ベンドの問題 解決か? | さいたまベースのHobbyでGo!

さいたまベースのHobbyでGo!

無駄なものほど面白い。四方八方、趣味にかける散財の記録です。

もう1ヵ月以上前になりますが、今年も行ってきました

古峰ヶ原射撃場遠征!

 

 

国内では珍しい、バックストップのない開放的な射撃場です。

本年は総勢17名で貸切。

 

↑撮影者の「ほびでご」は写っていません(笑)

 

4ラウンドのトラップ射撃ですが、最後の1ラウンドは

昨年と同様にパウダークレーに変更していただきました。

パウダークレーはオリンピック競技でも見かけるように、

割れるとピンク色の煙が立ち込めるクレーとなります。

 

 

なので、割れればとても爽快感のある射撃を楽しめますが、

一方その反面クレー1枚のお値段は高くなっています。

「外す」とそれは何とも悔しいやら、もったいないやら・・・(笑)

 

 

ところで、昨年の遠征時に発覚した「ベンドの問題」です。

「ベンドの問題」とは付け・頬付けの件です。

 

そもそもベンドの何が問題なの?・・・

今回ちょっと専門的(なのか?)な話になるので、

クレー射撃に興味ない方はスルーしてください(笑)

また、自分の解釈が間違っていたらごめんなさい(笑)

 

トラップ射撃競技における銃の構え方で大事なのは

銃床の「肩付け」と顔の「頬付け」です。

 

さらにもう一つ「照星(フロントサイト)を通した目線の固定」

も非常に重要な項目と言われています。

仮に「肩付け」と「頬付け」がしっかり出来ていても、

目線が照星から離れて飛翔するクレーを追って

しまえば、俗にいう「目が飛んでます!」という状態で、

「中てる」ことは極めて困難になります。

 

つまり、肩にしっかり銃床を押しあてつつ、

銃床の上部(チークピース)もしっかりと頬に押し付けて、

銃口の照星に目線を固定する。

そんな3点固定が、トラップ射撃の基本姿勢と

言われております。

 

ところで、しっかり頬付けをして照星を覗いた場合、

銃の種類や個人の体格差にもよりますが、

照星まで通した銃身上部(リブ)の見え方に差異が

生じます。

 

もう少し具体的に例えると仮に銃口の照星を

「円」とします。

銃身の中間につける照星(中間照星)も円とします。

 

銃を構えて狙いをつければ、銃口の照星(円)と

銃身の中間部分、つまりリブの中間位置に設けた

中間照星(円)も同時に見えますが、この銃口の円と

中間照星の円の重なり具合が、銃床上部の高さに

よって変わってきます。

 

この関係性について専門用語で述べると、頬付けした

チークピースの高さや、チークピースの前後(コム)と

(ヒール)の角度に依存することになります。

(チークピースの前側がコム、後ろ側がヒールです)

 

一般的にコムに対してヒールの下がり寸法が深い

場合は「ベンドが深い」と言われます。

この場合一般的には、銃口照星で狙ってクレー直下

もしくは重なったあたりが撃破のポイントになり、

先に示した2つの円の見え方は「8の字」もしくは

「お団子」の状態と言われています。

 

かたや一方「ベンドが浅い」と言われる場合は、

コムに対してヒールの下がり寸の差異が少なく(浅く)

照星と中間照星の見え方は上下に離れている状態と

言えます。

(8の字の円が上下に離れて見える状態)その際の

狙点はクレーの少し下だと言われています。

 

この「浅い」「深い」に係る調整は、頬付けする

「チークピース」の高さ調整によって可能ですが、

一般的な木製銃床の場合は形状が固定されているので

基本的には調整できません。

(アジャスタブル式は別)

 

トラップ銃の場合、スキート銃と比較して一般的には

「ベンドが浅い」設計になっているそうです。

特に「ベレッタ」のフラッグシップであるDT-11や

オリンピック競技で実績を積み重ねている「ペラッチ」など、

ガチな競技専用銃は公式設定の速い飛翔クレーを

追うため、皿の下目を追うセッティングになっている

とのこと。

ベレッタ682Gold-EからペラッチMX-8に銃を乗り換えた

際には、射場の場長から教示いただき、ただその時は

理由もわからずただただ「下目の狙点」を意識して

練習してきました。

 

ところがこの下目狙点だとクレーが割れにくいのです!

・・・“にくい”とうのは「キレイの割れない」ということです。

例えば「中った」としても、2枚分断するだけ・・・とか。

つまり芯を捉えていないということです。

逆にクレーに被せるくらいの狙点だと気持ちよく

粉砕できるのですが、そこが疑問でした。

自分のペラッチには中間照星は装着していませんが、

リブの見え方として感覚的に照星と中間照星

(あると仮定して)大きく離れているように

感じていました。

・・・だから下目を狙っていたわけですが・・・中らん!

