「プ(ぷ=〇)ロマイド」の語を創出したプロマイドの老舗・マルベル堂(東京浅草)は、まだあった。すみません。もうプロマイドなんで不要な時代かと思っていたら、アンティークでアナログな人々が(60~70歳代)に、これが結構いるんだなあ。
「ブ(ぶ=、、)ロマイド」は、写真用印画紙、またはこれを用いた写真のこと。またはマルベル堂などが発行している、タレントなどのコレクション用肖像写真、「プロマイド (Puromaido)」のことらしい。
ブロマイド (Bromide) は本来の英語で臭化物を指す語だが、臭化銀(シルバー・ブロマイド)を感光剤として用いた印画紙 (Bromide paper) を指す和製英語となったそうだ。
「プロマイド (Puromaido) 第一号」は日活の尾上松之助のもので、大正9年(1920年)に発売された。
大正10年(1921年)、松竹キネマが蒲田撮影所を設立したときに、当時の人気女優・栗島すみ子、川田芳子らの写真を、街の写真屋が大量生産。栗島すみ子のプロマイドは「一日に4千枚売れた」との記録が残っている。
これをコレクション商品として世に広めたのが浅草の「マルベル堂」である。同社の発行したプロマイドの「時代劇スタア」で最も売れたのは林長二郎(長谷川一夫)で、『雪之丞変化』扮装のそれは、二年以上も売れ続けたという。
戦前のファンたちの気質は「その人オンリー主義」だったそうで、マルベル堂の店頭に飾られた林長二郎のプロマイド写真が少しでも汚れているとそっとハンカチで拭いて行く、傷が入っていれば「取り替えておいてくださいね」と頬を染めて行く、といった女性ファンの姿があったという。マルベル堂では「プロマイドはファンのための写真」との意味から、すべて目線を正面に向けてもらい、若々しい顔に修正したものを使った。こうした要求を「スッと撮らせてくれた」のも長谷川一夫だったという。
戦後から昭和の末期までは、毎月集計した「男性俳優」、「女性俳優」、「男性歌手」、「女性歌手」の各部門別・売上実績(順位)を公表していた。なお売上第1位獲得の月数の最多記録は、男性では西城秀樹の46回で、女性では岡崎友紀の46回となっているという。
岡崎友紀は意外だ。
►1964年~1997年間の売れ行き上位者をざっと見てみよう。 【修正VER 2】
*1964年(昭和39年)
舟木一夫、西郷輝彦、ジャニーズ、橋幸夫、三田明
吉永小百合、本間千代子、九重佑三子、美空ひばり、高田美和⇒高田美和は高田浩吉の娘だが、高田浩吉の京都の自宅(豪邸)が、北白川(京大農学部グランドの北)にあった。
*1965年(昭和40年)
高倉健、竹脇無我、田村正和、倉丘伸太郎、長谷川明男
山本陽子、高石かつ枝、松本めぐみ⇒この年のメンバーはなんか変。買い占めがあったのだろうか?
*1966年(昭和41年)
梶光夫、石坂浩二、杉良太郎、西郷輝彦、渡哲也
大原麗子、柏木由紀子、由美かおる、日野てる子、梶芽衣子⇒由美かおるって何歳?70近いんじゃないかな。⇒日野てる子って名前はそのままって感じで、いつもハイビスカスをつけていた。でも、夏の海の歌はせつなくてよかった。
*1967年(昭和42年)
舟木一夫、三田明、高倉健、赤木圭一郎、石原裕次郎
黛ジュン、園まり、松原智恵子、由美かおる、酒井和歌子⇒赤木圭一郎はもう亡くなっていたんじゃないかな。和製ジェームス・ディーンと呼ばれてた。園まりは、THAT BOWL(その、まり)と呼ばれていた。近くで。
*1968年(昭和43年)
舟木一夫、ザ・テンプターズ、高倉健、赤木圭一郎、ザ・タイガース
吉永小百合、中村晃子、黛ジュン、酒井和歌子、松原智恵子⇒舟木一夫か、いろいろあったね。あの髪型が流行ったね。
つボイノリオは「一ノ宮の夜」で、「舟木一夫の一ノ宮 一ノ宮市役所の一ノ宮」と歌っていたような気がする。
*1969年(昭和44年)
千葉真一、ジ・オックス、フォーリーブス、ザ・テンプターズ、ザ・タイガース
吉永小百合、小川知子、黛ジュン、酒井和歌子、松原智恵子⇒GSがはいってるね。それもオックスが一位だって。
►1970年代
*1970年(昭和45年)
千葉真一、にしきのあきら、フォーリーブス、森田健作、ジュークボックス
岡崎友紀、吉沢京子、いしだあゆみ、安倍律子、小川知子 ⇒千葉真一は何で?「Gメンシリーズ」?
