先日、ノートPCのモノラルスピーカで曲を聴くと、なんか違うんです、との質問を受けました。
答えは簡単で、ノートPCのモノラルスピーカは単純にLR同レベルでモノラルミックス出力しているだけなので逆相成分の音は消滅してしまうからです。
![イメージ 1](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/16/holycater/8b/65/p/o0560037514425598297.png?caw=800)
サイン波と逆相のサイン波です。
これらを合成すると、ゼロになることは理解できると思います。
オシロスコープでX-Y表示が可能なものがあるなら、LRのステレオ音声の正相成分と逆相成分を可視化出来ます。
レコーディングミキサなどでも搭載されているリサジュー(リサージュ)表示というものがこれに当たります。原理は図式にすれば数学の知識がなくても非常に簡単です。
レコーディングミキサなどでも搭載されているリサジュー(リサージュ)表示というものがこれに当たります。原理は図式にすれば数学の知識がなくても非常に簡単です。
![イメージ 2](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/16/holycater/06/00/p/o0560031514425598307.png?caw=800)
正相・逆相のリサジュー表示
※LRをX-Yとし二軸直交させ、同時刻の頂点を取っていく。
![イメージ 3](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/16/holycater/ac/2e/p/o0559030614425598311.png?caw=800)
つまり、リサジュー表示では、右斜めが正相成分、左斜めが逆相成分なのです。
※LRが全く同じ音(モノラル収録)の場合は単なる直線にしかならないが、ステレオ化されている音はランダムな図形を描く。
余談ですが、フリーソフトでオーディオ成分をリサジュー表示できるものがあります。
このサイトの「WaveSpectra」がそうなのですが・・・実は就職してからずーっとお世話になっているという究極の音響測定フリーソフトです。なんとASIO対応!オーディオI/Fを持っていてそれがモニタチャンネルを有している、またはループ・バックモードを搭載しているのであれば、リアルタイムモニタも可能です!!
![イメージ 4](https://stat.ameba.jp/user_images/20190604/16/holycater/51/92/p/o0571044414425598321.png?caw=800)
WaveSpectraのGUI
「設定」で「リサジュー」「別ウィンドウで表示」でリサジュー表示が可能です。
※ちなみに、上図のリサジューで表示されている左斜めの成分が「逆相成分」です。完全に45°なのでこれは単純モノラルミックス時に消滅してしまいます。
※ちなみに、上図のリサジューで表示されている左斜めの成分が「逆相成分」です。完全に45°なのでこれは単純モノラルミックス時に消滅してしまいます。
WAVEファイルも読み込めますので普段聴いている曲などを測定してみると色々な側面が見えるかもしれません。