毎日が楽しくて高収入な
夜の仕事、ホステス
そんな 20年間に終止符を打ち
ハワイに渡ることを決意
心が子供から大人へと
成長する過程での
私の思考と価値観の変化を
ここに書いて残そうと思います
2016年から書き始め
途中で放置をしてしまったので
リタイプしながら再投稿します。
水商売次代のお話が主になりますが
良かったら読んでください
コンパニオンの仕事は
未経験なのに
面接に行ったその日から
料亭に行かされるという...
そんなお話の続きです







着いた先は
入口に風情を感じる門があって
中に入ると石畳になっており
そこをどんどん進むと
立派な日本庭園がある料亭だった。
どうやら
私たちは少し遅れての
到着だったようで
建物から
慌てた様子の仲居さんが出てきて
お客さんが既に着席してるので
急ぐようにと言われた。
私たちは小走りで
仲居さんの後を追いかけ
部屋の前に着くと
みゆきさんが
揃っての挨拶はなしだから。
すぐに、横に座って

と言ったと思ったら
部屋の引き戸の前に正座をし
戸を開けてお辞儀をしながら
失礼します
と、すすっと
中に入って行ったの。
すると、次の女の子も
同じように
失礼します...
と、後に続く。
なので私も見よう見まねで
一番最後に部屋に入ったんだけど
着慣れない着物で
いきなり正座をして
スクっと立ち上がることが
出来なくて
モタモタした動きに
なってしまった 



そこは、だだっ広い和室で
部屋からは日本庭園が見え
庭には竹の筒に水が溜まると
竹筒が石に当たって音が出る
そんなやつがあって
スーツを着た男性
(オッサン達)が6人いて
懐石膳っていうのかな?
黒い1人用のお膳が
皆の前にあって
なんか
高級そうな生地で巻かれた
肘掛のある座椅子に
みな、座っていて
その内の1人のオッサンが
手招きをして
あなたここ....あなたそこ...
みたいに、私たちが
誰の横に座るのかを
指示してきたので
言われるがまま
1人のオッサンの横に座った。
で、上座と言われる所には
6人の中で
一番 、性格が悪そうっていうか
やたら偉そうな男性がいて
その上座のオッサンの横に
めっちゃ気だるそうな
黒と紫の着物を着た
この人、絶対に怖い人...
みたいな顔つきの
芸妓みたいな女の人がいて
うちらは、お客さんの横で
正座をしているんだけど
その女の人だけ
お姉さん座りで足を崩して
で、オッサンの膝に
手を置いていて。
この状況で
自分が何をすればいいのか
全然かわからなかったんだけど
とりあえず
お客さんの横で正座していると
部屋の後戸が
静かに少しだけ開き
そしてまたすぐに閉まったの
どうやらそれが
仲居さんが飲み物やお料理を
運んできたという合図らしく
みゆきさんを先頭に
みなが部屋の外に出て行ったので
私も最後尾でそれに続く。
外には数人の仲居さんがいて
大きなお盆に
ビールやら日本酒やら
お客さんに勧められた時に
私たちが使うおちょことか
あとは前菜のような
綺麗な料理も
運ばれてきていた




みゆきさんは、ビールを持って
最初に部屋に戻っていき
また、すぐに戻ってきて
大丈夫そうだよね !?
と、私に声をかけてくれて
みんなと同じ動きを
していればいいから
と、言って
またすぐにお料理を持って
部屋に入って行ったの
(芸妓姉さんは動かないので
代わりにみゆきさんが運んでた)
他の女の子たちも
みゆきさんの後に続いて
お料理と飲み物を運んでいく。
すると
リーダーみたいな仲居さんが
私は他の子に比べて
段取りを全く把握していないと
気がついたようで
この仕事、初めてなの?
お客様からみて
このお料理は、この向きね
こうやって置いてね
と、教えてくれたので
その通りにお皿を持って
私も部屋の中へと戻った。
これが、ひと皿終わると
そのお皿を下げて
また、ひと皿...と出すんだけど
焼き魚とかも、置く
頭の向きも決まってるし
えええ、マジか
って

むちゃくちゃ難しかったのが
刺身がちょこちょこって
並べてある料理が
丸い氷がくり抜かれた
まるで氷の
かまくらみたいな
その中に刺身が
乗っけてあるんだけど
氷のそれが
硝子の皿に乗っているので
その時点で既に
すべりまくるの 



気をつけて

って言われても
ちょっと動けば
氷も動くし
それを両手で持ちながら
着物を着て、かがんで
お膳に乗せるっていうことが
非常に難しくてね
案の定、お客さんのお膳に
乗せる時に、皿が傾き
大きく動いてしまい
私担当のお客さんが
おっとっと...と、
氷の器を手で押さえてくれて
で、セーフ...みたいな 



後は、お客さんに
お酌をしながら
ほぼ、上座の男性と
芸妓みたいなお姉さんしか
話していないので
私たちは、それを聞いて
にこやかにしてるだけ。
途中、女の子のひとりが
目で合図をくれて
私を含め3人の女の子で
部屋の外へいくと
5分くらいトイレ休憩

と言われて
仲居さんが用意しておいてくれた
グラスに入ったお水を持って
トイレに行った。
女の子は
化粧直しをしてたけど
手ぶらできていた私は
する事がないので
着物の帯が苦しいな...
と思いながら突っ立っていると
ここでの仕事はこんな感じ。
ここの仲居さんたちは
優しいからやりやすいよ
でも時間が過ぎるのは
長く感じるけどね
と教えてくれた。
空になったグラスを
外にいた仲居さんに返して
部屋に戻ろうとすると
リーダーみたいな仲居さんに
おいでおいでと
手招きをされたので
そばに行くと
私の着物の襟や腰に手を入れ
引っ張ったりして
整え直してくれました。
何が何だかわからずだったけど
2時間で仕事は終わり
事務所に戻るとみゆきさんが
面接に来ただけなのに
引き受けてくれてありがとう
今日、ドタキャンの子がいてね
本当、助かったわ
と、言われ
6千円をくれた。








2年ぐらい続けたコンパニオン
ここでの出来事で
もう1つ、今でも覚えている
衝撃的な話があるので
次回は、それをシェアしてから
コンパニオン時代のお話は
終わりになります
読んでくれてありがとう 

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