・・・なぜだ???・・・と長く疑問だったわけです。

 

ところが、古峰ヶ原射撃場で試しにマグネット式集光サイトを

中間に載せて(仮設)中間照星として覗いてみたら・・・

 

今まで「ベンドが浅い」と思い込んでいた見え方が、

実は8の字に見える・・・

なんと!「ベンドが深い」状態だったのです。

どおりで下目だと中らないわけだ!!!・・・

勝手な思い込みによる、大いなる過ちに気づきました!!

 

いやぁ~狙いをクレーに重ねればそこそこ中るので、

飛翔スピードの遅いクレーだったら全然

問題なかったんです。

昨年の某射撃場で開催されている10mトラップ

射撃大会最終決勝大会では、2023年度Aクラスファイナル

優勝の結果を残こすことができましたし・・・(笑)

・・・10mの遅いクレーならいいんですよ・・・。

でもね。

一般的な15mそれも少しでも速いクレーになると

イッキに中らなくなります(笑)

特に顕著なのが公式の速い設定では、クレーを

追いこして撃っているにも関わらず、照星をクレーの

軌跡に合わせて追うので、割れたかどうかが

見えないのです・・・つまりは外していても二の矢を

引けずに失中します。

・・・割れたかどうか見えないんだなぁ・・・

そんなわけで、クレーの下を這わせて撃破する

「ベンドが浅い」状態にしなければならなかったわけです。

 

なら「ベントが浅い」状態にするにはどうしたらいいのか?

一つは自分の体を銃に合わせる。

つまり構え方を変えて、「浅い」状態に持っていく

方法があります。

ただこれは今まで培ってきた射撃フォームを崩すこと

になりますので、慣れるまでかなりの時間を要すること

が考えられます。

また、油断すると今までの染みついた構え方につい

戻ってしまうことも懸念されます。

 

二つ目は、アジャスタブル(調整式)ベントの銃床に変える。

こちらは自分の体に銃を合わせることになります。

射撃フォームを崩すことなく、銃床の調整で頬付けの

位置を強制的に変えることができます。

 

狙点を変えるにはチークピースを高くする。

これが「ベンドの問題」を解決する方策との考えに

至りました。

 

それではどうするのか?

銃砲店にペラッチの木製銃床のチークピース部分を

切断上下調整式に加工依頼する。

もしくは手軽にチークパッドを貼って高くする。

そんな方法もあるかと思います。

 

どうしたものか?

悩んでいた矢先、某射撃場で・・・

「TSKフルアジャスタブルストック」の在庫があるよ~

との悪魔の囁きが・・・。

しかしまあTSKアジャスタブルストックはとにかく高い!

下手な上下二連の新銃が買えてしまうくらいのお値段!

なので簡単に「それください!」とは言えなかった

のですが・・・

上に記載した年末の射撃大会で優勝した勢いで、

ついつい買ってしまいました・・・(大汗)

まあ12月に棒茄も入ったし、若さ?ゆえの過ちか・・・

 

 

そんなわけで、決勝大会終了後のその日のうちに

装着していただきました。

 

 

後日早速試射してみると・・・

確かによく「中る」ように感じます。

クレーの放出速度は普通の練習射台なので

65m程度でしょうか。

2~3ラウンドやってみましたが、

おおむね20~23枚くらいでした。

狙点はクレーの先下目。

割れたのもしっかり確認できます。

「これはいいぞ!高い買い物だったけど・・・」

と、その時は思っていましたが、やはりその後

射撃回数を重ねていくとだんだんスコアーは落ちていく・・・

ベンドの位置を変えても、いままでの射撃姿勢が

知らず知らずのうちに出てきてしまっているようです。

 

その都度、意識を変えれば持ち直したりもするのですが・・・

やはり、ベンドを変えてもその状態に合わせて

射撃姿勢を固定(無意識でも)できるくらい練習を

重ねなくてはダメなんですね。

今はそんな気がしています(笑)

 

・・・と、ところで古峰ヶ原でのリベンジですが、

久しぶりに撃ったのではじめの2ラウンド途中までは

結構外してましたが、前の下目を思い出し狙点を

変えて撃ち始めたら、中るようになってきました。

確か3ラウンド目には持ち直して22枚まで復活しましたが、

今度はストレートを連続で抜くという体たらく・・・

う~ん・・・やっぱり射撃は難しいですねぇ~

でも、それが面白いんですね!

そんなことを感じている今日この頃でした(笑)

 

 

追記

先日、初めて群馬にある足利アップル射撃場に行って

きました。

 

 

トラップ射台では右が公式設定、左が練習設定です。

とりあえず右の練習射台(65mくらいですかね?)で

3R撃ちましたが、22、20、24でしたので、概ねいい感じに

なってきました!

・・・ただ、超久ぶりに公式撃ってらキレッキレの速すぎで

11枚しか中らなかったのは内緒です(笑)

 

やっぱり、15mで練習しないとダメですね。

 

おしまい。