サルヒツの酒飲みライフ♪【第237回】
天明 純米大吟醸 中取り閏号 山田錦
製造年月:2023年12月
生産者:曙酒造㈱
所在地:福島県河沼郡会津坂下町
タイプ:純米大吟醸
使用米:山田錦100%
精米歩合:30%
アルコール:15度
杜氏:鈴木孝一氏
販売価格:2,727円(税別)
※特約店販売・年度限定品
※味覚の表現は飽くまで個人的なものです
ひつぞうです。今回の酒は天明の純米大吟醸・おりがらみ本生。かなり稀少な造りで“閏号”とあるように四年に一度しか仕込まれない取って置きの酒なのです。山田錦で精米30%。紛れもない鑑評会仕様。できれば(いい意味で)期待を裏切って欲しい。以下、テイスティングメモです。(1月6日賞味)
★ ★ ★
曙酒造と若き杜氏、鈴木孝一氏についてはちょいリッチシリーズの回(22年10月)で記したので多くは語らない。とにかく綺麗でジューシーな今時の酒を低価格で提供している。だがこの閏号。丁寧すぎるらしい(笑)。曙酒造としては異例の価格設定。
表ラベルもまさに大判。金・銀・銅三種類の展開。
第一弾は銀ラベル=荒セメ、第二弾が金ラベル=中取り、第三弾が銅ラベル=火入というラインナップ。店には銀と金、両方並んでいた。冷蔵庫に限りがあるので、かなり悩んだが、金ラベルに決定。好み優先なら荒セメなんだけど…神々しい金色ラベルに負けた。
閏号は四年に一度の醸造で2024年はまさに閏年。そして曙醸造創業120年が重なる。天明の酒質といえば穏やかで繊細な香りと酸と果実味のバランス。だが、敢えてカプロン酸エチル系酵母+山田錦の組み合わせで挑むバリエーション。
「どんな感じでしょうかの」
では開栓!
スクリューを捩じ切ると山田錦で醸したカプロン酸エチル系のメロンやリンゴの様な甘い香りがフワリと広がる。そして、口に含んだ味わいはズッシリ重く、甘くエロティック。酸やガス感は殆ど感じない。とろりとして旨い。これは中取りの酒質かな。
「天明っぽくない?」
いい意味で。お正月仕様だね。合わせる料理はピカールで買った総菜。
「こんな立派な酒に申し訳ないけどにゃ」 出来合いで
いやいや。絶対合うって。←酔えばなんでもマリアージュなタイプ
鱈のヴィエルジュソースとカマルグライス
トマトの果肉をベースに、オリーブオイル、ビネガー、ニンニク、胡椒を加えたソースでソテーした鱈に、フランスのカマルグ産長粒米を合わせたカジュアルフード。ちなみにカマルグ米で作られた日本酒WAKAZEは低精白ながらジューシーで最高に旨い。
「んまい」
でしょ。
備前市産の黒毛和牛の干し肉
程よく熟成感があるね。
「これ赤ワインじゃね?」 ←なんだかんだ言ってワインが飲みたい派
上等なツマミは上等な酒に合うんだよ。←何があっても酒にしたい派
ということでお正月に開けるには最高のお酒だった。
やっぱり銀ラベル買っておくべきだったか…。むー。
「いつものことだの」 後悔だけが人生よ
(おわり)
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