こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

暑かった夏が少しだけ懐かしくなるほど、気温は少しだけ低くなりまして、朝や晩はヒンヤリと感じますね。

 

快適といえば、まあ、そうなのですが・・・。

暦に目をやりますともうすぐ、七十二候が

鴻雁来(こうがんきたる)」となることに気がつきました。

 

雁(がん)や白鳥(はくちょう)は、冬の寒い時期に日本に飛来するわけですが・・・約4000Kmの距離を飛んでくると聞いたことがあります。

 

とくに雁(がん)は、一羽の雁(がん)を先頭に隊列(たいれつ)を組んで飛ぶそうです。

 

If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together. 

早く行きたければ一人でいけ、遠くへ行きたければみんなでいけ

 

という諺(ことわざ)を思い出しました。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

 

           (AIを用いて画像を作成)

 

雁(がん)の話題から始まりましたので、今回は「癌」に関連する話題にしてみたいと思います。

 

「癌」に関しては、幾つかの問題が残っています。

 

その大きな問題は、標準治療の抗がん剤を使うにしても、また、補助的(ほじょてき)に免疫細胞を用いる(もちいる)としても、

どうしても克服(こくふく)しなければならない問題となるのですね。

 

では、どのような問題があるのでしょうか?

 

まずは、癌細胞における「ATP産生の増加」「癌細胞の細胞周期」の回転スピードが増加する問題となります。

そして、次に癌関連線維芽細胞(がんかんれんせんいがさいぼう)(CAFs)」の増加となります。

 

そして、最後に「癌幹細胞(がんかんさいぼう)ということになります。

 

癌にも「幹細胞」があるのかと驚かれる方も多いかもしれませんね。

 

image

          (AIを用いて画像を作成)

 

上にあげた4つの問題をグループの分けるとすると、以下のようになります。

 

【A】癌細胞における「ATP産生の増加」

  「癌細胞の細胞周期」の回転スピードが増加   

 

【B】癌関連線維芽細胞(CAFs)」の増加

 

【C】癌幹細胞

 

となるわけです。

 

【A】で癌細胞の「ATP産生」の増加と細胞周期の回転スピードの増加を1つのグループにしたのは、以下の理由からです。

 

癌細胞のATP産生増加と細胞周期の回転スピード増加の関係は、単純な一方向の因果関係ではなく、複雑な相互作用を持つ関係ではないかと考えられているから・・・というのが理由となります。

 

さらに・・・ATP産生増加 → 細胞周期の加速 → さらなるATP需要 → さらなるATP産生増加という「相互強化(そうごょうか)サイクル」が指摘されているのです。

 

そして、この【A】のプロセスが、癌発生の中期以降に【B】や【C】の問題を引き起こしていくと考える研究者が多いわけですね。

 

なので、少なくても【A】のプロセスが何らかの方法によって解決されないと・・・癌、とくに固形癌(肝臓、膵臓、胃癌、大腸癌などの

癌)が完全に制圧できる日が来ない可能性が高いのかもしれません。

 

もちろん、すべてを諦めた(あきらめた)わけではありません。むしろ、多少の希望があるから、癌の進展のプロセスを整理しているのですね。

 

そして、上にあげた理由から、癌の「早期発見」と「予防」が極めて(きわめて)重要であると言えます。

 

生活習慣の改善、定期的な健康診断、そして癌リスクの高い個人に対する積極的なスクリーニングなど、包括的な癌に対する取り組みが重要となるわけですね。

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

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<ブログ後記>10月8日

 

今宵は、冷たい雨が降り続いています。本文内でもお話をしたように

暦の七十二侯では、「鴻雁来(こうがんきたる)」となりました。

 

聞いた話であるが・・・「雁(がん)」などの渡り鳥は、片道の数千キロを旅して飛来するわけですが・・・目的地までほとんど飲まず食わずで海をわたるわけですが、途中で力つきたり、諦めて(あきらめて)しまったり、てきにおそわれて死んでしまうこともあるそうです。

 

そういう点では、渡り鳥にとって「わたり」はギャンブルのようなものなのだとか。途中で力つきたり、諦めて(あきらめて)しまったりするのは、ヒトも同じだなあ〜なんて、思った次第です。

 

癌に関する話題は、あまりお話をしてこなかったので、「もう、とっくに癌の免疫治療は、諦めて(あきらめて)しまったのか・・・とメッセージが、昨夜ありました。

 

実は、癌の免疫細胞だけによる治療は、難しい(むずかしい)のではないかと考えており、最近は標準治療の補助療法としての「癌免疫治療」を模索(もさく)しておりまして、実際にそのように治療を進めておりました。

 

昨年(2023年4月)に英国のBBCニュースに次のような記事が掲載されました。

Study revveals cancer’s i'nffinite'  ability to evolve

 

がん細胞の進化や生存の能力は「ほぼ無限」だとする、イギリスの研究結果が公表された。

 

この研究は、イギリス国内の13の病院で行われ、400人以上が参加した。肺がんの進行に沿って、腫瘍の異なる部分から生体組織を採取し、検査を行った。

ユニヴァーシティ・コレッジ・ロンドンのフランシス・クリック研究所に勤めるチャールズ・スワントン教授は、「がんの適応能力の高さに驚かされた」

「気が滅入る言い方はしたくないが、がんの進化にはほぼ無限の可能性があり、末期にはがん細胞が数千億個にも増えることを考えると、そうしたステージのがん患者全員に効く治療法の確立は、非常に難しいと言える

 

癌は一つの壊れた細胞から始まるが、少しずつ異なる変異を続け、やがては数百万もの細胞のかたまりになる。

 

「畏怖」には、恐怖を感じているだけでなく、恐れの中にも尊敬や崇拝の気持ちが含まれているという、神仏や自然など、人間の力ではどうにもならない圧倒的な力を持っているものに対して使われる言葉ですね。

 

そして、「万能の」がん治療薬をすぐに開発できる可能性は低いため、がん予防に注力するべきだとイギリスのがん研究団体「キャンサー・リサーチUK」は、結論を出しているわけですね。

 

「トレイサーX」と名付けられた今回の研究は、がんがどのように進化するのか、そして身体に広がる原因は何かについて、最も詳細なデータを提供しています。

 

標準治療や一部の免疫治療で癌を治療した結果の研究結果であるわけですので・・・ね。これは、「免疫治療」だけでは、なかなか難しいだろうと私は考えたわけです。

英国の癌専門の医療従事者たちも「事実上、諦めた(あきらめた)わけですのでね。

 

この時点から、英国の癌専門の医療者たちが、神仏や自然など、人間の力ではどうにもならない圧倒的な力を持っているものと「畏怖」の念を感じた「癌細胞」の問題点を詳細に検討してみると

