こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

5月も最終週になっていますね。

 

昨夜から降り続いていた雨も今は止み(やみ)まして、鳥の鳴き声が聞こえています。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?   

 

 (AIで画像を作成)

 

前回のブログでは・・・「老化細胞」は「テロメア」が短くなるばかりではなく、DNAのメチル化が低下している・・・というお話をさせていただきましたね。

 

これは、多くの論文の中でも指摘されています。

 

「老化細胞」では、DNAの広範(こうはん)な「低メチル化」が観察され、特に遺伝子が少ない領域や遅く複製される領域で顕著です。これにより、ゲノムの安定性が損なわれやすくなります(参考1)

 

DNAの低メチル化により、ゲノムの安定性がなくなると、どのようなことが生じる可能性があるのでしょうか?

 

これは、以下のようなことが生じる可能性があります。

 

例えば、通常は抑制されている遺伝子が活性化されます。これには以下のような影響があります。

 

例えば・・・「老化関連分泌表現型(SASP)」の因子の産生が増加し、炎症性サイトカイン(IL-6、IL-8、TNF-αなど)、マトリックス分解酵素、成長因子などが過剰に分泌されます。

 

これにより周囲の組織に炎症を引き起こし、組織の機能低下を招きます。

 

また、「レトロトランスポゾン」などの反復配列が活性化され、ゲノムの不安定性が増大します。これらの配列は通常メチル化により抑制されていますが、低メチル化により転移活性を持つようになり、DNA損傷を引き起こす可能性があります。

 

老化細胞のDNAの低メチル化は細胞の基本的な機能にも影響を与えます。

 

例えば、ミトコンドリア機能が低下し、エネルギー産生効率が悪化します。これは細胞全体の代謝機能の低下につながります。

 

また、DNA修復機構の効率が低下し、DNA損傷の蓄積が加速されます。これにより細胞の老化がさらに促進される悪循環が生じます。

 

さらにがん化のリスクが増大します。がん抑制遺伝子のプロモーター領域は高メチル化される一方で、ゲノム全体の低メチル化により染色体不安定性が増し、がん化を促進する可能性があります。

 

慢性炎症性疾患、心血管疾患、神経変性疾患などの発症リスクも上昇します。これは主にSASP因子の過剰分泌による慢性炎症が原因となります。

 

このように、老化細胞における低メチル化は、細胞の機能不全から組織・臓器レベルの病態まで、幅広い影響を及ぼす重要な現象です。


 

     (AIで画像を作成)

 

では、なぜ、「老化細胞」は分裂を停止してしまうのでしょうか?

 

それは、次のような理由からということいなります。

 

1)DNA損傷応答の活性化

 

DNAの低メチル化により、「レトロトランスポゾン」などの反復配列が活性化されます。これらの要素が転移活性を持つようになると、DNA二重鎖切断などの損傷を引き起こします。

この損傷はATM/ATRキナーゼを活性化し、「p53-p21経路」を介して細胞周期をG1/S期で停止させます。

 

2)クロマチン構造の不安定化

 

「ペリセントロメリック領域」の低メチル化は、染色体の構造的不安定性を引き起こします。

「ペリセントロメリック領域」とは、下の図に示すように染色体のセントロメア(動原体)の近傍に存在する領域です。

 

 

これにより有糸分裂時のチェックポイントが活性化され、細胞周期の進行が阻害されます。特に、異常な染色体分離を防ぐため、細胞はG2/M期での停止を余儀なくされます。

 

3)細胞周期制御遺伝子の発現異常

低メチル化により、通常は抑制されているp16~INK4aなどのサイクリン依存性キナーゼ阻害因子の発現が上昇することがあります。これらの因子はRb経路を介して細胞周期の進行を直接的に阻害します。

 

上記のようなメカニズムから、細胞分裂のための「細胞周期」の回転がストップしていくために「老化細胞」の分裂は停止してしまうというわけですね。

 

では、このような「老化細胞」の発生に関与している遺伝子とは、どのようなものである可能性が考えられているのでしょうか?

 

老化細胞(細胞老化)では、DNAの低メチル化(hypomethylation)が特徴的に見られ、いくつかの遺伝子やゲノム領域が関与しています。


(1) ZMAT3遺伝子
・脂肪前駆細胞(APC)で低メチル化され、発現が上昇し、p53/p21経路を活性化して早期老化を促進します。
・ZMAT3の低メチル化は老化表現型や脂肪形成障害と関連します(参考2)

(2)CPEB1遺伝子
・グリオーマ細胞で低メチル化・過剰発現し、p53の発現や分布を調節して老化に関与します(参考3)。


(3)COX1(ミトコンドリア遺伝子)
・ヒト胎児心臓間葉系幹細胞で、ミトコンドリアDNAの特定CpGアイランドが低メチル化され、COX1発現が上昇し老化が誘導されます。


・DNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT1, DNMT3a, DNMT3B)のノックダウンでもCOX1発現と老化が促進されます。

(4)トランスポゾン(LINE-1, Aluなど)


・老化した内皮細胞や線維芽細胞でLINE-1やAlu配列の低メチル化と発現上昇が見られます。
・これらのトランスポゾンの活性化は老化細胞の特徴の一つです

(参考4)。

 

(5)DNMT1(DNAメチルトランスフェラーゼ1)遺伝子


・老化に伴いDNMT1のミスローカリゼーションが起こり、広範な低メチル化が生じます(参考5)。

 

遺伝子のミスローカリゼーション(mislocalization)とは、タンパク質が本来存在すべき細胞内の場所とは異なる場所に配置されてしまう現象のことです。

 

まとめてみますと・・・以下のようになります。

 

ZMAT3    発現上昇→p53/p21経路活性化→老化促進    
CPEB1    発現上昇→p53調節→老化    
COX1(ミトコンドリア)    発現上昇→老化誘導    
LINE-1, Alu    発現上昇→老化細胞の特徴    
DNMT1    ミスローカリゼーション→全体的低メチル化    
 

まとめますと・・・老化細胞では、ZMAT3、CPEB1、COX1、トランスポゾン(LINE-1やAlu)などの遺伝子や領域で低メチル化が起こり、これが老化細胞の表現型や細胞機能の変化に深く関与しているわけですね。

 

ワケが分からん・・・という印象を誰でも持つと思います。私もそのひとりです。

しかし、ずいぶんと「老化細胞」が産生されるメカニズムが研究されてきているんだな〜と思った次第です。

 

それと同時に「老化細胞」のかなり多くのものが、テロメアが短くなり、それ以上は分裂できないとされる「ヘイフリック限界」を迎えたものではなく、何らかの遺伝子異常が生じて、やむを得す「老化細胞」になっている細胞も案外(あんがい)多いのかもしれない・・・

なんて、思ったりもしますね。

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記>5月27日

今回は「老化細胞」のDNAが「低メチル化」状態になっているというお話をさせていただきました。


この原因としては、本文内でご紹介した複数の遺伝子が関与している可能性があるかもしれないわけですが、詳細は、はっきりとしていない状態です。

実は、前回のブログ内でもお話をしたのですが・・・私自身は「全身性エリテマトーデス(SLE)」の、主にT細胞のDNAが「低メチル化」状態になることについて、基礎研究を行なっていたことがあります。

もちろん、最初から「DNAの低メチル化」に気がついたわけでなく、この疾患の病態(びょうたい)の形成に

「ヒト内在性レトロウイルス(human endogenous retrovirus:HERV)」が要因となっているのではないか・・・という仮説を持っていらっしゃった直属の上司であるH先生というがいらっしゃいまして、そのお手伝いで、研究をするようになったわけですね。


正直にお話をしますと・•・最初は、あまり乗り気ではありませんでしたし、通常の病棟業務(びょうとうぎょうむ)が終割ってから。実験室に入るのは、本当に苦痛(くつう)なことであったのを覚えています・・・

とまあ、思い出話をしていてもキリがありませんね。

話を進めたいと思います。

疾患活動性の高い「全身性エリテマトーデス(SLE)」のリンパ球において、ある種の「ヒト内在性レトロウイルス(human endogenous retrovirus:HERV)」のmRNAレベルが増加していることが、リアルタイムPCRを用いた結果がわかりました、


その後、この原因が、リンパ球の「DNAメチル化」の低下があるという可能性を示すデータにたどり着いたのですが・・・

その時には、実験を始めてから約7~8年が経過していました。

 

しかしながら、その間に「ヒト内在性レトロウイルス」遺伝子の一部しか発現していないことが分かり、そんなはずはないと何回も実験を繰り返したりもしました。

 

今の科学的常識から言えば、は「レトロトランスポゾン」と呼ばれる「ヒト内在性レトロウイルス」のある部分の領域なのだな・・・と理解できるのですが・・・ね。

DNAのメチル化に関与する遺伝子は、多くあるわけですが・・・私が選んだのは「DNMT1(「DNAメチルトランスフェラーゼ ワン)」遺伝子でした。

 

