伝説のZ級カルト映画
映画「ロボットモンスター」
1953年 アメリカ 62分
<監督>
フィル・タッカー
<音楽>
エルマー・バーンスタイン
<キャスト>
ジョージ・ネイダー、
クローディア・バレット、
セイナ・ロイル、
<内容:ネタバレ注意>
少年ジョニーとその家族はピクニックに来ていた。
ジョニーは、妙な物音に気付き、近くの洞窟を調べると、そこには、潜水夫のヘルメットを被ったゴリラのような、不気味な怪物が潜んでいた。
直後、雷鳴と共に現れる恐竜の群れ。
ジョニーは洞窟の宇宙人と、(同じ姿の)司令官との通信で、人類が滅亡したことを知る。
宇宙人は月面人で、名前をローマンといい、全人類の絶滅を命令されていた。
しかし、ローマンはまだ生き残り(ジョニーの家族など)が居ることを司令官に聴かされる。
ローマンはジョニーらを殺害しようと企てるが、ジョニーの家族は、たまたま出会った”教授”の免疫薬により、ローマンの攻撃を防ぐことが出来た。
怒ったローマンは物理的攻撃で一家の殺害を目指すが、たまたま会ったジョニーの姉アリスに、ローマンは心を奪われてしまう。
焦った司令官は、ローマンもろとも残った人類の殺害を企てる。
再び轟く雷鳴、恐竜の復活と、突如起こった地震の地割れに飲み込まれる恐竜たち。
しかし、これは全て、ジョニーの悪夢だったのだ。
ほっとしたジョニーは、家族の元に帰ろうとするが・・・・・・・・・・。
この後、とんでもない結末が待っているのでした。
(ウィッキペディア参照)
**********************
Z級映画金字塔 伝説のカルト映画!
SF作品であり、モノクロ、スタンダートの立体映画(3D)として制作。
昔あった青色と赤色など異なる2色のフィルタを用いて観るやつですね。
確か昔のオズの魔法使いの一部シーンも、赤と青の色眼鏡をかけてみると浮き出てくるシーンがあった気がしますけれど。
過去にレヴューしておりますが、ふとまた観てしまった作品。
追記して記事アップです。
流石Z級の中でも群を抜いている、Z級の中のZ級作品です。
低予選なのでしょうか?
はたまた宇宙人?
ローマンという名の宇宙人?
どうみてもゴリラの着ぐるみに潜水服のヘルメット被っただけじゃん、って!
そしてストーリー展開もいきなり恐竜が出てきたりしてワープしすぎ。
なぜか、若い地球人に恋をしちゃうローマンという宇宙人?
奪った女性を何とかしようとするけれど、その時に上官の命令が入り右往左往w
まじ笑えます。
また山道を歩く姿も笑えます。
とにかく笑いどころ、突っ込みどころ満載なのです。
Z級作品が好きな方には、ご馳走になること間違いなしでしょう。
最後の落ちも、いまでは大したことないというか、非常にシンプル。
とにかくこの作品は低予算で製作されたので、監督の意図するモンスターを製作することができない。じゃ~友達のゴリラの着ぐるみを借りて、宇宙飛行士のヘルメットを被せて宇宙ロボットにしてしまおうと、けっこう強引な力技でのモンスターだったのです。
特殊効果は予算がないものだから、他の作品のストックフィルムをそのまま使い挿入しています。
Z級監督エドウッドもけっこうこの方法を使っていましたね。
3D偏向フィルター方式の立体映画として撮影されたようですので、赤と青のフィルターメガネを用意してみてみましょう。
しかししかし、そんなこんなの作品の中できらりと光る原石、音楽がなんとあの「エルマ・バーンスタイン」が手がけているのです。
名前を聞いてもピンとこない方は、
数多くある彼が作曲を手掛けた作品の一部としては、映画
「十戒」
「荒野の七人」
「アラバマ物語」
「大脱走」
といえばメロディが聴こえてくるのではないでしょうか?
それらの有名な作品を作曲していますが、まだこの当時は無名でもあり、赤狩りのグレイリストにのっていたのでなかなかお声もかからなかったようです。
あの風と共に去りぬが製作されたのが1939年だから、技術的にはもっと質の高い作品が作れたはず。
やはり製作費の問題でしょうね?
しかしそれが逆によかったのかも、こんな作品なかなか作れませんよ。
とっても良い出来の、お奨めのZ級作品でございます。
とにかくちょっとでもいいので、ローマンの動き見てくださいね。
5点満点中0.9
Z級度 5点満点中4.4
(画像すべてお借りしました)
(予告)
全編(なんとカラーで見ることができます)