*1971年(昭和46年)
森田健作、フォーリーブス、にしきのあきら、野村真樹、仲雅美
南沙織、岡崎友紀、五十嵐じゅん、吉沢京子、ゴールデン・ハーフ⇒この年もはざかい期かなあ。
*1972年(昭和47年)
森田健作、フォーリーブス、野口五郎、にしきのあきら、沖雅也、石橋正次、本郷直樹、沢田研二、郷ひろみ、五木ひろし
南沙織、五十嵐淳子、天地真理、岡崎友紀、小柳ルミ子、吉沢京子、ゴールデン・ハーフ、いしだあゆみ、紀比呂子、中野良子⇒紀比呂子と中野良子がランクインされたことが気になる。
*1973年(昭和48年)
郷ひろみ、西城秀樹、フォーリーブス、森田健作、野口五郎、三善英史、石橋正次、沢田研二、にしきのあきら、水谷豊、天地真理、岡崎友紀、栗田ひろみ、榊原るみ、森昌子、麻丘めぐみ、南沙織、桜田淳子、浅田美代子、山本リンダ⇒水谷豊は「バンパイア」をへて「傷だらけの天使」で、ショーケンの弟分の役がはまってたからかな。栗田ひろみは「放課後」(主題歌:陽水の「夢の中へ」)だけが、印象に残っている。
*1974年(昭和49年)
森田健作、郷ひろみ、西城秀樹、フィンガー5、三浦友和、野口五郎、フォーリーブス、草刈正雄、小野寺昭、あいざき進也、アグネス・チャン、山口百恵、桜田淳子、浅田美代子、岡崎友紀、キャンディーズ、麻丘めぐみ、島田陽子、坂口良子、森昌子 ⇒森田健作がこの頃つよいね?
*1975年(昭和50年)
西城秀樹、ずうとるび、郷ひろみ、ジャニーズJr.、豊川誕、フィンガー5、野口五郎、あいざき進也、佐藤佑介、アンデルセン、桜田淳子、山口百恵、キャンディーズ、アグネス・チャン、木之内みどり、岡崎友紀、林寛子、森昌子、片平なぎさ、志穂美悦子⇒林寛子は黒パンと別れちゃったけと、デビュー曲がよかった「あどけ~ない ほほえ~み を まだ消さない~で」って。タイトルは「ほほえみ」?じゃなかったかな?たしか4文字ひらがなだったと思うが。
*1976年(昭和51年)
西城秀樹、豊川誕、草川祐馬、郷ひろみ、ずうとるび、あいざき進也、JJS、加納竜、三浦友和、倉田保昭、山口百恵、桜田淳子、岡田奈々、キャンディーズ、岩崎宏美、片平なぎさ、林寛子、志穂美悦子、森昌子、伊藤咲子⇒あいざき進也の「愛の誕生日」の声と伊藤咲子の歌のうまさ(もちろん岩崎宏美もうまいが、「乙女のワルツ」はある意味盛り上がる楽曲だった)も捨てがたい。イルカに乗り損ねたが。
*1977年(昭和52年)
郷ひろみ、西城秀樹、草刈正雄、三浦友和、新沼謙治、志穂美悦子、ピンク・レディー、山口百恵、桜田淳子、岡田奈々⇒「岡田奈々」って安定感のある妹役の美少女だったよね。「青春の坂道」は、あと一歩かも。
*1978年(昭和53年)
川崎麻世、宮内淳、三浦友和、西城秀樹、郷ひろみ、国広富之、太川陽介、清水健太郎、沢田研二、水谷豊、ピンク・レディー、大場久美子、榊原郁恵、山口百恵、香坂みゆき、桜田淳子、志穂美悦子、木之内みどり、岩崎宏美、岡田奈々⇒、木之内みどり、岡田奈々が入って、小林麻美はないんですね。
*1979年(昭和54年)
川崎麻世、井上純一、西城秀樹、水谷豊、渋谷哲平、郷ひろみ、沢田研二、国広富之、宮内淳、三浦友和、大場久美子、榊原郁恵、石野真子、山口百恵、ピンク・レディー、香坂みゆき、相本久美子、薬師丸ひろ子、石川ひとみ、斉藤とも子 ⇒川崎麻世が強かったって!?
