こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

街の風景は、イルミネーションで彩られ(いろどられ)、はやくもクリスマスモードとなっています。

 

暦の七十二候では、あと2日もすれば「地始凍(ちはじめてこおる)」となります。

 

意味は、寒さで大地が凍り始める頃ということで、夜は冷え込みが

いっそう厳しくなり、冬の訪れがはっきり肌で感じられる季節だとか。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか。

 

 

(AIを用いて画像を作成)

 

さて、2024年も終わろうとしているわけですが・・・

「肥満」の余分(よぶん)な脂肪まで、来年に持ちこそうとは思っていないでしょうか?

 

今回は、とくに「免疫」の機能を悪化させる「内臓脂肪型肥満」について、お話をしてみようと思います。

 

「内臓脂肪型肥満」を再度、まとめてみますと、次のようになります。

  • おなかの内側、内臓の周りに脂肪が残る
  • 見た目は上半身、特にお腹周りが軽い
  • メタボリックシンドロームのリスクが高い
  • 生活習慣病(糖尿病、高血圧、動脈硬化など)になりやすい
  • 主に男性に多い

となりますね。男性に多いのが特徴ですが、女性にもこのタイプもあるとされています。ちなみに、本来、女性に多いとされる肥満が、

 

です。

このタイプは、生活習慣病(糖尿病、高血圧、動脈硬化など)のリスクは低いとされていますが、ゼロではありません。

 

 (AIを用いて画像を作成)

 

これからの冬の季節は、空気が乾燥します。

このためにインフルエンザウイルスや新型コロナウイルスばかりでなく、多くのウイルス感染症を患う(わずらう)可能性が高くなります。

 

「内臓脂肪型肥満」がありますと、こうした感染症への抵抗力が弱くなることが知られています。その理由とは、どのようなものなのでしょうか?

 

それは、次のような理由となります。

 

内臓脂肪組織は、単なる脂肪の貯蔵組織ではなく、活発な内分泌器官として機能することが明らかになっています。過剰な内臓脂肪の蓄積は、慢性的な炎症状態を引き起こすことが、複数の研究で示されています(Green ら, 2014; Nature Reviews Immunology)。

 

1,炎症性サイトカインの産生増加

 

  • 内臓脂肪細胞からのTNF-α(腫瘍壊死因子α)の過剰産生
  •  IL-6(インターロイキン6)などの炎症性メディエーターの増加

これらの炎症性物質が全身性の免疫応答を撹乱(かくらん)すると考えられています。

 

2.マクロファージの異常活性化

 

研究によると、内臓脂肪組織には炎症性M1マクロファージが集積し、慢性炎症を持続させることが示されています(Martinez et al., 2017; Journal of Immunology)。

 

3.ウイルスの侵入・増殖促進メカニズム

 

  •  ACE2受容体の発現増加

COVID-19パンデミックにおいて特に注目された知見として、内臓脂肪細胞における「ACE2受容体」の高発現が挙げられます(Zhang et al., 2020; Cell Metabolism)。

 

  • 内臓脂肪細胞でのACE2受容体発現量が多い

この結果、内臓脂肪がウイルスの侵入門戸として機能し、感染リスクの増大を引き起こすとも考えられています。

 

4.脂質環境による影響

 

内臓脂肪細胞内の特殊な脂質環境が、ウイルスの複製を促進する可能性が指摘されています(Wang et al., 2021; Nature Communications)。

 

5.免疫細胞機能の低下

 

1)自然免疫系への影響

内臓脂肪型肥満は、自然免疫系の主要なコンポーネントに影響を与えることが明らかになっています。その内容は以下のようなものになります。

 

  • NK細胞の細胞傷害活性の低下
  • 好中球の走化性および貪食能の減弱
  • マクロファージの貪食能および抗原提示能の低下

 

2)獲得免疫系への影響

T細胞およびB細胞を中心とする獲得免疫系も影響を受けることが報告されています(Brown et al., 2019; Immunity):

 

  • T細胞の増殖能および機能の低下
  • B細胞による抗体産生能の減弱
  • メモリーT細胞の形成障害

 

6.酸化ストレスの増加

過剰な内臓脂肪は酸化ストレスを増加させ、以下のような影響をもたらします:

 

  • 免疫細胞の機能障害
  • DNA損傷の蓄積
  • ミトコンドリア機能の低下

ということになります。

 

「内臓脂肪型肥満」を放置することは、糖尿病や動脈硬化のリスクを増大させることは、よく強調されることですが・・・

感染症のリスクを増大させることは、あまり強調されないかもしれません。

 

「内臓脂肪型肥満」が改善すれば、これらのリスクもなくなっていくことも報告されています。

 

さて、あなたはどう考えますか?

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記>11月12日

 

今回は「肥満」のリスク・・・とくに「内臓型肥満」についてのお話をさせていただきました。

 

「内臓脂肪型肥満」に関連する免疫力の低下について、少し感じにくいかもしれませんが、医学的には、重要な影響があります。 

 

とくに・・・冬の季節には「ウイルス感染症」が増えるため、「内臓脂肪型肥満」が免疫細胞、特に「ナチュラルキラー(NK)細胞」に与える影響を理解しておくことは重要かもしれません、

以前にブログ内でも説明させていただきましたが・・・「NK細胞」は、その「数」だけでなく、その「活性」が免疫応答においても重要であることを強調させていただきました。

 

そして、この「NK細胞」の活性が低下すると、「ウイルス」や「癌細胞」への攻撃力が弱くなることが確認されています。

 

このことは、次のような事実からも理解できると思います。

 

高齢者では「NK細胞」の数は多い傾向なのですが・・・「活性」が低下していることが多いので、一旦、なんらかの「ウイルス」に感染すると、その抵抗力がないことから、重症化することが多いわけですね。

 

しかしながら、このような「免疫力」の低下は、高齢者に限った(かぎった)ことではなく、「肥満」、とくに「内臓脂肪型肥満」を持つ者

にも当てはまる可能性があるということになるのですね。


このタイプの「NK細胞」の「活性」の低下」は・・・「内臓脂肪型肥満」において、「アディポネクチン」が減少していることに関連しています。 

 

「アディポネクチン」は、脂肪細胞から分泌されるタンパク質で、糖尿病や動脈硬化などのメタボリック症候群を予防する効果が期待されている物質です。

 

その理由は、「アディポネクチン」は、脂肪分解酵素を活性化し、

糖や脂肪の消費を促進(そくしん)することで、動脈硬化を予防する働きがあるからというのが理由となります。

とてもよい働きを持つタンパク質であるわけですが・・・

糖尿病や高血圧、そして、「内臓脂肪型肥満」などがある場合には、血液中の「アディポネクチン」の値は低下することが多いとされています。

 

