僕が父と仲良くなった理由 | ライフコーチかめちゃんのブログ

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霧島と沖縄と代官山で3拠点生活しながらセミナー講師しています。2021年までは鹿児島でヨガスタジオを経営してました。2022年セミナー講師業で5億円を売り上げました。セミナーの様子をYouTubeで配信しています。

こんにちは、亀井弘喜です。
昨日から東京に来ています。


今はホテルのラウンジからこのメルマガを書いています。


昨日は、ダイナビジョンのセミナールームで、オープンセミナーを2本行いました。


ダイナビジョンは、アランを日本に招聘した穴口恵子さんが代表をつとめる会社です。
アランのことが好きで、恵子さんのことも好きで、ダイナビジョンのことも好きな僕が、ダイナビジョンでセミナーをしている。


なんだか不思議な気分でした。
でもとても幸せでした。


参加者の何人かは僕の話を聞きながら、涙を流していました。
その涙の美しさに僕は共鳴しながら、ただ話をしていました。


今日は昨日セミナーでお伝えしたことの中で、僕が覚えている部分をシェアしたいと思います。


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今日のメッセージ
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「他人のことも、自分のことも、許すか許さないかという2軸で、許そうとしているうちは苦しいものです。


許すか許さないかではなく、それが"あったのかなかったのか"でとらえてみると本質が見えてきます。


人間は、過去を捏造するのです。


自分で捏造した過去に、自分で苦しめられている。


だから、過去を疑ってみましょう。


それは本当にあったのでしょうか?」


2時間のセミナーの前半部分。
とうとつに僕が話し出したことでした。


あとで驚いたのですが、参加者の多くは「親を許せない」というテーマを抱えている方がほとんどでした。


僕自身も親を許せないでいました。
許せないというか、ずっと密かに恨んでいたような感覚です。


小さい頃の、今振り返ればなんでもない出来事を抱え、自分を苦しめてくる父親という存在に、ぐっと恨みを抱えていたのです。


その恨みは、無意識領域にあるものでした。
父親を恨んでいるなどとは思いも寄らず、父親の顔色を伺って生きていたのです。


父親を恨んでいたのだと気付いたのは、母を亡くした体験でした。
母が肺のガンになり、脳に転移し、余命宣告をされ、弱っていくプロセスの中で。


自分の内側から聞こえてくる声。


「こいつ(父親)のせいで、お母さんはこうなったんだ。こいつが加害者だ。」


自分で、自分の内なるネガティブな声に気付いて驚きました。


僕はずっと父を加害者に仕立てあげていたわけです。
そして母を被害者に仕立てあげていた。


加害者と被害者の間に立つ僕は、正義のヒーローになりたかったのです。
でも父親の持つ、論理的な正しさと、経済的な力に勝てませんでした。


いつも父親が正しい世界にしか住めなかったのです。


母親が亡くなるとき、父親は、とても優しくなりました。
これまでの怒りや苛立ちが嘘のように、母親に対しては完全なる無条件の愛を与えていました。


代償なのか、看護婦さんや母の母(つまりおばあちゃん)には、とても厳しく、辛くあたっていました。
看護婦さんに対して怒鳴り散らしていることもしょっちゅうでした。


僕は混乱しました。


父のせいで、母はガンになった。(と思いたい)
なのに、今、父は神様のように、母に優しい。


一体父は、他人をガンに追いやる悪魔なのか
母のすべてを支え愛する神様なのか


わからなくなったのです。


父の母に対する神様モードは母が息を引き取る瞬間まで続きました。


亡くなる1日前のことです。


衰弱し、神経が麻痺した母は、とうとう僕のことがわからなくなりました。
僕を見ても反応がなくなったのです。


父が病室に入ってきました。


僕は父に伝えようとしました。


「お父さん、もうお母さん、俺のこともわからなくなったみたい。もうダメかもね。」


父は僕が言葉を発する瞬間すら与えず、母のもとに駆け寄りました。


誰が近づいても全く無反応だった母が、父を見るなり、信じられないような安心しきった顔になりました。


赤ちゃんのように心から笑っていました。
父はそんな母を、例の神様のような笑顔で抱きしめました。


その瞬間、病室には光が差し込んでいました。
母は、これで亡くなるんだな、とわかりました。


母の最期の笑顔。


それは、僕が今まで見た中で、最高の笑顔でした。


母の命日から2年後。


父にふと聞いてみました。
過去の僕のトラウマになっていた、母に対する暴力的行為の数々についてです。


父はびっくりしていました。
「お前は、なんのことを言ってるんだ?」


僕もびっくりしました。
「あれ?だって、生前のお母さんがよく言ってたんだよ。パパは怒ると私にタバコの火を押し付けてくるんだって。だから俺はお父さんは、ひどい人なんだってずっと思ってたんだけど...。」


父は真顔になって言いました。
「ひろき、いいか。神様に誓ってもいい。お母さんに手をあげたことなんて一度もないぞ。」


それは嘘を言っている人の表情ではありませんでした。
ほんとうのことだとわかりました。


僕の父は、悪魔ではありませんでした。
僕が、父を悪魔に仕立てるメガネをかけていたのでした。


その日。僕は驚くことに、父にメールを送りました。


「お父さんの子どもに生まれて良かったです。」


過去は、消えたのです。


父親を許すか、許さないか、じゃなくて、過去が消えたのでした。


明後日には、飛行機嫌いな父が、再婚した奥さんとともに、鹿児島の新居を見に、初めて鹿児島に来てくれます。
大好きなゴルフをついでにやりたいと宮崎にも行くみたいです。


僕は最近ゴルフが大好きになりました。
ずっと嫌いだったゴルフなのに、今は毎日練習場に通っています。


「俺もゴルフに行きたい」


父に伝えました。


「わかった。じゃあ予約しておく。楽しみにしてるよ。」


と父から返信がありました。


今、僕は幸せです。





亀井 弘喜


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