こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

晴れてはいますが、強い寒気の流れ込みが続き、今朝は今シーズン一番の冷え込みの所が多くなったのだとか。

 

インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスの感染者の数も多くなっているようですので、うがいや部屋の換気に気をつける必要がありそうですね。

 

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

         (AIを用いて画像を作成)

 

今回の話題は、近年(きんねん)注目されることが多くなった

「フレイル(Frailty)」について、お話をしてみたいと思います。

 

以前に「サルコペニア」について話題にしたことがありましたね。

 

「サルコペニア」は、加齢に伴って(ともなって)、筋肉量の減少および筋力の低下の事で、身体機能の低下を伴うことをお話ししたと思います。

 

これに対して、「フレイル」とは、加齢により心身が衰えた(おとろえた)状態のことで、生活の質の低下や種々の合併症のリスクの一つと考えられているのですね。

 

現代の日本は「超高齢社会」を迎えています。

そのような環境の中で、「健康寿命」を伸ばしていくことは、重要な課題になっています。

 

少し補足(ほそく)しますと・・・「平均寿命」とは「0歳における平均余命」のことで、2019(令和元)年の平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳です。

 

一方、「健康寿命」とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことをいい、2019(令和元)年の健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳となっています。

 

「平均寿命」「健康寿命」の差は、日々の生活を送るうえで、「健康上の問題で日常生活が制限されること」がないかどうか・・・で生じてくるわけですね。

 

加齢により心身が衰えた状態になりますと・・・「健康上の問題で日常生活が制限されること」になることから、「フレイル」を早期に見つけることは重要である・・・と考えられているのですね。

 

では、「フレイル」の原因には、どのようなものがあるのでしょうか?

 

(AIを用いて画像を作成)

 

実は、「フレイル」は、単一の原因によって引き起こされるのではなく、複数の要因が複雑に絡み(からみ)合って発症します。

主な原因としては、以下のようなものが挙げられます。

 

1.加齢に伴う生理的な変化

加齢に伴い、身体の様々な機能が低下します。具体的には、以下のような変化が「フレイル」の発症に影響すると考えられています。

--------------------------------------------------------------------

1)筋肉量の減少(サルコペニア):

加齢に伴い、筋肉量が減少します。筋肉量の減少は、筋力低下、運動機能低下、転倒リスク上昇などを招き、「フレイル」の主要な原因の一つとなります。

 

2)神経系の機能低下

加齢に伴い、神経系の機能も低下します。反射神経の鈍化、バランス感覚の低下、認知機能の低下などが「フレイル」の発症や進行に関与すると考えられています。

 

3)内分泌系の変化

加齢に伴い、ホルモンバランスが変化します。成長ホルモン、性ホルモン、インスリンなどの分泌量が低下し、筋肉量、骨量、代謝機能に悪影響を及ぼし、「フレイル」の発症に関与すると考えられています。

 

4)免疫機能の低下

加齢に伴い、免疫機能が低下します。感染症に対する抵抗力が低下し、「フレイル」の進行や合併症のリスクを高めるとされています。

 

5)骨密度の低下

加齢に伴い、骨密度が低下します。骨粗鬆症は、骨折のリスクを高め、「フレイル」の進行を招きます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

医学的な問題の多くは、上記に示したとおりですが・・・さらに以下のような医学的問題は「フレイル」のリスクを増加させると考えられています。

 

 

2.疾患・病態 

 

さまざまな「疾患(しっかん)」や「病態(びょうたい)も「フレイル」の発症リスクを高めることが知られています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

1)慢性疾患

 

高血圧、糖尿病、慢性腎臓病、心不全、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの慢性疾患は、身体機能や免疫機能を低下させ、「フレイル」の発症や進行に関与するとされています。

 

2)認知症

 

「認知症」は、認知機能だけでなく、身体機能や社会機能も低下させ、「フレイル」の発症や進行を促進します。

 

3)うつ病

うつ病は、食欲不振、睡眠障害、活動性の低下などを引き起こし、「フレイル」の発症や進行に関与します。

 

4)がん

 がんも、食欲不振、体重減少、体力低下などを引き起こし、「フレイル」の発症に関与します。

--------------------------------------------------------------------

まだまだ、「社会的な要因」・・・などと続くわけですが・・・
「解決法」を見つけると言っても、なかなかの難題(なんだい)になるのは確か(たしか)という気もしますよね。
 
では、医科学的な側面から、加齢に伴う「フレイル」を予防することは、できないだろうか?・・・と私は考えるわけですが・・・
続きは、後日の話題にしたいと思います。
 
 
素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ
 
それでは、またバイバイ
 
 =============================

<ブログ後記 >12月17日

 

今回は、近年、注目を集めている「フレイル(frailty)」について。お話しをさせていただきました。

 

「フレイル」は、高齢者の健康状態を特徴づける重要な概念として、単なる加齢現象や合併症ではなく、高齢者の「予備能力」の低下を示す症候群(しょうこうぐん)として理解されています。

 

「症候群(シンドローム)」は、複数の症状や徴候(ちょうこう)が一定のパターンで同時に出現する状態を指す医学的な概念となりますね。

 

高齢者の予備能力」の低下というというのは、難しく感じるかもしれませんが、免疫機能の低下や複数の臓器に機能低下を生じたりすることを指して(さして)いるわけですね。

一方、「サルコペニア(sarcopenia)」は、加齢に伴って筋肉量が減少し、筋力や機能が低下する状態となります。この「サルコペニア」は主に高齢者に見られ、筋肉の「量」と「質」の両方が低下することが特徴です。