「全身性エリテマトーデス(SLE)」の疾患活動性が高くなった時には、「DNMT1」遺伝子のmRNAの発現が低下し、「レトロトランスポゾン」のmRNAの増加を示すデータが確認できたときはとても嬉しかったのを覚えています。

現在の科学的な常識(じょうしき)では、「DNAのメチル化には、新たにメチル基を導入する「新規メチル化」と、DNA複製に伴ってそれを維持する「維持メチル化」の2種類があることが分かっています。

哺乳類(ほにゅうるい)では、3つのメチル基転移酵素が知られ、「DNMT3a」および「DNMT3b」は新規メチル化に、「DNMT1」は、維持メチル化に機能することが分かっているので・・・

 

約20年前に「DNMT1遺伝子」を選んだことは、今、当時を振り返っても、それほど、矛盾(むじゅん)はなかったんじゃないかな〜と思えたりもします。

その後、この「DNMT1」遺伝子のmRNAを調節する因子を見つけ出そうとして、実験を重ねましたが・•・最後はドツボにハマっていったのですね。
具体的には、DNMT1遺伝子から、DNMT1mRNAの発現を調節する「プロモーター」という部分を解析して、そこに付着する「転写因子(てんしゃいんし)」のタンパク質を探し出すという内容でした。

 

遺伝子の勉強から、「タンパク質」の勉強をしつつの実験でしたので・・・それから、約2年後・・・ドツボにはまり、私は静かに

研究生活を終えたわけですね。

その後、「全身性エリテマトーデス(SLE)」の疾患活動性に「DNMT1遺伝子」の発現があることを確信しつつも・・・いつか、誰かが発見して、「全身性エリテマトーデス(SLE)」の根本的な原因を発見するかもなあ〜と思いながら、20年程度の時間が経った(たった)わけですね。

たまたま、「老化細胞」の論文を読んでいて、驚いたのは次のようなことが記載されていたからです。
---------------------------------------------------------------------
DNMT1 mRNAの発現低下がDNA低メチル化と関連する可能性を示唆していますが、SLEに特化した直接的な証拠は示していません・・・

 

としている論文が多いものの、


「SLE(全身性エリテマトーデス)」と「老化細胞」は、どちらもエピジェネティクスの変化、特にDNAのメチル化やアセチル化が関与することが知られています。

SLEでは主にDNAメチル化の異常が報告されており、老化細胞でも同様にエピジェネティックな制御異常が観察されます。

SLEにおける低メチル化と関連遺伝子

SLEはインターフェロン(IFN)経路の活性化が特徴であり、IFN調節遺伝子の発現増加が認められます。これには遺伝的素因が関与し、IFN産生を促進する遺伝子セットが存在します1910。
IFN-αやIFN-γのシグネチャーがSLE患者で顕著であり、これらの経路に関与する遺伝子(例:IFN調節因子群、JAK/STAT経路関連遺伝子)が注目されています。

老化細胞の低メチル化に関与する遺伝子

老化細胞では、エピジェネティック制御の破綻により、広範なDNA低メチル化が生じます。
代表的には、DNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT)ファミリー(例:DNMT1, DNMT3A, DNMT3B)の発現低下や機能障害が老化細胞の低メチル化に関与します。
 

共通する可能性のある遺伝子・経路

共通の可能性がある遺伝子・経路    (SLEとの関連    老化細胞との関連)
DNMTファミリー    IFN経路活性化により発現低下が報告されている
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一方、SLEでは


I型インターフェロン経路関連遺伝子
MX1, IFI44L, IFI44, IFIT1, RSAD2, PLSCR1, IRF7, PARP9, NLRC5 などが低メチル化し、発現が亢進しています134。

炎症性サイトカイン関連遺伝子
IL10, IL1R2 のプロモーター領域が低メチル化し、疾患活動性と関連します6。

T細胞活性化・自己免疫関連遺伝子

CD11a(ITGAL)、Perforin(PRF1)、CD70(TNFSF7)、CD40L(TNFSF5)、PP2Acα などがT細胞で低メチル化し、自己免疫反応を促進します
---------------------------------------------------------------------

 

今回は、詳細な関連する論文は示しませんが、上記のことが論文として報告されているわけです。
 

その中で、「老化細胞」では、DNAメチルトランスフェラーゼ(DNMT)ファミリー(例:DNMT1, DNMT3A, DNMT3B)の発現低下や機能障害が老化細胞の低メチル化に関与するとされています。


「DNMT1遺伝子」は・・・若き日の私が「SLE(全身性エリテマトーデス)」の病態と関係があるのではないか・・・と時間を費やした(ついやした)遺伝子ですね。

もちろん、若い日の私は、エネルギーに満ち溢れて(みちあふれて)いましたので、DNAメチル化の制御(せいぎょ)のメカニズムが明らかになりましたら、

すぐに「SLE(全身性エリテマトーデス)」のヒストンのアセチル化・脱アセチル化のメカニ
ズムの研究をするつもりでした。

しかし、その時は、ヒストンのアセチル化・脱アセチル化のメカニズムは、どこから手をつけていいかが分からなかったのですね。

 

だから、「低メチル化」のメカニズムについて、深追い(ふかおい)

しすぎて、失敗したと言えますね、

今なら迷わず(まよわず)、「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」をとっかかりにして、ヒストンのアセチル化・脱アセチル化のメカニズムの研究に入っていくわけですが・・・ね。

このように考えてきますと・・・ステロイドや免疫抑制剤を使うことによって、「低メチル化DNA」のために免疫応答の異常をきたした「SLE(全身性エリテマトーデス)」のT細胞の機能は、正常状態に戻るわけですので・・・

 

なんらかの方法により、「低メチル化DNA」のために「老化細胞」になったものも、ある程度の割合で、正常細胞化する可能性があるのでは・・・なんて考えてしまいますね。

まあ・・・多少(たしょう)の根拠(こんきょ)のある仮説とは・・・なりますが・・・ね。

 

 

この多少の根拠については・・・少しまとめる時間をいただきまして、またの機会にお話をしたいと思います。


今回も最後までお付き合いいただきまして
誠にありがとうございましたお願い

 

参考)

1.Nat Cell Biol. 2013 Dec;15(12):1495-506.

Senescent cells harbour features of the cancer epigenome 

Hazei A Cruickshanksら

2)Aging Cell. 2022 Mar;21(3):e13557.  Rosa spinelliら

ZMAT3 hypomethylation contributes to early senescence of preadipocytes from healthy first-degree relatives of type 2 diabetics

Rosa spinelliら

 

3)Cell Death Dis. 2013 Jun 20;4(6)

CPEB1, a histone-modified hypomethylated gene, is regulated by miR-101 and involved in cell senescence in glioma

L Xiaopingら

 

4)Cells. 2022 Nov 27;11(23):3799. Deborah Ramini

Replicative Senescence-Associated LINE1 Methylation and LINE1-Alu Expression Levels in Human Endothelial Cells

Deborah Raminiら

 

5)Nat Cell Biol. 2013 Dec;15(12):1495-506.

Senescent cells harbour features of the cancer epigenome

Hazel A Cruickshanks

 

 

                      (東京駅丸の内駅舎)

             (筆者撮影)

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 理事長・院長  

小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

医学博士, 内科医

(総合内科、リウマチ専門医)

(新潟大医学部)

 

 

             (筆者作成)

 

 

 

 

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  上差し<内科医ひとちゃんが選んだピアノJazzの曲>

 

       <今週、なんとなく聞いてみたい曲>

 

 

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<JTKクリニックからのお知らせ>

 

◯外来診療は予約制をとり、待ち時間が生じないようにしています。

 

◯ ダイエット漢方製剤は、オンライン診療でも可能です。

◯ 線維筋痛症に対するノイロトロピン等の点滴療法、トリガーポイント注射を行なっております。(セカンドオピニオン診療も可)

 

○自分の皮下脂肪から組織を採取し、「間葉系幹細胞」を培養して、自分自身の組織内に投与する「幹細胞治療」を開始しました。

 

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電話 03-6261-6386

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

昨日の雨模様が嘘(うそ)のように

今朝からは、青空が広がっています。

 

今朝は早く目が覚めまして、コーヒーを飲みながら

鳥の囀り(さえずり)を聴いていました。

 

「囀り(さえずり)」というと、冬以外は聞こえてくる印象(いんしょう)を持っていましたが、俳句では「春の季語(きご)」であるそうです。

不思議に思い調べてみますと、「囀り(さえずり)」は、鳥たち繁殖期である春を迎え、求愛(きゅうあい)のために恋の唄(うた)なのだとか。

 

他の季節の鳥の鳴き声(なきごえ)は、「地鳴き(じなき)」という言葉があるようです。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?   