問題は、以下の4つが大きいのではないか・・・と考えたわけですね。

 

【A】癌細胞における「ATP産生の増加」

  「癌細胞の細胞周期」の回転スピードが増加   

 

【B】癌関連線維芽細胞(CAFs)」の増加

 

【C】癌幹細胞

 

もちろん、そんな簡単なものじゃない・・・とおっしゃっる専門家の方もいらっしゃると思いますが・・・ね。

 

今回は、「癌細胞の細胞周期」の回転スピードが増加することに少しだけ触れて(ふれて)みたいと思います。

   

癌細胞の「細胞周期」は、正常細胞と同様に主に4つの段階(フェーズ)に分けられます。

 

G1期→S期→G2期→M期→G1期とグルグルと細胞周期は進行し、M期になると細胞が2倍の数になります⁠。

 

           (図はお借りしました)

 

癌細胞内の「ATP濃度」が高いと、これらの経路がより活発に機能し、細胞周期の進行を促進する可能性があります。つまり、細胞周期の回転速度が増加し、短時間に細胞が増加していくことになります⁠。

 

短時間に細胞が増加していけば、DNAの複製の際にコピーのエラーが生じる可能性が高くなりますよね。

 

「癌は一つの壊れた細胞から始まるが、少しずつ異なる変異を続けて・・・」という先にあげた文章の「遺伝子の変異(いでんしのへんい)」は、このような「DNAの複製の際にコピーのエラー」が生じる

ということになりますね。

 

そして、「ATP」とは、あのミトコンドリアで産生されるエネルギーですね。

 

「癌細胞」の「細胞周期」の特徴として以下が挙げられます:

 

「癌細胞」は、正常細胞よりもブドウ糖を多く取り込み、「解糖系」という経路を利用して、より多くの「ATP」を生成します⁠。

 

そして、「癌細胞」内のATPの量が多いほど、細胞周期の進行が促進されると考えられています⁠。

 

そして、癌の進行に伴い、「癌細胞」の増殖スピードが速くなる可能性が指摘されています。

 

「癌細胞」の増殖スピードが速くなる要因として、以下が挙げられています。

遺伝子変異の蓄積⁠1⁠。

癌細胞の増殖制御システムの喪失⁠1⁠。

血管新生による栄養と酸素の供給増加⁠1⁠。

 

これには、以下のような複数の要因が関係しているとされています。

 

1)遺伝子変異の蓄積

 

時間とともに、癌細胞にはさらなる遺伝子変異が蓄積し、より速い増殖を促進する可能性があります⁠。

 

2)癌細胞の増殖制御システムの喪失

 

癌の進行に伴い、細胞分裂を制御する遺伝子がさらに損傷を受け、無制限の増殖につながる可能性があります⁠。

 

3)血管新生

 

進行した癌は新しい血管の形成を促進し、より多くの栄養と酸素を得ることで増殖を加速させます⁠。

 

上記の1)の癌細胞の遺伝子変異のスピードが速いと、当初のヘルパーT細胞や細胞障害性T細胞(CTL)による癌細胞の破壊が困難になる可能性が高くなります。これは「癌の免疫逃避(めんえきとうひ)」と呼ばれる現象の一つの形態です⁠。

 

かといって、「NK細胞」なら、効果があるというわけでもないのですね。

 

また、癌細胞の細胞周期の回転スピードが速くなることは、「薬剤耐性」を引き起こす可能性を高めるとされています⁠1⁠。

 

この原因として、次のようなことが考えられます。

 

細胞分裂が頻繁になると、DNAの複製エラーや修復ミスが蓄積しやすくなります⁠。

 

頻繁な細胞分裂と遺伝子発現の変化により、「多剤耐性タンパク質(MDR)」などの薬物排出ポンプの発現が増加する可能性があります⁠。

 

これにより、細胞内の薬物濃度が低下し、治療効果が減弱します⁠1⁠。

さらに多様な細胞集団の中に、薬剤耐性を持つ亜集団が存在する可能性が高くなります。

 

続きは・・・まだまだあるのですが、またの機会にしたいとおもいます。

 

今後、【B】や【C】の問題についてもお話をしていきたいと思います。

 

さて、ここまでお読みいただいて、「癌細胞の細胞周期」のトラブルは、どのような状態になれば、少しは正常化するか・・・という検討はつきますでしょうか?

 

 

それとも、あなたは諦め(あきらめ)ますか?

大丈夫です・・・以前の私も、そうでしたからね爆  笑

 

もちろん、現在は違いますが・・・ねウインク

 

そして、ダメなことを説得するための文章ではないことを改めて、

お伝えしておきたいと思います。

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

<東京駅丸の内側駅舎>

( 以前のphoto:筆者撮影)

 

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 JTKクリニックホームページ

 

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小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

9月最後の休日になっています。

 

気温の方は、随分(ずいぶん)と過ごしやすくなっているのですが、

まだまだ、湿度(しつど)の高さが感じられる曇りのお天気になっています。

 

すっきりと晴れればよいのに・・・と考えていたところ、次のような英語の格言を思い出しました。

 

The mind is easy to change like an autumn sky.

 

秋の天候は移ろいやすく、転じて人の心の変わりやすいことの例え(たとえ)だそうで、秋の空は七度半変わるのだとか。

 

ならば、天気がどうこうと文句(もんく)を言っても仕方がない・・

・ということになりますね。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

 

  
<AIで作成>
 

今回は、「糖分」の摂取(せっしゅ)しすぎると・・・健康によくないらしい・・・というお話をしてみたいと思います。

 

秋の季節といえば・・・果物(くだもの)が美味しい(おいしい)季節となりますよね。

 

私自身も果物は、とても好きでして・・・葡萄(ぶどう)、梨(なし)

柿(かき)、リンゴ、栗(くり)・・・などを食べることを楽しみにしているわけですが、果物は、糖分が多く含まれるものが多いのだとか。

 

最初にあげた・・・「糖分」の摂取(せっしゅ)しすぎると・・・健康によくないらしい・・・ではなく・・・完全によくない・・・と断言(だんげん)できるものなのですね。

 

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            <AIで作成>

 

では、「糖分」についての本題に入っていきたいと思います。

 

実は、添加された「糖類」の摂取は、老化を早める可能性があることを報告する、新たな研究結果が示されているのですね。

 

参考)

1.JAMA Network Open. 2024 Jul; 7(7): e2422749.