この「アディポネクチン」の値の低下により、NK細胞の増殖・分化が抑制されますし、サイトカイン産生能力も低下し、細胞傷害活性・・

・つまり、「NK細胞」の活性が低下してしまうのですね。

 

また、「内臓脂肪型肥満」がある状態では、「活性酸素」の産生が増加し、ミトコンドリア機能の障害や炎症性細胞(主にM1型マクロファージ)の浸潤が原因で免疫細胞の活性が低下します。

さらに、「内臓脂肪型肥満」の脂肪組織からは、「炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6など)」が過剰に産生されるため、「NK細胞」だけでなく、T細胞やB細胞など他の免疫細胞の機能また低下し、ワクチンに対する抗体産生能力も低下する可能性などがあるとされています。

「内臓脂肪型肥満」は、糖尿病や動脈硬化のリスクを高めることは、広く、認識(にんしき)されているわけですが・・・「免疫力」を低下させる可能性が大きいため、健康管理において注意が必要です。

 

これは「皮下脂肪型肥満」なら大丈夫(だいじょうぶ)というわけでなく、「内臓脂肪型肥満よりはマシというぐらいに考えておいた方がよいのかもしれませんね。

 

image

          (図はお借りしました)

 

もちろん、BMIが18.5未満になると「低体重」の状態になり、免疫力の低下とともに筋力低下による転倒などのリスクが高まりが認められるわけですので、体重を減らせばよい・・・というわけでもないのですが・・・ね。

 

やはり、「BMI = 22」程度の体重を維持することが重要なのかも

しれませんね。

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

 

 

(六本木けやき坂イルミネーション2024の風景)

( 筆者撮影)

 

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小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

医学博士, 内科医

(総合内科、リウマチ専門医)

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こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

11月に入りまして、今日3日は「文化の日」となっていますね。

昨日は1日中、雨が降っていたのですが、よい天候に恵まれました。

 

紅葉の見ごろを迎えている(むかえて)いる所も多いそうで、

紅葉狩り(こうようがり)などにお出かけになっていらっしゃる方も多いのかもしれませんね。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか。

 

(AIを用いて画像を作成)

 

今回は「自律神経(じりつしんけい)」の乱れからくる「動悸(どうき)を話題にしてみたいと思います。

 

まず、「自律神経」とは、どのようなものかをご説明したいと思います。

 

まず・・・「自律神経」は、ヒトの身体のさまざまな機能を

無意識のうちにコントロールするシステムです。

 

無意識のうちにコントロールするというのは、逆に言えば・・・

自分の意識で変化させようとしても、コントロールするのは難しいということにもなりますね。

 

こうした性質を持つものが「自律神経」であり、2つの神経から構成

されています。

その2つの神経が「交感神経(こうかんしんけい)」と「副交感神経(ふくこうかんしんけい)ということになります。

 

このうち、「交感神経(こうかんしんけい)」は、体を活動的な状態にするために働くとされています。

 

例えば、「危険」を感じたときや運動するときに前向きになり、「心拍数(しんぱくすう)」を上げたり、「呼吸」を速くしたり、「筋肉」に血液を送ったりなど、まさに「戦うか逃げるか」ということを決断しようとする・・・「臨戦態勢(りんせんたいせい)」をとるような状態に「交感神経」が活発になった時には、なるわけですね。

 

その反対に「副交感神経(ふくこうかんしんけい)」が活発化してきますと・・・リラックスした気持ちが優位になり、心拍数や血圧は、下がっていくということになります。

 

このような「交感神経」と「副交感神経」の神経系は常にバランスを取りながら、24時間 休みなく働き続け、私たちの生命維持(せいめいいじ)に向けた役割を行っているとされています。

 

そして、この「自律神経」の乱れは、様々な体調不良の原因となることがあるのですね。

 

 (AIを用いて画像を作成)

 

この「交感神経」と「副交感神経」の2つのバランスが崩れた(くずれた)状態を「自律神経障害(じりつしんけいしょうがい)」と呼ぶのですが・・・

 

この時に出現(しゅつげん)する症状のなかに・・・「動悸(どうき)」があります。

 

自律神経障害が起こると、このバランスが崩れて以下のようなメカニズムで動悸が生じると考えられています。

 

「交感神経」が過剰に活性化すると、以下の作用により「心拍数」が増加し、動悸を感じやすくなると考えられています。

 

• 心拍数の増加

• 心臓の収縮力の増強

• 血管の収縮による血圧上昇

 

しかしながら、「自律神経障害」により、「副交感神経」の機能低下がありますと、

心拍数を適切に抑制できなくなると考えられています。

 

なぜなら、「副交感神経」は「心拍数」を抑制する働きがありますので、その機能が低下すると・・・その症状が緩和(かんわ)できない

・・・ということになります。

 

さらに次のようなメカニズムも働いているとも考えられています。

 

1)ストレスによる影響

 

「自律神経障害」では、「ストレス」に対する反応が過剰になりやすく、「ストレス」時に分泌されるアドレナリンなどのホルモンが心拍数を増加させると考えられています。

 

2) 筋肉の緊張

 

「自律神経」の乱れにより筋肉が緊張すると、それに伴って脈拍が速くなり、「動悸」を感じやすくなるとされています。

 

 

3)呼吸の変化

 

「自律神経障害」により呼吸が浅く速くなると、それに伴って「心拍数」も増加すると考えられています。

 

4)血圧の変動

 

「自律神経障害」により血圧が不安定になると、それを補うために「心拍数」が変動し動悸を感じやすくなると考えられています・

 

通常の場合は、これらの症状に対して、漢方薬や西洋薬が多く使用されることが多いですが、効果はまちまちです。

 

 

最近、「自律神経障害」などの症状が、「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」の低下や「ミトコンドリア」の機能低下と関連があることを示す研究結果が多く示されています。

 

「心臓細胞」においては、「NAD+」は酸化還元反応を介してエネルギー生産を助け、心臓筋の収縮とリラクゼーションのサイクルを正常に保つのに役立つものであり、

「心臓病」や「自律神経障害」の状態では、ミトコンドリアの機能不全が見られることがあり、NAD+のレベルが低下すると報告されているというのですね。

 