つまり、「サルコペニア(sarcopenia)」は、主に「筋肉」の衰え(おとろえ)を問題にしているわけですね。

話を「フレイル」に戻します。

 

実は、この「フレイル」を別の視点から見てみますと、以下のようになります。


例えば、「細胞・組織レベル」での変化であると、次のようになります。

•  筋肉量の減少(サルコペニア)
- 脂肪組織の増加と分布の変化
- 骨密度の低下
- 血管内皮機能の低下
- 神経伝達効率の低下

さらに「分子レベル」での変化で見てみますと・・・

- テロメア短縮
- ミトコンドリア機能障害
- 酸化ストレスの蓄積
- DNA損傷の蓄積

などとなります。

これらのどれをみても「老化細胞」に似た過程を示しているのが
分かりますね。

 

通常の細胞では「テロメア」は伸びてくることはないわけですが、テロメアの分解速度を低下させることはできるのではないかと考えられています。

では、「テロメア」の分解速度を低下させるための方法は、どのようなものに可能性があるのでしょうか?

 

これは、以下のようなことが重要であると考えられています。

 

1)正しい生活習慣の維持

  • 質の良い睡眠を十分にとる(7-8時間)
  • 定期的な運動(特に有酸素運動)を行う
  • バランスの取れた食事を心がける(抗酸化物質を含む食品を積極的に摂取する)
  • ストレス管理を正しく行う(瞑想やヨガなどの実践)

2)栄養面からのアプローチ

  • オメガ3脂肪酸を含む食品(魚類など)
  • 抗酸化物質が豊富な食品(ベリー類、緑茶など)
  • ビタミンD、E、Cの正しい摂取

などがテロメア」の分解速度を低下させると考えられてます。

 

では、「ミトコンドリア」の機能異常に注目しますと・・・

以前のブログでもご紹介したように・・・その大きな原因のひとつは、「活性酸素」によるミトコンドリアDNAの障害が大きな問題でしたよね。

 

ここでも、やはり・・・「活性酸素」ですね。


「酸化ストレス」の蓄積は、「活性酸素」の過剰生成や抗酸化システムの機能低下が原因であるわけですので、やはり・・・問題になる原因のひとつは、「活性酸素」ということになりますね(もちろん、細胞内シグナルを伝えるのに有用なものもあるわけですが・・・)

 

それでは、「DNA損傷」の蓄積は、なぜ起こるのでしょうか?

 

1)環境要因

  • 紫外線の長時間の暴露(ばくろ)
  • 離電放射線(X線、γ線など)
  • 化学物質(タバコの煙に含まれる発がん物質など)
  • 環境汚染物質(大気汚染物質、重金属など)

2)体内での変化

  • 「活性酸素」の産生
    • ミトコンドリアでの酸化的リン酸化の過程で起こる
    • 炎症反応に伴う好中球やマクロファージの活性化による産生
  • 「DNA複製」をする際のコピーエラー
    • DNAポリメラーゼの誤り
    • コピーフォークの停止や崩壊

​​​​​​​3) DNA修復機能の低下

  • 加齢に伴うDNA修復酵素の機能低下
  • DNA修復遺伝子の変異

このように考えますと・・・「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド )」や、その前駆体(ぜんくたい)にあたる「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」は、「フレイル」の予防効果があるのではないか? ・・・と思いまして、調べてみますと・・・

 

 

「NMN」 や 「NAD+ 」に関する研究の一般的な知見のひとつに「フレイル抑制」することに関する研究では、主に以下のような知見が報告されています。

 

1)ミトコンドリア機能の改善

  • エネルギー生産効率の向上
  • 酸化ストレスの軽減

2)筋肉機能への影響

  • 筋力低下の抑制
  • 筋肉量の維持

3)代謝機能への効果

  • インスリン感受性の改善
  • エネルギー代謝の向上

4)炎症反応への影響

  • 慢性炎症の抑制
  • 加齢関連の炎症マーカーの低下

さらに「NMN 」や 「NAD+」から誘導される「サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)」の「サーチュイン 1 遺伝子」の発現は、DNAを修復する作用がありますので・・・

「フレイル」の特徴のひとつである「DNA修復機能の低下」の問題も

クリアできてしまうのではないか・・・と思ったりもします。

 

「活性酸素」の問題は、「NMN 」や 「NAD+」ばかりでなく、「高濃度ビタミンC点滴をはじめ、さまざまな製剤がありますよね。

 

もちろん、これらの点は、世界各国の研究者の報告を待つのがよいと

思いますが・・・ね。

 

「フレイル」に関する話題は、機会をみてお話をしたいと思います。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

 

(東京駅丸の内口側 KITTEビル内のクリスマスツリー2024) 

(筆者撮影)

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小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

医学博士, 内科医

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(新潟大医学部卒)

 

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こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

よく晴れた休日の午後となっていますが、冬型の気圧配置が今後、強まっていくそうで、日本海側では雪が強くなりそうなのだとか。

 

暦に目をやりますと、その七十二候は「閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)となっています。

 

文字どおりに・・・意味は、「厚い灰色の雲におおわれた本格的な冬が訪れる頃」となりまして、まさに今の季節を表現しているな〜などと感心したりもします。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

