「何かを創り上げる成長」と、「何かを削ぎ落とす成長」。
どっちがいいとか悪いとか、偉いとか偉くないとか、そういうのはないように思います。
アランがよく使う比喩のひとつで、僕の好きな話として、「ミケランジェロのダビデ像」というものがあります。
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当時のジャーナリストがミケランジェロに質問しました。
「あなたは、あんなに素晴らしいダビデ像をどうやって創ったのですか?」
ミケランジェロは答えました。
「私は何も創っていません。最初から材料の石の中に完璧な姿のダビデ像が見えたのです。私はダビデ像以外の部分を削ぎ落としただけです。」
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ほんとうの自分は、自分じゃないものを削ぎ落とし続けた先に見えてくるのでしょう。
でも完成が見えない中削ぎ落とすのは怖いもの。僕も未だに怖い部分があります。
それでも削ぎ落とし続けたいと思った五月晴れの東京の昼でした。