建築家長沼幸充ブログ -177ページ目

コンセプトを修正する?

プロジェクト段階のもので、大問題発生。

計画案の根幹に関わることなので、共同設計者と協議しました。


計画段階で、設計条件が変わることはよくあります。

むしろ最初から完璧な条件が決まっていることは、ほとんどありません。


設計を進めながら、見えてくることもあるので、

そのときの変更は、軌道修正といった感じです。


今回の問題は、プロジェクトを進める上での中心的なテーマ、

コンセプトに関わることでした。

こうなった場合、解決方法としては、

コンセプトを練り直すか、コンセプトは保ちながら軌道修正をするのどちらか。


しかしまったく違う条件に、コンセプトだけを押し込んでも、

いい建築にはならないのが通常です。


コンセプトを練り直すのか。

今回は、本当に参りました、、、。



ハーマンミラーの椅子を見て

家具メーカーのハーマンミラー社の代理店の方と打ち合わせ。


最後に頂いたカタログには、1940年代からの椅子が載っていました。




ハーマンミラーといえば、現代ではアーロンチェアが有名です。


オフィスチェアとして一大ブームを起こしました。




カタログを見てみると、本当に昔からいい椅子を作っています。


1940年代のデザイナーは、ケース・スタディ・ハウスで有名な


チャールズ&レイ・イームズです。




イームズの椅子といえば、シェルチェアが有名で、現代でも人気があります。


カタログによれば、1950年に発表されたようです。






ここでふと、「50年以上も前のものが現代にも通用している」ということに驚きました。




建築では昔のデザインは評価されるものの、現代に通用することは難しいです。


50年も経てば、その評価は歴史的なものに変わっていくのです。




しかし家具やプロダクトだと、本当にいいものは時間を超えて、


現在の評価をもらうことが出来る。


デザインと時間の関わり方の違いに、改めて驚くと共に、


建築にもそういった評価のあり方がないだろうかと感じました。




時間を超えて評価されるデザインとは?


また1つ悩みの種が増えてしまいました(笑)。



抽象的な言葉で

昨日は、まだプロジェクト段階のものの打ち合わせ。


建物を設計する前には、まず言葉での方向付けを行います。

このコンセプトがしっかりとしていないと、途中でどちらにいっていいか、

判断を迷うことが多いためです。


建築はとても具体的なものですが、

この段階での打ち合わせでは、抽象的な言葉が並びます。


「透明感」「すっきりとした」「内と外」など。


抽象的な言葉で方向性を見つけていこうとするのは、

なるべく射程距離の長いもので全体を捉えたい、ためです。


最初からとても具体的な言葉で方向付けをしてしまうと、

次第に自分自身がその具体的なものから逃れられなくなってしまいます。


この抽象的な言葉を探す段階が、建築設計において最もクリエイティブな時間です。