           (AIを用いて画像を作成)

 

今回の話題は、「老化細胞」を除去した後に残る問題点を話題としてみたいと思います。

 

これらのことを話題にするにする理由は、次のようなこともひとつの

理由となります。

 

例えば・・・ある臓器(ぞうき)に「老化細胞(ろうかさいぼう)」が多くなりますと・・・その臓器も機能は低下します。

 

「老化細胞」は「テロメア」が短くなり、それ以上は分裂できず、本来のその細胞の機能は消失します。

 

そのかわりに・・・「老化細胞」は、「炎症性サイトカイン」を分泌し、周囲の細胞にも悪影響を与えることが知られています。

老化細胞除去の意義:

 

このために・・・「老化細胞」を除去することで、組織の「炎症」を抑制し、再生を促進する環境を作れる可能性が出てくるわけですね。

 

これらのことが「老化細胞除去の意義」ということになります。

 

しかしながら・・・ここでひとつの問題が出てきます。

それは、「老化細胞」を除去したあとの臓器が、組織の構造と機能を維持するには、適切な細胞数を維持する必要があるのではないか?

 

・・・という疑問が出てくるわけです。

 

(AIを用いて画像を作成)

 

組織構造の維持における問題としては、次のようなことが知られています・

  • 臓器は適切な細胞数と細胞密度を必要とします
  • 細胞が不足すると組織の物理的構造が維持できなくなる可能性があります
  • 特に、実質臓器(肝臓、腎臓など)では細胞数の減少が直接的に機能低下につながります

また、細胞間相互作用の喪失ということも問題になっています。

  • 多くの臓器では、細胞間の密接な相互作用が重要です
  • 細胞数が減少すると、必要な細胞間シグナルが不足する可能性があります
また、組織恒常性への影響という点では
  • 細胞数の減少は、局所的な代謝環境を変化させる可能性があります

これらの問題を解決していく手段がないと・・・「老化細胞」を除去して、長生きを目指すというのは、単なる「夢物語」ということになりかねない・・・ということになりますね。

 

では・・・どうするのか?・・・ということになります。

そこで・・・ひとつの可能性として考えられるもが、「幹細胞」や「幹細胞由来のエクソソーム」が利用できないか?・・・ということになるのですね。

 

もし、これらの方法を封印(ふういん)するとしたら・・・方法がまったくないわけではありません。

 

「幹細胞移植」や「エクソソーム」以外にも、以下のような方法が考えられるとされています。ちょっと、調べてみますと・・・

以下のようになります。

 

1)残存細胞の増殖・機能促進を目的として

  • 成長因子やサイトカインの投与
    • HGF(肝細胞増殖因子)
    • EGF(上皮成長因子)
    • FGF(線維芽細胞増殖因子)など
  • 組織特異的な増殖促進物質の利用
  • 代謝活性化剤の投与

2)組織微小環境の最適化を目的として

  • 細胞外マトリックスの調整
  • 血管新生の促進
  • 抗炎症因子の投与
  • 抗酸化物質の投与による酸化ストレス軽減

3)内在性の組織修復メカニズムの活性化する目的として

  • 組織常在性幹細胞の活性化
  • 前駆細胞の増殖・分化促進
  • オートファジーの適切な制御
  • 細胞間コミュニケーションの促進

4)物理的・機械的アプローチとして

  • 適度な機械的刺激の付与
  • 電気刺激療法
  • 超音波治療
  • 温熱療法

5)薬理学的アプローチとして

  • mTOR経路の調節薬
  • AMPK活性化剤
  • セノリティクス(老化細胞除去)の段階的実施
  • 組織特異的な機能維持薬

これらの方法は単独でも有効な可能性がありますが、複数の方法を組み合わせることで、より効果的な治療戦略となる可能性があるというのですが・・・

なかなか、ハードルが高いと感じてしまいますね。

 

ならば・・・「幹細胞」を投与すれば、不足した組織の細胞を埋められるのか?・・・というと、話はそう簡単ではなさそうです。

 

話が長くなりましたので、続きは後日の話題にしたいと思います。

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

-------------------------------------------------------------------

<ブログ後記>12月10日

 

今回は「老化細胞」を除去することができた後(あと)にも問題がある可能性について、お話をさせていただきました。

 

「老化細胞」は、テロメアの短縮(たんしゅく)などにより、細胞分裂を停止し、炎症を促進する物質 サイトカインなどを放出することが知られていますが、これらのメカニズムは、さらに「老化」を加速させるばかりでなく、多くの疾患の進行に関わって(かかわって)いると考えられています。

 

そして、この「老化細胞(セネセント細胞)」を標的として、「細胞死(アポトーシス)」を誘発(ゆうはつ)したり、老化細胞を標的として細胞死を誘発したり、破壊・除去したりする成分や手法の総称が「セノリティクス(senolytics)」と呼ばれます。

 

このような「老化細胞除去説」に基づく若返り研究は、2008年から取り組みが加速しているそうです。

 

こうした研究の基本目標は、「合成または自然の成分」を用いて、傷害を受けた細胞や「老化細胞」を除去し、老化のスピードを遅らせることにあり、これが実現すれば・・・ヒトの寿命が120歳になるのも

夢ではない・・・と考えられているわけです。

 