私自身は、若干(じゃっかん)の懐疑的(かいぎてき)な視点(してん)で、こうした報告を見ているのですが・・・

考えようによっては、「ごもっとも」と納得できる点もありまして・・・

「もし、本当であったらよいな〜」と思っています。

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記  >11月5日

今回は「自律神経」についての話題にさせていただきました。
とくに自律神経障害で生じる「動悸(どうき)」について、「NAD+」や「ミトコンドリア」が関与しているのではないかというお話をさせていただきました。

 

「動悸」とは、自分の心臓の拍動(心拍、ドキドキという動き)に敏感になって、不快感や違和感を自覚する状態のことです。

 

脈拍(みゃくはく)が速くても、遅くても、普通であっても、その脈拍がいつもと違うだけで「動悸」と表現されますので、どのようなタイプの症状かが重要である・・・ということになります。

 

とは言っても・・・なかなか、自覚症状だけで判断するのは、とても

難しいことであると思います。

 

この「動悸」は、様々な(さまざまな)原因で起こりますが、大きく分けて「自律神経系」の異常と「心臓の刺激伝導系」(しげきでんどうけい)の異常が挙げられます。

 

心臓の刺激伝導系とは、心臓の拍動をさせるための電気興奮の流れを指します。少し詳しくお話をしますと・・心房から心室へと一気に興奮を伝える特殊心筋であり、その電気的な興奮(こうふん)は、洞房結節(どうぼうけっせつ)というペースメーカーにあたる電気を発生する部位から、結節間路を通って、房室結節(ぼうしつけっせつ)、そして、ヒス束という部分をとおり、左脚・右脚、プルキンエ線維の順で、電気刺激が伝わり、これにより心臓が動くということになります。

これらの刺激が伝わる要所(ようしょ)を心臓の筋肉にまんべんなく、栄養を運んでいる冠動脈(かんどうみゃく)という血管がありまして、この血管の閉塞(へいそく)などでも、脈拍(みゃくはく)の異常が生じることもありますし、「刺激伝導系」の電気の流れに異常が生じても、「動悸」を自覚することがあります。

 

なので、「動悸」を自覚するときには、まず、心電図検査や24時間の

脈拍を観察する「ホルター心電図検査」、そして、心臓超音波検査など、循環器(じゅんかんき)的な検査や胸部レントゲン検査などが

まず、優先する必要がある・・・ということが重要です。

 

「心臓の刺激伝導系」の異常や「不整脈(ふせいみゃく)」、そして

心不全や甲状腺機能異常などが、一切(いっさい)見つからないのに・・・それでも「動悸」がある場合にやっと・・「自律神経系」の異常かもしれない・・・となるのですね。

 

長くなりましたが・・「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」や「ミトコンドリア」の機能低下が、自律神経障害で生じる「動悸(どうき)」に関連するのではないか・・・

という説は、次のようなものになります。

 

「NAD+」は、細胞内のエネルギー代謝やシグナル伝達に重要な役割を果たします。そして、「ミトコンドリア」は細胞のエネルギー産生の中心であり、「NAD+」と「ミトコンドリア」は密接に関連していることは、あらためて強調するまでもありませんね。

 

「NAD+」は、サーチュイン1タンパクの産生を介して、心筋細胞の機能維持に重要な役割を果たし、そして、エネルギー代謝の面でも

「NAD+」は、「ミトコンドリア」でのATP産生に必須であり、「心筋細胞」の収縮・弛緩サイクルをサポートします。

 

そして、「 NAD+依存性酵素」の一部は、心筋細胞内のカルシウム動態調節に関与し、「心筋細胞」の興奮を調節します。

 

そして、「ミトコンドリア」の機能異常が、以下のメカニズムを通じて刺激伝導系にも影響を与える可能性があるというのですね。

 

• イオンチャネル機能障害: ミトコンドリア由来のROSがイオンチャネルの機能を修飾し、不整脈のリスクを高めます。

 

• ATP産生低下: エネルギー不足により、Na+/K+-ATPaseなどのイオンポンプの機能が低下し、細胞膜の興奮性が変化します。

 

• カルシウムホメオスタシスの乱れ: ミトコンドリア機能障害により細胞内カルシウム動態が乱れ、不整脈の原因となります。

 

なので、「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」サプリの服用や

「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」の点滴は、自律神経障害で生じる「動悸(どうき)」に有効な可能性がある・・・

のではないか・・・というのですが・・・

 

私は、これは〜どうかなぁ〜と思います。ストーリーが実にクリアなのですが・・・「老化」に伴う「炎症」の存在が考慮(こうりょ)されていないのですね。

 

実は、自律神経の障害には、「交感神経」と「副交感神経」のアンバランスが存在する可能性があることは、本文内でもご紹介しました。

 

実は、加齢に伴う「自律神経系」の機能に関する研究では、「交感神経」系の過剰な緊張が「炎症」を促進を促し、「副交感神経系」の活動が低下して、いわゆる「コリン作動性抗炎症経路(CAP)」を介した抗炎症作用が発揮されるというアンバランスが存在することが分かっているのですね。

 

 分子レベルでは、「コリン作動性抗炎症経路(CAP)」」は、迷走神経という神経を介して、「アセチルコリン」という物質を放出を介して伝達されるシグナルによって特徴づけられ、

これが、「炎症」の主要な担い手であるマクロファージの炎症作用を抑制するというのですね。

 

「なんのこっちゃ〜」・・・と思う方も多くいらっしゃるかもしれませんね。

 

私も同様に「なんのこっちゃ〜」と思います。

 

しかしながら、「交感神経」と「副交感神経」からなる「自律神経」が、「老化」に伴う「炎症」の影響を受け、「マクロファージ」の抗炎症作用まで抑制することは、注目に値するのではないか・・・なんて、思ったりもします。

 

「自律神経」の障害に「マクロファージ」という免疫細胞まで、関与してくるわけですからね。

 

なので・・・「自律神経」の障害による「動悸」やその他の症状が

「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」サプリの服用や

「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」の点滴で、すっかりなくなればよいのですが・・・

 

完全に症状を消失させるものとするには・・・もう少しだけ、話は複雑で、さらに研究が必要なのかもしれないなあ・・・と考えたりもします。

 

もちろん、「自律神経」の障害による「動悸」やその他の症状には、西洋薬ばかりでなく、漢方薬でも有効なものが報告されているわけですが・・・

 

「NMN」サプリの服用や「NAD+点滴」が、完全に症状を消失させないまでも、「自律神経」の障害による「動悸」などの症状を緩和(かんわ)する可能性もあり、そうであればいいなあ〜と、思います。

 

ほんとうに「自律神経」は難しいですね。これからも勉強していきたいと思います。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうどざいましたお願い

