サルヒツの酒飲みライフ♪【第225回】
而今 純米吟醸 愛山 火入
製造年月:2023年10月
生産者:木屋正酒造㈱
所在地:三重県名張市
タイプ:純米吟醸 愛山 火入
使用米:兵庫県産愛山100%
精米歩合:50%
アルコール:15.5度
杜氏:大西唯克氏
販売価格:2,300円(税別)
※特約店販売・季節限定品
※味覚の表現は飽くまで個人的なものです
ひつぞうです。家飲みでは二回目の登場の而今。今回は希少品種、兵庫県産の愛山で醸す純吟の火入れタイプ。臙脂色のラベルもシックで豪華。どんな味わいなのでしょう。以下、テイスティングメモです。(12月3日賞味)
★ ★ ★
酒をめぐる特約店の旅。目当ての銘柄がなかなか買えず、最初の頃はストレスが募る毎日だったが、波に乗ればひとつのパターンが芽生える。而今を醸す木屋正の酒も、そうしたルート開拓の果てに出逢えた銘柄だった。
さすがは愛山。前回の八反錦よりも高価だった。密栓タイプの酒は(たとえ火入れでも)開ける瞬間のガスの手応えが愉しみ。
端数つきのアルコール度数15.5%に拘りを見た。では開栓の儀式。
注ぐなり甘やかな薫り。筋トレをサボっているので、片手で注ぎながら撮るのがちとツラい(笑)。
「やれよ」 それくらい!
木屋正の酒は開栓直後が絶対旨い。個人的にはそう思っている。今更ながら、愛山がこんなに甘味と重みのあるコメだったのかと痛感させられた。ズッシリとしたリッチな甘味に(火入れと油断したせいもあるが)ざらりと刷毛で刷くような渋みが加わり、一瞬虚をつかれる。最後にライチのような果実の演舞で存在感を示し、余韻を愉しませてくれた。
「ズッシリしたフルーティな酒だった」 スキスキ♪
こんな酒なので事前に豪華酒肴をリクエストした。
福井産の香箱蟹を国産レモンで。しばし寡黙に蟹をほじる。二人とも足より身が好き派。
「蟹を喰うときはついつい沈黙しちゃうにゃ」
而今は甘味のある海の幸がよく合う。今の季節ならば大抵の魚は脂がのる。アイナメ、金目もいい。
そして、平湯葉におろした大和芋と北海道産の吟粒いくら醤油漬を添える。彩りが最高だ。
「平湯葉は合わないんじゃね?」 センスないのー
ちょっと硬かったね。やはり酒肴には生湯葉に限る…。失敗失敗(買ってきたのは僕でした)。
遂に頂くことができた而今の愛山。火入れなのに新酒のようなフルーティさ。そして濃厚なのに抜群のキレ。やっぱ而今やね。
(おわり)
ご訪問ありがとうございます。