映画「オール・ザット・ジャズ」 | ほくとの気ままなブログ

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映画「オール・ザット・ジャズ」

 

 

1979年 アメリカ 123分

 

<監督>

ボブ・フォッシー

<キャスト>

ロイ・シャイダー、

ジェシカ・ラング

<内容>

ブロードウェイの振付師で演出家のB・フォッシー監督の自伝的作品。キャバレー、レニー・ブルース、スター80など手掛けています。

酒やタバコに覚せい剤で体調不良を無理やり捩じ伏せ、新作ミュージカルの稽古や映画の編集作業に飛び回る演出家ギデオン(ロイ・シャイダー)。しかし次第に体は蝕まれ、ついには病の床に伏してしまう。夢うつつの中、彼は幻想の世界で自らを回想し、夢の中で思い描いていた一大イベントの幕を切って落とすのだった…。

 

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振付師でもあり映画監督のボブ・フォッシーの自伝的映画。

 

 

死期が近いと宣告されそのなかで完成させた映画だそう、死の天使が現れるような幻想的な描写を取り入れたミュージカル映画になっています。

 

 

とにかくギデオン演じるロイシャイダーがシャワーを浴び目薬と覚せい剤を服用

さぁショータイムだ!"It's show time,folks"

と自分を鼓舞するシーンが何度も劇中にでてきますが、いいですね。

 

この映画は、これにつきるですかね!

 

 

昔この作品を初めて観た時には、音楽のジャズに関係するミュージカル映画かと思って観た記憶があります。

しかし内容は違いましたねw

劇中に流れる音楽は、ポップな曲がメインでジャズは流れていないような^^;

その勘違いしたタイトルの「オール・ザット・ジャズ」の意味についてちょっと説明です

 

映画のタイトル「オール・ザット・ジャズ(All That Jazz)」は、ボブ・フォッシーが脚本・振り付けを担当した1975年のミュージカル「シカゴ」の同名の曲からきているようですし、ここで言う「Jazz」は必ずしも音楽のジャズではなく、

Jazzの俗語で「似たようなもの、戯言、元気、活気、狂騒、興奮」という意味や

卑猥な(ここでは書けません)w意味もあったりして、どうも俗語のほうですね。

 

「All That Jazz」で「あれもこれも、好きにやってやるぜ」という意味的なものでしょうか・・・。

 

ボブフォッシーの人生そのものなんでしょうね

なんたって、この作品の後半に出てくるシーンで、自分の死をも題材にしてミュージカルにしてしまうのですから!

 

前述しましたが、幻想と現実が並行して描写されています。

あのフェリーニの81/2と似ているようにも感じました

ミュージカル映画そしてボブ・フォッシーだけに、音楽そしてダンスも圧巻。

かっこいい!!

 

 

下着のような姿で踊るダンサーたち別れた妻と娘がキデオンのために踊るシーンBye Bye Loveをキデオンが歌う(替え歌ですが)シーン最後に「ショーほど素敵な商売はない」の歌などなど!!

 

 

しかしずーとロイ・シャイダーはたばこをくわえています。

ダンスシーンでもくわえているしwダンサーにタバコの灰が落ちなかった?と、心配するほどですw

まぁ、様になってかっこいいんですけれど!

 

 

少し脱線しますが、彼が目覚めとともにシャワーをあび、目薬と薬(覚せい剤)を服用するのですが、その飲み薬はデキセドリン=アンフェタミンのよう。

アメリカでの適応は、注意欠陥・多動性障害に使われる薬ですね。

ただ軍隊のみにおいてはパイロットに対して疲労抑制剤として、また警戒態勢や注意力の持続が要求される任務につく際に与えられることが多いともかかれていますので、その点で使用していたのか。

また生理学的効果から性欲、性感の増加もあると言われていますので、けっこう女性好きで女性遍歴があったのは、この薬の影響でしょうかねwどうなんでしょう?

 

 

ラストのほうで、ギデオンが心臓手術のためにストレッチャーにのせられて手術室へと向かうシーンがあります。

ストレッチャーの脇には元奥さんと今の恋人がつきそっています。

 

まずは、元奥さんのほうに顔を向けて

「もし、助からなかったら、今までありがとう」。

 

次に、今の恋人のほうに顔を向けて

もし、助かったら、これからもよろしく」。

 

くぅ~~~なかなか言えないでしょう!にくいセリフですね!!

 

 

独特の世界観のあるミュージカル映画。

なかなかのインパクトを与えてくれる映画です。

 

5点満点中3.8

 

ここまででは、どんなストーリー展開かわからないと思うので、もう少し詳しい内容

 

大勢のダンサーたちがオーディションを受けに集まるブロードウェイの一角。ジャズのリズムに乗って、ステージの上をきたえられた肉体と肉声が躍動する。その彼らの動きを厳しい表情で見守る1人の男がいる。ブロードウェイの演出家・映画監督として知られるジョー・ギデオン(ロイ・シャイダー)だ。ジョーは、幼ない頃からボードビル劇場でタップを踏んでいた根っからのショー・ビジネスマンだ。その毎日は、酒と女とヘビースモーキングとステージに明け暮れ、目ざめとともにシャワーを浴び、ビバルディのレコードを聞きながら多量の薬と目薬を保給するというのが習慣になっていた。そして、鏡に向って、自分に語りかけるのだ。“イッツ・ショー・タイム”と。今、彼が手がけているショーの主演女優は、彼の別れた妻オードリー(リランド・パーマー)で、ふたりの間にはミシェル(エルツェベット・フォルディ)という娘がいた。ミシェルにバレエのレッスンをしてやる時が、ジョーにとっての唯一の時だった。この新作のショーは、ジョーの同棲中の女性ケイト(アン・ラインキング)が出るなど、彼の人生のすべてのものを盛り込んだ、集大成ともいえるものだ。新しいアイデアが浮かばず苦悩することもしばしばあるが、プロデューサーたちが眉をしかめるようなセクシーな振りつけをつけて満足する時もあった。そんなある日、ジョーは、不規則な生活と過労のため倒れてしまった。心臓の切開手術を受けながら、ジョーは無意識のうちに自分の人生を回顧していた。そして、かつて出会ったさまざまな人々の前でジョーの過去が一大ミュージカルとなって繰り広げられていく。一方、ジョーの生活に、いつも影のようにつきまとう女性がいた。花嫁衣裳をまとった浮気なショーガールを装う美しい天使(ジェシカ・ラング)だ。彼女はまた死の象徴として、ジョーの告白を聞き、暖かい愛の力で彼を包みこんでいた。死と向かいあった病床で、ジョーは、ショーヘの未練やさまざまな人間たちとの関わりを考える。いま彼は、自分の死すらもショーとして演出していたのだ。そんな彼を祝福するかのように、エセル・マーマンが歌う“ショーほど素敵な商売はない”のメロディが響くのだった。(Movie Walkerより)