バイオリンを弾いてみる、ということに関して、不安はほとんどなかった。
ト音記号は問題なく読めるし、ま、ビオラ弾ければバイオリン弾けるでしょ。
4本の弦のうち3本は同じ音だからね!
「ピアノとエレクトーン」より、近いんじゃな〜い?
合奏サークルまで時間がないので、1stバイオリンの譜面をさっそく練習してみよう。
まずは「アメージング グレイス」だよ。
などと私は楽観しきっていたが、開始3秒後には自分がヤバい状況にいることがわかった。
最初の音は「ら」。
……ん
これって、G線のラ? A線の(開放)ラ?
楽譜をじっと見つめる。
そもそも、ト音記号の真ん中の「シ」って、G線のシ?A線のシ?
ええーと、開放弦の場所はどこ…??
私はト音記号上の開放弦の位置を確かめるため、教則本を調べて、紙に書いた。
バイオリンってこうなっているのか…(いまさらすぎる)
この紙を見て、まずは開放弦の場所を把握しないと。
譜面に書かれている音符は読めても、どの弦のどの場所を左指で押さえるのか、脳内でぜんぜん連携しない。ちょ、、
「弾けないよ!」
まずいみたいだ。
ビオラとバイオリンの弦は3本は同じ音なのだが、このことの恩恵はほぼなかった。
ハ音記号でないため、楽譜上では全然別のところになるし、弦の位置も一つズレているからかえって混乱する。なんでこんなとこにD線があるんだよ?とか思うだけだった。
「バイオリンの基礎」的な教則本を使って、譜面読みに慣れることにする。
まずはやさしい曲(1stポジション)を弾いて譜面と指を連携させよう…
この日は午前中2時間と午後2時間を「基礎譜面読み」の練習に費やした。