセキュリティの都合できなくなっている。アプリケーションの設計がWindows XPの時代の設備用設定アプリはProgram Files内のアプリケーション(.exe)が格納されているフォルダがデフォルト保存先であるものが多く、気軽に保存すると、PC上から見た状態とアプリケーション側から見た状態が不一致するのでファイルを見失う結果を招く。(アプリケーション側に不都合が発生しないように、アプリケーションから見たProgram FilesをVirtualStoreフォルダへ仮想化し、騙すという手法が取られている)


以上、Windows8/8.1に於いての、署名なしドライバのインストールでした。
どなたかの参考になれば幸いです。