経皮毒って知ってますか?【デマ・羊水が腐る・皮膚から毒を吸収?】 | 大阪日本橋 眼科鍼灸の鍼灸ひより堂

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経皮毒は…

 

 あなたは

「経皮毒(けいひどく)」

という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

 

この経皮毒という言葉は元々、

皮膚を介して吸収される毒という意味ですが、

本来の経皮毒という意味とは違う意味で、

一部の自然派化粧品やアトピービジネス業者に利用され、

えせ科学として広く知られています。

 

えせ科学の世界でよく言われるのは、

シャンプーや化粧品などの香料成分が、

頭皮や体の皮膚から吸収され

それが体内を巡って健康を害するというものです。

 

だから、

無香料の自然派化粧品や、

シャンプー石鹸などを使うようにと業者は説明するようです。

 

では実際にそんなことがあるのでしょうか?

 

 

そんなことあるはずがないのです。

 

 

そもそもですが、

皮膚は体内に色々なものを通さないように、

バリア―の役割をしています。

 

そのため、

外用剤などはわざわざ分子量を小さくして、

脂溶性(脂肪に溶ける性質)にするなどの工夫をして、

吸収されるようにしているのです。

 

 

また、

皮膚を通り抜けることが出来る分子量は500

 

例えば、

ヒアルロン酸は分子量100万前後、

コラーゲンは30万前後。

 

当然ながら、

分子量が大きすぎて、

皮膚を通り抜けることは出来ません。

 

難しい話はここまでです。

 

常識的に考えても、

皮膚から色々なものが吸収されていては、

風呂に入浴剤を入れたら皮膚全体が緑になるし、

白目なんて色々カラフルになりそう。

 

 

中には羊水に香料が溶けだして、

 

「分娩の時に羊水からシャンプーの臭いがする。」

 

なんて話を、

さも経験したようにする人まで出る始末…。

 

「経皮毒は脂肪に多く溜まる。」

 

なんてそれらしいことを言いますが、

それなら母乳なんてもっとシャンプーの臭いがするはず。

 

でも敢えて羊水と言うのがミソです。

 

母乳なら一般の人でも嗅ぐことが出来ますが、

羊水の臭いを嗅ぐ人なんていません。

 

そんなことをしている場合では無いからです。

 

とは言え、

羊水の臭いを嗅いだことがないのなら、

 

「ひょっとしたらシャンプーの臭いがするかも…。」

 

というのは、

実は私も考えたことがありました。

 

私自身も自分の子どもの出産に、

複数回(4回)立ち会いましたが、

ひょっとすると5回目であれば、

シャンプーの臭いがしたのかもしれません。

 

そこで以前通院されていた、

ベテランの助産師さんにも聞いたのですが、

答えは同じでした。

 

「そんなはずがない。」

 

それはそうですよね。

 

先ほども言ったように、

経皮的に香料が吸収されるなら、

直ぐに血液中に入るのでしょうから、

血液から作られる尿や母乳にも香料が溢れるはずです。

 

それが敢えて「羊水」というのが、

いかにも女性を騙す気満々ですね。

 

くれぐれもご注意下さい。

 

肌に合えば、

安物であろうが化学合成であろうが、

それがあなたには一番の製品なのです。