次世代へ 〜 《フランス・ギャル物語⑨》 | ホブのブログ

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ノンジャンルで、好きな音楽のことを気ままに書き綴ります。
インストゥルメンタルやヨーロッパのポピュラー音楽が中心になりそう。

 

ユトリロさんのブログにあるように、フランス・ギャルは2018年1月7日、癌のために70年の生涯を閉じました。

 

 

 

時は2007年に遡ります。

ベルジェの死後15周年に際し、フランス・ギャルは彼へのオマージュとなるイベントを企画しました。彼女がそのイベントのゲストとして招いたのは、最後のステージで共演したジョニー・アリディでした。

これはその時の動画です。

 

アリディとの感動的な再会の後、二人は過去の映像を見始めます。

2分頃から、ベルジェ作の"Diego,libre dans sa tête"を、ギャル、ベルジェ、アリディそれぞれがコンサートで歌っている映像が流れます。

 

「フランスのプレスリー」と呼ばれ、ギンギンのロックン・ロールを歌うやんちゃなイメージのアリディが、在りし日のベルジェが歌う姿を見つめる目が印象的です。

 

この曲については、daniel-bさんが訳詞付きで詳しく解説されています。

 

 

 

2015年、フランス・ギャルは、一旦治癒した癌が再発しました。

 

2017年12月5日、盟友ジョニー・アリディが肺癌のため死去し、12月9日に国葬級の葬儀が行われましたが、ギャルは参列できず、12月19日には集中治療室に入院しました。

そして、年が明けた1月7日、息を引き取りました。

 

 

 

 

 

フランス・ギャルが亡くなった2018年、オーディション番組"The Voice"で、2001年生まれのマエル(Maëlle)という少女が史上最年少の17歳で優勝しました(女性初の優勝者でもありました)。

Maëlleは、準決勝でベルジェの"Diego,libre dans sa tête"を歌い、勝ち抜きました。その模様がこちらです。

 

Maëlleは2019年にプロ歌手としてデビューしました。

そのデビュー曲とファースト・アルバムのプロデュースを買って出たのは、カロジェロでした。

 

カロジェロはシンガーソングライターで、ジュリアン・クレールを始め、他の歌手への楽曲提供も行っています。現在フランスでは引っ張りだこのミュージシャンです。

 

カロジェロは1987年に、弟たちとバンドを結成しました。

いち早く彼の才能を見抜き、自身のコンサートに出演させ、レコード会社に紹介していたのが、フランス・ギャルでした(1989年アルバム・デビュー)。

 

 

 

フランス・ギャルもミシェル・ベルジェも亡くなってしまいましたが、彼らの残したもの、音楽に対する思いは、確実に次の世代に引き継がれているといえます。