吉村順三設計の仙石原の家
箱根に建築見学に行く、一番の目的が吉村順三設計の「仙石原の家」。
1969年竣工で、延床面積34㎡と小さな家。
吉村氏のディテールなどが勉強出来ればと思い、参加した。

見学会を主催する「吉村順三記念ギャラリー」のスタッフより頂いた資料によると、
外壁は当初は「杉板張り」だったようである。
現在はサイディング張りになっている。

玄関への階段は、鉄部が腐ってなくなってしまったのか、
当日はアルミ製脚立で仮設になっていた。

外部建具の木部など、傷みは見られるものの使用可能な範囲内。
竣工後40年経っていることを考えれば、定期的に塗装などのメンテナンスをしていれば、
外部に木材を使用しても十分にもつことが分かる。
建物の軒裏を見ると、蜂の巣を発見!
よく見ると中身がないようで、住人が撤去した跡のようであった。びっくり。

恐らく箱根の気候を考慮して、床下からの湿気や積雪への対応として、
床を上げていると思われる。
1階床レベルが、土より1mに設定されており、床下は完全な外部。
現在の住宅に見られるようなベタ基礎ではなく、独立基礎になっていて、
約80センチくらいの高さで、外部空間が広がっている。
床下には金属板が貼られていた。
土からは植物が生えてきていて、金属板に届きそうになっている。
延床面積34㎡と小規模な家のため、居間+台所と隣の和室、寝室と思われる約3帖の和室。
そこにトイレ+浴室の平面構成。
床は檜フローリングと畳、壁・天井はほとんどがラワン合板。
ラワンで囲まれた空間は普段は体験出来ないが、なかなか良い。
ただ少し雰囲気が荒く、現在ならばシナ合板が自然な選択かなと思う。
シナ合板では、ラワンの荒々しさは出ないだろうが、空間は柔らかくなる。

居間から和室へは、床に24センチの段差が付けられ、空間を分けている。
24センチという寸法は少し低く、段差に腰掛けたり、
和室に座る人と、居間で椅子に座る人では、高さにずれが生じる。
これは吉村氏があえて狙ったものなのか。

居間の一角に台所がある。
小規模な家であるから、台所も小規模。

居間の床は、無塗装の檜フローリング。
非常に柔らかな印象でツヤがある、品の良い状態になっていた。
最近はウレタンや自然塗料などをフローリングに塗ることが当たり前だが、
無塗装でも十分に長期間に渡って綺麗さを保つことが出来る。
「仙石原の家」は、当時で総工事費が100万円だったそうである。
現在とは物価が異なるとはいえ、ローコストだ。
その分、使用材料を手に入りやすいものにし、面積も最小限にしている。
ただ小規模住宅とはいえ、吉村順三氏のテイストがいくつか見られた。
高さ方向の寸法の取り方や、額縁の寸法、床を上げる、など。
床レベルを上げて、居間にバルコニーを取り付け、そこに掃き出し窓を付ける。
これが開放感を生み出しているのかもしれない。
次回はまた違ったタイプの、吉村住宅を見てみたいです。
1969年竣工で、延床面積34㎡と小さな家。
吉村氏のディテールなどが勉強出来ればと思い、参加した。

見学会を主催する「吉村順三記念ギャラリー」のスタッフより頂いた資料によると、
外壁は当初は「杉板張り」だったようである。
現在はサイディング張りになっている。

玄関への階段は、鉄部が腐ってなくなってしまったのか、
当日はアルミ製脚立で仮設になっていた。

外部建具の木部など、傷みは見られるものの使用可能な範囲内。
竣工後40年経っていることを考えれば、定期的に塗装などのメンテナンスをしていれば、
外部に木材を使用しても十分にもつことが分かる。
建物の軒裏を見ると、蜂の巣を発見!
よく見ると中身がないようで、住人が撤去した跡のようであった。びっくり。

恐らく箱根の気候を考慮して、床下からの湿気や積雪への対応として、
床を上げていると思われる。
1階床レベルが、土より1mに設定されており、床下は完全な外部。
現在の住宅に見られるようなベタ基礎ではなく、独立基礎になっていて、
約80センチくらいの高さで、外部空間が広がっている。
床下には金属板が貼られていた。
土からは植物が生えてきていて、金属板に届きそうになっている。
延床面積34㎡と小規模な家のため、居間+台所と隣の和室、寝室と思われる約3帖の和室。
そこにトイレ+浴室の平面構成。
床は檜フローリングと畳、壁・天井はほとんどがラワン合板。
ラワンで囲まれた空間は普段は体験出来ないが、なかなか良い。
ただ少し雰囲気が荒く、現在ならばシナ合板が自然な選択かなと思う。
シナ合板では、ラワンの荒々しさは出ないだろうが、空間は柔らかくなる。

居間から和室へは、床に24センチの段差が付けられ、空間を分けている。
24センチという寸法は少し低く、段差に腰掛けたり、
和室に座る人と、居間で椅子に座る人では、高さにずれが生じる。
これは吉村氏があえて狙ったものなのか。