 

 

参考)

1GeroScience . 2023 Oct 11;46(1):113–127

Autonomic nervous system imbalance during aging contributes to impair endogenous anti-inflammaging strategies

Sergio Giuntaら

 

(マンダリン オリエンタル 東京のBarからの風景)

( 筆者撮影)

 

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こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

10月も最後の休日となりましたね。

暦を見ますと明日10月28日からも七十二候(しちじゅうにこう)は

霎時施(こさめときどきふる)」となることに気がつきました。

 

さあっと雨が降ったかと思えば、すぐにやみ、青空が顔をのぞかせるような季節なのだとか。
 

秋から冬にかけて降るこのような雨を「時雨(しぐれ)」といい、この時期の空模様のひとつです。

 

文学の世界では、「時雨(しぐれ)」は、涙や悲しみ、侘しさ(わびしさ)の比喩(ひゆ)として用いられることが多いとされますね・

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか。

 

 

(AIを用いて画像を作成)

 

今回は、「珈琲(コーヒー)」は、「サーカディアンリズム」に影響を

与えるか?・・・というお話をしてみたいと思います。

 

ちなみに「珈琲」よいう漢字は、江戸時代末期に幕末の蘭学者(らんがくしゃ)である宇田川榕菴(うだがわようあん)という方が考えたのだそうです。

 

「サーカディアンリズム」とは、どのようなものであったでしょうか? 少しだけ復習(ふくしゅう)をしてみたいと思います。

 

 

「サーカディアンリズム(概日リズム)」とは、生体が持つ約24時間周期の生体リズムのことを言いますね。

 

このリズムは、「体内時計」によって制御されており、睡眠と覚醒、ホルモン分泌、体温調節など様々な生理活動に影響を与えます。

 

サーカディアンリズムは、日光といった外部の環境によって調整されることが一般的で、これにより生物は環境の変化に適応しやすくなっています。

 

もう少し詳しくお話をしますと・・・

「サーカディアンリズム」は、目から入る光に大きく影響を受けます。

 

この光は、網膜(もうまく)に存在する、特殊な神経節細胞で感知されると考えられています。

とくに青い光(約460-480nm)に特に敏感であるとされています。

 

この特殊(とくしゅ)な細胞は、「視交叉上核(しこうさじょうかく)(SCN)」に直接信号を送ります。

 

image

           (図はお借りしました)

 

「視交叉上核(SCN)」は、ヒトを含めた哺乳類(ほにゅうルイ)動物の睡眠や行動、内分泌などの生理的現象の概日リズムを支配する中枢的な役割を担って(になって)いると考えられています。

 

「視交叉上核(SCN)」に存在する神経細胞ネットワークが、オーケストラの指揮者のように全身のリズムを束ねているとも言えますね・

 

          (AIを用いて画像を作成)

 

そして、「サーカディアンリズム」は、次のような性質があることが知られています。

 

朝の太陽の光は、体内時計をリセットし、覚醒(かくせい)を促し(うながし)ます。

 

そして、夜の光(特にブルーライト)は、睡眠ホルモンである「メラトニン」分泌を抑制し、短期的(たんきてき)には、寝つきが悪くなったり、深い睡眠が得られなくなったりするとされるのですが・・・

 

長期的な健康への影響をみますと・・・

  • 免疫機能の低下
  • 体温調節の乱れ
  • ホルモンバランスの崩れ

が生じるということが知られています。

 

では、「コーヒー」を飲むことは、「サーカディアンリズム」に影響を与えるのでしょうか?

「コーヒー」には、通常の場合は「カフェイン」が含まれていますよね。

 

もちろん、「ノンカフェインコーヒー」、今の時代は「ディカフェ」と呼ぶのでしょうか。カフェインを除いた(もぞいた)コーヒーなら問題はないと思いますが・・・、

 

実は、「カフェイン」の摂取により、「サーカディアン リズム」に影響が出たことを詳細に述べた論文があります。

 

「カフェイン」を就寝時刻の3時間前に摂取することで、人間の「メラトニン」のリズムが平均約40分遅れることを報告しています。

 

「メラトニン」は、睡眠と体内時計の調節に重要な役割ホルモンです。このホルモンは、脳内の「松果体(しょうかたい)と呼ばれる部分で自然に生成され、日中は低レベルで夜間に増加し、健康的な睡眠を促進する作用があります。

 

夜間に強い光に晒されることやカフェインの摂取は、メラトニンの生成を阻害し、睡眠への悪影響を与える可能性があるのだそうです。

 

秋の夜、温かい(あたたかい)コーヒーでも飲みたいな〜と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、やはり、睡眠には影響しそうですね。

 

夜にコーヒーを飲むと眠れない・・・は、気のせいではなさそうですね。

 

参考)

1.Sci Transl Med. 2015 Sep 16;7(305)

Effects of caffeine on the human circadian clock in vivo and in vitro

Tina M Burkeら

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<ブログ後記 > 10月29日

今朝から冷たい北東の風が吹いていて、音もなく雨も降っておりまして、まさに「時雨(しぐれ)」ということになるもかと思っていたのですが、夜になると雨が激しく(はげしく)なっているようです。

1杯の「珈琲(コーヒー)」を夜更け(よふけ)に飲み、そのカフェインで眠れなく(ねむれなく)なった経験は、誰でも経験のあることではないでしょうか。

「カフェイン」の化学名は「1,3,7-トリメチルキサンチン」ですが、さまざまな清涼飲料水や食品に一般的に含まれる化合物です。、もともとはコーヒーに由来するものであるとされており、 1907年に発表された最初の研究にさかのぼると、「カフェイン」のパフォーマンス向上効果は、1世紀以上にわたって幅広く研究されてきた歴史があるそうです。

栄養を補完するだけでなく、通常の状態を超えたパフォーマンスを引き出す物質や手段による効果を「エルゴジェニック効果」と呼ばれていますが。「カフェイン」もそのひとつということになりますね。

一方、「サーカディアンリズム(概日リズム)」とは、生体が持つ約24時間周期の生体リズムのことを言います。このリズムは、「体内時計」によって制御(せいぎょ)されており、睡眠と覚醒、ホルモン分泌、体温調節など様々な生理活動に影響を与えることが知られています。

これまでのブログ内でも度々(たびたび)話題にさせていただきましたが、「サーカディアンリズム」は、太陽光といった外部の環境(かんきょう)によって調整されることが一般的です。