Essential Nutrients, Added Sugar Intake, and Epigenetic Age in Midlife Black and White Women

Dorothy T..Chiuら

 

この研究では、食生活が健康的でも、添加物としての「糖類」の摂取が1g増加するごとに「生物学的年齢」が上昇する可能性がある・・・

と報告しているのですね。。

 

もちろん、その一方で、「ビタミン」や「ミネラル」、「抗酸化物質」とされる栄養素が豊富な食事は、「生物学的年齢」の若さを保つ効果があるとも報告はされているわけですが・・・。

 

「へーそうなんだ」・・・と思う方もいらっしゃるかもしれませんが・・・

「 糖 」の摂りすぎが、「生物学的年齢」が上昇する・・・とは、言い換えれば・・・

「 糖 」の摂りすぎが「老化」を早めるということになります。

 

「 糖 」の過剰な摂取(せっしゅ)は、当然ですが・・・摂取するカロリーは多くなるでしょうし、肥満傾向にはなるかも・・・とは考えるわけですが、「老化」のプロセスを早めてしまう・・・と聞くと、

少し驚いて(おどろいて)しまいます。。

 

実は、「糖」の過剰摂取(かじょうせっしゅ)と「老化促進(ろうかそくしん)」の関連性を示唆する研究は多数ある様です。

 

もちろん、「証明した」と断言できる単一の論文はありません。

 

なぜなら・・・「老化」は複雑なプロセスであり、単一の原因によって、影響されるものではないから・・・というのが、その理由となります。

 

しかし、糖の過剰摂取が老化のいくつかの側面を加速させる可能性を示唆する有力な証拠を示した研究はあるようです。

 

では、「過剰な糖」の摂取が、「老化」のプロセスを早めてしまうメカニズムとは、どのようなものであるのでしょうか??

 

そして、その「老化」の進行スピードを遅くする方法には、どのようなものがあるのでしょうか?

 

続きは・・・後日の話題にしたいと思います。

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記>10月1日
 

10月になりましたね。
まさに「食欲の秋」の本番とも言える季節になっていますね。

そんな季節に「糖分」をとるのが健康に悪いなどとゴチャゴチャ言われてもね〜と面白くない(おもしろくない)と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。

或いは(あるいは)、そんなことは知っていたよ・・・という方もいらっしゃるがるかもしれませんね。

もちろん・・・「糖分」をとることは、健康を維持するために

とても重要なことではあると言えますし、次のようなメリットがあります。
 

例えば・・・「糖分」を身体(からだ)に取り入れれば、脳や筋肉

などの器官に瞬時(しゅんじ)にエネルギーを供給することができます。

では、もしも、糖分を一切(いっさい)摂取(せっしゅ)しないとしたら・・・ヒトは、どうなるのでしょうか

「糖分」がなければ、ひとつの方法として、「タンパク質の分解(アミノ酸代謝)」が起こります。
これは、筋肉などのタンパク質が分解されて「アミノ酸」になる反応で、一部の「アミノ酸」は「グルコース(糖)」に変換されます。

 

もちろん、「アミノ酸」だけからということはないのですが・・・

糖質以外の物質によりグルコースを合成・供給を行う働きのことを

「糖新生(とうしんせい)」と呼びます。

 

「糖新生」は、ヒトの身体にとってストレスとなりまして、運動能力の低下,精神的な疲労感の増加反応時間の遅延などのパフォーマンスの低下がおこることが多いとされています。
 

つまり、「糖」を適正な量のみを摂取(せっしゅ)することは、必要である・・・ということになりますね。

しかしながら、「糖」の過剰な摂取には注意が必要です。

「糖」の過剰摂取は、次のようなリスクがあると考えられています。

1)肥満リスクの増加
2)2型糖尿病の発症リスク上昇
3) 心臓病のリスク増加

そして・・・これらのリスクは、ヒトの寿命にも影響を与える可能性があるとされています。

さらに、「糖」の摂取量を減らすことによる健康改善の効果に関する研究もあります。

 

ある研究によると、過剰な砂糖摂取は、多くの非感染性疾患 (NCD) の一般的な危険因子として十分に文書化されています。

参考)
1. Nutr J. 2024 Jan 17;23(1):11. 
Components in downstream health promotions to reduce sugar intake among adults: a systematic review
Syathirah Hanim Azhar Hilmyら

そして、最近は「加糖飲料」について、健康を維持するうえで、あまり良くないんじゃないか・・・という話題があります。

 

「加糖飲料」とは、砂糖やブドウ糖などの糖類が添加されている飲み物ですね。

 

「加糖飲料」を漫然と摂取するなどの習慣的な摂取は、「体重増加」や「2型糖尿病」、「心血管疾患」などのリスク上昇につながるなどとされているのですね。

参考)
3.Nat Rev Endocrinol. 2022; 18(4): 205–218.
The role of sugar-sweetened beverages in the global epidemics of obesity and chronic diseases
Vasanti S. Malikら

参考)
4.Br J Sports Med. 2016 Apr; 50(8): 496–504.
Consumption of sugar sweetened beverages, artificially sweetened beverages, and fruit juice and incidence of type 2 diabetes: systematic review, meta-analysis, and estimation of population attributable fraction
Fumiaki Imamuraら

まったく、イヤになってしまうな〜と思われた方も多いのではないでしょうか・・・。

 

そして、最後にご紹介する話題は、もっと、イヤ〜な気分にさせてしまうかもしれません。

参考)
5.Biogerontology. 2018 Dec;19(6):447-459. 
Obesity and type-2 diabetes as inducers of premature cellular senescence and ageing
Dominick G A Burtonら

肥満と2型糖尿病は早期細胞老化と老化の誘発因子であるというショッキングな題名ですが、

「細胞老化」は現在、さまざまな疾患の発症と進行における主要なメカニズムと考えられており、「肥満」や「2型糖尿病」などの代謝性疾患も含まれる可能性がある。

 

「肥満」や「2型糖尿病」は、体内の他の組織における「細胞老化」を加速させる環境を作り出す可能性がある。

 

「高血糖値」や「酸化低密度リポタンパク質」などの高値によって早期の細胞老化が誘導されることで老化が加速されるわけですが・・・

 

「肥満」や「糖尿病」などの疾患がありますと・・・

このような状態は、容易に起こりうる・・・というのですね。

 

「低密度リポタンパク質」とは、「LDL-C(悪玉コレステロール)」ですね。

 

そして・・・とくに心血管疾患と発症に関連のある「血管内皮細胞」や「血管平滑筋細胞」における「細胞老化」の加速が示されているというのですね。

 

 

つまり、糖の過剰な摂取は、「体重増加」や「2型糖尿病」などのリスク上昇につながるわけですが・・・

この状態になりますと・・・わりと簡単に(?)「高血糖値」や「酸化低密度リポタンパク質」などの高値の状態になりやすくなり

 

そのことは「血管内皮細胞」や「血管平滑筋細胞」の「老化」へのスピードをさせ、「心筋梗塞」や「脳梗塞」などの心血管疾患を高い頻度で発症させる・・・というのですね。

 

だんだんと中身がヘビーなお話となってしまいましたが・・・

 

そもそものキッカケとなる出来事(できごと)は、どのようなことであったでしょうか?

