バギーチャンプ以来、面白い構造の古いバギー(通称・復刻バギー)にすっかりはまってます(笑)
そんなわけで今回は第2弾として、ホットショットを入手しました。
といっても、いつもながらの組み立てが面倒なのでXB(組み立て完成車)です。

ホットショットは、RCに詳しい方ならご存知のとおり、1985年にタミヤが発売したRCバギーになります。
注目すべき点はバギーとしては、タミヤ初の4WDシステムを導入したことです。
このホットショットの登場で、RCバギーのシーンは2WDから4WDへと移り変わっていったようです。
そんな歴史的名車のホットショットですが、
今回製品は当然当時のオリジナルモデルではなく、2007年に復刻した現行版となります。

ホットショットの特徴は何と言ってもこのダンパーシステムでしょう!
フロントダンパーは車体最前部に水平に配置されたモノショックダンパーとなります。
構造的にはサスアーム下部に配されたL字型ステーを使って、モノダンパーを左右から圧縮作動させます。
また、重みによる車体のロールを抑えるため、前後にはアンチロールバー(スタビライザー)が装着れているといった非常に凝った作りとなっています(笑)

リア側も、もちろん1本のモノショックダンパーです。
サスアーム上部のL字を介して、V字型に配された板状のリンケージの支点部にプッシュロッドが繋がっていて、それがリアギアボックス最上部に縦置きされる1本のモノダンパーをロッカーアームで作動させています。
いや~複雑な構造です。
手で押してみてもあんまり良く動きません(笑)。
ちなみにフロントとリアとも、アジャストポイントと記載されている横(ショックの上部側)を回転させることにり数段階スプリングの硬さ(締め込み)が変更できます。
このように非常に凝った作りのダンパーシステムですが、フロントについて言えばサスが伸びきっている時とフルボトムした際のトー角が大幅に変わってしまう点や、左右の衝撃を1本のダンパー(それも左右からの入力)で抑制するのはかなり無理があるような感じがします。
またリア側については、複雑なリンクを介しているので作動性はけっしてよくなく、いつものオフロードコースを走らせたところリアが跳ねてひっくり返ってしまう場面がなんどかありました。
(結果、リアウイングが破損。下記参照(笑))

そのほか、4WDの駆動伝達はセンターシャフト方式となっています。
モーターはミッドシップマウントで剥き出し!
バッテリーは車体センター少し後方に横向きに搭載しますが、同じく剥き出し(配線も含めて)の構造のために非常に汚れるのと、配線の取り回しに注意しないと路面と擦れてしまうことが多々あります。
更にもっと言えば、サーボ等のメカを積載している箇所は防塵性の高いボックス形状のフレーム内にありますが、多くのネジを外さないと手を入れられないなど、メンテナンス性は最悪な構造です。
以上のように、非常に凝った作りはタミヤの底意地を感じさせてくれますが、反面初の4WDバギーということでタミヤとしてもいろいろと試行錯誤した様子が想像されます(笑)
そんなわけで早速5月5日の祝日に、川越にあるいつものオフロードコースに持ち込んでみました。
(激混みだったので写真とる暇がありませんでした)
一応、純正540モーターではすごく遅いことが予想されましたので、スポーツチューンモーターに変更してみましたが、後は吊るしのままの状態です。
SCトラックなどがガンガン走っている中少々勇気が要りましたが、タイミングを見はかってコースイン!
・・・・思ったより良く走ります。
スポチュンモーターに換装したことが功を奏したのか、直線もそこそこのスピードです。
フルベアにしているわけでもなく、またシャフト駆動のフリクションロスも大きいとの事前情報を信じていただけにこれは嬉しい誤算でした。
フロントのモノショックもそこそこきちんと仕事をしてくれているような印象でしたが、リア側はやはり作動が渋く、ジャンプのあと跳ねまくりです。
結果、数度横転して、リアウィングを破損してしまいました(泣)。
それと、タイトコーナーは非常~に曲がりにくいです。
こちらは事前情報の通り、アンダーステアとブレーキング現象が出まくっていました。
そんなこんなでコースの邪魔者(笑)と化していましたが、総評としては、大変古い設計ですが結構良く走る(ジャンプもそこそこ)モデルという感想を持ちました。
これでフルベアにして、ブラシレスモーターを搭載したら、さらに良くなるような気もしますが、例の特徴的なモノショックはどうしようもありませんので・・・
う~ん・・・これはこれで、今のままの仕様がベストなのかもしれませんね(笑)。
タミヤとしてもやはりこのモノサスには限界を感じたのでしょね。
以降に発売されるスーパーショット(復刻版はスーパーホットショット)では、モノダンパーは廃止されて通常の4本オイルダンパーに変更されていますし・・・
やはり走りを求めるならスーパーショットか!って・・・ヤバっ!ちょっと興味が出てきてしまいました(笑)。

破損したリアウイングは新たに0.5mmのアルミ板で自作してみました。
結構良くできたと思っていますが(・・・自画自賛(笑))、些か薄すぎたか・・・
多分転倒すれば一発で曲がってしまうような気もしますので、1mm厚くらいで作ればよかった・・・

フロントガードもアルミ板で自作です。
純正の車体幅一杯のガードはコースを走らせたところ、路面(カーペット)にひっかかりまくりで使い物にならず。
これも1mm厚にすればよかったかなとも思いますが、どうせキズだらけになるんでまあ良しとしておきます(笑)。

走らせればいろいろと気になる部分もありますが、はやりホットショットカッコいいです!
今のRCにはない新鮮な感動(昔のRCを知らない自分にとって)を与えてくれるモデルのひとつに加わりました(笑)。