旅の思い出「諏訪市湖畔公園」(長野県・諏訪湖) | ひつぞうとおサル妻の山旅日記

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ひつぞうです。
おサル妻との山旅を中心に日々の出来事を綴ってみます。

諏訪市湖畔公園

 

往訪日:2024年3月2日

所在地:長野県諏訪郡下諏訪町湖畔通り4丁目

開館:特になし

料金:無料

アクセス:中央自動車道・諏訪ICから約15分

駐車場:博物館30台(無料)

 

《いつの間にこんなものが…》

 

ひつぞうです。引っ張り気味ですが、諏訪湖博物館往訪のあと湖畔公園をジョギングしました。結構観るべきものがありました。以下備忘録です。

 

★ ★ ★

 

では緩く片道4.5㌔。往復9㌔走ってみよう。

 

「行こうぜ」サル~♪

 

 

とにかく天気がいい。波打ち際では渡り鳥の群れが餌を啄んでいた。

 

 

オオバンの群れだ。逃げないのかなと思って水際に近寄ると、騒ぎはしないが、マスゲームのように静かに湖面に向かっていく。やはり厭らしい。ヒドリガモの一家は割りに図々しく、多少のことでは逃げようとしない。その点ドバトと一緒だ。

 

遠くに懐かしい建物が見えてきた。19年くらい前に訪ねたエミール・ガレのコレクションで名高い北澤美術館だった。

 

=建 築=

 

 

北澤美術館

℡)0266-58-6000

 

所在地:長野県諏訪市湖岸通り1‐13‐28

開館:(冬期)9時~17時(無休)

常設料金:一般1000円 中学生500円

アクセス:中央自動車道・諏訪ICから約15分

駐車場:50台(無料)

■設計:芦原義信

■施工:清水建設

■竣工:1983年

 

実はここ。今なら判るが建築家・芦原義信(1918-2003)の作品。構造に対して常にクリティークで、関係性の美、空間の美に長けた芦原の設計とは思えないほど簡素で端正。小さな山里の小屋、もしくは無宗派の教会のような佇まいを感じる。

 

 

更に走る。これまた馴染み深いものが近づいてきた。

 

 

「ここ来た」サル だいぶ前に

 

諏訪湖間欠泉センターだ。夫婦で来たこともあるが、三十数年前に社会人一年目の僕が、両親を案内して下諏訪温泉に宿泊した折に立ち寄った場所でもある。完成の翌年で施設も真新しく、20㍍近い間歇泉が吹きあがっていた。湯気は出ているが今はどうなっているのだろう。

 

走っているのはおサルだけで僕は写真を撮ってばかり。殆ど運動になっていない気もするが気にしない。また何か見えてきた。

 

=彫 刻=

 

 

これは以前はなかったような。日時計らしい。

 

多田美波さんの彫刻かな。少し自信があったが、ネットで調べても出てこない。類似品?

 

 

真ん中でセパレートになっていた。

 

そのすぐ先に豊満な女性のヌードが佇立していた。

 

清水多嘉示《やすらぎ》(1954)

 

鑑賞する角度で違う表情を見せる巨匠・清水多嘉示の等身大のブロンズ。原村の出身だから諏訪湖の畔にあってもおかしくない。四肢のバランスに比して頭部が存在感を持つのは師匠のブールデル譲りか。

 

「圧倒されるにゃ」サル

 

そしてもう一体。

 

細川宗英《空へ》

 

今度は細川宗英(1930-1994)だった。瞬間、郡山市美術館で観た道元の強烈な生首の存在感を思い出した。同じ作家の制作とは思えないほど穏やかで健やか。細川もまた郷土の作家で近くの諏訪市美術館に特設コーナーがあるらしい。

 

 

石彫公園まで来た。ブロンズの羊飼いと羊の群れが日向ぼっこをしていた。

 

 

更に湖面に眼を凝らすと…なんだ?あれは。

 

「和服を着た女の人だね」サル

 

八重垣姫像と書いてある。歌舞伎の「本朝廿四孝」の登場人物だ。狐火に導かれて諏訪湖の湖面を渡る場面じゃないかな。

 

 

二十年ほど前まで諏訪湖マラソンで馴染みの場所だったが風景が変わっていた。いや。変った訳ではなくて、時間の経過とともに記憶を捏造してしまったのかも知れない。

 

 

それでもいいものを沢山観ることができた。ベタな観光地でなくても歩けば愉しい発見がある。

 

「走らんかい!」サル

 

この後、この日の宿所に向かうことにした。

 

(つづく)

 

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