去年、ある土曜日に経営者になって20数年経つ父と話していたときのこと。
父は競馬が大好きで、その大好きな競馬中継を見ながら父の経営の苦労話を聴きました。
曰く、
「会社の土地建物購入時に数億の借金をして、それを返すのに本当に大変な思いをした。
2年間、俺(社長)の給料なしで乗り切ったこともある。
それが今はすっかり持ち直して、もうすぐ借金を完済し、無借金経営になる。
そうしたら後継者に会社を任せて、自分は借金の心配もせず悠々自適な毎日を過ごせるんだよ!」
僕は何気無しに、質問しました。
「お父さん、悠々自適になったら一番何をしたいの?」
父は一瞬沈黙して、とても静かに答えました。
「そうだなぁ。思いっきり競馬を楽しむかなぁ。」
僕の知る限り、父は経営者になってからの20年、思いっきり競馬を楽しんでいました。
得たいものとは、意外に既に手にしているものなのかもしれません。
OSHOの本を読んでいて思い出したエピソードでした。