「親の期待に応えたい」
子どもなら誰しも思う気持ちでしょう。
でも親の期待に応えようとするその子どもの姿勢が、親自身の成長や気づきを止めてしまっていることもあるのかもしれません。
親は、大体の場合、「よかれと思って」子どもに色々します。それが役に立つこともあれば、ただの押し付けになることもあります。
子どもも「よかれと思って」親の期待に応えようとします。
そうして、"制限をする親"、"制限される子ども"、という構図が出来上がります。子どもの方は恐らく、他人の顔色を伺うような態度を取っていくでしょう。
僕と父の関係がまさにそんな感じでした。
僕は2年前、ある出来事をきっかけに父の期待に応えることを辞めました。
「俺の人生は、お父さんの人生とは違うんだ。だから、お父さんの考え方と違ったとしても、俺の考え方を尊重して欲しい。そして、俺はお父さんの考え方を否定していない。だから、できればこういうことで争わずに、家族仲良く暮らしていきたい。」
そう口頭で伝えたのです。
父はびっくりした様子でしたが、翌朝、人生で初めて僕にコーヒーを入れてくれました。
僕と父の関係が、音を立てたかのように変わった瞬間でした。
親子の考え方でも、友人同士や職場同士の考え方でも。
「違う考え方のまま仲良くする」ことは十分可能だと思うのです。
だから親(相手)を変えようとする必要はない。
そして、どんなに否定されたとしても自分を変える必要もない。
必要なのは、自分の中にある「期待に応えようとする自分」との決別。表現を変えれば、「相手に納得してもらおうとする自分」との決別。
決別が起きれば、世界は変わります。(変わって見えます)
今、僕自身が気づいたことでした。