名建築シリーズ47
あべのハルカス 展望台(ハルカス300)
℡)06‐6621‐0300
往訪日:2023年12月9日
所在地:大阪府大阪市阿倍野区阿倍野1‐1‐43
開館時間:9時~22時(年中無休)
拝観料:一般1,800円 中学生1,200円 小学生700円 幼児500円
アクセス:JR・地下鉄「天王寺駅」直上
■設計:シーザー・ペリ
■施工:竹中工務店・奥村組・大林組・大日本土木・錢高組JV
■竣工:2014年
《高層ビルは碧空にこそ映える》
ひつぞうです。特別展《コシノジュンコ》を鑑賞したあと、展望台のハルカス300に登ってみることにしました。実はこの建物、世界的建築家シーザー・ペリ(1926-2019)の作品なのです。以下、往訪記です。
★ ★ ★
莫迦は高い所に登るというが、山だろうが建築物だろうが、天辺から景色を見ようとするのは、原始以来、狩猟と戦闘が歴史のすべてだった人間の本能ではないかと思っている。昨年11月24日に麻布台ヒルズ(325㍍)が開業するまで約9年間“日本一”の座に君臨したあべのハルカス(300㍍)。僅か9年ではあったが、地盤沈下が憂いのタネだった大阪経済の、追い風となったことは間違いない。
(参考資料)
(外観撮影する余裕がなく、更新するまで画像を一時的に拝借いたしました。すみません)
曲線と直線を巧みに融合した超高層ビルの設計で知られるアルゼンチン出身でアメリカ国籍だったシーザー・ペリ。日本国内にも数多くの作例を残している。今回のあべのハルカスは、カーネギホールタワー(USA)と同様、装飾性やシンボル性を抑えたポストモダン建築のお手本のようなデザイン。賑やか好きな大阪にあってはおとなしい印象すら受ける。
「でもガラス張りのペールブルーが綺麗だよ」
早速、前庭を見学してみた。
恋人の聖地らしい。うちには縁がないね。
「気の合うトモダチだもん」 それ以上でもそれ以下でもにゃい
しかし、大人1800円、しかも幼児まで有料というのは、なかなか強気な商売だ。景色を観るだけの一般客にはハードルが高そうだが、10年目を迎える今でも入場者の数は少なくない。
「景色なんてどこも一緒じゃね?」 梅田スカイビル行ったし
そうでもないんだよ。やはり観る場所で景観は違うよ。
あべのハルカス美術館と同じ16階でチケットを購入し、最上階のハルカス300までエレベーターで一気に上昇する。その間、内部は電飾で彩られる。
ちょっとしたアトラクションだね。
撮影するタイミングで流星みたいだったり直線だったり。
ちなみに建物自体は、14階までは近鉄百貨店、そして、オフィスフロア、大阪マリオット都ホテルで構成されている。
ついた。まずは60階(最上階)の展望台から。
「なにが見えるのかの?」
谷町筋を中心に北側を望む。四天王寺が見える。左奥は梅田の高層ビル群。右奥には大阪城。ちょっと小さくて判りにくいけど。
「全然わからん」
右奥に黒っぽいビルがあるでしょ。
「ふむふむ」
その左側に小さく天守閣が見える。
「ムリだよ」 そんなミジンコみたいなの
足許には近鉄・大阪阿部野橋駅のホーム。
展望台は回廊式。反時計回り見学しよう。58階から60階まで吹き抜けになっている。
大阪市立美術館方面。通天閣も見えるね。
「どこ?」
ここよ。また拡大してみよう。
「そりゃ判んないよ!」
大阪港方面。奥には六甲山が広がっている。
青空と思っていたけれど霞んでいる…。失敗だったか。
「いいんじゃね」 こういうのも
港大橋と木津川の蛇行する流れ。
「なんかお腹空かない?」 喰おーぜ
じゃ58階で食事しよう。
最後に東側。信貴山方面。
一周したね。
「これで1800円か」 酔狂だ!
おサルはどこまでいっても主婦なのである。
エスカレーターで降りる。59階はショップ、そして、58階にカフェダイニング、SKY GARDEN300がある。ここでランチすることにした。
季節の彩り野菜カレー(1200円)
やっぱりカレー(笑)。これにたこ焼きをセットで。
「飲んでよい?」
飲むんでしょ。
ということで、三度目にして登ったハルカス300。梅田スカイビルとはまた違った大阪の街を眺めることができた。この日はこれで街歩き終了。おとなしく帰宅することにした。
「前の晩、足の指を激突させたんだよ」 ヒビ入ってんじゃね
ほっといて。(実はまだ完治していない)
(おわり)
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