帰郷~いいならづけ2~
一気にあの頃に戻った
声をかける間もなく
懐かしい言葉と一緒に手荒い歓迎を受けた
部屋に移る前にアルコールを頼む俺達をしみじみと見て
『お前達が堂々と飲むようになったか』
溜め息をつくようなタケ兄
五人共同じ事を思い出していた
10年位前…俺達が中ニの春休み
隠してたって飲めばバレるのに
この部屋だった
缶ビール一本ずつ開け勢いで飲んだ時
いつもなら来ないのに
『何こそこそしてるかと思えば』
やばい!
全員下を向き覚悟をした
『何、覚悟決めたような顔してんだよ…殴られるとでも思ったか?』
気が抜けた…
『何言ったて、好奇心あおるだけだからな…止めろって言って止めるようなら隠れてしやしねぇだろ?
止めやしねぇよ…
で…どうだ旨かったか?
旨いって顔じゃあねぇな…
酒もタバコも飲みたけりゃ飲めばいい
だけどな
そんなもんは大人になれば自然と嫌でも飲むようになる
飲まずには要られないような事が山ほどある
今のお前等にしか出来ねぇ事、味わえねぇ物があんだろ
過ぎてからじゃ取り戻せねぇんだからよ…
見た目だけ真似て格好つけていい気になってるような奴等にはなるな
本物になれ
お前等のおやじさん達みてぇにな
横道にズレた俺からの忠告だ』
やっていいと言われると気持ちが薄れるもの
あのほろ苦さはタケ兄の言葉と一緒に今も残っている
裏切れない…そんな気持ちが俺達の中にお互いが感じ
そのお陰なのかどうか
真っ直ぐ突っ走って来た気がする
思い出話しは尽きなかった
突然なんの前触れも無く
『俺、今年の秋、結婚するは』
『なにぃ~』
言葉に詰まった後
無茶くちゃ手荒い祝福でまた一盛り上がりした
そう
もうそんな歳なんだ…と、
4人を見ていると
言い出した本人がまた妙なひと言
『結婚するのヒロが一番早いと思ってたけどな』
また突然どっからでた発想なんだと、思ったのは俺だけらしく
何なんだもっともらしいその顔つきは…
中でも一番気が合い何かとライバルで、ぶつかり合ったリュウ
千里が親友だという和音(かずね)の兄貴でもあり
4人の情報はそれなりに行き交い、間に上手く入り合いながらいい関係だ
そんなリュウまでが
『いいならずけ…じゃなかったのか?』
声をかける間もなく
懐かしい言葉と一緒に手荒い歓迎を受けた
部屋に移る前にアルコールを頼む俺達をしみじみと見て
『お前達が堂々と飲むようになったか』
溜め息をつくようなタケ兄
五人共同じ事を思い出していた
10年位前…俺達が中ニの春休み
隠してたって飲めばバレるのに
この部屋だった
缶ビール一本ずつ開け勢いで飲んだ時
いつもなら来ないのに
『何こそこそしてるかと思えば』
やばい!
全員下を向き覚悟をした
『何、覚悟決めたような顔してんだよ…殴られるとでも思ったか?』
気が抜けた…
『何言ったて、好奇心あおるだけだからな…止めろって言って止めるようなら隠れてしやしねぇだろ?
止めやしねぇよ…
で…どうだ旨かったか?
