北斗神拳伝承者ケンシロウ
世紀末救世主、心に愛を刻み哀しみを背負う男
トヨの村では、生きるための水を求めて、井戸を掘り続けていた。
しかし、厚い岩盤に遮られていたため、どうしても水脈に到達できずにいた。
ケンシロウがトヨの村を訪れた夜、ほとんど水を飲んでいないトヨを心配して、タキは危険な水場に向かう。
夜中にタキがいないことを知ったケンシロウは、タキを追って水場に向かったが、一足遅かった。
タキは野盗に矢で射抜かれ、ケンシロウの腕の中で息絶える。
命を懸けて汲んできた水をケンシロウに託して。。。
「お・・・おばちゃんに、こっ・・・これを・・・」
タキの遺体とともに村に戻ったケンシロウは、厚い岩盤を拳で叩き割った。
悲しい時代に対して、ケンシロウは怒りを爆発させたのであろう。
「ほんのわずかな水のために・・・」
「汚れない命が奪われてしまう・・・なんて時代だ!!」
「はああ~!!」
「タキ~~!!」
(「北斗の拳」原作より抜粋)