 

 

          (    (AIで画像を作成)

 

最近は、「老化細胞」をなくすことができる「サプリ」や「化粧品」の成分が話題になっているので・・・これは、「老化細胞」をなくせる日も近いかも・・・なんて、思っていました。

 

そのような時に「老化細胞」になるまでの時間を延ばす(のばす)ことは、できないのか?・・・という質問を友人からされました。

 

「なるほど・・・そのような考え方は悪くないね」と返したわけです。

友人曰く(いわく)、紫外線や活性酸素などで細胞が障害されて、「老化細胞」が増加するのは理解できるし、細胞の分裂が限界まで生じて

「老化細胞」になるのも理解できるが・・・本当に「老化細胞」をなくすことで、元気に長生きができるのか?・・・というのが、友人の

意見であったわけですね。

 

そこで・・・以前に少しだけ、まとめていた「メモ」を引っ張り出してきて、「老化細胞」の内部では、どのようなことが起きているのかを調べてみたわけですね。

 

というわけで・・・は、「老化細胞」の内側で起こっていることについて、お話をしてみたいと思います。

 

実は、「正常細胞」が「老化細胞」に変化する過程では、「遺伝子プロファイル」と「エピジェネティクス」に様々な変化が生じることが分かっています。

 

「遺伝子プロファイル」とは、遺伝子のmRNAの発現パターンですし、「エピジェネティクス」とは、DNAの配列は変化しないものの、

DNAの「メチル化」や「アセチル化」といった修飾(しゅうしょく)のことでしたね、

 

「正常細胞」が「老化細胞」に変化する際には、これらの変化が生じる・・・というわけです。

 

まずは「遺伝子のプロファイル」がどう変化するのかをご説明したいと思います。「老化細胞」では以下のような遺伝子発現の変化が認められます。

1. 細胞周期関連遺伝子

 

 p16INK4a/CDKN2A、p21/CDKN1A、p53などの細胞周期抑制因子の発現が上昇し、細胞増殖が停止します。

2. SASP (Senescence-Associated Secretory Phenotype)関連遺伝子

 

炎症性サイトカイン(IL-1、IL-6、IL-8など)、ケモカイン、細胞外マトリックス分解酵素(MMP)、成長因子などの分泌タンパク質の発現が増加します。これらは周囲の組織に炎症や変性を引き起こす可能性があります。

3. 抗アポトーシス遺伝子

 

BCL-2やBCL-XLなどの抗アポトーシス遺伝子の発現が増加し、老化細胞は、アポトーシス(プログラムされた細胞死)に抵抗性を示します。

4. DNA修復関連遺伝子

 

多くのDNA修復関連遺伝子の発現が低下し、DNA損傷の蓄積を促進します。

 

そして、次に「エピジェネティクス」な変化を見てみますと、次のようになります。

 

 

                                       (AIで画像を作成)

老化に伴う「エピジェネティクス」の主な変化は以下のとおりとなります。

1. DNA メチル化パターンの変化


 DNA全体的な傾向としては、メチル化の減少傾向が認められる一方で、特定の遺伝子の「プロモーター領域」ではメチル化の増加が起こります。

「プロモーター領域」とは、mRNAとして発現する領域の手前(てまえ)に位置しているDNA上の構造でして、ここがメチル化されてしまうと「転写因子(てんしゃいんし)というタンパク質が付着(ふちゃく)できませんので、その後に位置しているDNAからは、mRNAが作られない、つまり、mRNAの「転写(てんしゃ)」が起こらない・・・という現象(げんしょう)が起きてくることになります。

 

加齢に伴うメチル化パターンの変化は「エピジェネティッククロック(エピジェネティック時計)」として老化の指標とされています。

2. ヒストン修飾パターンの変化

 

老化細胞における「ヒストンアセチル化」は、細胞の老化に関連する複雑な現象であり、細胞の老化プロセスを理解し、老化に関連する疾患を克服するための潜在的な標的として注目されています。

 

「ヒストンアセチル化」は、ヒストンタンパク質にアセチル基が結合するプロセスで、DNAを包み込むクロマチン構造の調整に影響を与え、遺伝子の発現を変化させます。

 

全体的な傾向では、ヒストンアセチル化レベルの全体的な低下と考えられています、

ヒストンのアセチル化とは、ヒストンタンパク質にアセチル基が付加されることを指す(さす)わけですが、この状態では・・・DNAと「ヒストン」の結合が弱まり、mRNAの発現画しやすくなるわけです。

 

image

        (図はお借りしました)

 

「老化細胞」では、ヒストンアセチル化が低下(脱アセチル化)したり、特定の部位で過剰にアセチル化されたりする場合があります. 

 

これらの変化は、老化細胞の特徴的な遺伝子発現パターンを形成し、細胞機能の低下や周囲への有害な影響を招くと考えられているのですね。

 

つまり、「老化細胞」においては、「正常な細胞」では維持されている

DNAやヒストンの修飾のメカニズム(エピジェネティック機構)が

独特な形で変化しているということになります。

 

単に「テロメア」を伸ばせば・・・「老化細胞」はなくなるのでは・・・というレベルは、はるかに超えている(こえている)わけですね。

 

最近は、若い方々にどんなことがやりたいの?・・・と聞きますと・・・癌などの研究は難しそうなので、「アンチエイジング(抗老化医療)」の研究をしたいと話す方が多いわけです。

 

「アンチエイジング(抗老化医療)」の研究は、「イバラの道」だよ

p21/CDKN1Aとアドバイスをすると、皆が不思議な顔をするのですが・・・上にお話をした「遺伝子転写」のメカニズムや

DNA,ヒストンの修飾のメカニズム、「DNAの守護神(しゅごしん)」といわれる「p53遺伝子」や「p21タンパクーCDKN1A」システムによる「細胞周期」の制御など・・・とあらゆる「分子生物学」の知識

を身につけたうえでの・・・研究となるわけですね。

 

だから・・・無理だよというわけではなく、きちんと知識を身につけてから、海外に研究に行った方が良いかも・・・というアドバイスをしたいと思います。

 

話を「老化細胞」に戻しますと・・・

 

上に述べた「老化細胞」のさまざまな変化を起こす要因は、どのようなことがあるのか?・・・ということになるわけですね。

 

果たして、「NAD+」や「NMN」につながるような話があるのでしょうか?・・・というお話になるのですが、続きは後日の話題にしたいと思います。

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記>5月20日

 

今日は、朝から晴れのお天気で、強い日差しが照りつける(てりつける)1日となりましたね。熱中症には注意が必要ですね。

 

「老化細胞」におけるDNAの修飾(しゅうしょく)・・・「エピジェネティクス(epigenetics)」は、DNAの配列を変えずにDNAなどの修飾(しゅうしょく)を変化させ、異なる(ことなる)タイプのmRNAを転写して、異なるタンパク質を産生するというメカニズムです。

 

もちろん、異なるタンパク質からは、違った臓器(ぞうき)が作られていくわけですね。

 

「エピジェネティクス」の「エピ」はギリシャ語で「上」、「ジェネティクス」は英語で「遺伝学」を意味します。

 

「エピジェネティク」なDNAの変化には、メチル化、アセチル化、リン酸化、ユビキチン化などがありますが、その中でもメチル化、アセチル化は、とくに注目されるものとなっているわけですね。

 

本文内でもお話をしましたが・・・「老化細胞」のDNA全体的な傾向としては、メチル化の減少傾向が認められる一方で、特定の遺伝子の「プロモーター領域」ではメチル化の増加が起こるわけですね。

メチル化の減少傾向が認められる部分のmRNAの発現しやすくなるわけです。

 

そして、「老化細胞」の全体的な傾向では、「ヒストン」のアセチル化レベルの全体的な低下と考えられ、DNAと「ヒストン」の結合が弱まり、mRNAの発現しやすくなるわけです。

 

実際に「老化細胞」では、低メチル化状態の領域に存在する遺伝子が転写されている可能性が十分に考えられます。これは、老化細胞の特徴的な機能変化や炎症反応の一因となっていると考えられます。

 

そして、このことは、老化細胞特有の表現型や炎症性サイトカインの分泌(SASP)などの現象にも関与している可能性があるとも考えられているわけです(参考1)

 

さらに「老化細胞」の低メチル化状態は、「正常細胞」とは、違った遺伝子発現を作りだし、老化の開始、そして「老化」を維持しているとも報告されています(参考2)

 

そして、「老化細胞」では、低メチル化状態の領域で遺伝子や反復配列の転写が実際に増加しており、これは老化表現型や機能変化の一因となっているとも報告されています(参考3)

 

ここで、実際に増加している「塩基配列の転写」とは・・・「ヒト内在性レトロウイルス((human endogenous retrovirus, hERV)の一部

から構成される「レトロトランスポゾン(Retrotransposons)」ね。

「レトロトランスポゾン」自分自身をRNAに複写した後、逆転写酵素によってDNAに複写し返されることで、DNA上を移動できることは、

以前のブログ内でもお話をしたと思います。

 

さて、ここまでのお話が出てきますと・・・私は軽く、興奮しれいます。

私にとっては・・・「デジャブ」な感じがするわけですね。

 

「デジャブ」は、フランス語の「déjà vu」(既視感)でして、

意味は・・・初めて経験するはずの場面や状況なのに、以前に同じ経験をしたことがあるように感じる現象を指しますね。

 

私は、膠原病リウマチ診療を専門とする臨床医であったわけですが・・・あることがきっかけで、自己免疫疾患の「エピジェネティクス」の研究をしていたわけです。

 

臨床医をしながらの基礎研究でしたから、決して本格的なものではありませんし、39歳、ちょうど、21年前ですが、研究をやめてしまった

わけです。

今でも、ときどきですが・・・真実は、どのようなものなのだったのかな〜なんて、思い出したりもしてました。

 

最近は「老化細胞」の話に夢中になり、昔のことは忘れていたのですが・・・昔、私が研究していた「ある自己免疫疾患」と「老化細胞」の「エピジェネティク」なDNAの変化を比較してみますと、そっくり

だったので、とても驚きました。

 

その「自己免疫疾患」については、現在では治療も確立しているわけです。

 

それならば・・・「老化」はやはり、疾患のひとつであり、

老化のプロセスを逆転することはできなくとも、「老化」のスピード

を遅くできるのではないか・・・と思ったりもします。

もちろん、治療法は同じではないのですが・・・ね。

 

ちょっと、気がつくのが遅かったな〜とは思いますが・・・爆  笑

 

この話題は、後日の話題にしたいと思います。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

 

参考)

1) Nat Cell Biol. 2013 Dec;15(12):1495-506. 