旨いって顔じゃあねぇな…
酒もタバコも飲みたけりゃ飲めばいい
だけどな
そんなもんは大人になれば自然と嫌でも飲むようになる
飲まずには要られないような事が山ほどある
今のお前等にしか出来ねぇ事、味わえねぇ物があんだろ
過ぎてからじゃ取り戻せねぇんだからよ…
見た目だけ真似て格好つけていい気になってるような奴等にはなるな
本物になれ
お前等のおやじさん達みてぇにな
横道にズレた俺からの忠告だ』
やっていいと言われると気持ちが薄れるもの
あのほろ苦さはタケ兄の言葉と一緒に今も残っている
裏切れない…そんな気持ちが俺達の中にお互いが感じ
そのお陰なのかどうか
真っ直ぐ突っ走って来た気がする
思い出話しは尽きなかった
突然なんの前触れも無く
『俺、今年の秋、結婚するは』
『なにぃ~』
言葉に詰まった後
無茶くちゃ手荒い祝福でまた一盛り上がりした
そう
もうそんな歳なんだ…と、
4人を見ていると
言い出した本人がまた妙なひと言
『結婚するのヒロが一番早いと思ってたけどな』
また突然どっからでた発想なんだと、思ったのは俺だけらしく
何なんだもっともらしいその顔つきは…
中でも一番気が合い何かとライバルで、ぶつかり合ったリュウ
千里が親友だという和音(かずね)の兄貴でもあり
4人の情報はそれなりに行き交い、間に上手く入り合いながらいい関係だ
そんなリュウまでが
『いいならずけ…じゃなかったのか?』
帰郷~いいならづけ1~
『千里は、ヒロ君のお嫁さんになる!』
『千里は、ヒロがそんなに好きか?』
『うん!だぁ~い好き』
『そうか…じゃーヒロのお嫁さんになって、じいちゃんの本当の孫になるか』
『うん!千里はおじいちゃんもだぁ~好き!』
『そうかそうか…
千里はヒロの許婚(いいなずけ)になるか
千里をお嫁さんにします
ヒロのお嫁さんになります
そう決めた人のことだ』
『うん!なる!
いいな、いいなら…
いいならづけ-!』
15年前
正確に言えないような
アニメヒーローに憧れる
5歳の千里と
じいちゃんとの約束
俺の知らないとこで交わされた
単なる子供の頃の
(ままごと)の延長のような
成長と共に薄れて
忘れ去られるはずの
約束のはずじゃなかったのかよ
俺だけだったのか
部屋にこもる祖父
車庫で道具の手入れをする父親
片付けの後もキッチンに居る母親
気まずい空気
だからって
どうにか出来る事じゃない
ドアノブに手をかけたけど
じいちゃんの顔見るのが切なく
『ごめんな…じいちゃん…』
言葉が続かなかった
手を離しドアに背を向けた
『ヒロ…気にするな
いつでも帰って来い…』
『わかってるよ…俺の家だからな』
ドアを挟みお互いに背中合わせの一言が
じんわりと背中に伝わり
気まずい空気が和らぐように
笑顔になった
夜遅くに地元の友達から連絡があり会う約束をしていた
『じゃあ、行って来る』
『あぁ、楽しんで来い』
『行ってらっしゃい』
ぎこちない会話で家を出た
昼間からカラオケ…って
わけじゃなく
学生時代から集まる時はここだった
何処で何をしていてもばれる
まあ、ここも親達の手の中だが
部屋の中では唯一自由だった
だから
好きな女の子の話しとかも…
懐かしい建物
変わってない…
て、いうか少しは新しくしたほうがいいんじゃないかと思うほど、あの頃のまま
ドアを開けると
四人の友達とオーナーのタケ兄(にい)が話し込んでいた
タケ兄は10歳上でちょっとヤンチャだったらしい。けど、俺達の味方をしてくれる兄貴のような人。常に本気で向き合いうから怖い存在でもある…
一気にあの頃に戻った
『千里は、ヒロがそんなに好きか?』
『うん!だぁ~い好き』
『そうか…じゃーヒロのお嫁さんになって、じいちゃんの本当の孫になるか』
『うん!千里はおじいちゃんもだぁ~好き!』
『そうかそうか…
千里はヒロの許婚(いいなずけ)になるか
千里をお嫁さんにします
ヒロのお嫁さんになります
そう決めた人のことだ』
『うん!なる!
