大阪北部地震と其れに伴う京都の文化財の破損の事 | Kunstmarkt von Heinrich Gustav  

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ドイツの首都Berlin、Brandenburg州及び比叡山延暦寺、徳島県鳴門市の公認の芸術家(画家) Heinrich Gustav(奥山実秋)の書き記した論文、随筆、格言集。

昨日18日(7時58分頃)の大阪北部を震源とする地震は大阪府で震度6弱を記録し、近隣の府県でも震度5ないしは4までに及び、大阪府で死者5人、関西地方で400人以上が負傷、住宅8000棟以上が破損する被害が出ている。
先ずは犠牲者には御悔みを、被害者の方々には御見舞を申したい。
又、道路、線路、等の交通網や水道管、ガス管等のエネルギー設備等にも障害が及び、社会生活にも支障をきたしている様子である。
語弊のある言い方ではあるが、最大震度が6にまで達していた割には被害は予想より遥かにに少なかったのではなかろうか。
今回の犠牲者の死因はいずれも家具等の大重量の物の下敷きになっている事である。
大地震の折、此の様な被害に遭わない為には、最初から寝床のすぐ近くに大重量の家具等を設置しない様にする事が安全対策であると改めて思えた。
大阪の隣の京都でも震度5ないしは4までに及んでいたので、「京都びいき」の余にとっては気になったので、京都新聞のホームページを閲覧すると、以下の事が報道されていた。

京都府教育委員会と京都市の両文化財保護課によると、18日時点で国宝や重要文化財の地震被害では少なくとも13件となった。
大山崎町では、妙喜庵内の千利休ゆかりの茶室待庵(たいあん・国宝)で壁3カ所に最大約2メートルの亀裂が見つかったほか、書院(重文)の欄間が一部破損した。
戦前のモダン住宅「聴竹居(ちょうちくきょ)」でも母屋・茶室(いずれも重文)の窓ガラスや土壁に被害があった。
府南部では、国宝の海住山寺五重塔(木津川市)の相輪の一部が壊れた。
万福寺(宇治市)の大雄宝殿など重文建造物3件で壁や瓦が破損。


石清水八幡宮(八幡市)によると、本殿前や表参道沿いの石灯籠11基が全半壊した他、32基は頭部の擬宝珠(ぎぼし)が落下した。

京都市内では泉涌寺(東山区)の唐門や台所門で瓦が破損した。
西本願寺(下京区)では伝道院(重文)の天井、塀の瓦などが破損し、重文の旧武徳殿(左京区)で外壁がひび割れた。


三十三間堂(東山区)で木造千手観音立像(重文)の装飾品の一部が落下した。


そして大覚寺宸殿・客殿(右京区)にも被害が出ている。
府教委文化財保護課は「被害の全容をつかみ切れていない可能性があり、余震による被害拡大もあり得る」としている。

更に滋賀県大津市でも震度4であったが、大きな被害の報告は今の処は無い様だが、何せ我ら天台宗・総本山の所在地だけに気になる故、余は毎年謁見させて頂いて、定期的に御便りさせて頂いている大僧正・小林隆彰猊下に早速御便りをお送りして来た処である。
其の後、比叡山坂本の滋賀院門跡に電話して問い合わせた処、幸い比叡山にも坂本にも全く異常無しと言う事であったので安心している。
更に大阪市内に住む余の友人にも安否を気遣い電話してみると、「激しゅう揺れましたけど、大丈夫です。」と言ってくれたので此れ又安心している。

追伸:
23日午後11時8分頃、大阪府北部、及び京都市伏見区、等で震度3を観測する地震があった。地震の規模はマグニチュード(M)4.0と推定される。
流石に18日にあの様な大きな地震があっただけに、大阪、京都府民の方々には精神的に不安を感じるのも無理はない。
とにかく二次災害が出ない事、被災地の迅速な復旧を望むばかりである!
更に26日には午後5時頃、島根県東部を震源に震度4、午後7時46分頃、千葉県北東部を震源に震度4、午後8時03分頃、岩手県沖を震源に震度4と異なる離れた地方で地震が3度も立て続けに起きている。
地震調査研究推進本部・地震調査委員会は、2011年3月11日の「東北地方太平洋沖地震」(M9.0)の発生を受けて指摘された「確率論的地震動予測地図」の各課題の内、特に大規模・低頻度の地震を考慮する為の検討等に重点的に取り組み、其の成果を纏めて、2014年12月以来毎年「全国地震動予測地図」を公表している。
今年2018年版の其の内容では、昨年よりも全国的に、特に日本の工業地帯が集中する太平洋側の地震の発生率が著しく高まっている事が懸念される。
余は地震研究の専門家ではない故に確かな事は予測出来ないが、これ等の事例が大地震の前兆である可能性も無きにしも非ずと考えられるので、起こり得る非常事態の為に前以ての備えや対策は必要ではないかと思えるのである。

12月の追伸:
総務省消防庁の11月6日時点のまとめでは、大阪北部地震の人的被害は死者が大阪府で6人、重傷が4府県で28人、軽傷が7府県で415人。住宅被害は大阪、京都、奈良、兵庫の4府県で都市部を中心に計5万8322棟に上った。
7月の西日本豪雨の5万2033棟、9月の台風21号の5万869棟、北海道地震の1万368棟、台風24号の5744棟を上回り、住宅被害では今年の災害で最多だった。

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