Senescent cells harbour features of the cancer epigenome 

Hazel A Cruickshanksら

 

2)PLos One. 2017 Feb 3;12(2):e0171431. 

Potential roles of DNA methylation in the initiation and establishment of replicative senescence revealed by array-based methylome and transcriptome analyses 

Mizuho Sakakiら

 

3)Cells. 2022 Nov 27;11(23):3799. 

Replicative Senescence-Associated LINE1 Methylation and LINE1-Alu Expression Levels in Human Endothelial Cells 

Deborah Raminiら

 

    (横浜コスモワールドの大観覧車コスモクロック)

             (筆者撮影)

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 理事長・院長  

小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

医学博士, 内科医

(総合内科、リウマチ専門医)

(新潟大医学部卒)

              

                                        (筆者作成)

 

 

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       <今週、なんとなく聞いてみたい曲>

     

 

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

5月の大型連休が終わり、通常の日常の時間が戻ってきていますね。

暦を見ますと、その七十二候は「蚯蚓出(みみずいづる)」となっていますね。

 

その意味は・・・冬眠していたミミズが地上に現れ始める頃・・・

という意味ですね。

 

ミミズは。落ち葉などの有機物を食べて、土の中に窒素やリンを含む栄養豊富のフンをしますが、これは、畑に肥料を撒くのと同じ意味を持つのだそうです。

 

たしかに「ミミズ」の英名は、「earth worm = 地球の虫」となっていますね。
 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?   

 

 

 前回の話題に関連して、癌治療の補助療法として「免疫細胞」を使うという考え方・・・という話題にしてみたいと思います。

 

癌の免疫治療と言いますと・・・「ナンセンス」だと思われる方が多いのではないかと思います。

しかしながら・・・癌治療の補助療法としてなら・・・そのような手もあるのかなあ〜と思っていただけるのではなでしょうか。

 

そこで、今回はJTKクリニックが、「GCリンフォテック」さんに協力していただいて行なっている「細胞障害性T細胞(CTL)+NK細胞」の同時がなぜ、良い結果を出す可能性があるのか?・・・について、お話をしてみたいと思います。

 

まず、癌細胞はどのような形で「免疫細胞」の攻撃をされるのか?・・・というお話をしてみたいと思います。

 

当初、「癌細胞」は、「MHC class I(ワン)」分子というものとともに「癌の一部(癌抗原)」を出してます。

 

「MHC class I」分子について、少し解説をしますと・・・たちの細胞の表面には、MHCという糖タンパク質がたくさん(細胞1つあたり10万の単位で)発現しています。これは、この細胞は自分のものである印のようなものですね。

 

ヒトにおけるMHCのことをHLA(Human Leukocyte Antigen; ヒト白血球抗原)といいますね。臓器移植はHLAが同じでないとできない・・・などというお話を聞いたことがあるのではないでしょうか?

 

実は、「MHC分子」には、2種類あります。

 

「MHC class I(ワン)」分子と「MHC class II(ツー)」分子がありまして、癌のように細胞内の異常な遺伝子の発現から始まる異物は、「内在性抗原(ないざいせいこうげん)」と呼ばれていまして、これらは、「MHC class I(ワン)」分子とともに細胞表面に表面に表出(ひょうしゅつ)されます。

 

下の図の左側のような状態になりまして、この状態であれば・・・

「細胞障害性T細胞(CTL, CD8±T cell」で、このような細胞を破壊できるわけです。

 

しかしながら、癌細胞は「細胞障害性T細胞(CTL)」の破壊から逃れ(のがれ)ようとして、上の右の図のように「MHC class I(ワン)」分子を表出せずに隠して(かくして)しまうことが知られています。

 

この状態になりますと・・・「細胞障害性T細胞(CTL)」をどんなに頻回(ひんかい)に投与しても、癌細胞は破壊できないことになります。

なぜなら、「細胞障害性T細胞(CTL)」が攻撃するあめには、「MHC class I(ワン)」分子に異常な抗原とともに細胞表面に出ていることが必要不可欠(ひつようふかけつ)だから・・・ということになるからですね。

 

(AIで画像を作成)

 

このように「癌細胞」は、免疫監視機構(めんえきかんしきこう)

から逃れる(のがれる)ために「MHCクラスI分子」の発現を低下させる場合があります。

これは「免疫逃避機構(めんえきとうひきこう)」と呼ばれ、「細胞障害性T細胞(CTL)」による「癌細胞」の認識と排除を妨げる(さまたげる)戦略の一つとされています。

 

この状態であっても、「ナチュラルキラー(NK)細胞」は「癌細胞」を破壊することは可能なのですね。

 

なぜなら「NK細胞」は、「MHC class I分子」の有無(うむ)に関わらず、正常な細胞ではないものを破壊できるからですね。

つまり、「癌細胞」の表面に「MHC class I分子」があろうと、なかろうとこれを破壊することが可能であるわけです。

 

また、不思議なことですが・・・「NK細胞」が分泌する「IFN-γ(インターフェロン ガンマ)などのサイトカインにより、癌細胞の

「MHCクラスI 分子」の発現が増加し、「細胞障害性T細胞(CTL)」による「癌細胞」の認識・攻撃が促進されると考えられています(参考1)

 

ならば・・・「NK細胞」のみを積極的に投与した方が良いのではないか・・・と考える方がいらっしゃっても不思議ではありませんよね。

 

実は、私も最初は、そのように考えていました。

しかしながら、実際は次のようなことが判明していました。

 

「NK細胞単独投与」では、がん細胞が多様な耐性メカニズムを発動しやすく、治療効果が制限されることが多いです。

 

この耐性克服のためには、他の免疫療法や分子標的治療との併用、NK細胞の機能強化が重要であると考えられているのですね。

 

つまり、現時点においては、癌に対する免疫細胞治療を行う際には、

 

「細胞障害性T細胞(CTL)」や「NK細胞」による単独攻撃では、

癌細胞が一方の攻撃に耐性を持っても、もう一方の細胞が排除できる可能性が高まるだけでなく、


癌細胞が獲得しやすい「免疫回避」や「耐性」を「細胞障害性T細胞(CTL)」や「NK細胞」の両者を組み合わせることで生存する癌細胞の耐性獲得を抑制し、治療効果を維持しやすくなるとされるのですね(参考2)

 

癌に対して、免疫治療を行う際に「細胞障害性T細胞(CTL)」や「NK細胞」の両者を同時投与する方法は、まさに当院オリジナルの

「JTK方式」である・・・とぶち上げたかったわけですが・・・

調べてみますと、世界の中では、あたりまえな「スタンダードな免疫細胞」の方法だったのですね笑い泣き

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは。またバイバイ

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<.ブログ後記  >5月13日

 

今回は、癌に対する「細胞免疫治療」を話題にさせていただきました。もちろん、こうした治療が誰にでも施行される時代が来るかは予想できません。
現状では、各国の研究者がそれを実現しようとして努力を続けている段階と言えますね。

現時点では・・・「癌」に対しては、手術療法・化学療法・放射線治療などを施行する「癌の3大治療」というものがあるわけですし、保険診療で行える治療であり、治療後の予後も以前に比べれば、格段(かくだん)に改善もしているわけです。

しかしながら、私の周囲を見てみますと・・・この2年間で私の友人や知り合いなど、数人が癌で命を落としています。

たまたま、運が悪かったとが、病状が進行していたということもあるかもしれませんが・・・。

そこで、頭に浮かんでくるのは、以前にブログ内で話題とさせていただいたことがある、英国のがん研究団体「キャンサー・リサーチUK」などが行った「トレイサーX」試験の結果です。

