ぐるめ探訪「つがい」で濃厚な紀州鴨に舌鼓(大阪府・江坂) | ひつぞうとおサル妻の山旅日記

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サルヒツのグルメ探訪♪【第220回】

つがい

℡)06‐7173‐6571

 

カテゴリ:鴨鍋・鶏鍋料理

往訪日:2023年11月11日

所在地:大阪府吹田市江の木町8-12

営業時間:(月曜定休・不定休)

17時~23時

※2時間時間制

アクセス:御堂筋線・江坂駅から徒歩6分

駐車場:なし

■22席(テーブル10+座敷12)

■予算:6,500円(税込)+アルコール

■予約:可

■カード:可

■オープン:2020年11月

 

《秋深まり鴨恋し》

 

先月半ばに鴨料理の店に行きました。鴨と言えば昔から猟場があった千葉、埼玉が脳裏に浮かびますが、関西ではどうなのでしょう。初めてということで、近場の店を訪ねてみました。以下、往訪記です。

 

★ ★ ★

 

11月半ば。秋も深まる頃。とくれば温かい鴨鍋を突きたくなる。今回もおサルに予約してもらった。御堂筋線の江坂駅の南端から国道479号を渡った界隈を江の木町という。江坂の古称は榎坂。ということはこのあたりが、かつての中心だったのだろうか。現在はマンション密集エリアで飲食店もあまり見かけない。ただ、見かけないだけで、得てして隠れ家的な名店があったりする。

 

 

隣りに並ぶ焼鳥店《うたた屋》の姉妹店という位置づけ。なので食材の仕入れは信頼できそうだ。

 

「日本酒も良さげなのが並んでるにゃ」サル

 

 

開業は2020年11月。コロナ禍を挟んでまだ三年目。あまり気にしたくはないが、事前情報ではソムリエつきのワインと酒にこだわった店で、コース全般高評価。ただし(これも隠れ家的な店にはありがちだが)スタッフのホスピタリティに不満の声が一部聞かれる。

 

「スタッフ次第で印象がガラリと変わるからにゃ」サル

 

この間の東三国のちょんまげの店主がやっている鮨屋はひどかったね。(もちろんブログにはあげない)

 

予約している旨を告げると個室に案内していただいた。今回予約したコースは《和歌山県産「紀州鶏」&鴨しゃぶ鍋コース》。ひとり6,500円で二時間の時間制。

 

 

室内は掘り炬燵式。床材は大胆な釿(ちょうな)の痕が眼を惹く名栗加工が施されている。

 

「まずはお酒だの」サル

 

日本酒からいくことにした。一杯110mlか。黒龍、作、みむろ杉、田中六十五が一合換算で凡そ1200円。そうおかしくもない。問題は状態とサーブだ。

 

 

「新政もあるでー」サル

 

Cosmosが四合瓶換算で約7,400円。隠れ家系にしてはちょっと安いか。飲み切りでないところが怪しいが。(こういう計算をしてしまうと店飲みが莫迦らしくなるのでお薦めしません(笑)。備忘録として流してください)。

 

頼んでみた。

 

 

やはりグラスできたか。もちろん、ボトルは見せない。

 

「サルは飲めればいい」サル

 

飲んでみた。

 

「うむ」サル そこそこうまい

 

開栓三日くらいだろう。Cosmos特有のジュワッと弾けるジューシーさは消えていた。知らなければこういう酒ってことで終わりそうだ。やはり新政は四合瓶飲み切りでないとカネを溝に捨てるようなものだと納得。

 

 

=前菜盛り合わせ=

 

 

きのことベーコンのキッシュ 鶏ハム金山寺味噌を載せて 煎り銀杏 キーマカレー

 

丁寧な八寸。ただし、いずれも作り置きだ。

 

「酒ないよ」サル

 

やっぱりワインにするか。鴨といえば赤だし。

 

「ソムリエを呼ぼう」サル 愉しくなってきた!

