戦後の焼け野原を見て、世界を平和にしたい。世界を変えるには、アメリカから。
そんな大志をもって、
戦後の日本からアメリカに渡り、
和を大切にした日本文化を世界に伝えた
1人の青年。久司道夫氏
それが、
私が出会った日本の伝統食を世界に広めた
マクロビオティックです。
クシマクロビオティック。
ボストンに世界で初めての
オーガニック自然食品店を開いたのも
久司先生です。
その頃のアメリカには
豆腐も味噌もなかったから、
生徒に教えて、みんなで手作り、
畑で日本の大根も作り
そうして、その時の人達が
オーガニックのスーパーを広めていったのです
今では豆腐も味噌も日本語のままで、
世界に広まってます。
1999年に日本人で初めて
スミソニアン博物館に殿堂入り。
一生に1度は訪れたい博物館として有名なところです。
飛行機を発明したライト兄弟の飛行機が
展示されている場所。
それくらい、
マクロビオティックが全米で広まりました。
75年には、ハーバード大学の研究で、
クシマクロのヘルスメニューが、
生活習慣病を改善することが確認され、
全米の食事目標として推奨されたのです。
国連内に国際マクロビオティック協会が作られいて
本当にすごいなぁと思いました。
久司先生に初めてお会いしたのは80歳のとき。
マクロビオティックが何かは分からないけれど
この人がやってるんだったら、
やってみたいと思わせるような神秘的な魅力を持った人でした。
人は自然から遠ざかるにつれ、
貴重なものを失っていくから
できるだけ自然に委ねていく。
陰陽五行説という目に見えないエネルギー
(自然界のエネルギー)の流れを大切にした
マクロビオティック。
自然界との調和。
そんなクシマクロに出会ったのは
2005年のことです。
日本に一番最初にできた
クシマクロの認定校でした。
お鍋の中の振動を大切にした優しい世界。
作り手のエネルギーを調整する為に
お料理する前に歌を歌い
身体の内側を自分の声の振動で震わせ、
調和のマントラを唱えました。
そんな風にして作られた食べ物のエネルギーは
体の中でさらさらと流れる水のようだったり、丹田にエネルギーの塊を感じたりしました。
自分の内側にある小さな宇宙、
自分の中にある自然を感じる世界でした。
2006年、まるで光から出来ているような
不思議なエネルギーを放つ、久司先生を見て、
食べ物を変えるだけで、
人はこんな風になるのだろうか？
それまで出会ったことのない
人間離れしたそのエネルギーに
マクロビオティックの世界観を試してみたいと思ったのです。
そこから、私の人体実験が始まりました。
食べ物を変えて2ヶ月、何とも言えない穏やかで優しい気持ちに包まれました。
現実は何も変わらないのに見える景色が変わったのです。
頬を撫でる、優しい風に気づきました。
風ってこんなに優しかったんだ。
そう思って空を見上げました。
それから色んな体験をしました。
食べ物を変えても、すぐに長年の良い悪いという判断で物事を見る癖が治るわけではありません。
善悪というフィルターを通して見てしまう思考癖と目の前で繰り広げられる現実。
この理論は、人を幸せにするのだろうか？
これは私にとっての真実なんだろうか？
寄り道もして、迂回して、立ち止まり、
自分に問いかける。
そして、
なぜか何度もここに引き戻されてしまうのです
この優しい味に。
そして、気づきました。
私の原点が、自然界と調和した暮らしだったことに。
私が選んで生まれたその場所は
見渡す限りの田園風景。
食べた後に感じるこの幸せな感覚。
体の中心にしっかりと自分がいるようなこの感覚。
幸せに包まれる優しいエネルギー。
それは、そこに関わったたくさんの人の愛情を取り入れるからなんだと。
それはマクロビオティックでなくても
全てにおいて同じこと。
でも、私は
こんなに優しい世界があったんだんだ。
そんな世界を教えてくれた
1人の青年の世界を平和にしたいという想いから始まった終戦後の1粒の種。
その種から広がった
マクロビオティックの世界が好きなんだなぁ〜
とマクロビご飯を味わいながら、思うのです。
食べたあと目をつぶって
体の内側に広がる優しいエネルギーを感じる
この時間が好きなのです。
日本の大地に根付いた命。
カラダの細胞が起き上がるような力強さと優しさ。
日本の風土が生み出す独特の繊細なエネルギー
昔から脈々と伝えられる自然界と調和した生き方から生まれた日本の伝統的な発酵食。
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