►1980年代
*1980年(昭和55年)
近藤真彦、田原俊彦、川崎麻世、野村義男、西城秀樹、渋谷哲平、郷ひろみ、田中浩二、井上純一、沢田研二、松田聖子、藤谷美和子、三原順子、薬師丸ひろ子、大場久美子、石野真子、榊原郁恵、倉田まり子、山口百恵、石川優子 ⇒田中浩二がわからない。倉田まり子はややこしいひとと関係があったのですね(誰かに似てたよね。石川ひとみか?)。誰かに、最近「幸福の科学」へ入信したひと(「幸福」って宗教なのか教祖本ねずみ講なのかわからないが)も。
*1981年(昭和56年)
近藤真彦、田原俊彦、ジャPAニーズ、真田広之、野村義男、西城秀樹、ひかる一平、堤大二郎、渋谷哲平、郷ひろみ、松田聖子、薬師丸ひろ子、藤谷美和子、河合奈保子、柏原よしえ、甲斐智枝美、三原順子、伊藤つかさ、上田美恵、榊原郁恵⇒薬師丸ひろ子(角川映画3人娘は薬師●だけで、原田知世、渡辺典子はまだ圏外か、でも薬師●が4年連続、(82~83年も)で出てきているね。快感(カ・イ・カ・ン)!「よくし●あそこ」って言われてたなー)
*1982年(昭和57年)
田原俊彦、近藤真彦、本木雅弘、竹本孝之、真田広之、新田純一、堤大二郎、本田恭章、薬丸裕英、沖田浩之、薬師丸ひろ子、河合奈保子、伊藤つかさ、松本伊代、堀ちえみ、松田聖子、中森明菜、三田寛子、武田久美子、パンジー⇒武田久美子って、あの貝殻写真を出したころかなー?
*1983年(昭和58年)
近藤真彦、田原俊彦、本木雅弘、薬丸裕英、布川敏和、竹本孝之、本田恭章、チェッカーズ、新田純一、羽賀研二、中森明菜、薬師丸ひろ子、伊藤つかさ、石川秀美、武田久美子、堀ちえみ、河合奈保子、北原佐和子、森尾由実、伊藤麻衣子⇒中森明菜が女性1位(聖子を抜いた)だ。そういや「ナカムレワギナ」とよんでいたやつがいたなー。
*1984年(昭和59年)
チェッカーズ、羽賀研二、真田広之、三田村邦彦、高木淳也、山本陽一、麻見和也、松村雄基、竹本孝之、本田泰章、菊池桃子、原田知世、森尾由美、中森明菜、クラッシュギャルズ、岡田有希子、薬師丸ひろ子、伊藤麻衣子、高橋真美、宇沙美ゆかり⇒伊藤つかさが消えた!原田知世は、今のほうがいいね。
*1985年(昭和60年)
チェッカーズ、松村雄基、JACブラザーズ、真田広之、逸見政孝、SALLY、C-C-B、リフラフ、三田村邦彦、高野浩和、クラッシュギャルズ、岡田有希子、伊藤麻衣子、本田美奈子、斉藤由貴、伊藤かずえ、松本典子、原田知世、岡本舞子、伊藤つかさ⇒つかさ復活!
*1986年(昭和61年)
少年隊、男闘呼組、チェッカーズ、松村雄基、真田広之、C-C-B、逸見政孝、三田村邦彦、角田英介、JR3、本田美奈子、南野陽子、斉藤由貴、浅香唯、クラッシュギャルズ、杉浦幸、薬師丸ひろ子、伊藤かずえ、岡田有希子、松本典子⇒逸見さんが売れてたんだ?
*1987年(昭和62年)
少年隊、チェッカーズ、男闘呼組、松村雄基、真田広之
中山美穂、浅香唯、南野陽子、酒井法子、斉藤由貴⇒松村雄基と言えば伊藤かずえ(86年はランクイン)だが。 で、のりピーはどうしてるんだろうね。
*1988年(昭和63年)
男闘呼組、チェッカーズ、イーグルス、少年隊、石原裕次郎、柴田恭兵、錦織一清、植草克秀、高倉健、東山紀之、南野陽子、酒井法子、中山美穂、浅香唯、工藤静香、立花理佐、西田ひかる、岡田有希子、後藤久美子、森川由加里⇒チェッカーズが強かったんだ! 南野陽子は、大学生に人気だったね。
*1989年(平成元年) - 1992年(平成4年)
SMAP、宮沢りえ、小泉今日子、西田ひかる、松田優作、仲村トオル、岩井由紀子、渡辺美奈代、木村一八、観月ありさ ⇒SMAPってあんまり出てこないんだね。
*1993年(平成5年) - 1996年(平成8年)
安室奈美恵、反町隆史、竹野内豊、安達祐実、飯島直子、内田有紀、藤原紀香、MAX、GLAY、L'Arc〜en〜Ciel ⇒内田有紀はもっと出てきてもいいと思うが。竹野内豊はいまだ女性ファンが多いらしい。が、最近は、ファンが西島秀俊へ移行しているとか。
*1997年(平成9年) - 1999年(平成11年)
SPEED、広末涼子、KinKi Kids、ジャニーズJr.、金城武、深田恭子、DA PUMP、モーニング娘。、奥菜恵、遠藤久美子⇒消えた人はだーれ? 深田恭子は、ドラマも棒読みだし、事務所方針はCMとグラビアということで活躍しているが、そのうち、「やっと待望のヌードになってくれました」的なところが近い気がする。
なお、これまでマルベル堂が撮影したスターは、約2,500名。現在保有しているプロマイドの種類は、実に85,000版を超えているという。
►株式会社マルベル 東京都墨田区東駒形1-3-7
►TEL 03(5619)1801/FAX 03(5619)4666
【MR. HIUCHI】