 

そうですね。「糖」の過剰摂取が・・・キッカケとなる出来事(できごと)でしたね。

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

ありがとうございましたお願い

 

 

<東京ポートシティー竹芝付近(港区海岸>

( 以前のphoto:筆者撮影)

 

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

気温は若干( じゃっかん)、低下したようですが、なんとも蒸し暑さを感じます。

 

暦を見ますと・・・七十二候(しちゅじゅうにこう)では、

「雷乃収声(かみなりすなわちこえをおさむ)」となっています。

 

その意味は、春から夏にかけて鳴り響いた雷が鳴らなくなってくる頃なのだとか。

 

そう言われてみれば・・・今年の夏はよく「稲妻(いなづま)」を見たり、「雷鳴(らいめい)」を多く聞いたかなあ〜などと思いまして、

去りゆく夏の季節を懐かしんで(なつかしんで)おりました・

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

            <AIで作成>

 

前回は、「記憶の司令塔(しれいとう)」とも言える「海馬(かいば)」のお話をさせていただきました。

 

加齢により「海馬」が萎縮していくことにショックを受けられた方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

今回は、「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」とそこから発現が生じる「サーチュイン遺伝子」について、お話をしていきたいと思います。

 

まずは、「NAD+」の歴史をご紹介しておきたいと思います。


◯ 「NAD+」発見の経緯
 

 1906年頃: イギリスの生化学者Arthur HardenとWilliam John Youngによって、NAD+が初めて発見されました。彼らは酵母抽出物中に、アルコール発酵を促進する「補酵素」の存在を見出しました。

1929年頃: Hans von Euler-Chelpinが、この補酵素が核酸糖リン酸であることを同定しました。
 

 1936年頃: Otto Heinrich Warburgが、NAD+が水素イオンの受け渡しに関与していることを示し、ニコチンアミド部分が酸化還元反応の部位であることを特定しました。
 

◯ ビタミン前駆体の発見
 1938年頃: Conrad Elvehjemが、NAD+のビタミン前駆体としてニコチンアミドを同定しました。

1939年頃: ElvehjemらがナイアシンがNAD+合成に使われることを示しました。

長い歴史があるので・・・途中は割愛(かつあい)しまして、最近の研究結果に目を移しますと・・・


 2000年頃: Leonard P. Guarenteの研究室で、NAD+依存性のタンパク質脱アセチル化酵素であるサーチュインが発見されました。

2009年頃: 今井眞一郎博士が「NADワールド」仮説を提唱し、哺乳類の老化と寿命の主要な調節因子としてサーチュイン1とNAMPTを位置づけました。
 

 2016年: 今井眞一郎博士が、「NADワールド2.0」仮説を発表し、脂肪組織由来の細胞外NAMPTと骨格筋由来のマイオカインが視床下部のNAD+レベルを維持するという考えを提示しました。

上に示すように・・・NAD+の研究は100年以上にわたって続けられ、その機能や重要性についての理解が徐々に深まってきました。

そして、現在も老化や代謝疾患との関連など、活発な研究が行われています。

 
これに対し、「NMN」の歴史を見ますと・・・次のようなものになります。
 
「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」の開発については、2004年に重要な研究が発表されたのが最初の大きな節目です。その研究で、「NMN」が「NAD+」の前駆体(ぜんくたい)として機能し、細胞のエネルギー産生と寿命に影響を与える可能性が示されたことになります。
 
もちろん、それ以来、NMNに関する研究は加速しており、特に老化防止や健康寿命の延長に向けた応用が注目されています。
 
つまり、「NAD+」の研究は、120年程度前から既に始まっており、「サーチュイン遺伝子」の活性化やミトコンドリアのATP産生を増加させることが分かっていたわけです。
 
しかし、「NAD+」を経口摂取する方法が見つからなかったわけですね。
それを見つけたのが今井眞一郎博士であり、その形態が「NMN」というサプリであったというわけですね。
 
 
「NAD+」と「サーチュイン遺伝子」のお話は、後日の話題としたいと思います。「サーチュイン遺伝子」の中では、
現在、「サーチュイン1 遺伝子」が最も研究が進んでいるのですが・・・なかなか、面白い性質を知ることができると思います。
 
 
素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ
 
それでは、またバイバイ
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<ブログ後記>9月24日
 

昨日から急に気温が下がり、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がそのとおりになっていますね。

 

古くからの「たとえ」どおりに・・・いきなり、気温まで下がりますと、かえって体調が狂う(くるう)などとボヤいているのは、私だけでしょうか?

 

今回は、「NAD+」の歴史がとても古いものであるというお話をさせていただきました。


「NMN」のサプリは、日本国内では人気があるわけですが、欧米では「NAD+」の点滴がポピュラーなもので「NMN」のことは、あまり知らないなどと聞くと、ちょっと驚きます。

実際に「NMN」は、いろいろな要因によって、例えば、腸内細菌の状態によっても、その吸収が影響を受けることも報告されており、その効果の実感に個人差が生まれる原因になっていると考えられています。

・・・とは言っても、慶應義塾大学の研究グループは、抗老化候補物質として注目されている「NMN」について、健康なヒトが長期間内服しても安全であることを確認したと国際的な科学誌に科学論文を2024年1月に発表しています。。

その内容は、8週間と長期にわたり経口投与された「NMN」は、健康な成人男性において、末梢臓器の「NAD+」の量を増加させ、
安全に使用可能であることはもちろんのこと、軽度の耐糖能障害(たいとうのうしょうがい)を起こしているヒトにおいては、改善効果をもたらす可能性がある・・・と報告しているのですね。

 

軽度の耐糖能障害とは、「糖尿病予備軍」のことですから・・・医学的には、かなりの朗報(ろうほう)となるわけです。


このようなことから考えますと・・・「NMN」は、巷(ちまた)の一部でささやかれているような「わけのわからない、危険な」物質
ではないと言えますよね。

参考)
1)Endocr J 2024 Feb 28;71(2):153-169. 
Safety and efficacy of long-term nicotinamide mononucleotide supplementation on metabolism, sleep, 
and nicotinamide adenine dinucleotide biosynthesis in healthy, middle-aged Japanese men

Shintaro Yamaguchiら

この臨床研究により、「NMN」は「長寿遺伝子(サーチュイン遺伝子)」を活性化するための有力候補の一つとされることから、、「NMN」を安全に服用できることを証明した意義は大きいと世界的に評価されていっるそうです。。