太陽光など環境から入る光刺激が弱まると、脳内の松果体で分泌される「メラトニン」の量が増えます。そうしますと「睡眠」が誘発(ゆうはつ)されます

「メラトニン」は、上に示したように約24時間周期で、その産生量が変動し、夜間・暗所では分泌が促進されるなど、「サーカディアンリズム」の影響を強く受けていると考えられます。

ところで、NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)とNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)などが「サーカディアンリズム」の調整機能を持つことは、以前のブログ内でもご紹介したかもしれません。

どのようなものであったかと言いますと・・・「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」を介した調整でして、「時計遺伝子」の転写調節が生じることがその理由でしたね。
「サーチュイン1遺伝子睡眠-覚醒リズムの調整が起こるわけですが、加齢に伴う「NAD+」の低下により、加齢に伴う機能低下が生じるわけですね。

このために加齢にともなって、「睡眠」の不調を感じる方が多くなると考えられているのですね。
「メラトニン」も、「NAD+」からのサーチュイン1遺伝子(SIRT1)」を介した調整も、「サーカディアンリズム」が大きく関係してくるのですね。

問題は、「珈琲(コーヒー)」の「カフェイン」は、この規則正しい「サーカディアンリズム」を本当に乱して(みだして)しまう可能性はあるのか?・・・ということになります。
そこで、参考になるのが、本文内でもご紹介した論文ということになるのですが、この論文には、次のようなことが報告されています。

「カフェイン」が眠気の影響の一部をなくし、「覚醒(かくせい)」した状態を維持するは常識となっていたのですが、「サーカディアンリズム」に影響があるかどうかは、この論文が出るまで、誰(だれ)も調べたことがなかったそうです。

この研究グループは、「体内時計」を観察できるように、被験者(ひけんしゃ)を実験室環境に置くという生体実験を行ったそうです。被験者はそれぞれ 49 日間実験室で生活したそうなのですが、その実験室に 時計はなく、外部の昼夜をまったく知ることができない状態にされたそうです。

このような状態で「カフェイン」投与後の夜間のメラトニン急増のタイミングを観察(かんさつ)することなどの実験がされたようです。

この結果、ダブルエスプレッソに含まれるものと同量の「カフェイン」を就寝の 3 時間前に摂取すると、「メラトニン」の通常の増加を遅らせ、時差ボケを約 1 時間引き起こすことがわかったそうです。

さらに「カフェイン」がどのようにその効果を引き出すかを理解するために、ヒト細胞を用いた試験管内実験を行ったのだそうです。
その結果は、驚くことに「カフェイン」は、試験管内で培養されたヒト細胞の「細胞時計」を数時間遅らせることを発見したそうです。
「細胞時計」とは、細胞レベルでの「サーカディアンリズム」となりますね。

秋の夜長(よなが)、音楽でも聴きながら「珈琲(コーヒー)」を1杯(いっぱい)飲んで過ごしたい・・・と思ったりもするわけですが・・・
この習慣が続きますと・・・「NMN」サプリなどの服用で、せっかく規則正し区なった「サーカディアンリズム」が、ボロボロに乱れてしまう可能性は、大いにあるということになりますね。

 

まあ、そうわかっていても寒い季節には

夜更け(よふけ)に飲む1杯の「珈琲(コーヒー)」は

美味しい(おいしい)わけですが・・・ね。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 




 

(お台場の自由の女神とレインボーブリッジ)

( 筆者撮影)

 

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(総合内科、リウマチ専門医)

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こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

よく晴れた休日となっていますね。

今朝は早起きをして、窓を開けて(あけて)いたのですが、鳥の鳴き声とともにヒンヤリとした空気を感じることができました。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

(AIを用いて画像を作成)

 

前々回、そして、前回のブログでは、「癌」の治療に関して幾つかの大きな問題が残っていることをお話しました。

 

その問題とは、どのようなものか?・・・と言いますと・・・

 

【A】癌細胞における「ATP産生の増加」

  「癌細胞の細胞周期」の回転スピードが増加   

 

【B】癌関連線維芽細胞(CAFs)」の増加

 

【C】癌幹細胞

 

というものでしたね。

 

今回は、上の【B】について、お話をしてみたいと思います。

 

癌に関連する線維芽細胞は、

「癌関連線維芽細胞(がんかんれんせんいがさいぼう)

 Cancer-Associated Fibroblasts、CAFs)」と呼ばれますが、

「腫瘍微小環境(しゅようびしょうかんきょう)」において重要な役割細胞の一種であるとされています。

 

「腫瘍微小環境」とは、腫瘍組織やその周囲に存在する細胞や分子、血管などの環境を指します。腫瘍は、この微小環境を変化させる能力があり、腫瘍の増殖や転移に大きな影響を及ぼすとされています。

 

つまり、癌組織は、孤立(こりつ)して存在するわけではなく、その周囲に「癌関連線維芽細胞」や他の細胞や分子、血管などの環境を作り出し、癌細胞が増殖しやすくなるような環境を作り出しているということにもなりますね。

 

 

          (図はお借りしました)

 

癌細胞の周囲に「線維芽細胞」や「血管内皮細胞」、そして、免疫細胞が混在しているのがわかりますよね。

 

「癌細胞」と「線維芽細胞」だけに注目しますと以下のようになります。癌組織を保護しているようにも見えますよね。

           (図はお借りしました)

 

では、「癌関連線維芽細胞CAFs)」について、もう少しだけ詳細にみてみたいと思います。

 

その起源ですが・・・正常な線維芽細胞が、癌細胞からの刺激を受けて変化したもの、または骨髄由来細胞から分化したものなどと考えられています。

 

では、どのような特徴を持つのかというと・・・次のようなものになります。

 

1)活性化された状態にあり、α-SMA(α-平滑筋アクチン)などのマーカーを発現している。

 

2)通常の線維芽細胞と比べて、増殖能力や遊走能力が高くなっているとされる。

 

image

         (AIを用いて画像を作成)

 

では、「癌関連線維芽細胞CAFs)」の持つ機能とは、どのようなものがあるのでしょうか?

 

<機能>

  • 細胞外マトリックの産生と再構築
  • 成長因子やサイトカインの秘密
  • 血管新生の促進
  • がん細胞の増殖、浸潤、転移の支援
癌の増殖、転移を助けていることが理解できますよね。
 
では、癌の進行に与える影響には、どのようなことが考えられるのでしょうか?
 

