瞼が痙攣して目があけてられません | 病気を改善する、健康を増進する歯科治療

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瞼が痙攣して目が開けてられませんという方Aさんがいた。
調べてみたらガルバニー電流が原因でした。
ガルバニー電流とは歯に被せられたり詰められている金属の間に流れる電流のことです。
電流が口の中を流れると様々な症状が現れる場合があります。
三叉神経痛、頭痛、不眠症、顎関節症、肩関節症、頚腕症候群などなど
電流が神経や筋肉に影響を及ぼすのは電気を流してマッサージする医療機器や電気を流して強制的に腹筋を運動させて筋肉を鍛える装置を思い浮かべると容易にイメージできるでしょう。

通常は違う種類の金属が口の中にあると流れるのですがAさんの場合は二重冠といって同一の金属が二重に被せてある被せ物での問題でした。二重冠はとても精密な歯科技工処理をともなう被せ物です。内側の被せ物の上にぴったりと隙間なく嵌まる外側の被せ物が被せてあるという構造になっています。内冠と外冠の間には接着剤は用いられません。摩擦力だけで安定しているのです。それはちょうど茶ずつの蓋が簡単には外れないように二重冠の被せ物も簡単にははずれないようになっています。物を噛む時も問題なく機能するのです。ここで問題になったのは内冠と外冠の間にガルバニー電流が発生してしまったという事でした。しかしこのケースでは内冠と外冠は同じ合金が使われていたのです。違う種類の金属ならば電流が流れるのは理解できるが同一の金属でとはどういうことなのでしょう。実は同一の金属間でも電流が流れるのは臨床で確認ずみです。おそらく加工の段階で微妙に金属の組成がそれぞれ変わってしますためだと思われます。その金属が貴金属以外の成分を多く含む場合ほどその電流の強さは大きくなるようです。今回のケースは金銀パラジュウム合金だったので余計に問題が発生しやすかったと推察されます。

さてAさんの顛末であるが、二重冠を外して全部仮歯にしたら瞼の痙攣はおさまった。二重冠そのものは高度な技術を必要とする歯科的にはメリットがいろいろある技術ではあるが体全体からみたら良くなかったというケースであった。