では、古くから欧米に存在する「「NAD+点滴」や新しい「NMN」「サーチュイン遺伝子」が活性化されることのメリットとは、どのようなことがあるのでしょうか。
 

「サーチュイン遺伝子」の中で、現時点で注目を集め、研究が最も進んでいるのが「サーチュイン1遺伝子」なので、「サーチュイン1遺伝子」について、まとめてみたいと思います。

「サーチュイン1(SIRT1)遺伝子」の活性化によるヒト臓器へのメリットとは、次のようになります。

「サーチュイン1(SIRT1)遺伝子(以下はSIRT1):は、老化やストレス応答、代謝調節に関与する遺伝子であり、その活性化は
ヒトの健康と寿命に多大な影響を与えることが示されています。

 

「SIRT1」は、「ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)」依存の脱アセチル酵素として機能し、複数のタンパク質を修飾して細胞の生存と修復機構を促進します。

これにより、「SIRT1」の活性化はさまざまな臓器や組織において多くの健康上のメリットをもたらすと考えられています。


SIRT1の活性化がもたらすヒトの各臓器への主なメリットについて、その一部をご紹介したいと思います。

1.脳へのメリット 
 

「SIRT1」の活性化は神経細胞の保護と修復に役立ち、特に神経変性疾患に対する防御効果が注目されています。
 

「SIRT1」は、アルツハイマー病やパーキンソン病など、神経変性疾患に関連するタンパク質の蓄積を抑制し、認知機能の改善に
寄与することが研究で示されています。

 

具体的には、「SIRT1」タンパクが、脳内での活性酸素などの「酸化ストレス」を軽減し、ニューロンの長寿を促進します。

また、神経成長因子の産生を増加させることで、シナプスの可塑性や神経伝達を改善し、認知機能の維持に役立つとされています。
 

もちろん、前回のブログで話題にさせていただいた「海馬(かいば)」の萎縮のスピードを遅らせる効果も指摘されています。

参考)
2) Molecular Neurobiology, 54(7), 5604-5619.
SIRT1 Overexpression in Mouse Hippocampus Induces Cognitive Enhancement Through Proteostatic and Neurotrophic 
R. Cospasら

2. 心臓と血管系へのメリット


「SIRT1」は、心血管系の健康にも重要な役割を果たします。心臓や血管の組織では、「SIRT1」の活性化が動脈硬化や高血圧のリスクを
低下させることが示されています。

 

「SIRT1」、炎症反応を抑制し、「血管内皮細胞」の機能を改善することで、血管の弾力性を維持します。
 また、「SIRT1」は、心筋細胞の代謝を改善し、エネルギー効率を向上させるため、心不全の予防や心臓機能の維持に寄与します。

参考)
3..Cell Cycle, 10(4), 640-647.2011.
Protective roles of SIRT1 in atherosclerosis
S Steinら 


3. 肝臓へのメリット
肝臓において、「SIRT1」は脂質代謝と糖代謝の調節において中心的な役割を果たしています。「SIRT1」の活性化は、脂肪肝疾患の発症を抑制し、インスリン感受性を向上させることで、2型糖尿病やメタボリックシンドロームの予防に役立ちます。
 

さらに、SIRT1は肝細胞の再生を促進し、アルコール性および非アルコール性脂肪肝疾患に対する防御効果があるとされています。

参考)
4.Mol Med Rep. 2019 Jan;19(1):555-562.
Nicotinamide induces liver regeneration and improves liver function by activating SIRT1
Hai-Feng Wanら  など


4.皮膚へのメリット
皮膚においても、「SIRT1」は、「老化」を遅らせる効果があるとされています。「SIRT1」の活性化は、皮膚細胞の酸化ストレスを軽減し、
DNA損傷の修復を促進することで、シワやたるみなどの老化症状を軽減します。

参考)
5.Evid Based Complement Alternat Med. 2020 Aug 21;2020:2343817
Mitochondrial Respiratory Chain and Its Regulatory Elements SIRT1 and SIRT3 Play Important Role in the Initial Process of Energy Conversion after Moxibustion at Local Skin.
Zhang N,ら

・・・とまだまだ、論文での報告はありまして、免疫細胞の活性化

、老化による筋肉減少の改善と続くわけですが・・・

それは、またの機会にお話をしたいと思います。

 

 

これまでにもお話をしてきたように「SIRT1」などの「サーチュイン遺伝子」の活性には、「NAD+」が不可欠です。

しかしながら、加齢に伴い「NAD+」のレベル(量)が低下することが知られています。
 

最近の研究では、NAD+の前駆体である「ニコチンアミドリボシド(NR)」や「NMN」の補充が、「SIRT1」の活性を回復させ、加齢に関連する代謝異常や老化現象を改善する効果があることが示されています。

 

しかしながら、世界中の研究者の誰もが「この話がここで終わりだ」とは考えていない・・・というところが、とても重要です。


今後も「SIRT1」などの「サーチュイン遺伝子」の研究は、老化に伴う疾患の予防や治療の分野において極めて重要であり、今後の医学的な進展(しんてん)が期待されているのですね。

 

今回も最後まで、お付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

 

 

 

<ザ・プリンスギャラリー 東京紀尾井町

Sky Gallery Lounge Levita(35F)>

( 筆者撮影)

 

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j

こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

9月も半ばであるというのに

気温の高い日が続いていますね。

 

青空に浮かぶ(うかぶ)雲は、ハケで薄く掃いたような雲などもみられ、秋にみられるものであるわけですが・・・ね。

 

昔から「暑さ寒さも彼岸(ひがん)までという言葉のとおりに

夏の暑さ(残暑)は秋の彼岸の入りの頃(9月20日前後)までには和らぐことを期待したいと思います。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

<AIで作成>

 

今回は「睡眠(すいみん)」に関連するお話をしてみたいと思います。

 

その前にちょっと余談(よだん)ですが・・・古代のギリシア神話に

「眠り」の神がいるのをご存知でしょうか?

 

その神は「ヒュプノス(Hypnos)」であるそうで、

ヒュプノスは穏やかで心優しい性格であるとされ、疲れた人間の額を木の枝で触れたり、角から液体を注いだりして人を眠らせるのだそうです。

 

さて、話を本題に戻しますと・・・ヒトが「睡眠」をとることのメリットとは、どのようなことになるのでしょうか?