<癌進行への影響>

  • 腫瘍の増大を促進する
  • 薬剤耐久性の獲得に最適
  • 免疫抑制環境の形成に関与

ここに「癌細胞」と「免疫細胞の接触を阻害(そがい)するということや「癌細胞」を破壊する「免疫細胞」の能力を低下させるメカニズムが存在するのではないか?・・・と考えています。

 

例えば・・・「免疫細胞」が「癌細胞」に十分に接触できない・・・

なんてこともあるかもしれませんね

 

もちろん、現在、「癌関連線維芽細胞CAFs)」+「癌細胞」を同時に治療していく方法も検討されています。

 

言い方を変えますと・・・「癌関連線維芽細胞CAFs)」をコントロールしながらの「癌細胞」の破壊が可能になった時に初めて、

癌を克服(こくふく)できる可能性があるということになりますよね。

 

では・・・その治療法が確立するまで、私たちは現状のまま、待たなければいけないのでしょうか?

 

私は、そうでもないんじゃないかなあ〜なんて思っています。

続きは・・・後日の話題にしたいと思います。

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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< ブログ 後記  >10月22日

癌関連のお話が続いていましたが、今回は最後の難関である「癌線維芽細胞」についてのお話をさせていただきました。

 

本文内でご紹介した「がん微小環境」で増えている線維芽細胞は、、「癌関連線維芽細胞(CAFs)」と呼ばれ、正常上皮細胞の「癌化」を助けたり、癌細胞が移動し遠隔転移できるように間質細胞の性質を持っていたりします。


本来、癌を排除(はいじょ)しようとする「免疫細胞」の力は、非常に強力なわけですが、各種臓器の固形癌では、癌の増大に伴って(ともなって)、その周囲や内部などに「癌線維芽細胞」が増加していくわけですね。

もし、「癌細胞」と接触することができれば、それを壊す(こわす)強い能力を「NK細胞」や「細胞障害性T細胞(CTL)」は備え(そなえ)ているわけですが・・・「癌細胞」に充分に
接触できない状況では、それを破壊できるはずもありませんよね。

「癌関連線維芽細胞(CAFs)」の増殖により、免疫細胞が「癌細胞」に接触することにより妨害される可能性が指摘されているのですね。


この現象は「免疫回避(めんえきかいひ)」と呼ばれ、癌が「進行」し、「治療抵抗性」の性質を獲得していく過程(かてい)に重要な役割を果たしていると考えられています。

実は、「癌関連線維芽細胞(CAFs)」機能は、免疫細胞の癌細胞への接触を妨害(ぼうがい)するだけでなく、免疫細胞の機能を低下させてしまう、さまざまな機能があることが知られています。

その一部を以下にご紹介してみたいと思います。

1) 物理的障壁の形成
「癌関連線維芽細胞(CAFs)」は、細胞外マトリックス(ECM)タンパク質を過剰に産生し、密な線維性組織を形成します。
この物理的障壁が免疫細胞の腫瘍内への浸潤を妨げると考えられています。

2)化学的障壁の形成
「癌関連線維芽細胞(CAFs)」は、様々な因子(TGF-β, CXCL12など)を分泌し、免疫抑制的な微小環境を作り出します。これにより免疫細胞の活性が抑制されます。

3)血管構造の変化
CAFsは異常な血管新生を促進し、免疫細胞の腫瘍内への浸潤を困難にします。

前回までのブログで「癌幹細胞(がんかんさいぼう)」を高い確率で破壊することができる。現時点では、「抗がん剤」は無効である場合が多いとお話をしたのですが・・・「癌関連線維芽細胞(CAFs)」まで話が及び(および)ますと・・・これは「免疫細胞」単独では難しい・

・・・ということになります。

 

では・・・「抗がん剤」は、「癌関連線維芽細胞(CAFs)」を伴う癌組織になぜ、有効性を示す確立が大きいと言えるのでしょうか?

 

この理由は、次のようなことではないか・・・と考えられています。
「抗がん剤」は、当然ですが、「癌細胞」を破壊します。

このことが、すぐに「癌関連線維芽細胞(CAFs)」をすべて破壊する

わけではありません。

 

しかしながら、長期的には「癌細胞」の減少によって、周囲の「癌関連線維芽細胞(CAFs)」の数や活性が低下するのではないか・・・と

考えられているのですね。

 

この理由は、癌関連線維芽細胞(CAFs)の形成と維持において、「癌細胞」から放出される「ATP」のエネルギーは重要な役割を果たしていると考えられているからなのですね。

 

「抗がん剤」などの投与は、「癌細胞」を破壊しますので、「癌関連線維芽細胞(CAFs)」に供給する「ATP」が減ってしまうというわけですね。

 

「癌関連線維芽細胞(CAFs)」の形成と維持には、癌細胞からの「ATP」によるエネルギー供給が、とても重要な詳細な理由も報告されているのですが、これについては、またの機会の話題にしたいと思います。

もちろん、「ATP」だけの問題ではなく、他の因子(成長因子、サイトカインなど)も複合的に作用していることにも注意は必要とされているわけですが・・・ね。

 

以上のように「癌の免疫治療」は、まったくのイカサマというわけではなく、現時点では「抗がん剤」などを併用していくことで、本来の「免疫細胞」の真の力を発揮(はっき)できる可能性が高い・・・ということになりますね。

 

現時点では・・・ということで、近い将来に、この常識が変わることがあるかもしれないわけですが・・・ね。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

 

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(以前のphoto;真夜中の東京タワー)

( 筆者撮影)

 

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こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

よく晴れた休日となっていますね。

今朝は早起きをして、窓を開けて(あけて)いたのですが、鳥の鳴き声とともにヒンヤリとした空気を感じることができました。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

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(AIを用いて画像を作成)

 

前回のブログでは、「癌」の治療に関して幾つかの大きな問題が残っていることをお話しました。

 

その大きな問題は、標準治療の「抗がん剤治療」を行うにしても、また、補助的(ほじょてき)に免疫細胞治療を選択(せんたく)するとしても、克服(こくふく)しなければならない問題となるのですね。

 

その問題とは、どのようなものか?・・・と言いますと・・・

 

【A】癌細胞における「ATP産生の増加」

  「癌細胞の細胞周期」の回転スピードが増加   

 

【B】癌関連線維芽細胞(CAFs)」の増加

 

【C】癌幹細胞

 

という問題があると、前回のブログでまとめさせていただきました。

 

今回は、【C】の「癌幹細胞」についてのお話をしてみようと思います。

 

「癌幹細胞」とは、どのような細胞なのか? そして、通常の「癌細胞」との違い(ちがい)はどのようなことがあるのでしょうか?