いいな、いいなら…
いいならづけ-!』
15年前
正確に言えないような
アニメヒーローに憧れる
5歳の千里と
じいちゃんとの約束
俺の知らないとこで交わされた
単なる子供の頃の
(ままごと)の延長のような
成長と共に薄れて
忘れ去られるはずの
約束のはずじゃなかったのかよ
俺だけだったのか
部屋にこもる祖父
車庫で道具の手入れをする父親
片付けの後もキッチンに居る母親
気まずい空気
だからって
どうにか出来る事じゃない
ドアノブに手をかけたけど
じいちゃんの顔見るのが切なく
『ごめんな…じいちゃん…』
言葉が続かなかった
手を離しドアに背を向けた
『ヒロ…気にするな
いつでも帰って来い…』
『わかってるよ…俺の家だからな』
ドアを挟みお互いに背中合わせの一言が
じんわりと背中に伝わり
気まずい空気が和らぐように
笑顔になった
夜遅くに地元の友達から連絡があり会う約束をしていた
『じゃあ、行って来る』
『あぁ、楽しんで来い』
『行ってらっしゃい』
ぎこちない会話で家を出た
昼間からカラオケ…って
わけじゃなく
学生時代から集まる時はここだった
何処で何をしていてもばれる
まあ、ここも親達の手の中だが
部屋の中では唯一自由だった
だから
好きな女の子の話しとかも…
懐かしい建物
変わってない…
て、いうか少しは新しくしたほうがいいんじゃないかと思うほど、あの頃のまま
ドアを開けると
四人の友達とオーナーのタケ兄(にい)が話し込んでいた
タケ兄は10歳上でちょっとヤンチャだったらしい。けど、俺達の味方をしてくれる兄貴のような人。常に本気で向き合いうから怖い存在でもある…
一気にあの頃に戻った
帰郷~理由3~
話しを聞いていたのか
コップに残っているのに追加するじいちゃん
関係無いであろう株式情報欄の新聞を開いているが父さん
様子が明らかにぎこちない
そんな空気を変えるように
『今夜は、私も飲もうかな』
珍しい事だったが
食事の時より話しは弾んだ
そして
強くない母親が3杯目が飲み終わる頃
また空気を変えた
『ヒロ!千里(ちさと)ちゃんと会ってるんでしょ?
気がつかなかったの!』
突然酔ったのかよ
ちゃんと会ってますよ
千里が一人暮らしする時の親から出された条件の一つだから
防虫剤代わりってやつ
『暢気(のんき)過ぎでしょ!役立たずね!』
いきなり何だよ
酔って居るとはいえイラッとくる
そんな俺に気付き父親が話し出した
『千里ちゃん彼氏が出来たらしいな…
今までと違って…
結婚を考えているとか』
なんだ知ってるんだ
気楽な気持ちで
1年前頃に千里に友達の一人として紹介され、何度も食事したり飲んだりしていた
真っ直ぐで
先の事をしっかり考えて
千里のことちゃんと見てて
友達が多く、慕われている
いい男(やつ)だと話した
両親はガッカリしたように息を吐いた
『それで、いいのか』
『…?…』
コップの酒が零れたか
砕けたか
テーブルに叩き付けるように置くと
アルコールで赤くなった顔を更に赤くなるくらい怒りを抑えるているような祖父が
『ヒロ。お前は男としてそれでいいのか!
悔しいとか怒りは無いのか!
…情けない…
千里を他の男に取られ平気だとは
今までは大目に見てきたが…
結婚だぞ…
千里はヒロ!お前の許婚(いいなずけ)だというのに
情けない!』
『じいちゃん?…』
自分の部屋へ立ち去る祖父を呆然と見つめる俺
祖父の声で酔いがさめた のか
『千里ちゃんに本当の孫になってほしかったのよね…』
『ちょっと、待った!
ままごとの延長みたいな
5歳の千里とじいちゃんの勝手な約束だろ?
しかも、俺の居ないとこで知らないうちに
まさか、契約継続してたわけ?』
『本気で思ってたのよ…ヒロと千里ちゃんの結婚
あなたは一度も本気で考えたことは無かったの?』
不意に聞かれ
『あるわけ無いだろ』
何故か動揺をしてしまった
こんな時、敏感に察知するんだよな母親って…
意味ありげな笑顔だ
『そうよね…ヒロも満更でも無かったのよね』
あっ!
アルバムを見ていたときの話しは
単なる空想話しじゃなかったんだ…マジかよ…
例の映画の話しで妙に盛り上がっている両親
話しをどうしてもそっちにもって行きたがる
揚げ句には父親までが
『ヒロ。お前が本気なら
何度でも頭を下げるぞ』
単なる空想話しなんだから
真剣に言うなよ
『盛り上がっても、俺止めないからな』
自分の想いとは関係なく話しが進み
呆れるというより腹立たしさを感じ始めてた
そしてふと思った
じいちゃんが元気無かったのは
もしかして
千里に結婚を考える彼氏が出来た
その寂しさが理由…?