 

その答えは、次のようになります。

 

「睡眠」は、学習、記憶、創造的な問題解決能力の向上に大きな役割を担っています。

 

 特に、睡眠は「長期記憶」の形成が重要で、「海馬(かいば)」から記憶を他の脳の部分まで移動する役割を担っています。

 

 

「海馬」は、上の図に示しているように「大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)」という部分の一部を占めています。

 

この「海馬」の部分は、とても繊細(せんさい)な部分です。

例えば、虚血、つまり、血流が乏しくなると壊れやすくなりますし、アルツハイマー型認知症においても、早期に病変が出やすいことが知られています。

 

また、心理的ストレスを長期間受け続けますと、コルチゾールというものが分泌されるのですが、これにより「海馬」部分にあるの神経細胞が破壊され、「海馬」が萎縮してしまいます。

 

話を「睡眠」に戻しますと・・・睡眠中、特に深い「ノンレム睡眠」の間は、脳がこれらの記憶をより永続的なストレージである他の領域に移すプロセスが行われます。

 

これに対して「レム睡眠」は、創造的な問題の解決能力を高めることが示されています。

 

また、脳内の「アデノシン」という化学物質がクリアされます。このように、睡眠はエネルギーの節約や体内の重要な復旧機能の実行に向けて準備します。

 

これらの研究は、米国のペンシルバニア大学、ハーバード大学の睡眠に関する研究の内容ですが・・・

 

これらの研究は、睡眠が制限休息を提供する以上の役割を持っていることを示していると述べられています。

 

最後にこれまでの一般的に考えられている「睡眠」の意義(いぎ)として、考え方をご紹介しておきたいと思います。

 

睡眠は人間の健康と幸福のために重要な役割を果たしています。

以下に、睡眠の主な意味や機能をいくつか挙げてみたいと思います。

 

1)身体の回復

 

睡眠中に体は細胞の修復や成長ホルモンの分泌を行い、身体機能を回復させます。

 

2)脳の機能維持

 

睡眠は記憶の確保や不要な情報の整理を助け、脳の健康を保ちます。

 

3)精神的健康

 

十分な睡眠は気分・感情のバランスを整え、ストレス耐性を高めます。

 

4)免疫系の強化

 

質の良い睡眠は免疫システムを強化し、病気への抵抗力を高めます。

 

5)認知機能の向上

 

正しい睡眠は集中力、創造性、問題解決能力を向上させます。

 

6)エネルギー回復

 

睡眠中にエネルギーを蓄え、翌日の活動に備えます。

 

7)ホルモンのバランスの調整

 

睡眠は様々なホルモンの調整をします。

 

8)心血管系の健康

 

十分な睡眠は心臓病やその他の循環器系疾患のリスクを下げます。

 

質の良い睡眠を十分に取ることは、健康で生産的な生活を継続するのに重要であり、「睡眠不足」や「睡眠障害」は、短期的にも長期的にも深刻な健康問題を引き起こす可能性が高い・・・という結論となるわけです。

 

 

ところで、あなたは「質のよい睡眠」を、充分な時間取れていますか?

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記  > 9月17日

 

今宵は「十五夜(じゅうごや)」となっていますね。

 

「十五夜」とは、1年で最も美しいとされている「中秋の名月(ちゅうしゅうのめいげつ)」を鑑賞しながら、収穫などに感謝をする行事なのだそうです。

 

その起源を調べてみますと・・・平安時代に貴族が、中国の風雅な

「観月(かんげつ)」を取り入れたのだとか。

 

今回は「大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)」に存在する「海馬(かいば)」という部分についてのお話をさせていただきました。

 

よく見てみますと・・・「海馬」は、「タツノオトシゴ」のような形をしています。

 

        (ライブドアブログより)

 

この「海馬」の部分は、次のような重要な働きを持っていると考えられています。

 

なんらかの「記憶」は、脳の「海馬」で「短期記憶」として一時的に保存されたあとに、大脳皮質(側頭葉など)に送られ、その後、「長期記憶」として保存されることが知られています。

 

もちろん、「海馬」が正常に機能し、「大脳皮質」の機能が正常であれば・・・ということになるのですが・・・ね。

 

ただし、ここに「加齢」に伴う不都合(ふつごう)な真実があルのですね。

 

それは・・・「加齢」に伴って、「海馬」の部分が、徐々に萎縮(いしゅく)していくことが知られているのです。

 

 

「海馬」が萎縮してしまうと・・・「海馬」の機能が低下していきます。

そのような状態になりますと・・・新しいことが覚えられなくなってしまうのですね。

つまり、昔のことは覚えていても、新しいことはすぐに忘れてしまうという状態になってしまうわけです。


 「海馬」はいわゆる「記憶の司令塔」とでもいえるとても大切な場所ですが、本文内でもお話をしたように・・・とても壊れやすい性質を持っています。そのうえに「加齢」により「海馬」が萎縮してしまうのでは・・・なんとなく、暗い気持ちになってしまいますよね。

 

では、どうしたらよいのか?・・・ということになります。

 

ひとつずつ、整理していきたいと思います。

 

まず、「海馬」と「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド )」や「サーチュイン遺伝子」との間には重要な関連があると考えられています。

 

特に、「NAD+」によって活性化されるという「サーチュイン遺伝子」は、細胞のストレス耐性やエネルギー代謝を改善することで、脳細胞の保護と機能の維持に寄与します。

 

この中でもとくに「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」は、神経発達と神経保護の両方に関与していることが知られており、「海馬」においても、類似の役割を果たしている可能性があることが指摘されています。

 

参考)

1.Front. Neurosci., 26 October 2018 

Sirtuins in Neuroendocrine Regulation and Neurological Diseases

Yuki Fujitaら

 

さらに、「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」は、脳の炎症応答を調節することによって、神経変性疾患の進行を遅らせる効果も示しています。

 

これにより、アルツハイマー病やパーキンソン病といった病態において、「海馬」の機能障害が進行するのを遅らせることができるかもしれないとも考えられています。

 

これらの知見は、「サーチュイン遺伝子」が「NAD+」を介して海馬の健康と機能をサポートする重要な因子(いんし)であることを示しています。

 

次に「睡眠障害」の側面(そくめん)から、「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」発現の低下が起こり、これにより、海馬部分の炎症応答から、アルツハイマー認知症やパーキンソン病発症とトリガーになる可能性はあるか?・・・という問題です。

 

その答えは「Yes」となり、その可能性はある・・・ということになります。

 

その理由は、「睡眠障害」は、脳の代謝と神経炎症のパターンを変えることができ、これが「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」の活性に影響を及ぼすことがあると考えられています。

 

「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」、NAD+依存型の脱アセチル化酵素であり、抗炎症作用や細胞保護作用を持っていることが知られています。、その活性が低下すると脳の「海馬」部分での炎症応答が増加し、神経保護機構が弱まることが示唆されています。

 

実際に「睡眠障害」による「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」発現低下が生じることも知られており、このことは「海馬」の炎症を促進し、「海馬」の機能を極端に低下させることが報告されています。

 

さらに別の研究によると、「睡眠障害」は長期的には記憶障害や認知機能の低下を引き起こす可能性も指摘されています。

 

参考)

2.Front. Endocrinol.15(9)2018 

High Levels of SIRT1 Expression as a Protective Mechanism Against Disease-Related Conditions

Birsen Elidolら

 

最後に「海馬」の神経細胞を老化させてしまう原因には、どのようなものでしょうか?