居間の一角に台所がある。
小規模な家であるから、台所も小規模。

居間の床は、無塗装の檜フローリング。
非常に柔らかな印象でツヤがある、品の良い状態になっていた。
最近はウレタンや自然塗料などをフローリングに塗ることが当たり前だが、
無塗装でも十分に長期間に渡って綺麗さを保つことが出来る。
「仙石原の家」は、当時で総工事費が100万円だったそうである。
現在とは物価が異なるとはいえ、ローコストだ。
その分、使用材料を手に入りやすいものにし、面積も最小限にしている。
ただ小規模住宅とはいえ、吉村順三氏のテイストがいくつか見られた。
高さ方向の寸法の取り方や、額縁の寸法、床を上げる、など。
床レベルを上げて、居間にバルコニーを取り付け、そこに掃き出し窓を付ける。
これが開放感を生み出しているのかもしれない。
次回はまた違ったタイプの、吉村住宅を見てみたいです。
富士屋ホテルに行く
先日、名建築と呼ばれる建物を見学・勉強するために箱根に行った。
今回はそのレポートです。
まずは正月の箱根駅伝の通過点でも有名な「富士屋ホテル」。
大変に老舗のホテルで、歴史ある建物であるため見学に行った。
http://www.fujiyahotel.jp/

建物のデザインは、和洋折衷というか、純粋な日本建築ではなく、
ところどころに中国を思わせるような要素があったり、
色合いも鮮やかで派手な印象を受ける。
内装にも、例えば柱に龍の彫り物がされていたり、
そのロビーには洋風のソファーセットがある、という
いろいろなものが混ざった空間になっている。
これは富士屋ホテルが、「日本に来る外国人観光客をもてなす」ために
作られたホテルであるために、外国人から見た日本というイメージを
作り出しているのかなと想像した。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E5%B1%8B%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB
建築を見た後の楽しみとして、ランチを頂きました。
さすが老舗ホテル、食事が大変美味しいと有名。


今回はそのレポートです。
まずは正月の箱根駅伝の通過点でも有名な「富士屋ホテル」。
大変に老舗のホテルで、歴史ある建物であるため見学に行った。
http://www.fujiyahotel.jp/

建物のデザインは、和洋折衷というか、純粋な日本建築ではなく、
ところどころに中国を思わせるような要素があったり、
色合いも鮮やかで派手な印象を受ける。
内装にも、例えば柱に龍の彫り物がされていたり、
そのロビーには洋風のソファーセットがある、という
いろいろなものが混ざった空間になっている。
これは富士屋ホテルが、「日本に来る外国人観光客をもてなす」ために
作られたホテルであるために、外国人から見た日本というイメージを
作り出しているのかなと想像した。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E5%A3%AB%E5%B1%8B%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB
建築を見た後の楽しみとして、ランチを頂きました。
さすが老舗ホテル、食事が大変美味しいと有名。


木を勉強する
住宅を作る上で、最もよく使われる材料は木材。
木造であれば柱や梁に使われ、内装仕上げにも木のフローリングや、
壁に合板が貼られたり。
日本では昔から建物に木がよく使われていたので、
現代日本人にも木材は馴染みのある材料です。
例えば世界最古の木造は、「法隆寺」である。
607年に建立され、670年の焼失により672~689年に再建されたと言われる。
構造は柔構造と呼ばれ、建物が揺れることで地震力を吸収(あるいは逃がす)
していると言われる。
また法隆寺を作った宮大工などの話を聞くと、
木造を作るためには高度な知識と経験がなければならないという、
職人の世界である。
現代においても、木造=職人の世界、と言われることもあるが、
木材の強度などを正確に測定することで、鉄骨造やコンクリート造のように、
コンピューターによる正確な構造計算が出来るようになっている。
木造や木材も、現代の科学に乗せることが出来る。
これらをもっと勉強するために、いくつか参考資料を読んだ。
木材なんでも小事典 (ブルーバックス)/著者不明

¥1,197
Amazon.co.jp
新・木のデザイン図鑑 (エクスナレッジムック)/著者不明

¥5,250
Amazon.co.jp
木の家に住むことを勉強する本/著者不明

¥1,980
Amazon.co.jp
上記3冊で、木材の概略が分かる。
もちろん職人の世界も忘れないように下記も読みました。
木のいのち木のこころ―天・地・人 (新潮文庫)/西岡 常一

¥900
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木造であれば柱や梁に使われ、内装仕上げにも木のフローリングや、
壁に合板が貼られたり。
日本では昔から建物に木がよく使われていたので、
現代日本人にも木材は馴染みのある材料です。
例えば世界最古の木造は、「法隆寺」である。
607年に建立され、670年の焼失により672~689年に再建されたと言われる。
構造は柔構造と呼ばれ、建物が揺れることで地震力を吸収(あるいは逃がす)
していると言われる。
また法隆寺を作った宮大工などの話を聞くと、
木造を作るためには高度な知識と経験がなければならないという、
職人の世界である。
現代においても、木造=職人の世界、と言われることもあるが、
木材の強度などを正確に測定することで、鉄骨造やコンクリート造のように、
コンピューターによる正確な構造計算が出来るようになっている。
木造や木材も、現代の科学に乗せることが出来る。
これらをもっと勉強するために、いくつか参考資料を読んだ。
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もちろん職人の世界も忘れないように下記も読みました。
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