 

「癌幹細胞」と「癌細胞」の主な違いは以下のとおりです・・

 

1)自己複製能力

  • 「癌幹細胞」: 無限に自己複製できる
  • 「癌細胞:」::自己複製能力は限定的

2)分化能力

  • 「癌幹細胞」: 様々な種類の癌細胞に分化できる(薬剤耐性の獲得など)
  • 「癌細胞」: 分化能力は限られている

3)腫瘍形成能力

  • 「癌幹細胞」少数でも新たな腫瘍を形成し、転移することができる
  • 「癌細胞」 腫瘍の大きさを維持するために大量の細胞が必要

4)治療抵抗性

  • 「癌幹細胞」「化学療法」や「放射線療法」に対して高い抵抗性を示す=効果が出にくい
  • 「癌細胞」 比較的、「化学療法」や「放射線療法」に感受性がある=効果が出やすい

5)転移能力

  • 「癌幹細胞」 高い転移能力を持つ
  • 「癌細胞:」  転移能力は癌幹細胞ほど高くない

6)細胞周期

  • 「癌幹細胞」 「化学療法」や「放射線療法」の施行中は休眠状態にある
  • 「癌細胞:」活発に分裂している

上に示した特性により、「癌幹細胞」は癌の再発や転移の主な原因となり、治療の重要なターゲットと考えられているのですね。

 

「癌幹細胞」に「化学療法」が効果がない・・・と聞くと、違和感を

感じる方がいらっしゃるかもしれませんね。

 

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(AIを用いて画像を作成)

 

これは、次のような理由によるものである・・・と考えられています。

 

化学療法施行中の癌幹細胞の細胞周期回転速度について、以下のような特徴が観察されています。

 

化学療法施行中の癌幹細胞は、化学療法に反応して細胞周期をG0期(休眠状態)や G1期で停止させる傾向があります。

 

これは、DNA損傷チェックポイントの活性化や、細胞周期制御因子(p21, p27など)の発現上昇が原因と考えられています。

 

完全に細胞周期を停止させないこともあって、低速な細胞周期になることもあります。通常の癌細胞に比べて非常に遅い速度で細胞周期を回転させるというのです。

これにより、DNA複製や細胞分裂の際に標的となる「化学療法薬」の効果を回避するというのですね。

 

つまり、急速に分裂する「癌細胞」が化学療法により死滅する一方で、ゆっくりと分裂する「癌幹細胞」が選択的に生存し、治療後の腫瘍における「癌幹細胞」の割合が相対的に増加することもあるのですね。

 

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 (AIを用いて画像を作成)

 

化学療法終了後、生存した「癌幹細胞」は再び活発な細胞分裂を開始し、腫瘍の再増殖や再発の原因となるとされています。

 

そして、この残った「癌幹細胞」は、抗がん剤などの薬物排出ポンプ

高発現しており、これにより細胞内の薬剤濃度を低く保ち、

細胞周期への影響や細胞増殖への影響を最小限に抑えることができるというわけです。

 

では、癌に対して「免疫細胞」を用いる治療は、「癌幹細胞」に対して有効性を示すのでしょうか?

 

「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)」「CTL(細胞傷害性T細胞)」は、癌幹細胞を破壊することが可能です。

 

しかし、この過程には複雑な要因が関与していて、完全な排除は困難な場合があります。

 

以下に、これらの免疫細胞が癌幹細胞を攻撃できる理由と、その限界について説明してみたいと思います。

 

「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)」による「癌幹細胞」の破壊が可能な理由は、次のようなものです。

 

a) MHC class I分子の発現低下: 癌幹細胞では正常細胞に比べてMHC class I分子の発現が低下していることがあり、これはNK細胞の活性化を促進します。

 

b) ストレス誘導性リガンドの発現: 癌幹細胞はMICA/MICBなどのNK細胞活性化受容体のリガンドを発現することがあり、NK細胞の攻撃を誘導します。

 

c) 抗体依存性細胞傷害(ADCC): 癌幹細胞特異的な抗体が存在する場合、NK細胞はADCCを介して癌幹細胞を攻撃できます。

 

「CTL(細胞傷害性T細胞)」による「癌幹細胞」の破壊が可能な理由は、次のようなものになります。

 

 a) 腫瘍特異抗原の発現: 癌幹細胞も腫瘍特異抗原を発現しており、これらがMHC class I分子を介して「CTL(細胞傷害性T細胞)」に提示されます。

 

b) 共刺激分子の発現: 一部の癌幹細胞では、T細胞活性化に必要な共刺激分子(例:CD80/CD86)を発現していることがあります。

 

しかし、癌幹細胞の完全な排除が難しい理由もあります。それは、次のような理由によります。

 

1)免疫抑制機構

  • PD-L1やCTLA-4などの免疫チェックポイント分子の発現
  • 免疫抑制性サイトカイン(TGF-β、IL-10など)の産生低免疫原性:
  • 一部の癌幹細胞では抗原提示機構が低下している

2)抗原となる遺伝子領域の変化

  • 癌幹細胞は遺伝子をランダムに変化させ、抗原提示される部分の遺伝子やタンパク質を変化させ、免疫認識から逃れる能力がある
3)免疫細胞の疲弊(ひへい)による攻撃力の低下
とくに「CTL(細胞傷害性T細胞)」では、疲弊が顕著であると言われています。
 
4)癌関連線維芽細胞(CAFs)」の増加
 

これらの理由から、「NK細胞(ナチュラルキラー細胞)」「CTL(細胞傷害性T細胞)」などの免疫細胞は、「癌幹細胞」を攻撃できて、破壊できるものの、完全な排除は困難であるとされています。

 

通常の「癌細胞」と「癌幹細胞」の数は、膨大な数に登るため、そっれらのすべてを破壊するのは困難であり、細胞も疲弊してしまうからですね。もし、「免疫細胞」だけで治療を行うとすると長い年月と膨大なコスト(費用)がかかってしまいます。

 

そのため、現在の研究による世界的な常識では、癌に対する「免疫療法」と他の標準治療(化学療法、分子標的治療、放射線治療など)を組み合わせることで、「癌幹細胞」を含む腫瘍全体を効果的に制御する方法が探索されているのですね。

 

JTKクリニックでも、この世界的な常識に併せて、標準治療(化学療法、分子標的治療、放射線治療など)と癌に対する「免疫療法」を交互に行っていく方法をとっているのですが・・・

 

巷(ちまた)で流行(はやり)の「癌免疫治療」は悪(アク)とする

風潮にはタジタジなのですね。

おっと、これは、愚痴(ぐち)になってしまいましたね。

 

