パスカル・オビスポの、フランス・ギャルへのオマージュ的なアルバムの続編を入手しました。
オビスポは1997年、ミシェル・ベルジェ失って歌手引退を宣言していたフランス・ギャルに歌ってもらうために、曲を書きました。
しかしギャルは「ベルジェに似ているけどベルジェではない」と申し入れを断りました。
2018年にギャルが亡くなったのを受け、2021年に、そのとき作った曲を"France"と題してオビスポ自らが歌ったアルバムを発表しました。
今回買ったのは、そのアルバムの続編です。
2枚組で、1枚は2021年のアルバムと同じ内容、もう1枚はフランス・ギャルの代表曲をオビスポが歌ったものです。
1枚目はジャケットごとビニルパッケージに入って店舗に並んでいる状態で、2枚目は紙ジャケに入った状態で、2枚まとめて厚紙ジャケに入れられてもう一度ビニルでパッケージしてあるという、まさかの荷姿にちょっと驚きました。
私は1枚目(オビスポがギャルのために作った曲集)は持っていましたが、一度聴いただけでお蔵入りになっていました。
ベルジェやギャルに関する背景を知らずに、オビスポのアルバムとして聴けば、そんなに悪くはないと思います。
しかし背景を知って聴くと、どこか中途半端な印象でした。
「中途半端」というのは、ベルジェに曲調を似せているのですが、オビスポ節が抜け切ってないということです。
もう一つ、全般的に曲調が単調に感じました。「これは!」という曲がなく、なんとなく一枚聴き終わっていたという感じです。
変にベルジェを意識せずにオビスポ節全開でいった方が良かったのではないか?と思いました。
(オビスポの曲とギャルの歌が合うかどうかは別として)
さて、2枚目(ギャルの代表曲をオビスポが歌ったもの)を聴いての第一印象は、「これ、フランス国内での評判はどうだったかな?」でした。
オビスポもフランス・ギャルには思い入れがあったのでしょう。亡くなってしまったことが残念で仕方なかったのだと思います。
でも、そんなに無理して歌わなくても...といったところでしょうか。
パンチの効いた歌を歌うフランス・ギャルと、比較的抑揚が小さい歌い方(声質)のオビスポとの違いなのかもしれませんね。
でもよく考えると、すごい企画ですね。フランス・ギャル、ミシェル・ベルジェ、パスカル・オビスポ それぞれの大ファンの方にとっては、重要なコレクションの一枚になるかもしれません。
Apple MusicやYoutubeで全曲聴けます。