皆様、こんにちは。ランサムはなです。
一昨日、「ラミマレックの受賞スピーチの翻訳が違いすぎる件について」という記事と、次の日に「翻訳者適性リスト」という記事を書いたところ、ラミマレックの記事がバズったらしく、PVがとんでもない数になっていました!
初めての方も、そうでない方も、ご訪問いただきありがとうございます<(_ _)>。
アメリカ人なら天を仰いで、「オーマイゴッド」と言うに違いない状況。
でも私、昔からこの「オーマイゴッド」には違和感あったんですよ。
なんでアメリカ人は驚嘆したときに、わざわざこんな長いフレーズ(3語)を口にするんだろう?って、ずっと思ってました(笑)。
何とも不可解な表現。
実は先日、ラミマレックの受賞スピーチの翻訳について友達と話し合ったとき、この「オーマイゴッド」についても話題になったんですよね。
友達曰く、「あの『ああ、神様』ってのも、やめてほしい。
日本人は絶対言わないんだから。
あんなのいらないと思うわ。
『実は、この会場どこかに母が来ています。』でいい!」
確かにおっしゃるとおり。
「ああ、神様」なんて、大げさすぎて「ぷっ」って笑っちゃう。
まあ、アメリカ人って普段でも日本人よりテンション高いんですよね。
メールやチャットでも「!!」がやたら多いし・・・。
アメリカ人はそれが普通だと思っているけど、日本人の感覚からすると元気すぎて大げさに聞こえるのであります。
まあ、それをそのまま日本語にしても、軽薄に聞こえるだけで全然日本人の心には刺さらないですよねぇ。
それはよ~~~くわかる。
一昨日のブログ記事のために探してきた表現には、
「ああ、神様」
「あぁ、信じられません」
「オー・マイ・ゴッド」
「オーマイガッ」
・・・の4パターンがありましたが。
(う~ん、一番日本人として違和感がないのは「信じられません」かなあ。)
・・・と思っていたら、友人曰く
「ラミマレックが『オーマイゴッド』と言ったときの気持ちに一番近いのは、
北島康介選手が北京オリンピックで金メダルを取ったときに、
『なんもいえねぇ』
って言ったの覚えてる?あんな感じじゃない?」
・・・って言うんですよ。
そうだ、日本人だって、胸が一杯になる瞬間はあるんだけど、英語のように決まった表現がないだけ。
「オーマイガッ」なんて訳してる場合じゃないですよ、翻訳者の皆さん。
友達はさらに、
「でも、ラミマレックは『なんもいえねぇ』なんて口調は使わないから、
そうだな、
『なんと言ったらいいのでしょう』ぐらいがしっくり来るんじゃないか。
『なんと言うことでしょう』でもダメだな、
『なんと言ったらいいのでしょう』だ」
私、この友達の試訳を聞いて、完敗だと思いましたよ。
すばらしい翻訳に出会えた喜びと、プロとしてそういう表現を思いつけなかった惨敗の悲しみとで、涙が出そうになった。
翻訳者(おそらくプロとして活躍している人)が4人、束になってかかってきても、英語の専門家でもない日本人の友達が考えた、こういう自然な表現を思いつかなかったっていうのは・・・。
う~ん、情けない限り。
(誤解のないように申し上げますと、お恥ずかしながら、私もこんな表現は思いつきませんでした。)
下手に英語ができるものだから、ここ一番というときに英語に引っ張られてしまうんだなあ。
まあ、英語と日本語はそれだけ発想が極端に違う言語だ、ということでもあります。
(発想が違うということについては、看板英語の表現に関する過去記事でも解説しています)。
欧州言語同士の言語の翻訳(英語↔ドイツ語など)の場合、ここまで相違は大きくないと思います。
でも、プロはここで引っ張られてはいけないんですよね・・・(汗)。
「日本語を日本語に翻訳したくなった!」
・・・と、友達が言うので、
「ぜひぜひ!実は翻訳業界ではよくあることなのよ。翻訳の意味は合ってるけど使い物にならないって言って、クライアントが全面的に書き換えちゃうってこと・・・英日翻訳業界ではあるあるなの」
・・・と、業界事情を説明しておきました。
それ以来、この友達とは「ああ、神様(笑)」が笑いのネタになっておりますが(汗)・・・。
それにしてもねぇ、翻訳者の皆様・・・。
もっともっと、精進しなければいけませんね。
お互いに・・・。
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