日本経済新聞のある記事によれば・・・2011年頃の研究で、「老化細胞」を排除できるマウスを作成したところ、加齢に伴う病態の発症が遅れることが明らかとなり、「老化細胞」を除去することで健康寿命を延ばすことができる可能性が示されているとのことです。

 

現在の残る課題のひとつは・・・ヒトで「老化細胞」の存在量をリアルタイムで計測できるシステムがないことであるとされています。

 

現在の「老化細胞」の検出方法で報告されているものは、生検による組織の一部を採取(さいしゅ)し、「SA-β-gal」などの老化マーカーを検出する方法がありますが、一時の測定のみ可能な侵襲的(侵襲的)」な身体への負担が大きい手法となり、現実的とは言えません。

 

「SA β-Gal(senescence associated β-galactosidase)」は、細胞の「老化」に関連する酸性β-ガラクトシダーゼで、老化細胞の共通の生化学的マーカーです。

 

血液中のバイオマーカー測定では、p16INK4aやSASPファクターなどの測定があるのですが、これは、間接的な評価であり、厳密(げんみつ)な定量は、困難であると考えられています。

 

「老化細胞」は、人間の体を構成する細胞の約1%を占めているだろうとされているわけですが・・・正確な細胞数は個人差もあり、わからないのが現状と考えられるわけです。

 

そして、本文内でもお話をしたように・・老化細胞の過剰な除去には、以下のようなリスクや問題が生じる可能性があります:

 

1)組織の修復・再生機能の低下

  • 特に皮膚や肝臓などの組織では、修復遅延が起こる可能性があります。

 

2)免疫システムへの影響

  • 過剰に除去することにより免疫反応が低下する可能性があります

3)代謝機能への影響

  • 過剰除去により、糖代謝や脂質代謝に異常を​​きたす可能性があります

4)組織構造の不安定化

  • 組織の脆弱化や機能低下を考慮する可能性があります

5)幹細胞機能への影響

  • 過剰除去により「幹細胞」の機能低下や枯葉が起こる可能性があります

なかなか、やっかいな問題が、残っているわけですね。

 

本格的な「老化細胞」の除去は、まだまだ先になる可能性もあるわけですが・・・「局所の組織」や「老化細胞」を一定の数を少しずつ破壊できる方法が可能であれば・・・その実施は「夢物語」ではなくなりそうですね。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

(六本木 ミッドタウン クリスマスイルミネーション2024)

(筆者撮影)

 

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こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

いよいよ12月最初の休日となっています。

師走(しわす)を迎え、何かと慌ただしい(あわただしく)と感じる方も多いのではないでしょうか?

 

暦を見ますと・・・明日12月2日からの七十二候は「橘始黄(たちばなはじめてきばむ)」となりますね。

 

「橘(たちばな)」は柑橘類(かんきつるい)を指し、金柑(きんかん)や橙(だいだい)などを指すようです。

 

橙(だいだい)は、ビターオレンジ、サワーオレンジなどを指し、

香りが良いのですが、そのまま食べるのには適さず(てきさず)

万葉の時代から風邪の薬として知られていたそうです。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

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(AIを用いて画像を作成)

 

今回の話題は・・・「サーカディアンリズム(概日リズム)」の乱れは、「肥満」につながるのか?・・・を検討してみたいと思います。

 

もちろん、答えは「Yes(イエス)」となるわけですが・・・ね。

 

「サーカディアンリズム」は、体内時計によって調節される約24時間周期の生理リズムを指しましたよね。

 

このリズムは、地球の「自転周期(じてんしゅうき)に同期し、生命活動を効率的に行うために重要な役割を果たします。

 

この「サーカディアンリズム」によって、以下の生理機能が調整されていることがわかっています・

 

1)睡眠・覚醒(すいみん・かくせい)サイクル

 

メラトニン(睡眠を促進するホルモン)とコルチゾール(覚醒を促進するホルモン)の分泌が調整され、昼間の活動と夜間の休息が可能になります。

 

2)体温調節

 

体温は1日周期で変動し、代謝効率やエネルギー消費に影響を及ぼします。例えば、夜間に体温が低下することで、休息に適した状態が作られます。

 

3)ホルモン分泌の調整

 

「レプチン(満腹ホルモン)」、「グレリン(空腹ホルモン)」、「インスリン」など、食欲や血糖値を調節するホルモンの分泌などが、「サーカディアンリズム(概日リズム)」に依存(いぞん)していることが知られています。

 

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           (AIを用いて画像を作成)

 

4)代謝の制御

 

「サーカディアンリズム」が、エネルギー消費と脂肪蓄積のバランスを保つことで、全身の代謝機能をサポートします。

 

以上のことをふまえて、もう少しだけ、詳しく(くわしく)、「サーカディアンリズム」の乱れが「肥満」を起こすメカニズムを考えてみたいと思います。

「サーカディアンリズム」が乱れますと・・・次のようなことが起きてくると考えられています。

 

1. ホルモンバランスの崩れ

 

体内時計の乱れにより、「インスリン感受性の低下」が生じこれにより、血糖値のコントロールが不安定になり、インスリン抵抗性が発生します。この結果、脂肪の蓄積が進行します。(Scheer FAら., 2009)

 

さらにレプチンの減少グレリンの増加が起こるとされています。

 

満腹感を伝える「レプチン」の分泌が減少し、空腹感を引き起こす「グレリン」の分泌が増加します。

これにより食欲が増大し、過食(かしょく)の傾向が強くなります。

 