 

店長に尋ねると、随分前に辞めたそうだ。

 

「えー」サル

 

情報が古かったね(笑)。

 

 

ということで、店長もワインはよく判らない(正直で良い)そうなので、自分でチョイスすることに。割とコスパ系が多い。安心して飲めそうだよ。

 

「カモに合わせてちょ」サル

 

ということで選んだのはこれ。

 

 

フォースター カベルネ・ソーヴィニヨン 2020

 

生産者:フィオール・ディ・ソル

ヴィンテージ:2020年

タイプ:赤ワイン

品種:カベルネ・ソーヴィニヨン

地域:アメリカ(ナパバレー)

アルコール:13%~14%

輸入:㈱モトックス

価格:7,000円(税抜)

 

基本的に鴨はフルボディの辛口がいいと思っている。シラー、グルナッシュなどの南仏もいいが、セレクトがイタリア中心だったので、ナパの完熟早飲み系にした。

 

「よい!」サル

 

 

=造里=

 

 

紀州鴨と淡海地鶏のたたき 炭塩

 

なるほど。雄と雌でツガイだと思っていたけど、鴨と鶏でツガイなんだ。

 

「なにをいまさら」サル

 

炭塩が想像以上にまろやかで、たたきによく合って美味いよ♪

 

「ようやく調子が出てきたニャ」サル たのすぃ~♪

 

 

なにを神妙にテイスティングしているの?

 

「いや。やっぱりワインは旨いにゃって」サル スバラシイ…

 

鴨は赤身がとても甘い。なので塩とレモンだけで十分。余計なタレなど不要。

 

淡海地鶏はザ・地鶏。結構な弾力。特に脂身の周辺が。ゆっくりワインと一緒に頂こう。

 

 

=鍋物=

 

いよいよ鴨鍋だ。

 

 

鍋はスープが命。説明によれば北海道産の昆布、鰹節、そして煮干など数種類のダシをブレンド。そこに自家製カエシを使っているとか。関西にしてはかなりカエシが濃そうな感じが。

 

「つみれも美味しいよ」サル

 

ここに季節の野菜が載る。

 

 

ささがきごぼう、笹ネギ、タモギタケ、白アワビ茸、黒アワビ茸、マツタケ、なめこ、ツルムラサキ、おかひじき

 

鴨といえばクレソンだが、今の季節はきのこ主体。ツルムラサキが鍋に入るのは関西特有かも。

 

「でも生産量は福島と宮城がダントツだにゃ」サル スマホがあると検索べんり

 

三位に徳島がはいっているからじゃない?(←リサーチ不足。やや苦しい。)

 

 

この柚子胡椒が命。

 

 

早速投入していこう。

 

 

やっぱり鍋はヘルシー。安心して箸を出せる。

 

 

鴨肉はビタミン類や鉄分豊富なので僕らジジイに打ってつけの健康食。

 

 

ワインにもあう。来てよかった。

 

 

=椀物=

 

 

フォアグラの茶碗蒸し

 

甘くて濃厚。

 

 

=そば=

 

最後はデザートではなくて和そば。やはり鴨には蕎麦。

 

 

ツヤツヤの冷たい手打ちそば。鬼皮入りの二八だろう。細切りながら腰があって旨い。

 

 

柚子の薬味。これだけで酒が飲める。蕎麦つゆはやや甘口だが、削り節の香ばしさと程よく交わり、〆に相応しかった。

 

 

総じての感想。料理は充分旨い。量はむしろ多いくらい。日本酒に関しては、高級店の構えだけに瓶からの提供を要望したい。江坂界隈の酒にこだわる店はまず瓶は見せる。ただ、器が日用使いな点から察すると、むしろカジュアルな店かもしれない。最後にホスピタリティ。個人的には可もなく不可もなし。働き手不足で、スタッフそのものが満足に確保できないのだろう。だがすでに関心はカラオケに切り替わっていた。

 

「歌おうぜ!」サル 愉しすぎゆー!

 

(おわり)

 

ご訪問ありがとうございます。