 

これには、複数の要因が関与していると考えられています。

主な原因としては、以下のような要因が挙げられます。

 

1)酸化ストレス

 

「活性酸素」の増加により、細胞内のDNA、タンパク質、脂質が損傷し、これが細胞の機能低下や細胞死を招きます。

 

2)エネルギー代謝の低下

 

老化に伴い、細胞のエネルギー生成効率が低下します。特に脳細胞はエネルギー消費が高いため、エネルギー産生の低下は細胞の機能障害を引き起こす原因となります。

 

3)炎症反応の増加

 

長期間にわたる低レベルの炎症は、神経細胞を含む細胞の損傷に繋がります。特に、炎症性サイトカインの増加は、神経細胞の機能障害や細胞死を誘発することが知られています。

 

4)細胞自身の修復機構の低下

 

老化に伴い、DNA修復機構やプロテオスタシス(タンパク質の恒常性を維持する機能)が衰えます。これにより、細胞は損傷からの回復能力を失い、徐々に機能が低下していきます。

 

これらの要因が相互に影響を及ぼしあいながら、「海馬」の神経細胞の老化を進行させていると考えられています。

 

 

ちょっと、盛りだくさんであったのですが・・・

 

現時点においての「海馬」の細胞の機能低下をめぐる話題は「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド )」と、そこから活性化させる「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」の発現が重要である可能性があり、これは(+)プラスの部分になります。

 

そして、「睡眠障害」は「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」の発現を低下させ、これにより、「海馬」の炎症を促進し、「海馬」の機能を極端に低下させることが報告されていますので、これは(ー)マイナスの側面となりますよね。

 

なので・・「睡眠障害」は、どうすればよいか・・・はお分かりですよね。「睡眠剤」は、メリットとデメリットは確かに存在するのですが・・「睡眠障害」を我慢して(がまんして)服用しないデメリット

を考えますと・・・いったんは、服用する時期があってもよいのではないか・・・などと思ったりもします。

 

この瞬間の(しゅんかん)のステキな「記憶 :Memory」を永遠に残すために・・・ねウインク

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

  ( 東京ミッドタウン日比谷より:筆者撮影)
 

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

朝晩は、秋の空気を感じることも多くなっりましたが、日中はまだ、残暑が厳しく感じますね。。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

<AIで作成>

 

今回は「タンパク質」の話題にしてみたいと思います。

 

まずは、「タンパク質」とは、どのようなものなのかを整理してみたいと思います。。

 

「タンパク質」は、生命活動において欠かせない栄養素の一つであり、人体のあらゆる部分で重要な役割を果たしています。

 

さらに「タンパク質」は、「アミノ酸」という小さな分子が鎖状に結合したものから構成され、これらの「アミノ酸」が特定の順序で並び、立体構造を形成することにより、それぞれの機能を持った「タンパク質」が生成されますよね。

 

ヒトの身体には、約20種類の「アミノ酸」が存在し、そのうち9種類は体内で合成できない「必須アミノ酸」と呼ばれるもので、これらは食事から摂取する必要があります。

 

そして、「アミノ酸」から合成された「タンパク質」は、筋肉、皮膚、髪、爪、内臓、血液などの構成要素であり、さらに、酵素やホルモン、抗体などの機能性分子としても機能します。

 

これにより、生命維持や成長、代謝、免疫反応などの重要な生理的プロセスに関与していっるのですね。

 

では、タンパク質を多く含む食材には、どのようなものがあるのでしょうか?

 

 

「タンパク質を」多く含む食材は、動物性と植物性の両方が存在します。

 

「動物性タンパク質」には、牛肉、鶏肉、豚肉、魚、卵、乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど)があります。これらの動物性食品は、必須アミノ酸のバランスが良く、人体にとって理想的なタンパク源とされています。

 

一方、「植物性のタンパク質」としては、大豆やその加工品(豆腐、納豆、味噌など)、レンズ豆、ひよこ豆、キヌア、アマランサスなどの豆類や穀物があります。

 

しかしながら、「動物性タンパク質」を含む食品に比べると、必須アミノ酸のバランスが一部異なる場合があり、複数の種類の植物性食品を組み合わせることで、バランスの取れたタンパク質摂取が可能になるとされています。

 

では、「タンパク質」が不足すると・・・どのような疾患や病態が起こりやすいのでしょうか?

 

タンパク質が不足すると、さまざまな健康問題が生じる可能性があります。以下に、主な病態を挙げます。

 

 1. 筋肉量の減少(サルコペニア)

 

特に高齢者においては、タンパク質不足は筋肉量の減少を招き、サルコペニアを引き起こすリスクが高まります。筋肉量が減少すると、日常的な動作や運動能力が低下し、転倒や骨折のリスクが増加します。

 

 2. 免疫力の低下

タンパク質が不足すると、抗体や免疫細胞の生成が滞り、感染症に対する抵抗力が低下します。これにより、風邪やインフルエンザ、その他の感染症にかかりやすくなり、重症化するリスクも高まります。

 

3. 栄養失調(クワシオルコル)

極端なタンパク質不足は、「クワシオルコル」と呼ばれる栄養失調を引き起こします。これは主に発展途上国で見られる病態ですが、体重減少、浮腫、筋肉の減少、皮膚や髪の劣化などが特徴です。

 

「クワシオルコル」という言葉を初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか?