さらに「サーカディアンリズム」の乱れは、ストレスホルモンである「コルチゾール」の過剰分泌は、特に「内臓脂肪」の蓄積を引き起こすと考えられています。

2. 代謝機能の低下

「サーカディアンリズム」の乱れは、基礎代謝の低下や脂肪燃焼効率の悪化を引き起こし、摂取エネルギーが消費されずに「脂肪」として蓄積される傾向を強めると考えられています。

 

3. 腸内細菌叢の乱れ

「サーカディアンリズム」は、「腸内環境(ちょうないかんきょう)とも密接に関連していることが知られており、リズムの乱れは「腸内細菌叢」のバランスを崩すことが知られています。

 

これが代謝機能の低下や「肥満」リスクの増大に繋がり(つながり)ます。(Thaiss CA ら,2016)

 

上記に挙げた(あげた)ような「サーカディアンリズム」の性質を考えますと・・・これをまったく無視(むし)をして、肥満を改善していくのは、ちょっと難しい可能性がありますね。

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記>12月3日

 

今回は、「サーカディアンリズム」の乱れが「肥満」を生じる可能性があるというお話をさせていただきました。

 

では、「サーカディアンリズム」の乱れが生じている場合、どのような方法があるのでしょうか?

 

「サーカディアンリズム」は、主に以下の「同調因子」によって24時間周期に調整されると考えられています。

 

日常生活において、体内時計を外界の周期に同調させる刺激のことを

「同調因子」と呼びますが、以下のようなものがあります。

 

1. 光

 

最も強力な同調因子は光です。特に以下の特徴があります:

• 朝の日光は体内時計を早める

• 夕方の光は体内時計を遅らせる

• 朝15〜30分の日光浴が理想的

などと考えられています。

 

朝の太陽光を浴びます(浴びます)と次のような変化が起こると考えられています。

 

1)網膜の特殊な神経節細胞に含まれる「光受容タンパク質(メラノプシン)」が、特に青色光(460-480nm)を感知します。

 

2)この光情報が、脳内の視床下部にあたる「視交叉上核(SCN)」に伝達されますと、以下の変化が起こると考えられています。

 

体内時計の中枢は、「視交叉上核(SCN)」ということになります。

 

話を戻しますと・・・その変化とは、「時計遺伝子」の発現調整, 「メラトニン」分泌の抑制, 「コルチゾール」分泌の促進などです。

興味深いことに・・・この光ストップにより、体温が上昇するとともに「覚醒度(かくせい)が向上するというのですね。

そして、24時間周期のリズムが環境の「明暗サイクル」に同調して行くというのですね。

 

「明暗サイクル」とは。外界の環境である昼間、夜の繰り返しの24時間周期という子よになります。

 

最適な効果を得るには、起床後30分以内に15-30分間、2,000-10,000ルクスの明るい光が推奨されています。

 

2. 食事

 

食事のタイミングも重要な同調因子でして、

• 決まった時間に食事を摂ることでリズムを調整

• 朝食は特に重要で、タンパク質を多めに摂取

などと考えられています。

 

3. 運動

 

運動も体内時計に影響を与えると考えられています。

• 朝〜昼の運動は体の朝方化を促進

• 夜遅い運動は体の夜型化を招く可能性がある

などと考えられています。

 

まだまだ、薬物療法(クロノセラピー、薬理学的介入)などもあるのですが・・・またの機会にしたいと思います。

 

サプリ等の扱いになってしまうのですが・・・「NMN」や「NAD+」の投与はどうか?・・・と言いますと・・・

 

NMN/NAD+による「サーカディアンリズム」調整のメカニズムは、次のようになります。

 

1)サーチュイン1遺伝子(SIRT1)の活性化

  • NAD+はSIRT1の補酵素としての機能
  • 活性化したSIRT1が時計遺伝子(BMAL1/CLOCK)の発現を制御
  • PER2タンパク質の脱アセチル化を促進する

2)サーカディアンリズムの転写因子への影響

  • BMAL1/CLOCKヘテロ二量体の形成を促進
  • E-boxを介した時計遺伝子の転写を調整
  • PER/CRYのネガティブフィードバックループを制御

3)代謝系への作用

  • ミトコンドリア機能の改善
  • エネルギー代謝の日内変動を最適化
  • 末梢時計への影響
  • 肝臓や骨格筋などの末梢組織の時計遺伝子発現を調整
  • 組織特異的な代謝リズムを同調

などとなるわけですが・・・この話をすると長くなりますので、またも機会にしたいと思います。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

(恵比寿ガーデンプレイスのバカラシャンデリア)
(筆者撮影)

 

 

(恵比寿ガーデンプレイスのクリスマスツリー)
(筆者撮影)

 

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こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

11月の最後の休日となっています。

週末はお天気が悪いと聞いていたような気もするもですが、気持ちのよい青空が広がりました。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか。

 

 

(AIを用いて画像を作成)

 

今回は、「高濃度ビタミンC点滴」のお話をしてみたいと思います。

 

「高濃度ビタミンC点滴」と「ビタミンCのサプリ」の効果は違いがあるのですか?・・・という質問をよくされます。

 

サプリメントとして、毎日「ビタミンC」を摂取しているのに「高濃度ビタミンC点滴」を施行する意味はあるのか?・・・というわけですね。

 

その違いは、次のようなことにあります。

 

