サルヒツの酒飲みライフ♪【第236回】
新政 No.6 R‐type 阿羅漢果 2022‐2023BY
製造年月:2023年12月
生産者:新政酒造㈱
所在地:秋田県秋田市
タイプ:純米生酒
使用米:秋田県産酒造好適米100%
使用酵母:きょうかい6号
精米歩合:(麹米)60%(掛米)65%
アルコール:13度
販売価格:2,073円(税別)
※特約店販売品
※味覚の表現は飽くまで個人的なものです
ひつぞうです。年明け二本目は新政No.6R-type。No.6は外食を含めて初。開栓直後でなければ新政ではない。そのポリシーを曲げず、メニューにあっても自力購入するまで封印してきました。以下、テイスティングメモです。(1月4日賞味)
★ ★ ★
まだまだ松の内。正月気分で開栓することにした。勿論、特約店の正規販売で購入したものだ。
一般的な四合瓶と異なる優美なデザイン。《Madame Edwarda #1》と名づけられた蔵元・佐藤祐輔氏入魂のデザイン(新政の酒は容器、ラベル、銘柄にすべて意味がある)。これは『眼球譚』や『エロティシズム』で知られるG・バタイユへのオマージュだと推測できる。手にしたとき、掌にぴたりと収まる煽情的フォルム。すべてのフェティッシュは手と指先から始まる。
新政は一度飲んだからそれで終わりというものではない。醸造年度ごとに企ては変わる。2022‐2023BYのテーマは阿羅漢果。阿羅漢は上座部仏教における賢者の最高位を表す。
「一番いい出来ってこと?」
どうかな。飲んで判断したら?
直近のリリースという証明。特約店名は伏せておきます(笑)。
定番のフルートで。No.6は生酛の木桶造りの生酒。単一米の火入れ、Collarsと違って使用米を公開しない。その年の農家の出来によって変わる。Rタイプは文字通り、Regular(定番)の頭文字。比較的入手しやすい。ボトル正面の文様が亀の子なので使用米は亀の尾かななんて想像してみたがどうだろうか。
気泡が細かい。気のせいか粘度も高く見える。
「飲もう!飲もう!」
やはり。見た目そのままにトロリと粘っこい舌触り。直後に甘酸っぱい野摘みの果実のような味と香り。更に乳酸菌飲料、ラムネと広がりに終りがない。飲み下したあとは強い酸味、そして、マジックインキのようなイソアミル系の香りが余韻として続いた。
この日は新政ということで…
「ちょっと和洋折衷」
牛肉とアスパラ菜炒め
アスパラ菜の仄かな苦みとA5肉の旨味がワインの様な酒質によくあう。
鮎の塩焼き
この後はイクラ、茸、海苔のパスタで。食べるのに夢中で写真は撮り損ねた。
「鮎は酒のおともの定番だの」
川魚も冷凍技術の進歩で通年で食べられるようになった。寒仕込みの新政が通年で飲めるようになったのと同様に。御馳走様でした。
愉しい夜だった。次回はS-typeで。手に入れば…だけど。
(おわり)
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