夜の世界に見切りを付けて
ハワイに留学するまでのお話を
書いています
以前のものはザックリ書いたので
詳細を足しながらの再投稿です
ホステスを20年間してきた私が
37歳の時にすべてを手放し
ハワイに留学したお話
いつも読んでくださり
ありがとうございます
気軽にコメントくださいね
◆最初から読んでもいいよ
という方はこちらからどうぞ
流産や手術のことを
聞いたままに書いているので
苦手な方は読まないで下さい
耐えがたい痛みの中
麻酔なしでの手術を
受けることにした、静香ちゃん。
至急、処置をしましょう
となったものの.....
彼女が足を開いて
寝かされている処置室は
ガーゼはどこだっけ...
と、扉を開けながら探し回る先生。
器具を置くであろう
ステンレス台には
古雑誌が無造作に積みあげられてるし
おまけに、残っていたお茶が
蒸発してシミが付いたような
そんな湯呑が置いてあったり
長い間、使用されていないことは
明らかだよね.....
こんな所で手術が出来るのか
そう、不安に思いながら
激痛に耐えていると
先生が
あ、アルコール、アルコール
消毒っと....
えっと......
あっ
これでいいやっ
と、先生が自分の太ももを
拭いてくれていたので
先生の手もとに目をやると
な、なんと、それは
数分前に、奥さんが埃だらけの
診察台を拭いた
グレー色の
ぼろ雑巾
だったらしい
(いや、うそでしよ?)
その雑巾にアルコールを含ませて
静香ちゃんの太ももを
消毒したらしいんだけど
目を疑う行為というか
そんな医者がいるなんて
にわかには、信じがたくて
それ本当の話なの?と聞くと
静香ちゃんは
かぼそい声を
大きく張り上げながら
何度も何度も
ほんとなんですってば
本当に、さっき使ってた
雑巾で拭かれたんです
と言っていた。
で? 麻酔なしでの処置とか
そこで本当にできたの?
はい、もう
説明が出来ないくらいの
痛みでした....
骨をずっと
えぐられるような、物凄い痛み
脂汗がすごかったです....
(よ、よく耐えられたね...
想像するだけで怖いわ)
それで、凄いびっくりしたんだけど
その先生がいきなり
なにかが入ったトレーを
見せてきて
ほら、これ。
無事に出たよ
男の子だったね
って......
(ヒィーーー
本人の同意なしに
見せていいの?)
てか、そこで起きたことの
すべてのがありえなすぎて
マジでびっくり
で、聞いてくださいよ
その後、また
最悪なことが起きたんです
と、静香ちゃんが教えてくれたことは
麻酔なしで処置をしたとは言え
骨と神経を削られるような痛みに
長い時間、耐えた彼女は
術後もう、自力では立てなくて
先生と奥さんに抱えてもならいながら
二階にある、階段の突き当り
四畳くらいの小さな和室に
寝かされたんだけど
すぐに、気を失ったのか
寝てしまったらしいの。
それから
どのくらいの時間が経ったのか
わからないけど
気が付くと、窓の外はもう真っ暗。
ハッと我に返り
布団から起き上がると
あゆちゃんが、足元のほうで
一人で遊んでいた。
あたりを見渡すと
ボロボロと何かが落ちていて
袋も落ちていたので見てみると
それはメロンパンだった。
あとで聞いた話
静香ちゃんの持っていた
バッグの中には
あゆちゃんのオムツと
ティッシュ、タオルしか
入っていなかったので
そこの奥さんがメロンパンを
あゆちゃんにあげてくれたらしい
静香ちゃん曰く
お腹が空いているあゆに
食べ物を与えてくれたのは
ありがたいんだけど
なぜに、ボロボロになりそうな
メロンパンだったのか.....
1歳ちょっとのあゆが
上手に食べれるはずもなく
もう、本当に和室一面に
粉々になったメロンパンが
散乱していて、ヤバかったんです
術後よりも痛みは治まったけど
この状況で、これをどうやって
掃除をすればいいのか....
と、途方に暮れたらしい。
でね、これでは終わらず
さらなる悲劇が
静香ちゃんと
あゆちゃんを襲います
この話を聞いた時さ
災難続きって
こういことを言うんだなって
思ったよね
でも、静香ちゃんが
そんな状況を乗り越えて
今、無事でいることが嬉しい
この時、彼女にそう伝えました
読んでくれてありがとう
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