あっさりと認めた両親
俺を気遣ってか
『だが、お前に会えるのを楽しみに喜んでいたのは嘘じゃない』
補足する父親
本当だろう
この二日間、心を揺らし熱くし感じた物も本当だろう
でも何だろう何故か
ふに落ちない
いたずらっ子のような笑顔の千里が浮かび
「千里。お前が理由かよ」
そして
勝者からの励ましのように
「ヒロ君。ドンマイ!」
コップに残っているのに追加するじいちゃん
関係無いであろう株式情報欄の新聞を開いているが父さん
様子が明らかにぎこちない
そんな空気を変えるように
『今夜は、私も飲もうかな』
珍しい事だったが
食事の時より話しは弾んだ
そして
強くない母親が3杯目が飲み終わる頃
また空気を変えた
『ヒロ!千里(ちさと)ちゃんと会ってるんでしょ?
気がつかなかったの!』
突然酔ったのかよ
ちゃんと会ってますよ
千里が一人暮らしする時の親から出された条件の一つだから
防虫剤代わりってやつ
『暢気(のんき)過ぎでしょ!役立たずね!』
いきなり何だよ
酔って居るとはいえイラッとくる
そんな俺に気付き父親が話し出した
『千里ちゃん彼氏が出来たらしいな…
今までと違って…
結婚を考えているとか』
なんだ知ってるんだ
気楽な気持ちで
1年前頃に千里に友達の一人として紹介され、何度も食事したり飲んだりしていた
真っ直ぐで
先の事をしっかり考えて
千里のことちゃんと見てて
友達が多く、慕われている
いい男(やつ)だと話した
両親はガッカリしたように息を吐いた
『それで、いいのか』
『…?…』
コップの酒が零れたか
砕けたか
テーブルに叩き付けるように置くと
アルコールで赤くなった顔を更に赤くなるくらい怒りを抑えるているような祖父が
『ヒロ。お前は男としてそれでいいのか!
悔しいとか怒りは無いのか!
…情けない…
千里を他の男に取られ平気だとは
今までは大目に見てきたが…
結婚だぞ…
千里はヒロ!お前の許婚(いいなずけ)だというのに
情けない!』
『じいちゃん?…』
自分の部屋へ立ち去る祖父を呆然と見つめる俺
祖父の声で酔いがさめた のか
『千里ちゃんに本当の孫になってほしかったのよね…』
『ちょっと、待った!
ままごとの延長みたいな
5歳の千里とじいちゃんの勝手な約束だろ?
しかも、俺の居ないとこで知らないうちに
まさか、契約継続してたわけ?』
『本気で思ってたのよ…ヒロと千里ちゃんの結婚
あなたは一度も本気で考えたことは無かったの?』
不意に聞かれ
『あるわけ無いだろ』
何故か動揺をしてしまった
こんな時、敏感に察知するんだよな母親って…
意味ありげな笑顔だ
『そうよね…ヒロも満更でも無かったのよね』
あっ!
アルバムを見ていたときの話しは
単なる空想話しじゃなかったんだ…マジかよ…
例の映画の話しで妙に盛り上がっている両親
話しをどうしてもそっちにもって行きたがる
揚げ句には父親までが
『ヒロ。お前が本気なら
何度でも頭を下げるぞ』
単なる空想話しなんだから
真剣に言うなよ
『盛り上がっても、俺止めないからな』
自分の想いとは関係なく話しが進み
呆れるというより腹立たしさを感じ始めてた
そしてふと思った
じいちゃんが元気無かったのは
もしかして
千里に結婚を考える彼氏が出来た
その寂しさが理由…?
あっさりと認めた両親
俺を気遣ってか
『だが、お前に会えるのを楽しみに喜んでいたのは嘘じゃない』
補足する父親
本当だろう
この二日間、心を揺らし熱くし感じた物も本当だろう
でも何だろう何故か
ふに落ちない
いたずらっ子のような笑顔の千里が浮かび
「千里。お前が理由かよ」
そして
勝者からの励ましのように
「ヒロ君。ドンマイ!」