検査は受けのが基本
当院にご来院される眼科疾患の方の中には、病院での検査を受けていない方や、以前は受けていたけれど現在は受けていないという方がいらっしゃいます。
その原因は大きく二つで、
1.治療法がないのだから検査は無駄
2.検査結果を知るのが怖い
だと思われます。
一つ目の治療法がないから検査を受けても無駄というのは、心情的には納得してしまいそうですが、実は大きな間違いです。
例えば網膜色素変性症を例に挙げてみると、確かに治療法自体は存在しませんが、定期的な検査を受けることで、その他の疾患を早期発見することが出来ます。
というのも、網膜色素変性症の方は白内障や緑内障になりやすいことが分かっている為、もし症状の進行がその他の疾患が原因であれば、その疾患に対して早期に治療を加えることが出来ます。
どんどん網膜色素変性症が悪化していると思っていたら、実際には緑内障であったという方が過去にいらっしゃいました。
その方の場合には、緑内障のせいで大事な視力や視野をごく短期間に大きく損なってしまいました。
二つ目の検査結果を知るのが怖いという方に関しても、その他の疾患が悪化して対処法が無くなってから知ることになれば、後悔してもしきれません。
こうした理由からも、例え治療法がないと言われる眼科疾患においても、出来る限り定期検査には行って下さい。
また一つ目のパターンの方には豪快で細かいことを気にしない方が多く、二つ目のパターンの方には怖がりで神経質な方が多いようです。
更に眼科疾患を長く患うと抑うつ傾向を持つ方が多く、比較的怖がりで神経質になる傾向がありますので、協力者(相談者)がいるかいないかでも、定期的な検査を受けるかどうかには大きな違いが生まれるようです。
家族に相談出来ず一人で決定しなくてはいけないという方は、医師以外の第三者的な存在として、私たちのような鍼灸師も重要な意味を持つような気がしています。