このなかでは、癌の早期発見が非常に重要だということが強調されています。

その内容を振り返ってみますと・・・「癌は常に変化・進化している。そして、癌は時にはとても攻撃的(こうげきてき)になり、免疫システムを侵略し、身体中に転移するのに適した形になる」ことを示し、癌の治療が非常に難しいと述べています。

さらに・・・「癌の進化は無限であり、「万能のがん治療薬」をすぐに開発できる可能性は低い・・・こうしたことから『癌を早期発見』することが極めて(きわめて)重要である」と結論づけているのですね
(文献3)。


もちろん、言うまでもないことですが・・・「早期発見」は、標準治療においても重要なことに変わりはありません。
 

では、「癌に対する免疫細胞治療」は、この常識を覆せる(くつがえせる)のか?・・・と疑問を持つ方も多いと思います。
 

個人的な意見ですが・・・まだ、「トレイサーX」試験で導かれた(みちびかれた)結論ほどの諦め(あきらめ)を感じる状況(じょうきょう)ではない・・・ということになるかもしれません。

その理由は、実際に「免疫細胞」を用いての治療をしている方で、お元気で過ごされている方が、何人かは、いらっしゃるから・・・ということになります。

最初はStageIVの末期の状態からの治療スタート
でしたので・・・現実的なお話には思えないかもしれませんね。

しかしながら、「免疫細胞」を用いての治療をしたら、「癌」が治った(なおった)などという簡単(かんたんな)お話ではありません。

 

それは、長い経過のうちには、度々(たびたび)「再発」を繰り返すからです。「再発」といっても細胞レベルの再発ですので、せいぜい
「腫瘍マーカー」がわずかに異常値を示す程度となります。

このような段階の癌細胞を捉えることのできる検査で代表的なものは、現時点では宮城県 仙台市にある「日本遺伝子研究所(宮城県仙台市:代表 中川原寛一先生」の「血中腫瘍細胞検査(CTC検査)」で経過を見ていく方法となります。

(最近、GCリンフォテック社の「DNAの安定性」などを見る検査なども出てますが・・・)

 

これらの検査は、癌細胞の発生した段階で、治療を開始しようという発想ですね。つまり、癌の腫瘤(しゅりゅう)が作られるまで、待つのではなく、血液中に「癌細胞」の存在を確認した時点で「免疫細胞治療」を行うわけです。

そして、血液中に癌細胞がなくなれば。治療を中止するわけですね。

では、手術ができないほど、癌が進行している時に・・・

なぜ「抗がん剤」と併用した方がよいのでしょうか?
 

これは、多くの方が疑問を持つところですね。「抗がん剤」の中には「分子標的薬」という癌の増殖を抑制する薬剤も含まれるわけですが、それらの薬剤は・・・大量の「癌細胞」を破壊したり、「癌細胞」の増殖を抑制(よくせい)できるからという理由になります。

 

癌との戦い(たたかい)は、時間との勝負ですから、大量に癌細胞を破壊できたり、増殖を抑制した方が、状況は有利となりますね。
 

ただし、「抗がん剤」の弱点(じゃくてん)は、副作用があることと「癌幹細胞(がんかんさいぼう)」を壊すことが難しいことになります。

 

一方で「免疫細胞」による治療では、前回のブログ内でも話題としましたが、癌組織の中や癌の周囲に存在する「癌関連線維芽細胞」が、癌細胞と免疫細胞の接触を妨害(ぼうがい)したり、

免疫抑制の性質を持つM2型マクロファージが免疫細胞が癌細胞を認識できないようにしてしまうことがある・・・という話題もご紹介しましたね。

つまり、「抗がん剤」に「免疫細胞」を併用するという考え方は、ほとんど、正常な細胞と見分けがつかないと言われる「癌幹細胞」を破壊(はかい)することができるという一点だけに注目しても、無意味ということはないと私は、思ったりします。

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

参考)

1)Clin.Immunol. 2017 Apr:177:76-86.  

Adoptive transfer of natural killer cells promotes the anti-tumor efficacy of T cells

Stephen R Godingら

 

2.)J Physiol . 2022 Dec;600(23):5027-5054. 

Interdependence of sequential cytotoxic T lymphocyte and natural killer cell cytotoxicity against melanoma cells

Kim S Friedmann

 

3)Nature. 2023 Apr;616(7957):534-542. 
The evolution of non-small cell lung cancer metastases in TRACERx
Maise Al Bakirら

 

        (虎ノ門ヒルズ内のOpenカフェ)

            (筆者撮影)

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 院長  

小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

医学博士, 内科医

(総合内科、リウマチ専門医)

(新潟大医学部卒)

 

  <JTKクリニック・アンチエイジング>

 

             (筆者作成)

 

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

朝から気持ちのよい青空が広がっていましたね。

 

私は、窓を大きく開けて、そよ風と鳥のさえずりを聞きながらしばらくの間、コーヒーを飲みながら、ボ〜としておりました。

ずいぶんと無駄に時間を過ごしてしまったな〜と反省した次第(しだい)です。

 

しかしながら、イギリスの銀行家、ジョン・ラボックという人物は、次のような言葉を残しています。

 

Rest is not idleness, and to lie sometimes on the grass on a summer day listening to the murmur of water, or watching the clouds float across the sky, is hardly a waste of time.

 

休息は怠惰(たいだ)ではない。夏の日に草の上で横になって

水のせせらぎを聞いたり、雲が空を横切るのを眺めることは、ほとんど時間の浪費(ろうひ)ではない

 

今日は、日曜日であることを忘れていて、夜になってからブログを書いています。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?   

 

 

                                    (AIで画像を作成)

 

さて、今回は「癌関連線維芽細胞(cancer-associated fibroblast:

CAFs)に対する治療戦略が見えてきたので、その話題にしたいと思います。

 

「癌関連線維芽細胞(CAFs)」とは、固形癌(膵臓や肝臓などの臓器に発生する癌)の周囲に産生され、癌が増殖しやすくする「腫瘍微小環境(しゅようびしょうかんきょう)」を作りだす働きをしています。

 

実際に癌の治療で「抗がん剤」による治療を行う際にも、「抗がん剤」に対する「薬剤耐性(やくざいたいせい)」を早期に誘導したり、

「抗がん剤」の効果を低下させてしまうことが報告されています。

 

また、癌に対する「免疫細胞治療」を行う際にも、「免疫細胞」の活性を低下させてしまったり、癌組織自体が「免疫細胞」に認識されなくするような作用があることが報告されているわけです。

 

上記のようなことから、「癌関連線維芽細胞(CAFs)」の破壊することが癌治療の「有効性」高めると考えられてきたのですね。

 

その理由は、「癌関連線維芽細胞(CAFs)」が「腫瘍微小環境」において、「癌細胞」が生存し、増殖するために、以下のような多くの役割を果たしているからと考えられています。

 

1)細胞外マトリックスの再構成と腫瘍の固さの増加により、「癌細胞」の成長と転移を促進する

 

2)成長因子やサイトカインの分泌を通じて、「癌細胞」の増殖と生存をサポートする

 

3)免疫抑制性の微小環境を形成し、「抗腫瘍免疫応答」を妨げる

 

4)「薬物耐性(やくざいたいせい)を発達させ、化学療法や標的治療の効果を減少させる

 

といった具合です。

 

つまり、「癌の治療」を標準治療のひとつである「抗がん剤」で行う際でも「免疫細胞治療」を用いるとしても「癌関連線維芽細胞(CAFs)」は、立ちはだかる壁になっていたわけですね。

 

(AIで画像を作成)

 

癌に対する「免疫細胞治療」は、「抗がん剤」では破壊することのできない「癌幹細胞(がんかんさいぼう)を破壊できるメリットはあるわけですが・・・

 

「癌関連線維芽細胞(CAFs)」が存在しますと、「免疫細胞」が癌細胞に接触(せっしょく)することが困難となったり、「免疫細胞」の活性が低下してしまうことも報告されています。

 

こうした病態は、一般的に「難治性」と考えられる「膵臓癌」で多く認められるのですが、他にも乳癌、肺癌、大腸癌、肺癌、前立腺癌、胃癌、卵巣癌、幹細胞癌、頭頸部癌において、「癌関連線維芽細胞(CAFs)」は、治療効果を低下させる主要な因子と考えられているわけですね。

 

私自身も、ず〜〜と、「癌関連線維芽細胞(CAFs)」を破壊する方法がみつからなければ・・・治療効果が限定的なものになる・・・と最近は、少し焦り(あせり)を感じていたわけです。

 

JTKクリニックでは、「GCリンフォッテック」社のご協力をいただき、「癌の患者」さんに対して、抗がん剤治療と併用する形で、免疫細胞による治療を行なっています。

 

この「免疫細胞」は、当院独自の方法でありまして、自己血由来の

「NK細胞」と「CTL(細胞傷害性T細胞)」を同時に投与するものとなります。

この方法は、癌細胞の破壊効率を高める可能性があると考えられるもので、確かに一定の効果はある結果となっています。

 

その詳細なメカニズムを挙げれば、それは効果がありそうだね・・・とご理解いただけると思いますが・・・これは、長くなりますので、またの機会にしたいと思います。

 