まずは、それぞれの「ビタミンC」の「吸収率」に違いがあります。

 

「高濃度ビタミンC点滴」は、直接血管に投与されるため、ほぼ100%吸収されるといえます。

 

それに対して、「ビタミンC」の経口サプリメントは、腸での吸収過程があり、その「吸収率」は一般的に70-80%程度とされています

 

次に「血中濃度」ですが・・・「高濃度ビタミンC点滴」短時間で高濃度を達成できます- 点滴では短時間で高濃度を達成できます。

 

それに対して、「ビタミンC」の経口サプリメント、腸での吸収に時間がかかり、また一度に大量摂取しても吸収量には限界があると考えられます。

 

具体的には、「ビタミンC」の経口摂取後の吸収過程はどのようになっているのか・・・というと、主に以下のような流れであると考えられています。

吸収は、 小腸(主に上部小腸)での吸収になると考えられ、その際に「ナトリウム依存性輸送体(SVCT1、SVCT2)」というものを介して吸収されます。

その際に・・・「ビタミンC」の用量が増えると吸収率は低下することが知られています。

 

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(AIを用いて画像を作成)
   

例えば・・・ 低用量(100-200mg)では約80-90%が吸収されるのですが・・・高用量(1000mg以上)では30-40%程度まで吸収率が低下してしまうのですね。

もちろん、余分な「ビタミンC」は尿中に排出されるとされています。

 

もし。 吸収を高めるとすれば・・・-食事と一緒に摂取することや、何回かに分割して摂取する(例:1日2-3回に分ける)こと、そして、徐放性のサプリメントを選ぶなどのコツがあるとされるのですが・・・それでも「ビタミンC」が持つ「抗老化採用」、「抗酸化作用」などの「アンチエイジング効果」を引き出すのは、難易度が高い可能性もありますね。

 

では、「高濃度ビタミンC点滴」には、どのような効果が期待できるのでしょうか?

続きは、後日の話題にしたいと思います。

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記>11月26日

 

先ほどまで、冷たい小雨(こさめ)が降っていたのですが、今は止んだ(やんだ)ようです。

 

今回は「高濃度ビタミンC点滴」のお話をさせていただきました。

 

「高濃度ビタミンC点滴」の老化防止メカニズムは、以前にもお話をしたようにコラーゲン生成やエラスチン生成の促進(そくしん)や

 

表皮層と真皮層間にある「メラノサイト」で産生する「メラニン」の産生の抑制や「メラニンカッコの無色化などを行い、皮膚細胞のターンオーバー(新陳代謝)をよくすることが大きいとされています・

 

少しだけ補足しますと・・・

 

「メラニン」は、肌の色を決める色素であり、その生成が過剰に行われるとシミやそばかすができやすくなります。

 

「高濃度ビタミンC点滴」には、「メラニン」の前駆体であるチロシンへの作用を阻害することで、「メラニン」の生成を抑える効果があ流と報告されています。

 

さらに、「高濃度ビタミンC点滴」は、強力な「抗酸化作用」を持ち、紫外線などの外的要因によって生成される「活性酸素」から肌を守ることができます。これにより、肌の老化を遅らせたり、既存の「メラニン」がさらに黒化するのを防ぐ助けとなると考えられています。

 

「活性酸素」という言葉が出てきましたので、さらにお話を進めますと・・・

 

「高濃度ビタミンC点滴」は、「活性酸素種(ROS)」を強力に中和することで細胞を「酸化ストレス」から保護します。

 

これにより、「テロメア」の短縮を防ぎ、細胞の寿命を延ばす効果があるとも報告されています。さらに注目すべきことに「高濃度ビタミンC点滴も持つ「抗炎症作用(こうえんしょうさよう)」があります。

 

あまり、強調されることが少ないかもしれませんが・・・そのメカニズムは、次のように考えられているようです。

 

抗炎症性のマイクロRNAの発現を調節し、「炎症反応」を抑制するというものが考えられています。

 

もうひとつは、「高濃度ビタミンC点滴」の持つ「免疫力」の向上(こうじょう)ということになります。

 

例えば・・・「ナチュラルキラー(NK)細胞」には、NK細胞の活性化と増殖促進、NK細胞からのサイトカイン産生の増加、そして、NK細胞の生存率向上や細胞障害活性の増強作用があることが知られ稚ます。

 

また、「細胞障害性T細胞(CTL)」への効果としては、T細胞の分化・増殖の促進などが報告されています。

 

これらの「免疫細胞」に作用メカニズムとして、以下の経路を通じて免疫細胞に影響を与えると考えられています。

 

1)エピジェネティック制御を介した免疫関連遺伝子の発現調節

 

2)ミトコンドリア機能の改善による細胞エネルギー代謝の向上

 

3)過剰伝達経路の調節による免疫応答の正常化

 

このように、「高濃度ビタミンC点滴」は、NK細胞や細胞障害性T細胞の機能を多面的に強化し、「抗腫瘍免疫」および、「感染防御能力」を高めると考えられているのですね。

 

感染症が猛威(もうい)が予想されているわけですが・・・「免疫力」の低下することが多い高齢者にも有効ということは、アタマの片隅(かたすみ)に置いておいてもよいかもしれませんね。

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

(東京ミッドタウン六本木

      イルミネーション2024)

 ( 筆者撮影)

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 理事長、院長  

小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

医学博士, 内科医

(総合内科、リウマチ専門医)