イギリスのがん研究団体「キャンサー・リサーチUK」の談話では、癌の遺伝子の変化は無限であることから、末期癌に治療は困難である・・・と結論を出していることは、以前のブログでもご紹介したわけですが・・・通常の「癌細胞」と「癌幹細胞」を同じ細胞群として、考えてはいなかったか?・・・という疑問は残ります。

 

難しいのは「癌幹細胞」を消滅させることであったのではないか・・・ということです。

 

最近の「ビジネスワイヤ」という記事によれば、オーストリアのAOPヘルスは、Leukos・Biotechと連携して実施する第I相臨床試験「SERONCO-1」を開始することが報道されています。

この試験は、充実性癌やリンパ腫の患者を対象として、これまでがん治療の中心ではなかった「癌幹細胞」をターゲットにするものであり、「癌幹細胞」の細胞膜上にある受容体を標的とする新たな化合物を評価するもので、がん領域ではファースト・イン・クラスの薬剤開発といえる・・・と報道されています。

 

なので・・・英国の医療者は知りませんが、まだまだ、その他(ほか)は、まだまだ、諦めて(あきらめて)はいないのですね。

 

私自身もこの「臨床試験」の結果を楽しみにしています。

 

もちろん・・・この「臨床試験」の結果がうまくいけば・・・「癌の免疫細胞治療」という言葉は「死語(しご)」になってしまうのだと

思いますが・・・多くの癌を患う患者さん方が喜ぶなら、そちらの方がよいかな・・・と思っています。

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

--------------------------------------------------------------------

 

<ブログ後記  >

 

夜の空気は、かつての蒸し暑さはなくなっていますね。

来週の後半には、冬の寒気が訪れそうだというニュースもありました。

 

ヒトの体内では、1日に3000個の癌細胞が発生すると言われています。しかし、その日のうちに「免疫細胞」によって、すべての癌細胞が破壊されます。

この「免疫細胞」は、ヒトが生まれつき持つ「ナチュラル・キラー細胞(NK細胞)」などであるとされています。

しかし、加齢(かれい)とともに「NK細胞」の活性(かっせい)が低下していきます。

 

このタイミングで・・・各種の臓器の「癌の発症」が増えていくというデータもあります。

当初は、自分自身の「免疫細胞」を採取して、大量に増加させたうえで、サイトカインなどを加え、その「活性」を高めて、再度、自分の血管内に投与する方法は、とても理論的であり、その効果は期待できるのではないか・・・と期待をしていました。

 

しかしながら、「延命治療」にはなっても、すべての方が「完治」とはならないことが多かったわけです。

「癌の免疫治療」のゴールは、標準治療のように各種の画像で確認できなくなった時ではなく、細胞レベルで癌の存在がない時となるので

・・・もちろん、ハードルが高いわけですが・・・ね。

 

その「障壁(しょうへき)」は、どのようなことが考えられるのか?

・・・ということです。

 

前置きが長くなりましたが、今回はその「障壁(しょうへき)」のひとつである「癌幹細胞」についてのお話をさせていただきました。
なんとも厄介(やっかい)な性質が「癌幹細胞」にあることは、
ご理解いただけたことと思います。

「癌幹細胞」と通常の「癌細胞」には、いくつかの重要な違いがあります。


1)自己複製(コピー)能力
「癌幹細胞」は、自己複製能力が高く、長期間にわたって継続し続けることができます。一方、通常の「癌細胞」の自己複製能力は限定的であると考えられています。

2.)腫瘍形成能
少数の「癌幹細胞」でも新しい腫瘍、つまり、再発巣(さいはつそう)や転移巣(てんいそう)を形成することができます。

これに対して、通常の「癌細胞」では、新たな病巣を形成するには、多くの細胞が必要であると考えられています。

3)治療抵抗性
「癌幹細胞」は、化学療法や放射線療法など従来の治療に対して高い「抵抗性」を示すことが多いとされています。

4)休眠状態
「癌幹細胞」は、一時休眠状態を維持できる場合があり、これが再発の原因となることがあります。

これらの違いにより、「癌幹細胞」は癌の再発や転移において重要な役割を行っていると考えられています。

この中でも、抗がん剤や分子標的約などの薬剤の効果がなくなる「治療抵抗性」を示すことは、大きな問題となります。
この「治療抵抗性」について、もう少し詳細にみてみますと、次のようになります。

「癌幹細胞」の治療抵抗性メカニズムは複雑で、薬物排出ポンプの過剰発現 以外にも複数の要因の関与が関与しているとされています。


これらのポンプが「抗癌剤」を細胞外に排出し、細胞内薬物濃度を低下させるとされていますが、これは、癌幹細胞内で
ATP産生が増加していることも関連していると考えられています。
 

また、「解毒酵素の活性化」や「DNA修復能力」の向上がDNA修復遺伝子(MGMT、ERCC1など)の発現上昇し、「癌幹細胞」のDNA損傷を迅速に修復し、アポトーシスを回避する能力もあります。

抗アポトーシスタンパク質(Bcl-2、Survivinなど)の過剰発現したり
して「アポトーシス」を回避することも知られてますし、
また、「癌幹細胞」の多くが、抗がん剤などの薬剤投与中には、休眠状態(G0期)になり、細胞周期依存性の薬剤に対して抵抗性を示すことも知られています。

DNAメチル化やヒストン修飾の変化による遺伝子発現の調節
薬剤耐性関連遺伝子の発現上昇や抑制遺伝子活性化


解糖系やミトコンドリア機能の変化による適応力が増加したり、過剰伝達経路の活性化により、自己コピー能力と生存を促進するなど・・

・・これは、「癌幹細胞」は、「化け物(ばけもの)」のような細胞であるわけです。


これらの考え方が複合的に作用することで、「癌幹細胞」は高度な治療抵抗性を獲得します。この抵抗性が、治療後の再発や転移の主要な原因となっています。

 

これだけの高いハードルを持つ「癌幹細胞」がある条件下では、「免疫細胞」では破壊できるわけですので・・・ね。

 

癌組織の大半を占める、通常の「癌細胞」を「標準治療」で破壊した後に「免疫細胞」を用いて「癌幹細胞」を破壊するという考え方が、

大きく的外れ(まとはずれ)ではない可能性もありますよね。

 

もちろん、抗がん剤などの薬剤投与前に自分自身の免疫細胞を採取しておく必要がありますが・・・。

骨髄の抑制が起きてしまうと・・「免疫細胞」の数や質が低下してしまいますからね。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

ありがとうございましたお願い

 

(東京タワーと麻布台ヒルズ)

( 筆者撮影)

 

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