「癌関連線維芽細胞(CAFs)」に話を戻しますと・・・これまでに

経口糖尿病薬「メトホルミン」は、「癌線維芽細胞(CAFs)」に対して有効な作用を示すことが、複数の研究で報告されています。

 

「メトホルミン」は、「癌線維芽細胞(CAFs)」の活性化や炎症性分泌、腫瘍細胞との相互作用を抑制し、腫瘍の進行や治療抵抗性を低減する効果が期待されているのだそうです。

 

少し詳しく見てみますと・・・

 

1.炎症性サイトカインの抑制

 

「メトホルミン」は、「癌線維芽細胞(CAFs)」が、分泌するIL-6やTGF-βなどの炎症性サイトカインの発現を抑制し、腫瘍細胞の化学療法耐性や増殖促進を防ぎます(参考1.2.3)。

 

また、「メトホルミン」は、腫瘍内の変異してない細胞の表現型を調節することで、癌の進行を抑制する可能性も示されています(参考4)

 

さらに「メトホルミン」が癌組織内の癌関連線維芽細胞(CAF)を含む微小環境で、マクロファージを「M2型」から「M1型」に変換する作用について、複数の論文が報告しています。

 

このことは、「M2型」マクロファージの減少により、腫瘍免疫抑制環境が改善され、「細胞障害性T細胞(CTL)の腫瘍内浸潤が増加し、抗腫瘍免疫が強化されることにつながることが確認されています(参考5,6)。

 

少し理解しにくいかもしれませんが、通常の「癌線維芽細胞(CAFs)」が多くみられる固形癌では、その組織内にあるマクロファージは「M2型」となっている場合が多いとされています。

 

「M2型」マクロファージの役割は、「免疫抑制」の傾向となるため、

免疫細胞を投与したとしても、免疫細胞が「癌組織」や「癌細胞」を

認識できないという現象が生じるとされていたのですね。

 

「メトホルミン」は、マクロファージは「M2型」から「M1型」に変え、免疫細胞が「癌組織」や「癌細胞」を認識できるようにするという働きもあるというわけです(参考5,6)

 

経口糖尿病薬「メトホルミン」は、サーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を活性化させることでも知られるユニークな薬剤でして、

「抗がん剤」で行う際でも「免疫細胞治療」を用いるとしても、大きな壁となる「癌関連線維芽細胞(CAFs)」の問題をクリアできることが、ただの偶然とは思えないのは、私だけでしょうか?

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

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<ブログ後記>5月6日

 

大型連休の最終日は、残念ながら雨の降るお天気となってしまいましたね。

今回は「癌関連線維芽細胞( CAF)」のお話をさせていただきました。

 

「癌関連線維芽細胞( CAF)」と通常の皮膚真皮層にある「線維芽細胞」には、いくつかの重要な違いがあります。

 

 

   通常の「線維芽細胞」は、主に組織の恒常性維持(こうじょうせい)の維持(いじ)に関わりますが、「癌関連線維芽細胞( CAF)」は、通常の「線維芽細胞」と同じものが、「腫瘍微小環境(TME)」でのサイトカインや成長因子によって活性化されています。

 

活性化されていることから、「癌関連線維芽細胞( CAFs)」の遺伝子発現プロファイルも変化していまして、α-SMA(α-平滑筋アクチン)、FAP(線維芽細胞活性化タンパク質)、FSP-1(線維芽細胞特異的タンパク質-1)などの活性化マーカーを高発現しています。

 

また、「癌関連線維芽細胞( CAFs)」では、通常の「線維芽細胞」と比べて、より多くの「細胞外マトリックス(ECM)」タンパク質や、VEGF、HGF、IL-6などの成長因子やサイトカインを分泌していることが知られています。

 

これらのサイトカインは、癌の進行や転移を促進すると考えられています。

 

代謝についても、「癌関連線維芽細胞( CAF)」、癌細胞と同様に「解糖系」という部分が亢進(こうしん)しています。

 

これにより、「乳酸(にゅうさん)などの代謝産物を産生します。

これはがん細胞の増殖に有利な微小環境を形成すると考えられているのですね。

 

「癌関連線維芽細胞( CAF)」の治療抵抗性(ちりょうていこうせい)」への関与ですが・・・

 

「癌関連線維芽細胞( CAF)」は、化学療法や放射線療法に対する癌細胞の抵抗性を高める因子を分泌すると考えられています。

 

さらに「癌関連線維芽細胞( CAF)」は、「免疫抑制性サイトカイン」を分泌し、各種の「腫瘍免疫応答」を抑制することで、癌細胞が免疫監視(めんえきかんし)から逃れる(のがれる)のを助けているのですね。

 

これらのことより、「免疫細胞」を用いた治療の際ばかりでなく、

「標準治療」の抗がん剤で癌を治療する際にも「癌関連線維芽細胞(CAF)」は、治療の大きなネックとなるわけですね。

 

それに加えて、本文内でもご紹介しましたが、「癌関連線維芽細胞( CAF)」が増殖する組織では、「マクロファージ」は、M2型に偏る(かたよる)傾向があるとされています。

 

このメカニズムについては、以下のようなものになります。

 

「腫瘍微小環境(TME)」では、マクロファージは主に2つの表現型(M1型とM2型)に分化することが知られています。

 

そして、「癌関連線維芽細胞( CAFs)」が多く存在する腫瘍微小環境では、マクロファージは、より頻繁にM2型に分極化することが分かっています。

 

      (左がマクロファージ M2の多い状態で、免疫細胞が癌を認識

  できない。右がマクロファージ M1が多くなり、免疫細胞が

  癌を認識しやすくなる)

 

 

これは以下の理由によります。

 

「癌関連線維芽細胞(CAF)」は IL-6、IL-10、TGF-βなどの免疫抑制性サイトカインを分泌し、マクロファージのM2型への分化を促進します.

「M2型マクロファージ」は、抗炎症性、免疫抑制の性質を持つことで、腫瘍促進的な特性を持ち、がんの進行を助ける環境を作り出します。

 

つまり、これらの「癌関連線維芽細胞(CAF)」と「M2マクロファージ」は、癌の進行において重要な役割を果たします。

 

そして、実際に「癌関連線維芽細胞(CAF)」と「M2マクロファージ」の両方が腫瘍の成長、血管新生、浸潤、転移を促進する因子を産生します。

 

一方、「メトホルミン」は2型糖尿病の治療に広く使用されるビグアナイド系の経口血糖降下薬です。

特徴としては、インスリン抵抗性の改善や肥満を伴う糖尿病患者に特に有効であるとされています。

また、低血糖のリスクが比較的低いことや心血管系疾患リスクの低減効果が報告されてます。

 

その作用機序として、

  • 肝臓での糖新生を抑制
  • 末梢組織(特に筋肉)でのインスリン感受性を改善
  • 腸からのブドウ糖吸収を抑制

などが知られています。

 

これらの作用に加えて、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を活性化し、NAD+合成酵素NAMPTの発現を上昇させることで、

細胞内の「NAD+」のレベルを増加させます。

 

「NAD+」は、皆さまもご存知のように・・・

「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」の基質であり、NAD+の増加は「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」の活性化につながるとされています。

 

「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」は、転写因子の脱アセチル化を介して多くの細胞機能に関与し、代謝制御やストレス応答などの生理作用を持ちます。

 

余談になりますが・・・動物モデルでは、「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」の活性化により、糖尿病や心血管系疾患、神経変性疾患などの加齢関連疾患の発症を抑制する可能性が示されています。

 

つまり、「メトホルミン」は。AMPK経路を活性化することでの「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」の活性に高め、その結果として

代謝改善だけでなく、老化関連疾患の予防や寿命延長にも関与している可能性があると考えられています。

 

 

「サーチュイン1遺伝子(SIRT1)」の活性化というならば、「NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)」の投与でもよいのではないか?・・・と考える方もいらっしゃると思います。

 

確かに「NMN」は、 サーチュイン1遺伝子を活性化するとともにATPを産生します。

このATPは、免疫細胞の活性を高め、癌への攻撃能力を高めそうですよね。

しかし、実際には、そうはならないようです。

癌細胞にもATP.が供給され、癌細胞の増殖能や変異能、そして、転移能を高めてしまう可能性も指摘されています。

実は、この問題は、まだ結論が出ていません。

 

それと比較し、「メトホルミン」は「癌関連線維芽細胞(CAF)」の

活性や腫瘍促進作用を抑制し、腫瘍微小環境の改善や治療効果の向上に寄与することが示唆されています。

 

「癌関連線維芽細胞(CAF)」を標的とした新たな治療戦略の一つとして、「メトホルミン」の活用が期待されているわけですね。

 

実際に「メトホルミン」をシスプラチンなどの抗癌剤や放射線治療と併用することで、「癌関連線維芽細胞(CAF)」に起因(きいん)する治療抵抗性や腫瘍促進作用を抑制し、治療効果を高める可能性があると報告されています(参考7.)。

 