(新潟大医学部卒)

 

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こんにちは、内科医ひとちゃんですウインク

 

11月も半ば(なかば)を過ぎ、明日からは冬の寒さになっていくのだとか。

 

本格的な冬を前にして、手足口病、マイコプラズマ肺炎の感染者の数は、例年の同時期と比べてかなり多い状況(厚生労働省のホームページより)になっているようです。

 

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか。

 

 

(AIを用いて画像を作成)

 

今回は、「血中腫瘍細胞(Circulating Tumor Cells;CTC)」について、どのような検査であるのかについて、お話をしてみたいと思います。

 

Circulating Tumor Cellsの大文字部分から「CTC検査」と呼ばれています。

 

「CTC検査」は、血液中を循環する癌細胞(循環腫瘍細胞:Circulating Tumor Cells)を検出する先進的な検査方法です。

 

この検査は、がんの早期発見や治療効果のモニタリング、再発リスクの評価などに活用される重要なツールとなっています。

 

なぜ、治療効果や再発リスクを評価できると言えるのでしょうか?

 

「CTC検査」の基本的な考え方は、以下のようになります。

 

癌の病巣(原発巣・転移巣)が体内のどこかにあると・・・必ず、「癌細胞」は、血液中に漏れ出し、全身を循環しているという事実に基づいて(もとづいて)います。

 

その理由は、癌組織を構成する「癌細胞」どうしの結合が弱いせいがあります。この理由は、「癌細胞」は、接着分子が減少していたり、E-カドヘリンなどの細胞どうしを結びつける分子の発現が低下しているなどの理由によるものです。

 

さらに癌細胞の増殖が起こり、癌の組織自体のサイズが大きくなってくると・・・酸素や栄養の需要が増加し、癌組織は「低酸素」の状態

になります。

「低酸素状態」になると、「HIF-1α(低酸素誘導因子)」が活性化します。

「HIF-1α(低酸素誘導因子)」は、癌組織に次のような影響を与えます。VEGF(血管内皮増殖因子)の増殖やPDGF(血小板由来増殖因子)の産生を促進するなどして、癌組織に酸素や栄養を運ぶための

新しい血管を作るのですね。

 

この現象を「血管新生(けっかんしんせい)」と呼びます。

 

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                            (AIを用いて画像を作成)

 

さらに「癌組織」が1.5〜2mm程度の大きさに成長すると、栄養や酸素を求めて血管内に浸潤し始めます。

 

この過程で、「癌細胞」の一部が血液中に放出され、「CTC(循環腫瘍細胞)」となるわけです。

 

そして、血液中の「CTC(循環腫瘍細胞)」は3つのタイプのパターン

に分類することができます。それは、以下のようなものになります。

 

ひとつは、「A」のタイプでして、血管の中をグルグルを回っている

癌細胞でして、「上皮系がん細胞(Type1 細胞)」と呼ばれています。

 

癌細胞自体が、寿命が来たからとかある程度の時間が経った(たった)ために自ら(みずから)壊れていくことはありませんので、血液にのって、ヒトの血管の中をグルグルと巡って(めぐって)いくことになります。こうした癌細胞の性質を「アポトーシス回避(かいひ)」 と呼びます。

 

ある程度の時間が経ちますと・・・「上皮間葉転換 (Epithelial-Mesenchymal Transition, EMT) 」という現象が生じ、「B」のタイプの細胞になります。

 

上皮細胞がその細胞極性や周囲細胞との細胞接

着機能を失い、 遊走、 浸潤能を得ることで間葉系様の細胞へと変化するプロセスです。

こうした癌細胞は、「間葉系(かんようけい)がん細胞(Type2細胞)」と呼ばれています。

 

この「間葉系がん細胞」は、血管の壁をすり抜けて、血管の外に出ることができます。つまり、新たな「転移巣」を作ることができます。

 

なぜ、血管をすり抜ける(血管外遊出する)ことができるのでしょうか?

 

それは、次のような理由が考えられています。

 

「EMT(上皮間葉転換)」による形態変化が起こると、癌細胞が扁平で柔軟な形態になり、アメーバ様の運動が可能になります。

 

さらに結合分子の発現変化やインテグリンという物資の発現パターン変化、そして、血管内皮細胞との結合ができるなどの現象が起こり、最終的には、基底膜タンパク質の分解が可能になると言われています。

 

それに対する血管側の変化としては、血管内皮細胞間の結合が緩み

​​VEGFなどの影響で透過性が亢進(こうしん)し、血管内皮細胞間隙(かんげき)が開くなどして、基質膜の脆弱性(ぜいじゃく)性が

出てしまうということになります。

 

以前にブログ内でもお話した「癌幹細胞(がんかんさいぼう)」は、

この「間葉系(かんようけい)がん細胞」のタイプになりますし、悪性度の高い癌が存在すると同様の現象が起こるとされています。

 

しかしながら、単独で「間葉系(かんようけい)がん細胞」のみが存在することは、あまりないのではないか・・・とも考えられています。

 

なぜなら、時間的な経過から「CTC(循環腫瘍細胞)」を見ますと「上皮系がん細胞」→「中間型(Metastable Cell)」( Type1 と Type2 の両方の性質を有する細胞) →「間葉系(かんようけい)がん細胞」という順に進行するわけです。

 

よく、「間葉系(かんようけい)がん細胞」だけを確認すればいいのではないか?・・・と疑問を持つ方が多いのですが・・癌がある場合には、「間葉系(かんようけい)がん細胞」のみを認めることは少ない・・・「上皮系がん細胞」「中間型(Metastable Cell)」が同時に出ているからこそ、「間葉系(かんようけい)がん細胞」と思われる細胞は、癌細胞であり、早急な対応が必要であると考えることができるわけです。

 

では、「癌」以外で、「間葉系がん細胞」の細胞が認められることはあるのでしょうか?

