1~10までの数はどのように教えていますか。
数には大きく分けて、集合数と順序数があります。
数を教える場合にさまざまな方法がありますが、
物のかたまり(集合数)として、教える方法を紹介いたします。
数唱ができている段階から始めます。
①1~5までを数える
具体物を用意してください。例 電池
数えて、最後の数をもう一度強く言います。
〇 「1」 「1]
〇〇「1 2」 「2」
〇〇〇「1 2 3」 「3」
4や5も同様に繰り返します。
この段階は数えによるとらえ方(順序数)です。
②1~3の数を物のかたまり(集合数)として、直観的に認識する
短1電池10個と、しきり版(画用紙)を用意します。
・電池1個を画用紙で隠し、1~2秒だけ開けます
↓
↓
いくつ? 「1」
・電池2個を隠し、1~2秒だけ開けます(以下、開け閉め省略)
いくつ? 「2」
・電池3個を隠し、1~2秒だけ開けます。
いくつ? 「3」
段々と開ける時間を短くしていきます。慣れれば、一瞬開けただけで
答えられます。
短い時間にするのは、数えさせずに直観でわからせるためです。
・1~3をランダムに見せて、こたえさせる
この段階までは、小3までの算数の教科書を行うお子さんは、ほとんどできます。
③4の数を理解する方法
4や5も、一瞬開けて、直感的に理解できるお子さんは、理解力が高いと言えます。
一般的には4からは直観的にわかるのは難しくなってきます。
では、どう教えるか
・「2と2なら、4だよ」と教えたあとに、
2と2の間を開けて、画用紙のやり方で行います。
わかるようになってきたら、徐々に2と2の間を狭くしていきます。
最後は間をなくします。そして、1~4までをランダムに見せていきます。
④5の数を理解する方法
「2と3なら、5だよ」と教えたあとに、
2と3の間を開けて、画用紙のやり方で行います。
わかるようになってきたら、徐々に2と3の間を狭くしていきます。
3と2でも行いましょう。
最後は間をなくします。そして、1~5までをランダムに見せていきます。
4と 5の直観的なちがいは、
4は左右のバランスが同じ
5は左右のバランスが違うと見えると思われます。
⑤6~10の数を理解する方法
5を一つの塊としてテープでまとめます。実際に子供と一緒に作りましょう。
・6を教える時は
「5と1が6だよ」と教えてから、画用紙で見せます。
1~6までをランダムに見せます。
・7を教える時は
「5と2が7だよ」と教えてから、画用紙で見せます。
1~7までをランダムに見せます。
・同様にして8、9、10も教えていきます。
※30人の教員に研修会でこの指導法を伝えた時に
横並びでいくつまで直観で認識できるか試したことがあります。
一瞬で画用紙を開けて閉じ、答えさせると
大人の場合は数人が8個まで、大体の人は7個でした。
大人の場合は8個をどうやって答えているか
おそらく大人は4個と4個に分けて見て、答えていると思われます。
自然に分解、合成しているのだと考えられますね。
※私自身は、公文や指算も研究して順序数として教えた時期もあります。
数の最初の入口として、この物のかたまりを直観的に理解する方法を使い、
それ以降は公文や他の方法を使っていっても良いと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。