また、癌細胞の多くが「DNAの守護神」と呼ばれるp53遺伝子の変異が起きており、正常に機能しなくなっている場合が多いのですね。これにより、癌の増殖に歯止めがかからなくなっているわけです。

 

 

「メトホルミン」は、癌細胞にp53遺伝子に異常があっても、この癌細胞の増殖を抑制し、癌細胞にアポトーシスを起こさせることも報告されています(参考8)

 

また、抗腫瘍免疫を刺激することは、癌を抑制するための魅力的なアイデアであると報告する論文もあります(参考9)

 

このなかでは、以下のようなことが述べられています。

 

「腫瘍微小環境(TME)」における主要な抗腫瘍免疫細胞は、ナチュラルキラー細胞(NK)と同様にCD4+およびCD8+T細胞である。 

 

これらの細胞とは対照的に、制御性T細胞(Tregs)、骨髄由来抑制細胞(MDSCs)、がん関連線維芽細胞(CAFs)、腫瘍関連マクロファージ(TAMs)は、いくつかの分子を放出し、抗腫瘍免疫細胞を抑制し、がん細胞の浸潤と増殖を刺激する。 

 

抗糖尿病薬として知られる「メトホルミン」は、「腫瘍微小環境(TME)」」の抗腫瘍免疫細胞と原腫瘍免疫細胞の両方を調節することができる。 

 

それは、「メトホルミン」は、「CD8 + Tリンパ球(CTL)」と「NK細胞」の増殖を誘導する能力がある。 

 

一方、「メトホルミン」はTAMs、CAFs、Tregsへの分極を抑制する。 「メトホルミン」はまた、免疫系細胞の抗腫瘍活性を刺激する一方で、癌細胞と免疫抑制細胞の連絡を遮断する形で、癌治療を有利にする可能性がある。

 

 

「腫瘍微小環境(TME)」の相互作用と分泌物は、腫瘍の血管新生と転移の進行において中心的な役割を果たしている。 

 

癌の進行を抑制するためには「腫瘍微小環境(TME)」内の相互作用を抗腫瘍免疫に有利なように調節する必要がある。 抗腫瘍免疫細胞、特に「CD8 + T細胞」と「NK細胞」の増殖と活性を高める必要がある。 

加えて、Treg、ATM、CAF、MDSCの免疫抑制作用を緩和する必要がある。 

なぜなら、免疫抑制細胞とがん細胞との相互作用は、免疫抑制サイトカインやその他の様々な分子や発生因子の放出を増加させ、遊走、血管新生、転移につながるからである。

 

「メトホルミン」投与後のCD8 + T細胞におけるAMPK発現は、免疫チェックポイントの抑制とIFN-γの放出において重要な役割を果たしている。

「 メトホルミン」は、がん細胞におけるMHC-1分子の発現を調節し、「NK細胞」の抗腫瘍作用を補助することができる。 

 

メトホルミンはTAMs、CAFs、Tregs、MDSCsの免疫抑制作用を抑制できるという新たな証拠が示されている。 これらの細胞は、IL-10、TGF-β、VEGF、HIF-1、PD-L1、およびCTLやNK細胞の活性を減弱させる他のいくつかの分子の供給源である。 

 

メトホルミンはIL-10、TGF-β、その他のサイトカインTh2の放出を阻害し、がん細胞や免疫抑制細胞の増殖を抑える。 

 

これらの細胞の抑制は、EMT、血管新生、がん細胞の遊走の減少とも関連している。 さらに、成長因子の阻害は、がん細胞のアポトーシスを誘導しやすくする。

 

「メトホルミン」のこのような特性は、乳癌、神経膠芽腫、膵臓癌のような免疫抑制細胞の多い癌に有用であると考えられる(文献6)

 

 

・・と論文内では、述べられています。羅列(られつ)となってしまったわけですが・・・「メトホルミン」の作用が、「癌関連線維芽細胞(CAF)」や「腫瘍微小環境(TME)」を変化させ、癌組織の持つ強固

な防御壁をどのようなメカニズムで破壊していくかが述べられています。

 

 

もちろん、今後も検証を続けていく必要があるとは、述べられているわけですが・・・ね。

 

そして、「メトホルミン」は糖尿病薬であり、最も注意すべきことは、「低血糖」の状態になってしまうことですね。

 

私自身は「総合内科医」として、糖尿病の治療をする際には必ず「メトホルミン」を含めるようにしています。

私の大好物である「サーチュイン遺伝子」を活性化しますのでね。

使いやすいお薬ではありますが、「低血糖」にならないわけではありません。

 

また、「メトホルミン」を投与し始めると、「CD8 + T細胞(CTL)」と「NK細胞」の増殖と活性を高める反面(はんめん)、化学療法や放射線治療後には、

骨髄抑制(こつずいよくせい)状態にあるために、これたの細胞が枯渇(こかつ)する傾向になり、効果が発揮(はっき)できない可能性がある・・・と論文の中では、述べられています。

 

としますと・・・JTKクリニックが行なっている自己血由来の「CD8 + T細胞(CTL)」と「NK細胞」を培養して、同時に投与する方法は、

癌に対する免疫治療というよりは、枯渇(こかつ)した細胞をせっせと補充(ほじゅう)する治療になってしまうのかもしれません。

 

癌の「細胞免疫治療」というと・・・インチキだ、ペテン師だ、サギ師だ・・・と言われることが多いわけですが・・・

 

「メトホルミン」を併用して、仮に標準治療の「抗がん剤治療」

により、「癌」は縮小して、治療はうまくいっても・・・

 

徐々に「CD8 + T細胞(CTL)」と「NK細胞」などの免疫細胞が減っていってしまい、結局は、また「癌」が増大して、癌を征服(せいふく)できない結末になるのだとすれば・・・

 

抗がん剤の投与と「NK細胞」と「CD8 + T細胞(CTL)」を培養して投与していく方法を同時に行う方法は、科学的に考えて「矛盾(むじゅん)しているとは言えないんじゃ〜ないかな〜」なんて、思ったりもします。

 

なんだか、連休明けに提出する宿題のレポートのようになってしまいましたね。

 

きっと、いつまでも「癌関連線維芽細胞」の問題は、クリアできないだろうと思っておりましたので、この問題を解決する糸口が見えてきたような気がしています。

 

もちろん、癌は早期発見することが重要なのですが・・・ね。

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

(参考)

1) Mol Cancer Ther. 2018 Jun;17(6):1291-1302.

 Metformin Suppresses Tumor Progression by Inactivating Stromal Fibroblasts in Ovarian Cancer

Sen Xuら

 

2)FASEB J. 2020 Aug;34(8):10860-10870. 

Metformin suppresses HIF-1α expression in cancer-associated fibroblasts to prevent tumor-stromal cross talk in breast cancer

Shan Shaoら

 

3)Oncol Res. 2024 Feb 6;32(3):477-487.

The anti-neoplastic effects of metformin modulate the acquired phenotype of fibroblast cells in the breast cancer-normal fibroblast co-culture system 

Samanneh Mostafaviら

 

4)Semin Cell Dev Biol. 2020 Feb:98:90-97. 

The multifaceted effects of metformin on tumor microenvironment

Ivana Kurelacら

 

5)Oncotarget. 2017 Mar 28;8(13):20706-20718. 

Metformin-treated cancer cells modulate macrophage polarization through AMPK-NF-κB signaling 

Chi-Fu Chiangら

 

6)Int Immunol. 2019 Mar 28;31(4):187-198. 

Metformin induces CD11b+-cell-mediated growth inhibition of an osteosarcoma: implications for metabolic reprogramming of myeloid cells and anti-tumor effects

Takenori Ueharaら

 

7)Food Chem Toxicol. 2017 Aug;106(Pt A):260-272. 

Metformin and caffeic acid regulate metabolic reprogramming in human cervical carcinoma SiHa/HTB-35 cells and augment anticancer activity of Cisplatin via cell cycle regulation

Malgorzata Tyszka-Czocharaら

 

8) CancerRes2007;67:(14).July15,2007

Systemic treatment with the antidiabetic drug metformin selectively impairs p53-deficient tumor cell growth

Monica Buzzai ら

 

9) J Cell Commun Signal. 2021 Oct.5;16(3):333–348. 

Targeting of the tumor immune microenvironment by metformin

Zihong Wu ら

(日比谷公園内の噴水)

(筆者撮影)

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 理事長、院長  

小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

医学博士, 内科医

(総合内科、リウマチ専門医)

(新潟大医学部卒)

 

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◯ ダイエット漢方製剤は、オンライン診療でも可能です。

◯ 線維筋痛症に対するノイロトロピン等の点滴療法、トリガーポイント注射を行なっております。(セカンドオピニオン診療も可)

 

○自分の皮下脂肪から組織を採取し、「間葉系幹細胞」を培養して、自分自身の組織内に投与する「幹細胞治療」を開始しました。

 

 

 

 

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〒102-0083

東京都千代田区麹町4-1-5麴町志村ビル2階

電話 03-6261-6386

Mail:info@jtkclinic.com

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

大型連休が始まろうとしていますね。もう始まっている・・・という方も多いのかもしれませんね。

 

そういえば・・・最近は「GW(ゴールデンウィーク)」とは、あまり言われないな〜と考えていたのですが・・・

 

どうやら、「GW(ゴールデンウィーク)」という言葉は、

日本では2つの会社がこの言葉を商標として登録しているのだそうです。

一部のメディアが、4月末から5月初旬にかけての連休のことを「GW(ゴールデンウィーク)」ではなく、「大型連休」と呼ぶのは、できるだけ、企業の「商標」は使わない(一般名詞に置き換える)というポリシーを貫いて(つらぬいて)いるから・・・という理由のようです。

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?   