 

答えは「Yes (イエス)」ということになります、それは、手術後や怪我(けが)、そして、「胃潰瘍の治療後」などと組織が修復過程にあるときには、「間葉系がん細胞」様の細胞が出現してしまうとされています。

 

手術などのあとであると・・・約4〜6ケ月程度は、Type2の「間葉系がん細胞」様の細胞が血液中に出現する可能性があるとされています。

 

ならば、どうするか?・・・ということになるのですが・・・JTKクリニックでは、「Cell Free DNA(セル フリー ディエヌエー)」「量」とその「長さ」を同時に測定し、CTC検査の結果と併せ、総合的に「癌」が存在するかを判断しています。

 

続きは、後日の話題にしたいと思います。

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記>11月19日

 

今回は、「血中腫瘍細胞検査(CTC検査)について、お話をさせていただきました。通常の癌検査といえば、X線レントゲン検査、

内視鏡検査、CT検査、PET-CT検査などと多くの検査がありますし、

腫瘍マーカー検査と多くの検査がありますよね。

 

これに対して、血液中に「癌細胞」が存在する可動化によって、

上記の検査よりも早く、癌の発生した可能性や再発が生じてくる可能性をみるものになります。

 

ただし、本文内でもお話をしたように「上皮系癌細胞」を疑う「Type1細胞」や「 間葉系癌細胞」を疑う「type2細胞」があるだけで、癌があるとか、ないとか・・・を断言するのは難しいような気がします。

 

ただし、癌の増殖スピードが早く、遺伝子の変異スピードが速い(はやい)とされる「癌幹細胞(がんかんさいぼう)」が、 間葉系癌細胞」を疑う「type2細胞」となっているわけですから、のんびりと様子をみようか・・・と判断を先送りにするのもなあ〜と考えるわけです。

 

そこで、「CTC検査」のデータ解釈を助けるデータが必要になってくるのですね。

 

そのひとつが「Cell Free DNA(セルフリーDNA)」となります。

 

「癌細胞」の壊れ方には、2とおりあります。

 

 

ひとつは、放射線治療などで生じる「ネクローシス(細胞壊死;さいぼうえし)」となります。

 

もうひとつは「NK細胞」などの免疫細胞で破壊される「アポトーシス」です。抗がん剤投与でも一部は、この「アポトーシス」は起こるとされています。

 

本文内でお話をしたように「癌細胞」は自ら(みずから)壊れることは、ありません。多くは「免疫細胞」などによって攻撃された場合に「アポトーシス」を起こすわけですね。

 

この時に「癌細胞」の中にあるタンパク質やDNAなどの遺伝子を血液中にばらまくようなイメージになるわけです。

 

そして、このばら巻かれたDNAには特徴があって、「メチル化」という修飾(しゅうしょく)がされているのですね。

 

つまり、「Cell Free DNA(セルフリーDNA)」とは、簡単に言いますと・・・「癌細胞」が破裂(はれつ)することで、血液中にばら撒かれれた(まかれた)メチル化されているDNAの断片ということになりますね、

 

実は、この「Cell Free DNA(セルフリーDNA)」の濃度が、癌を持つ方と正常な群では、差があることが知られています。

 

 

健常者(癌のない方)の647人の「Cell Free DNA(セルフリーDNA)」の濃度の分布は「青いグラフ」

癌のある方 631人の「Cell Free DNA(セルフリーDNA)」の濃度の分布は「赤いグラフ」」になるわけです。

 

健常者(癌のない方)でも「Cell Free DNA(セルフリーDNA)」は出現するのか?・・・と思われるかもしれませんが、ヒトの組織には

1日3000個程度の「癌細胞」が出現し、その日のうちに破壊される癌細胞がありますので、ある程度の濃度は、発生することになります。

 

そして、「CTC検査」と同時に「Cell Free DNA(セルフリーDNA)」の濃度をみることにより、癌の存在する可能性が高いか?を同時に見るわけです。

 

下の左のグラフの黄色い星印の部分が、検査を受けた方本人のデータとなるわけですね。

 

さらに下の右のグラフは、「Cell Free DNA(セルフリーDNA)」の断片の長さを示すのですが、これも癌の有無を推測(すいそく)するのに有用なのですが・・・その詳細は、またの機会にお話をしたいと思います。

 

  

 

このような研究成果は、宮城県仙台市にある「日本遺伝子研究所」の

代表取締役である「中川原 寛一 先生」の研究実績をもとに施行されている検査であり、近い将来、「血中腫瘍細胞(CTC)」から、癌の原発巣がどこであるかも判明するかもしれない・・・「中川原 先生」はおっしゃっておられます。

 

「CTC検査」は、欧米やアジア各国で施行される検査なのですが、私自身は、他の国々の「CTC検査」は、ここまでの情報量はないのではないか・・・と思っています。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

 

 

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( 筆者撮影)

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(恵比寿ガーデンプレスイルミネーション2023の風景)

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