 

実は、低栄養状態には、以下の2つのタイプがあるのです。

 

1)marasmus(マラスムス)(protien-energy malnutrition)

  

長期間の蛋白・エネルギー両者の不足によって起こる。つまり、蛋白合成の原料も少なければ、合成するエネルギーも少なく、細々と耐え忍んでいる状態である。著明な体重減少が見られ、脂肪及び筋肉組織の減少が起こる。そのわりには「血清アルブミン」は正常値を保ち、浮腫も起こりません。

飢餓、消化管障害により長期間栄養摂取できない場合(消化器悪性腫瘍など)で良く見られる。神経性食思不振症(anorexia nervosa)などもこのタイプの栄養障害となります。。

2)kwashiorkor(クワシオルコル)(protien malnutrition)

  

エネルギーに比して蛋白摂取が不足した状態、つまり、エネルギーはあるけど原料がなくて蛋白が合成できない状態である。したがって、貯蔵エネルギーである脂肪は減らず蓄積され、皮下脂肪は保たれて脂肪肝となることがある。しかし、蛋白は合成できないので低蛋白血症となり浮腫や腹水を伴った状態となる。これは、エネルギー利用と蛋白合成のアンバランスによるもので、種々の侵襲時(敗血症、手術後、外傷後、熱傷後)などにも起こる。

こうした侵襲時には、蛋白とエネルギーの供給に問題がなくても、脂肪代謝(酸化が抑制され)や蛋白代謝(合成<崩壊)が障害されることによって低蛋白血症となり浮腫が出現し、体重は不変かむしろ増加してくる。

 

となるのですね。

 

もちろん、若さを保つためにも「タンパク質」は、重要です。

どのような働きがあるのか?と言いますと、以下のようになります。。

 

1. 筋肉量の維持

 

「タンパク質」は筋肉の構成要素であり、筋肉量の維持に不可欠です。筋肉量は加齢とともに減少しやすいですが、「タンパク質「を十分に摂取することで、筋肉量の減少を抑え、体力維持、代謝アップ、若々しい身体を保つことができます。

 

2. 骨の健康維持

 

「タンパク質」は、骨の形成に重要な役割を担っています。「タンパク質」の不足は、骨粗鬆症のリスクを高める可能性があります。

 

3. 皮膚の健康維持

 

「タンパク質」は、皮膚の弾力や保湿に重要な役割を担っています。「タンパク質」の不足は、皮膚の老化を促進する可能性があります。

 

小児にとっては「タンパク質」の摂取( せっしゅ)は重要であると強調されることが多いのですが、実は、全世代にわたって、積極的な

「タンパク質」の摂取を心がけることが重要なのですね。

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

 

それでは、またバイバイ

 

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<ブログ後記>9月10日

今回は「タンパク質」についてのお話をさせていただきました。


改めて強調することもないかもしれませんが・・・「タンパク質」は、ヒトの生命維持における非常に重要性な分子ですね。

 

どのようなところにタンパク質が存在するかをみてみますと・・・
筋肉、皮膚、髪の形成をする構造タンパク質、代謝反応を触媒し、生化学プロセスを制御する酵素タンパク質や
細胞間の情報伝達を担っているホルモン、そして、酸素や栄養素を体内で運び輸送タンパク質があり、さらに病原体から体を守る免疫タンパク質、遺伝子発現を制御する調節タンパク質などがあります。

 

では、ヒトの身体のどれぐらいを「タンパク質」が占めるのかと言いますと・・・

ヒトの身体を構成する「タンパク質」の割合は、約15〜20%程度になるとされています。。

残りの構成比は、水分が約60%、脂質が約15%程度とされていますので、「タンパク質」の割合が多いことに驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

では、「タンパク質」は、どのような食材に含まれているのでしょうか?次のような食材に多く含まれています。

 

◯動物性タンパク質源

1. 肉類:牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉など

2. 魚介類:サケ、マグロ、エビ、タラなど

3. 卵

4. 乳製品:牛乳、チーズ、ヨーグルトなど

 

◯植物性タンパク質源

1. 豆類:大豆、レンズ豆、インゲン豆など

2. ナッツ類:アーモンド、クルミ、ピーナッツなど

3. 穀物:キヌア、オートミール、玄米など

4. 種子:チアシード、ヒマワリの種、カボチャの種など

 

これらの動物性タンパク質と植物性タンパク質の違いには、どのような点があるのでしょうか?

 

1)アミノ酸の構成

 

動物性タンパク質は「完全タンパク質」とされることが多く、人間の体で必要とされるすべての必須アミノ酸を含んでいます。

 

一方、植物性タンパク質には必須アミノ酸が不足しているものもあり、複数の植物性タンパク質を組み合わせて摂取することが推奨されるます。。

 

2)消化吸収率

 

動物性タンパク質の方が消化吸収率が高いとされています。これは、動物性タンパク質が人間の体にとってより馴染みやすい構造をしているためです。

 

植物性タンパク質は、時に消化しにくい成分を含むことがありますが、最近では加工技術の進歩により消化吸収率を改善する製品も増えています。

 

では、年齢によるタンパク質の必要量は、どの程度になるのでしょうか?米国医学研究所(Institute of Medicine)が設定した推奨食事摂取量(RDA)からみますと

 

年齢別タンパク質RDA(グラム/日)

年齢 男性 女性
     
9-13歳 34 34
19-30歳    
56    
46 
 
     
31-50歳 56 46
51-70歳 56 46
71歳以上 56      46

 

19歳以降は、高齢者のタンパク質の必要量は、あまり変化がないということになります。

 

高齢者においても、タンパク質摂取の重要性が高まっています。

 

加齢に伴う筋肉量の減少(サルコペニア)を予防するため、高齢者は若年成人よりも多くのタンパク質を摂取する必要があるという研究結果が報告されています。「American Journal of Clinical Nutrition」に掲載された研究では、65歳以上の高齢者は体重1kgあたり1.0-1.2gのタンパク質摂取が推奨されています。

 

高齢者の「タンパク質」摂取量が少ないと・・・

様々な健康上の問題が生じる可能性があります。以下に、「タンパク質不足」によって引き起こされる可能性のある主な病態とリスクを詳しく解説します。

 

1. 筋肉量の減少(サルコペニア)

 

「タンパク質」は筋肉の主要な構成要素であるため、その不足は筋肉量の減少につながります。特に高齢者において、サルコペニアのリスクが高まります。これは単に筋力の低下だけでなく、バランス能力の低下や転倒リスクの増加にもつながります。

 

「Journal of the American Medical Directors Association」に掲載された研究によると、高齢者における「タンパク質摂取量」の増加は、サルコペニアのリスク低減と関連していることが報告されています。

 

 2. 免疫機能の低下

 

「タンパク質」不足は免疫系の機能低下を引き起こし、感染症や他の疾患に対する抵抗力を弱めます。抗体の生成が減少し、免疫細胞の数と活性が低下することで、病原体に対する防御能力が低下します。

 

3. 骨密度の低下とオステオポローシス(骨粗鬆症)のリスク増加

 

「タンパク質」は骨の形成と維持に重要な役割を果たします。タンパク質不足は、カルシウムの吸収を阻害して、骨密度の低下させる。

 

などと報告されています。

 

「タンパク質」は重要なのですね。

 

基礎からじっくりと見直す意味で、覚え書き(おぼえがき)として

「タンパク質」をまとめてみたのですが・・・

「タンパク質」が重要であることを再認識しました。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

 

 

  ( カレッタ汐留からの風景:筆者撮影)

 

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