 

image

                                          (AIで画像を作成)

 

今回は・・・「ミトコンドリア」についての話題にしてみたいと思います。

 

「ミトコンドリア」は、生命活動に必要な「ATP(アデノシン三リン酸)」という細胞のエネルギー源を産生(さんせい)する重要な器官として知られていますね。

 

そして、この「ミトコンドリア」の「機能不全(きのうふぜん)」は様々な疾患の発症やヒトの「老化」に関連していると考えられています。

 

この「ミトコンドリア」は、約20億年前、「好気性細菌(こうきせいきん)」が、真核細胞に取り込まれて共生したと考えられているのですね(共生説)。

 

このため・・・「ミトコンドリア」は、ヒトの細胞とは独立した・・・独自のDNAと分裂機構を保持していることが知られています。また、「ミトコンドリア」のDNAは、母親から子に受け継がれる

性質を持つ(母系遺伝)であることも、以前のブログ内でお話をしたかと思います。

 

「ミトコンドリア」は、生命活動に必要なエネルギーを効率的に生産するという話題を先に挙げた(あげた)わけですが・・・このエネルギー産生ができなくなっていく理由も知られています。

 

「ミトコンドリア」が、エネルギー産生機能を失う主な理由は、遺伝的要因、加齢、酸化ストレス、電子伝達系の異常、カルシウム調節の障害、環境ストレス、そしてミトコンドリアの品質管理の低下などが挙げられます。

 

これらの要因が複合的に作用し、「ミトコンドリア」の「ATP」産生能力が低下すると考えられているのですね、

 

(AIで画像を作成)

 

ところで、私たちヒトは、知らず知らずのうちに

この「ミトコンドリア」の機能を低下させてしまう原因を作ってはいないか?・・・という疑問が出てきます。

 

「ミトコンドリア」は、ATPというエネルギー産生をすると同時に

「活性酸素種(ROS)」を産生し、「ミトコンドリア」自身のDNAに

傷害する・・・という皮肉(ひにく)な運命にあるわけですね。

 

だから仕方がない・・・と考えがちですが、実はヒトの都合で「ミトコンドリア」の「機能」不全を起こしてしまうことがあるのですね。

 

それが、ズバリ・・・「肥満」、とくに「内臓脂肪型肥満」ということになるわけです。もちろん、「皮下脂肪型肥満」なら大丈夫か? ・・・というと、そうではなく、「内臓脂肪型肥満」よりはマシというぐらいのことになります。

 

 

実際にに次のようなことが報告されています。

 

「肥満」や「過栄養」によって、「内臓脂肪型肥満」の状態になりますと・・・内臓脂肪組織では「ミトコンドリア」の形態異常や機能障害が進行し、代謝の柔軟性が失われることが知られています。

 

また、「内臓脂肪型肥満」の方の「内臓脂肪」では、ミトコンドリアのエネルギー産生能が顕著(けんちょ)に低下することが知られ、特に「脂肪肝」や「インスリン抵抗性」のある肥満者で顕著であると報告されています(参考1)。

 

また、「内臓脂肪型肥満」の方では、「ミトコンドリアの生合成」や酸化的リン酸化都いう「エネルギー産生経路」に関わる遺伝子やタンパク質の発現も減少することも報告されています(参考2)。

 

「内臓脂肪型肥満」において、「ミトコンドリア」機能の低下が起こりやすいのは、蓄積された「内臓脂肪」が全身に対して様々な悪影響を及ぼすためと考えられているようです。

 

その詳細なメカニズムは、その対処法(たいしょほう)と併せて、後日の話題にしたいと思います。

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

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<ブログ後記>4月29日

 

今回は、「ミトコンドリア」について、お話をさせていただきました。「ミトコンドリア」の作り出すエネルギー「ATP」がなければ、ヒトの臓器も機能せず、「免疫力」を維持するなどは、夢のまた、夢ということになっていたのではないか・・・なんて、思います。


実際に・・・「ミトコンドリア」のDNAや細胞の核にあるDNAの変異は、「ミトコンドリア」の構造や機能に直接的な障害をもたらし、「ATP」産生の低下を引き起こします。

 

これらの異常は、単一臓器から全身にわたる多様な症状を引き起こしたり、心臓疾患の発症や老化に伴う「動脈硬化」を進展することがあると考えられています(参考3,4)。

 

その反対に・・・老化した細胞のミトコンドリアは、酸素消費効率が低く、ROS生成量が多く、細胞の損傷を悪化させるという報告もあります。(参考5)

 

上記に例を挙げたように・・・老化した細胞の「ミトコンドリア」は、酸素消費効率の低下、活性酸素種(ROS)の生成量の増加、ATP生成量の減少という特徴を示し、これらが細胞損傷や老化現象の進行に大きく関与しています。

 

このために「ミトコンドリア」の機能の維持や「活性酸素種(ROS)」は、老化や関連疾患の予防・治療において

重要なターゲットになっているわけですね。

 

では、この「ミトコンドリア」の障害などを補う(おぎなう)ために

どのような手法(しゅほう)を選択(せんたく)することが可能になる、または、研究されているのでしょうか?

 

最も興味深いのが「ミトコンドリア」の移植ということになります

 

ある文献によれば、近年、「ミトコンドリア」の機能不全を標的とした戦略が次々と開発され、臨床試験へと移行しています。損傷したミトコンドリアを健康なミトコンドリアで補充または置換するといった高度な介入は、様々な疾患の前臨床試験において有望な結果を示していると述べられています(参考6)。

 

また、「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド )」の前駆体(ぜんくたい)」であるNMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)や「コエンザイムQ10」などのサプリメントは、酸化ストレスを軽減し、加齢に伴うミトコンドリアの衰退を改善することができるのではないかと考えられているようです(参考7.).

 

もちろん、有酸素運動や筋力トレーニングを含む「定期的な運動」は、「ミトコンドリア」のバイオジェネシス(新生)を刺激し、細胞内のミトコンドリアの数や質を向上させることが示されています。

 

これにより、エネルギー産生効率が向上し、細胞の健康が促進されます。

一方、「カロリー制限」は、オートファジー(細胞内の不要なタンパク質や損傷したオルガネラを分解・再利用する過程)を活性化することが知られています。これにより、損傷したミトコンドリアが除去され、健全なミトコンドリアの割合が増加します。

 

この両方のプロセスは、細胞のエネルギー代謝を最適化し、老化関連疾患のリスクを減少させる可能性があるのだそうです。

 

残念ながら、「内臓脂肪型肥満」がありますと「ミトコンドリア」の

再生を期待できない・・・と考える研究者も多いようです。

 

 

今回も最後までお付き合いいただきまして

誠にありがとうございましたお願い

 

(参考)

1)Biochem Soc Trans. 2023 Apr 26;51(2):735-745. 

Mitochondrial DNA as inflammatory DAMP: a warning of an aging immune system?

Giada Zaniniら

 

2)Diabetes. 2015 Sep;64(9):3135-45. 

Impaired Mitochondrial Biogenesis in Adipose Tissue in Acquired Obesity

Sini Heinomenら

 

3)Multat Res. 1992 Sep;275(3-6):169-80. 

Association of mitochondrial DNA damage with aging and coronary atherosclerotic heart disease

M Carral-Debrinskiら

 

4) Int J Mor Sci. 2015 Jul 13;16(7):15918-53. Yuliya Mikhes

Mitochondrial Oxidative Stress, Mitochondrial DNA Damage and Their Role in Age-Related Vascular Dysfunction

Yuliya Mikhes

 

5)Int. J Mol Sci.2023 Jun 24;24(13):10591.  

Aging Triggers Mitochondrial Dysfunction in Mice

Frederico Luis Lima Rosa

 

6)Signal Transduct Target Ther. 2024 May 15;9(1):124.

Mitochondrial dysfunction: mechanisms and advances in therapy

Yao Zongら

 

7)Mol Neurobiol. 2024 Sep 4. 

The Potential of Mitochondrial Therapeutics in the Treatment of Oxidative Stress and Inflammation in Aging

Jitendra Kumar Sinhaら

 

 

(新緑の中の東京タワー)

(筆者撮影)

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 理事長、院長  

小笠原  均  (Hitoshi Ogasawara)   

医学博士, 内科医

(総合内科、リウマチ専門医)

(新潟大医学部卒)

 

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