VGA端子のピンアサインと形状 | 音響・映像・電気設備が好き

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VGA端子のピンアサインと形状についてです。

mini D-Sub15pin(DE-15)に代表されるコンピュータの映像出力端子の代名詞とも言うべきVGA端子です。
DVIやHDMIが普及しても、ホールなどの映像設備で長距離引っ張れるのは75Ω同軸ケーブルしかないのでプロジェクタ送出などは結局、アナログ伝送であるVGA端子が未だにシェアを誇っているのです。
※コネクタはこの形状ですが、ケーブル自体は1.5C-2V相当の同軸ケーブルが3本または5本使用されているのがほとんどです。
※DVIやHDMIは差動式ツイストペア伝送なので同軸ケーブルに比べ長距離には向かない。(最近のノートPCでもVGA端子が搭載され続ける理由がここにあります)

※WikipediaのVGA端子についての記事から画像ともに引用、改変しています。
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VGA端子のピンアサインです。
75Ωインピーダンス・マッチングは全く考えられていません。この端子での延長は出来るだけ避けるべきです。
参考:同軸ケーブルの特性インピーダンス
HD/VDシンクはセパレートしているものの方がシェアはありますが、機材の設定などで、HD/VD混合や、グリーンにHD/VDシンクを混合できる「グリーン・オン・シンク」などが出来る機材があります。
ピン12・15はVESA DDC(EDID)と呼ばれる信号とその他制御信号に使用されます。※GNDが必須です。
参考リンク:
VESA DDC(EDID)ってなんだ?

元から9番ピンが無いコネクタもありますが、VESA DDC2B規格ではVGA端子の9番ピンに+5V供給し、ディスプレイの電源がOFFの状態でもEDIDを取得できるように定められています。
参考リンク:
Standards FAQ(英文) ※DDCの項目を参考にしてください。
VGA (VESA DDC)

ビデオプロジェクタなどでは、mini D-Sub15pin(DE-15)のVGA入力にコンポーネント信号を入力できる機種が数多く存在します
これのピンアサインは、グリーン・オン・シンクに輝度信号の「Y」、レッドに「Pr/Cr」、ブルーに「Pb/Cb」を割り当てるのが普通です。


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VGA端子の写真。上のタイプは元から9番ピンが無いタイプです。
オペレータの時、お客さんから「折れてますよ…」と言われたことがあります(笑)


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DA-15→DE-15変換ドングル。
昔のPC-9801やMacはDA-15ピンでした。そのため、ホールなどでは写真の様なドングルが必須でした。(筆者はギリギリの世代です)
※今ですと、ノートPCに独自のコネクタが搭載されていて、独自コネクタ→VGA端子変換ケーブルが必須になりましたが、バリエーションが多すぎて設備側ではそろえられないのが現状です。この変換ケーブルですが、講演会などでは講演者の持ち込み忘れナンバ・ワンではないでしょうか?

長距離の送出の問題がコスト的にもなかなか解決しないので、まだまだ現役でいるコネクタであるのは間違いないでしょう。

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おまけでDVI端子とVGA端子の比較です。
DVI、大きいですね……。